
2010年6月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
中医学入門当初から、だから30年以上も前の中医学書籍によって理解していたので、食道癌の漢方サポートにおいては、六味丸を基本方剤に据えることが多かった。
最近6月、日本で出版された季刊『中医臨床』誌の通巻153号において、鄒大同氏が『がん治療における補剤〜最近の研究動向〜』と題された論説でも、同様な記事が掲載されていた。
食道がんは中医学では「噎膈」といい、陰虚をベースに、気・痰・瘀が交阻し、胃の通降が失するのがおもな病機であり、陰虚はその基本である。と書かれており、基本方剤としては加味六味地黄湯ということで、六味丸を基本に白花蛇舌草など、いわゆる抗癌中草薬類を各種配合したものを提示されている。
要するに、食道癌の中医学的な病理機序は、陰虚をベースに、気・痰・瘀が交阻し、胃の通降が失調している状況が比較的よくみられる、ということである。
実際に、村田漢方堂薬局における進行した食道癌が気管支にまで浸潤しており、手術不能ながら、抗がん剤と放射線治療に加えて、設置した胃ろうから、六味丸を基本とした多種類の漢方薬類や中草薬類を注入すること1年。
その後は、主として上記の漢方薬類のみで、既に5年近く、根治が期待できる状況を迎えつつある実例がある。
なお、六味丸の詳細な解説としては、『六味丸 (六味地黄丸)の中医学的文献』が参考価値が高いと思われるが、ここにも食道癌に関連した以下の記載がある。
本方は食道上皮細胞の異常増殖(食道癌の前駆的病変)に用いて一定の効果があり,異常増殖の好転と癌細胞化防止を促進する一定の作用を示す。1日1回、今日も応援のクリックをお願いします


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