2018年04月27日
舌証はまったくアテにならない時もあるとはいえ
2010年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ6歳) posted by (C)ボクチンの母
アトピー性皮膚炎で、乾燥肌が強く、舌には苔が皆無。六味丸を主体に清熱剤でかなり落ち着いていたが、気温が上昇してくるにつれ、痒みが復活。
相変わらず舌の苔は皆無だが、試しに茵蔯蒿湯を追加してみると、即効で痒みが治まった。
もう一人は、重症のアトピーで、様々な配合で8割以上は治まって数年。
食事の不摂生が続く男性だけに、まったくの根治には至らないものの、こちらの指導よろしきを得て、漢方薬の運用にいつの間にが習熟したのはよいが、残存したアトピーの名残に、舌には苔が全体にビッシリとかかっているのに、杞菊地黄丸や知柏地黄丸製剤やよく奏効するという。
最近、たまたま耳鳴りが続くというので、ジメイ丸(六味丸+柴胡・磁石)を試してみると、アトピーに対して、杞菊地黄丸や知柏地黄丸よりもはるかに感触がよいという。
上記のように、舌証とは真逆の方剤がフィットすることもあるので注意が必要である。
たとえば、なかなか信じられないことながら、舌が大きく歯痕が顕著な場合でも、気虚水滞などではなく、瘀血の証であることも意外に多いという研究報告が中国から数年前に届いている。
それゆえ舌証ばかりに頼らず、四診合参ならずとも、少なくとも三診合参は最低限必須のことだろう。
ところで、日本国内では、腹部の手術後には、大建中湯が投与され、効果がなければ、2倍量を投与するという医師の愚行が蔓延しているという。
効果がない人達の舌を見ると、びっしりと黄膩苔が分厚くかかっているという。明らかに間違った投与によって強烈な湿熱を発症させている証拠である。
それを薬剤師や看護師さんたちが遠慮がちに指摘しても、ぜんぜん聞く耳をもたないという。
手術に優れた外科医さんでも、漢方薬にはまったく無知であることを自覚してもらうために、誰か身近なスタッフがもっと強く指摘してあげなければ、そのうち漢方薬の悪評が蔓延することだろう。
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2012年04月27日の茶トラのボクチン(もう直ぐ8歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 22:57| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病
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