2017年07月29日

参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)といえば、脾陰虚が目立つ人にこそ

2010年7月29日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月29日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 参苓白朮散といえば、脾気虚による慢性下痢症の代表的な方剤といわれるが、その実、脾陰虚に対する重要方剤なのである。

 村田漢方堂薬局では脾陰虚が比較的顕著な各種皮膚疾患に応用する機会があり、乾癬性関節炎の重症者に、関節部分ではなく、皮膚の乾癬に対する方剤として、脾陰虚の存在を重視し、参苓白朮散によって、一定の効果を得ている。⇒ 参考ブログ2013年04月08日 乾癬性関節炎(関節症性乾癬)および尋常性乾癬の患者さんたちは・・・

 同様に、アトピー性皮膚炎で、脾陰虚の存在が顕著な人には、配合の一角として必須となるケースもみられる。

 また、慢性膵炎を疑われる消化器系統に問題があり、上腹部というよりも中腹部の疼痛や、不快な軟便を伴う人に、大柴胡湯などと併用して一定の効果を得ているが、脾陰虚に対する参苓白朮散に辿り着くまでに、かなり試行錯誤する期間があった。

 一般的な慢性下痢症に関して言えば、村田漢方堂薬局に限っては、不思議と参苓白朮散を必要としたことはほとんど思い出せないくらいで、多くは前回のブログで書いたように、胃苓湯や真武湯で対処できたことが多い。

 蛇足ながら、配合中の白朮(びゃくじゅつ)は、絶対に蒼朮(そうじゅつ)で代用してはならない。その理由は⇒ 白朮(ビャクジュツ)を蒼朮(ソウジュツ)で代用する日本漢方の杜撰 を参照されたし!

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2010年7月29日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月29日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 23:47| 山口 ☀| 尋常性乾癬・乾癬性関節炎(関節症性乾癬) | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

いつまでも病院治療で治らない、食欲不振を伴った慢性下痢症でも、補剤は必要ないこともある

2010年7月26日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月26日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 入梅の1ヶ月前頃から、食欲不振に慢性下痢が続いて、やややつれ顔の初老の女性。病院治療では治らないのといえば、中医学の講習会で学んだレベルの人達は、往々にして参苓白朮散が出されて、日本漢方でしばしば使用される胃苓湯(平胃散+五苓散)を奨められることは滅多にない、というよりもこれらの方剤の知識がない人も見られる。

 さらには月経前症候群に対して、あきらかに加味逍遙散で済まされるべき証候(一連の症候)に対して、逍遥散+天王補心丹という手の込んだ製剤に消化剤的な健康食品などを組み合わせて出されていた例もある。まさか加味逍遙散のような普遍性のある方剤を知らぬはずもなかろうに、中医学を知らない専門家も困ったものだが、日本漢方を知らない専門家も困ったものである。

 閑話休題(「それはともかく」という意味)、本題に入ると、上記の女性は補剤を使わずとも、胃苓湯のエキス製剤のみで、一週間もしないうちに食欲も下痢も順調に回復しているが、年齢も年齢だから、念のため強いて諸検査を受けるように奨めて、病院から投与された効かない啓脾湯は服用せずに、そのままこちらの胃苓湯を続けながら、渋々諸検査を受けている。
 漢方薬で即効が出たからといっても、もしも重大な疾患が隠れていては、困るからである。

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2010年7月26日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月26日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2017年07月25日

青天の霹靂、更年期不定愁訴症候群やパニック症候群が超即効で快癒した2例

2009年7月25日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月25日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 既にこのブログでも書いたことのある2017年05月29日 更年期不定愁訴症候群に苦しむ女性達 の中の、加味逍遙散・六味丸、五苓散・雲南田七の4種類を使った人は、30日後には、すっかり治ったのだが、まだ続けないといけないだろうかと、女性薬剤師に相談していたとのこと。

 ヒゲジジイは他の相談者にかかりっきりだったので、あとで聞かされたことだが、念のために10日分を購入することにして、その後は今のところ音信不通。
 このまま音信不通が続けば、おそらく本当に快癒したに違いない。

 もうお一人も、2017年06月17日 高血圧に不安・動悸に重度の疲労倦怠感に数日で即効 で書いた女性も、5日で即効をえたまま、その後も柴胡加竜骨牡蠣湯に、時折、牛黄製剤の頓服で、すっかり改善。

 夜勤が多い医療関係者ということもあって、柴胡加竜骨牡蠣湯をしっかり継続しつつも、牛黄の頓服の使用頻度は激減したまま、初回のいまにも倒れそうなみかけとは打って変わって、しっかり元気を回復して、こちらの方がうらやましくなるほど。

 不定愁訴症候群や高血圧を伴ったパニック症候群が、これほど短期間に快癒した例は、45年近いこの仕事でも、比較的珍しい超即効例といえるだろう。

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2009年7月25日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月25日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 20:51| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2017年07月24日

進行癌や転移癌による疼痛に対する漢方薬や中草薬類の軽減効果

2010年7月24日のボクチン(6歳)
2010年7月24日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 皆がみな、というわけではないけれども、これまでの経験では十中八九は実現できている。

 先日書いた乳癌の疼痛に関してもそうだが、本年相談を受けた大腸癌やスキルス胃癌による転移巣の疼痛の人達も、軽度の疼痛レベルだったからか、比較的即効だった。
 かといって、特別な痛み止めの漢方薬を使うわけではない。
 少しでも病巣が小さくなることを目指した配合である。

 ごく最近の事例でも、 
 肺腺癌手術後の骨転移や胸部および多数の脳転移があって久しいところへ、分子標的薬の効果もあやしくなっているところへ、漢方薬や中草薬類の併用すること1年半で骨と胸部の転移は消滅し、数年後には脳転移も激減していたところへ、漢方薬類を継続すること4年以上経過したところへ、服用量がやや遠ざかりつつあるかと思った矢先、久しぶりに胸部に疼痛を伴った腫瘍が見つかったという最近の事例。

 常用されている漢方薬類を土台に、さらに3種類の中草薬類を追加したところ、疼痛は比較的即効で消滅。
 再発した転移巣も僅か一つなのだから、ついでに消滅して欲しいものである。

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2010年7月24日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月24日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 20:06| 山口 ☁| 肺腺癌(ステージ4および脳転移や骨転移も含む) | 更新情報をチェックする

2017年07月22日

タバコばかり敵視される世の中だが、酒類はどうなのよっ!

2010年7月22日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 副題は『新規の転移癌漢方サポート相談中に疲れて、途中に「ちょっと一服」に呆れられ』とすべき、本日のブログ。

 先日は、
 昨年、肺に転移が多発していた人が、抗癌剤治療に多種類の漢方サポートを加えて、CTではすべて消滅して以来、今日に至るも画像上はまったく再発はみられないものの、腫瘍マーカーだけが徐々に上がっているので、自分のことは棚に上げて、タバコは決して吸わないようにと注意したばかりだが・・・。

 昨日から遠来の新規の相談者で、転移癌の漢方サポート案を練りにねっていた折、途中、相談疲れに、「ちょっと一服」と奥に入りかけると、お二人が白〜い目で呆れ顔。身体に痛いほど突き刺さる!

 今日も昨日の新規相談者の、1日服用後の反応を確認中、またまたうっかり「ちょっと一服」というところで、やはり昨日と同じ白〜い目の矢が突き刺さる(苦笑。
 
 皆さんの悪事を一手に引き受けているつもりだといっても、昨今こんな言い訳は通用しなくなっているので、これでもまだ発病しないのは、漢方薬類の長期服用のお陰で、同業の専門家の参考のために、漢方薬や中草薬類の優位性を証明するために、みずから人体実験を行っているのである、という言い訳に変えることにするべきか?
 といっても、数十年来、牛黄(ごおう)と莪朮(がじゅつ)を欠かさず服用している程度で、それ以外には折々の体調によって、様々な漢方製剤を臨機応変に利用しているくらいのものだが・・・。

 そのかわりに、と言っては何だが、アルコール類だけは、ここ数十年、一滴も飲まないし、永遠に、生まれ変わっても手を出すつもりは毛頭ない。
 酒が大嫌いな理由は、味が嫌いというのではなく、酔いが回った酔狂な連中の醜態が、なんとも見るに堪えないからである。

 たとえば、これまで薬剤師の男性たちの酒乱に遭遇する機会が何度かあったが、あれはアルコールの薬物中毒としか思えない。まるで人が変わったように野獣に豹変する姿は実に見るに堪えなかった。

 タバコの常習者は、アルツハイマーになる確率が軽減されるというデーターもあるらしいが、アルコール類を10年間真面目?に続けると、肝臓をやられる前に、脳が障害されるという報告を以前読んだ記憶があるが、タバコばかり敵視するだけでなく、禁酒法でも制定してもよいだろう。

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2014年7月20日のスコちゃん(1歳)
2014年7月20日のスコちゃん(1歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 22:32| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話 | 更新情報をチェックする

2017年07月21日

常連さんのご家族でもない限りは、ご高齢者の紹介はお断りする理由

2010年7月21日のボクチン(6歳)
2010年7月21日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 重度のいわゆる胃神経症で、一年以上の服用でほとんど完全治癒を得られた人が、ご近所の90歳前後のご高齢者が、病院に長くかかっているものの、同じく神経質でしばしば動悸に悩まれているので、連れて行くので漢方薬を出してもらえないかと電話で相談された。

 貴女の親切は分かるものの、ご家族でもないのに年齢的な問題もあり、意思の疎通がはかれるとは限らないので、効かなかった場合に、貴女か板挟みにあってロクなことはないので・・・としっかりお断りしていた。

 そしてこのことを忘れかけていた先日、連用中の補充購入に来られた折の報告では、電話をかけた3日後に、残念ながら急死されてしまったとのこと。

 自身の胃神経症と同様の、心臓神経症だと思い込んでいたけど・・・と、やや遠いところを無理して連れて来なくてよかったと述懐されていたが、こちらもまったく同じ思いで、親切が仇になることも多く、紹介される方のみならず、紹介されるこちらの方も、ありがた迷惑なことも多い。

 強く紹介を依頼されるわけでもなければ、他人さんを紹介されるには、ほんとうに注意が必要で、ましてやご家族でもないご高齢者ともなると、本当の病気がご近所だからといっても、他人に打ち明けられているとは限らない。

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2010年7月21日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 08:22| 山口 ☀| 村田漢方堂薬局の徹底したポリシー | 更新情報をチェックする

2017年07月20日

乳癌の漢方サポートの中には

2014年7月20日の茶トラのトラちゃん(1歳未満)
2014年7月20日の茶トラのトラちゃん(1歳未満) posted by (C)ボクチンの母

 乳がん検診が広く喧伝される割には、年々増え続ける時代。だから当然のように村田漢方堂薬局でも漢方サポートを求めて、県内の人達ばかりでなく、遠路はるばるやって来られる若い年齢層の人もおられる。

 昨年、病院治療が始まる前にやって来られた人の中に、既に疼痛を発していた人が、4泊5日?で来られていたので、一日目の配合で、即疼痛がかなりなレベルまで軽減できた。

 それに気をよくされたのか、宿泊ホテルから村田漢方堂薬局まで、かなりな距離があるというのに、無謀にも!若さに物を言わせて、自転車をレンタルして、元気に通って来られた。ところが、こちらは内心ハラハラで、胸筋を酷使する自転車を漕いでいると、疼痛が再発するのではと思ったので、二度と自転車を使わないように強く注意をしていたと思う。

 案の定、明くる日にはバスで通って来られ、やっぱり疼痛が再発したので、さらに行気活血・消腫止痛の中草薬類を増強したところ、次の日には疼痛も軽減してホッとしたことだった。

 昨年秋の出来事だったが、ご本人はこのブログを折々に目を通されているかもしれないので「とうとう書かれてしまったか!」と、ご立腹かもしれない(苦笑。

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2014年7月20日のクロちゃん(2歳半)
2014年7月20日のクロちゃん(2歳半) posted by (C)ボクチンの母

2010年7月20日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:乳がん 乳癌

2017年07月18日

転移が多数見られたステージ4の大腸癌でも「根治」を目指して奮闘してくれる医師たち

2010年7月18日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月18日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 いずれも40代の患者さんたち。

 手術不能で性質の悪い大腸癌で肝臓と肺に既に転移が見られ、手術不能で、抗癌剤治療に加えて、多種類の漢方薬や中草草類の併用薬10ヶ月で、転移巣のみならず原発巣も、CT上はすべて消滅。
 直ぐに漢方薬類の併用を激減させたためか?
 数ヶ月後には原発巣だけが再発。放射線を当てた後、ずっと転移は消滅したままなので、原発巣を手術で摘出できそうだという。
 都合により漢方薬類の併用種類を激減させた影響はありやなしや?
 ともあれ、1年半以上の癌治療中というのに、漢方薬類併用のお陰か過食気味となり、メタボを改善しないと手術時のメスが入れにくいと主治医に苦笑交じりにたしなめられている。

 大腸癌の手術後2年半後に、肺に転移が多発。主治医の紹介もあって抗癌剤治療とともに多種類の漢方薬類の併用2ヶ月半で、CT上はすべて消滅すると同時に、高かった腫瘍マーカーも完璧に正常値を維持すること数ヶ月以上。体調もすこぶる良好となっている。
 ところが1年も経たないうちに、CT上では再発転移はまったく見当たらないのに、腫瘍マーカーだけが上昇。
 主治医は「根治を目指しているので」とはっきり宣言されて、さらなる抗癌剤治療を奨められている。

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2010年7月18日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月18日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2017年07月16日

桂枝茯苓丸単独使用の問題事例

2009年7月16日のボクチン(5歳)
2009年7月16日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 地 域 】:東海地方
【 お問い合せ内容 】:初めまして、●●と申します。

 3年前まで東京で漢方の医師(内科)に通院していましたが、結婚を期に●●県に引っ越したものの近所に専門の医師が居らずご相談のメールを送る事にしました。

 10代の頃から生理前にお腹の張りと酷いのぼせがあり、2年くらい前から市内の産婦人科でピル(ルナベルULD)と桂枝茯苓丸を処方されています。

 つい先週までは加味逍遥散を6か月位使用していたのですが、月経前の不調が酷くて今の処方に変りました。

 確かに、服用してからにのぼせ、お腹の張りは少なくなったのですが何故か余計に疲れやすくなってしまいました。

 近くに保険で通える漢方薬に詳しい診療所や病院が無く、実費で専門の薬局に相談した方が良いのか迷っています。ビタミン剤で何とかなるなら良いのですが、どうにもならず困り果ています。

 もしよろしければ、お返事いただければ助かります。
 ご多用中失礼しました。

2010年7月16日のボクチン(6歳)
2010年7月16日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

>桂枝茯苓丸を処方されています。
 つい先週までは加味逍遥散を6か月位使用していたのですが、月経前の不調が酷くて今の処方に変りました。
 確かに、服用してからにのぼせ、お腹の張りは少なくなったのですが何故か余計に疲れやすくなってしまいました。

という問題を、投与されている医師に相談されたのでしょうか?

 体質的に桂枝茯苓丸がフィットする部分があっても、体力がない人がこれ単独で服用すると、効果はあっても体力にダメージを与えることが往々にしてあります。

 桂枝茯苓丸+貴女にフィットするなんらかの補剤(体力を補う漢方薬)が必須である証拠です。

 こういう専門的な配合原則は、漢方の専門家なら常識なのですが、この問題をかかっている医師に、もう一度、しっかり相談してみるべきです。

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2010年7月16日のボクチン(6歳)
2010年7月16日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

ラベル:桂枝茯苓丸
posted by ヒゲジジイ at 22:38| 山口 ☁| 桂枝茯苓丸の有用性と副作用 | 更新情報をチェックする

2017年07月13日

メマイというよりもフラツキに対する漢方薬は一定の効果があっても数年以上の根気が必要な場合がある

2012年7月13日の体調が悪い茶トラのボクチン(8歳)
2012年7月13日の体調が悪い茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

 本日、すでに緑内障による頭痛に一定の効果が続いていた人が、近ごろ天候には無関係で、座っていてもフラツキを感じることがあるというので、血圧も100以下に低下していることもあり、舌証などから総合的に判断して、補中益気湯を追加したところで、長期間続くフラツキで、仕事も辞めざるを得なかった人のケースを思い出した。

 8年以上前だったか、関西から飛蚊症で、杞菊地黄丸などでいつも間にか治っていたところで、数年後久しぶりにやって来られた。

 ここ2年ばかり、得体のしれないフラツキから、仕事を辞めざるを得ない状態で、近隣の漢方薬局では、まったく改善が得られないとのこと。

 そこで遠路はるばる、何度か通われるうちに、潜在的な蓄膿症が怪しいので、弁証論治にもとづいて、辛夷清肺湯・荊芥連翹湯・半夏白朮天麻湯で一定の効果があり、社会復帰が可能となったものの、もう一歩の進歩が見られないまま、その後も3年半の間、真面目にほとんど欠かさず継続服用した結果、最近ではかなりコントロール可能となり、補充注文のついでの報告では、1日2回の服用でもよいくらいになったとの報告があったばかり。

 このように頑固なフラツキに限らず、慢性疾患の中には、一定の効果があっても短期間で根治が得られないこともあるのだから、焦らずコツコツと体質改善を目指すつもりで、長期間の継続服用が必要なことも珍しくない。

 ましてや重症の成人アトピーなどでは、一定の効果があっても、状況や季節変化によって、配合の微調整を行いながら、比較的長期間の継続服用が必要である。

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2012年7月13日の体調がよくない茶トラのボクチン(8歳)
2012年7月13日の体調がよくない茶トラのボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

2017年07月12日

いつも書いているように関東地方こそ、漢方薬局が犇めいているはずだが(多汗症のご相談)

2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の男性
【 職 業 】:会社員(技術系)
【 地 域 】:関東地方
【 お問い合せ内容 】:

 季節に関わらず、少し動くだけで全身から汗が吹き出ます。
 特に梅雨から晩秋にかけてが酷く、熱が内側にこもる感じで頭痛がしたりします。

 夏以外は足の指や手の指に冷えを感じ、夏は足の指の間が汗で濡れてしまう程です。
 全身からでる汗を軽減できればと思い、メールさせていただきました。

 身長18●cm 体重1●●kg 血圧160/85です。
現在尿酸値が高いので、薬(フェブリク)を飲んでいます。

 舌は大きく厚みがあり、周りが赤く先端に棘みたいのが有ります。苔は薄かったり濃かったりしますが白〜薄黄色です。

 口渇はあまりありませんが、以前に尿路結石を発症した関係で水を4L位飲んでいます。

 私の現在の状態、合う漢方薬などアドバイスいただければ助かります。

2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 関東地方からのお問い合わせで、フィットしそうな漢方薬を教えてほしいというメールに対して、いつも同様のお返事をしていますが、関東地方にこそ、漢方薬局はたくさんあるので、直接出向いて舌などをみてもらいながら、適切な漢方薬を求めるべきです。

 高血圧や尿酸の問題のみならず、尿路結石など、腎膀胱系に問題がありそうなので、少なくとも猪苓湯を基本にすべきかもしれないという想像はできますが、主方剤は何にすべきかは、このようなメールでは見当違いの返事をしてしまう恐れが多分にあります。

 ただ、多汗症に効く漢方薬をネットで検索すると、まず筆頭に出てくるはずの防己黄耆湯。

 もしかして防己黄耆湯がフィットする体質であれば、猪苓湯と併用すればなおさら、尿酸にも一定の効果があるので、体質的にフィットしているかどうか?そのへんは、お近くの漢方薬局に直接出向いて相談されるべきです。

 さらに、下の奥に黄膩苔があれば、茵陳蒿湯が適応するかもしれないなど・・・・
 想像すれば際限がありませんが、どっちにしてもメールで正確な返事は不可能ですので、近くの漢方薬局で直接相談して下さい。

 取り急ぎ、お返事まで。

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2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 13:15| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2017年07月11日

エアコンで身体を冷やし過ぎて頭痛、多くは葛根湯や藿香正気散だが、汗かき体質の人の場合・・・

2010年7月11日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月11日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 北陸地方の常連さん(東洋医学方面の専門家)から、次のような問い合わせのメールが届いた。

> 一つお聞きしたいのですが、今朝から後頚部が凝って後頭部頭痛がしています。

 おそらく昨晩の寝苦しさのせいでエアコンを付けたり消したりしながら寝ていたのですが、最後つけたまま朝を迎えました。

 そうしたら上記の症状があり、あさシャワーを浴びたら結構楽にはなったのですが、まだ首をふると頭痛がします。

 葛根湯を考えたのですが、じんわりとした汗が出ており、藿香正気散なのかとも思ったのですが、頭痛の部位と凝り感を考えると?になっております。

 桂枝湯や五苓散なども考えられると思いますが迷っています。

 ご教授お願いできますでしょうか。
 宜しくお願いします。

2010年7月11日のボクチン(6歳)
2010年7月11日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 シャワーの温度によりますが、温かいシャワーで一時治まるのであれば、汗をかきやすくても葛根湯+衛益顆粒のこともありますが、

 藿香正気散(あるいは+衛益顆粒)でもよいのかもしれません。クーラー病にはしばしばいずれもフィットします。

 葛根湯も藿香正気散も、いずれもクーラー病の代表方剤ですので、いずれかを賭けのつもりで順番にやってみるのが一番だと思います。

2010年7月11日のボクチン(6歳)
2010年7月11日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:

 お蔭さまで葛根湯+衛益顆粒で速効でした。
 ものの15分ほどで全く痛みなし!
 おそるべし!

 汗が出ていたので葛根湯の使用を迷いました。
 有難うございます。

ヒゲジジイの再度のお返事メール:ブログでも使えそうですねっ!

 葛根湯証らしきものがありながら、発汗がある場合の使用方法として、桂枝加葛根湯証と言う人もいるかもしれませんが、葛根湯+衛益顆粒の方が、むしろ合理的で即効が出やすいと思っています。

 桂枝加葛根湯は初期のころ、錠剤を長期間用意していましたが、結局、一度も販売することもなく、最近では置かなくなりました(苦笑。

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2009年7月12日のボクチン(5歳)
2009年7月12日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 10:57| 山口 ☁| 熱中症や冷房病 | 更新情報をチェックする

2017年07月09日

アトピー性皮膚炎は非常に敏感なので、通っている漢方薬局をどこまで信頼できるか?

2010年7月9日のボクチン(6歳)
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 地 域 】:九州地方
【 お問い合せ内容 】:
 二度目のメールになります。
 今年の初め頃、手のアトピーが治らないとの相談をさせていただきました。
2017年01月21日 アトピーはとても敏感なので、いつも書いているように、頻繁に通える専門家を見付けるべき
 あれから春先にやはり指と手の甲のアトピーが爆発しました。

 私は小さい時から指が年中悪く、爪の生え際のびらんと関節すべてがゴワゴワして水が溜まり浮腫んでいます。
 手の甲は全体的に貨幣状湿疹が点在し汁が出てびらん状態です。
 瘡蓋が出来ても盛り上がってきてそれをつまめば中から白か透明な汁が出てきてびらん状態には戻ります。夕方になれば強い痒みで掻き壊します。

 地元の漢方薬局にて相談しましたら、防已黄耆湯と桂枝茯苓丸を処方され3週間前から飲んでいました。

 さらに1週間前に消風散を追加で飲んでいましたが、飲んだ当日は汁が治ったものの、次の日には腕に湿疹が出来、指と手の甲のびらんは黄色くなり汁があふれ、さらに次の日には扇風機にあたると顔、首、腕、お腹、足全体に蕁麻疹のような湿疹があっという間に広がりました。

 皮膚科にいくと、とびひと言われ抗生物質を飲んでいます。
 漢方薬は全て中止しています。
 しかし昨日から指は鬱血が取れ関節のゴワゴワと浮腫はややなくなっています。汁がたくさん出た今だけかもしれませんが。
 相変わらず手の甲は酷くびらんが激しいです。
 指と手の甲では対処法が違っていたのでしょうか?

 それと、私は生理終わりの1週間後から悪化しはじめ、排卵日が一番悪化し、生理の終わりかけから1週間後までが一番落ち着いています。

 今回爆発したのはまさに排卵日と重なっており、これも悪化の一因かもしれませんが、排卵日に悪くなるタイプにおける対処法などあるのでしょうか?

貰っている漢方薬を今後続けるか迷っています。 長くなりましたが、教えていただけないでしょうか。

2010年7月9日のボクチン(6歳)
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:
>今回爆発したのはまさに排卵日と重なっており、これも悪化の一因かもしれませんが、排卵日に悪くなるタイプにおける対処法などあるのでしょうか?

 排卵日以降にアトピーが悪化する女性は、とても多いもので、当然、臨機応変に配合変化を行う必要があります。

>貰っている漢方薬を今後続けるか迷っています。

 この問題は、通っている漢方薬局さんに相談すべきです!

 アトピーは、とても敏感な皮膚疾患ですので、頻繁に通えるところで、臨機応変に微調整してもらいながら、自身でもマスターする必要があります。

 といっても、アトピーの中でも頑固でやや特殊な症状の場合、当方でも、九州の某県から、往復8時間の距離を、10日毎にご主人が(病院の漢方薬を使い続けてますます)超重症化した奥さんをまる1年間、欠かすことなく通って、その間、胴体は綺麗になるのに、最も超重症だった顔のアトピーが1年間、まったく効果が出ず、一年経ってようやく判明したことが、従来飲んでもらっていた某漢方薬が、日本で使用される平均量ではビクとも効果がなく、中国で使用される平均量近くを使用しなければならないほど超重症だったわけで、このことが、ようやく判明するまで1年もかかり、お互いに相当な苦労を強いられたケースもあります。

 それほど、アトピーは人によっては、短期間では容易に改善できずに、試行錯誤の連続になることだってありますので、現在通っているところを信頼して根気よく通ってみるべきだと思います。

 それほどではない人でも、しっかり効果が安定するまでに、相当期間かかることは珍しくありません。少し良いと思って、食事が乱れたり、急なストレスを感じることがあったり、女性では排卵日以降に悪化したり、それでなくとも薬を怠ると直ぐに再発するなど、アトピーは何年がかりの治療になることも決して見珍しくありません。

 取り急ぎ、お返事まで。

2010年7月9日のボクチン(6歳)
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:早速のお返事ありがとございました。

 やはり調整などをして長い期間をかけないといけないですね。
 私は夏場にすぐに感染症にかかりやすいため、今貰っている漢方薬を続けるのも他のものに切り替えるのも勇気がいります。
 暑い日が過ぎればそれらもできるかもしれません。

 もう1つお伺いをしても良いでしょうか、
 消風散を朝方に一度飲んだ当日の夕方に患部が落ち着いて見えたのですが、そこまですぐには効果は出ず、消風散の効果ではなくたまたまだったのでしょうか?
その2日後から悪化しだしましたが。

 去風作用のあるものは気をつけて使用すべしと村田先生はブログに書かれてありましたが、去風が合わなかった場合、逆に外からの風により悪化することはあるのでしょうか?
 よろしければ教えてください。

2010年7月9日のボクチン(6歳)
2010年7月9日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:なんとも言えません。

 少なくとも、消風散は臭気のある黄色い滲出液が出るアトピーや湿疹には、ほとんど百パーセント有効ですが、これに該当しない場合は、フィットしないことも多く、人によってはまれにひどく逆効果になることがありますが、とりわけ極度の熱証の人に間違ってこれだけを使うと、ひどく悪化することがあるようです。

 なお、蛇足ながら、さきほど紹介した人は、フィットしているはずの消風散だったのですが、あまりにも重症だったので、通常の使用量ではまったくビクとも効果が出なかった人です。(胴体は、六味丸・茵蔯蒿湯・加味逍遙散・辛夷清肺湯などでしっかり改善を得ていたのですが・・・)

2012年7月9日のボクチン(8歳)
2012年7月9日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:ありがとうございました。

 地元の漢方薬局に対しどこまで信じて良いかわからず、これから先どうしていくか悩んでおりました。

 薬局では、体内循環が上手くいくだけの陽気が足りていないと言われました。

 消風散は数日しか使用していませんが、過去に桂枝茯苓丸を飲んだ時に熱が出たようになったのでこれかもしれませんが、とにかくしばらく中止します。

 夜遅く、お休みのところにお返事をして頂きありがとうございました。

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2012年7月9日のボクチン(8歳)
2012年7月9日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 22:38| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2017年07月07日

3日の水道管破裂事故は、5日の1日で完全復旧して、その後の雨も被害は皆無

2009年7月7日のボクチン(5歳)
2009年7月7日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 いつもお世話になっている工務店の若い社長が、水道管破裂のその日の3日には下見に来られ、明くる4日には業者を連れてこられて修理計画を立てられ、5日には5人ものスタッフで取り掛かってもらえて、しかもなんと!わずか1日で完全復旧してもらえた。

 この素晴らしい人海戦術によるスピード感で、完璧な作業、本当に感謝するばかり。

 九州は5日頃から、大変な大雨で甚大な被害を被りつつあったその5日の工事だったが、村田漢方堂薬局近辺に限っては、その日は雨が降らない時間が多く、工事に支障を来すことが少なかった。

 もしも1日遅れていたら、九州の甚大な被害に奔走されて、こちらの工事に取り掛かってもらえなかったかもしれない。

 九州に近い下関であっても、意外にも村田漢方堂薬局近辺の降雨量は、本日も含めて、通常の雨天と変わるところがなく、なんの被害も出ようがないレベル。

 店頭に来られる人も、発送依頼も通常より減っているのが、いつもと異なるくらいで、おかげで昼間っからこのブログをアップできる時間的な余裕がある。

 さきほど、市内から、そちらには行けるだろうかという問い合わせの電話が、何の話かにわかには把握できなかったほど、現在、雨は完璧に止んでいる。

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2009年7月7日のボクチン(5歳)
2009年7月7日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 
posted by ヒゲジジイ at 13:29| 山口 ☔| 村田漢方堂薬局の近況 | 更新情報をチェックする

2017年07月04日

ステージ4の肺癌に伴う胸水があるとき、ウイルス性の肺炎を合併した場合の漢方薬は

2010年7月6日のボクチン(6歳)
2010年7月6日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:40〜49歳の男性
【 地 域 】:関東地方
【 5月末に頂いていたお問い合せ内容 】:初めまして。
 お忙しいところ、申し訳ありません。

 以前、2017年04月22日 肺がん、胸水でご相談 させて頂いた●●の長男です。

 母は先日、ウイルス性の肺炎にかかり、入院した病院で抗生物質とステロイド投与で治療しても効果がなく、亡くなりました。

 村田先生の「補気建中湯」のアドバイスで、せっかく胸水が減少したのにと悔しかったです。本日、先生のホームページで調べて知りましたが。ウイルス性の肺炎には「竹葉石膏湯」という漢方がたいへん効くようですね。
 「竹葉石膏湯」は、亡くなった母のような、あまり体力がなく、咳は出てませんが、微熱があり、呼吸困難ありというような症状の肺炎でも使えたのでしょうか。

 もっと早く先生のブログを見ればと後悔しています。せめて抗生物質とステロイド以外の方法はなかったのかとぜひ知りたいので、教えていただけますでしょうか。
 どうぞよろしくお願いいたします。

2010年7月6日のボクチン(6歳)
2010年7月6日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:とても残念なご報告、しかしながら、竹葉石膏湯については、胸水が溜まる状態の人には迂闊には使えない方剤です。
 保湿作用がメインの方剤ですので、胸水の問題がある場合には、フィットしなかった可能性が高いと思います。却って胸水を増す危険性もナシとしません。

 母上様のような微妙な状況では、ベテランの専門家に直接診断してもらわないと、適切な方剤を特定することは無理だったと思います。

 ましてや、ネットで探しても、ネットではそれほど詳細なことも書かれていませんし、専門書を求めても、専門家でなければ解読できない部分が多過ぎます。
 取り急ぎ、お返事まで

2010年7月6日のボクチン(6歳)
2010年7月6日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:ご返信をありがとうございました。

 竹葉石膏湯の石膏は保湿作用がメインですね。よく分かりました。

 実は母は肺がんになってから、地元の漢方医院から麦門冬湯を出され、ずっと飲んでいたようです。そのおかげで最後まで咳は出ませんでした。

 しかし、先生のメールを見ると、もしかしたらその中の人参、大棗の影響で胸水も増えたのではないかとも思うようになりました。先生のアドバイスを求めていればと後悔しています。

 母は生前お世話になり、本当にありがとうございました。

2010年7月6日のボクチン(6歳)
2010年7月6日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:実際にはそれほど単純な問題ではないのです。第一、甘草の保水作用の方が問題になる場合も多いのですが、麦門冬・人参にも保湿作用はあります。

 たとえば、⇒ 「腹水や胸水にも有効なことがある補気建中湯にはなぜ保水力の強い人参が配合されているのだろうか?
と題して、http://murata-kanpo.seesaa.net/article/272016083.html このページにも書いていますように、それぞれの配合には深い意味があるのですが、それを理解してもらうには、複雑な中医学の基礎理論をしっかり学んでおいて頂く必要があるのです。

 麦門冬湯が咳に有効だったということは、気管支の乾燥部分と、胸水がたまるような湿潤の部分と、真逆の現象が同居していた証拠ですので、保湿作用の方剤が必須だったのみならず、利水作用の方剤も必要だった証拠で、このようなことは決して珍しくないのです。

 当方でも、ブログに先日書いた記憶があるのですが、そのような複雑な状況下で、骨髄移植後の肺炎と帯状疱疹を繰り返す女性に、竹葉石膏湯とともに結胸散・五苓散・板藍根・白花蛇舌草などの配合で、咳を止めるのみならず、胸水の貯留の防御もしっかり行えていますが、これはメールなどの相談ではなく、直接通えて、詳細な弁証論治を行え、舌の状態などをしっかり分析しながらのことだから可能なのです。

 胸水がたまりやすい人でも、麦門冬湯や竹葉石膏湯が本当にフィットしているものなら、それなりの複雑な防御の方法もあるので、それには安易なメールなどで、容易にお返事できるものではなく、その人の詳細な「一連の症候」をしっかり把握して、慎重に配合を考える必要があるので、複雑な基礎理論をご存じない人に、その機微を説明するのは本当に困難な問題です。

 ですから、直接、専門家に出向いて相談されるように強調させて頂いていたつもりです。
 取り急ぎ、まだまだ言葉足らずですが、お返事まで。

2010年7月6日の茶トラのボクチン(6歳)
2010年7月6日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:丁寧なご説明、ありがとうございました。

 ベテランの漢方専門医でないと、適切な配合は難しいということは良く分かりました。

 お忙しいところ、お手数をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。

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2012年7月6日のボクチン(8歳)
2012年7月6日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 23:35| 山口 ☁| 肺癌(ステージ4および脳転移や骨転移も含む) | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

冬でもないのに水道管破裂!

2014年7月1日の茶トラのトラちゃん(もうすぐ1歳の雌)
2014年7月1日の茶トラのトラちゃん(もうすぐ1歳の雌) posted by (C)ボクチンの母

 いきなり尾籠な話だが、スタッフは別棟の自宅に行けば大丈夫とはいえ、薬局専用のトイレが、水槽には1回分残っているだけ!
 皆さんに工事が終わるまで、ご不便をおかけすることになりそう。

 近くには公園のトイレがあるので、しばらくはそれを利用して頂きたい。
 緊急のためには常時、薬局専用のトイレの水槽に1回分だけでも水を蓄えておくことを忘れないようにしなければならないが、これもなかなか継続するのは困難だろう。

 冬でもないのに、水道管破裂なんて、45年近い建物の宿命かもしれない。建物でもこのようだから、住人もそろそろ耐用年数に近づいているのかもと考えると、白けてしまう。さわいに別棟の自宅は築二十数年だから、まだしばらくは大丈夫だろう。

 躯体の修理や屋根の修理など、常に補修を行って来た店舗ではあるが、真冬でもないのに、水道管破裂とは、まったくふざけた話である。

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2012年7月3日のボクチン(8歳)
2012年7月3日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 23:47| 山口 ☁| 村田漢方堂薬局の近況 | 更新情報をチェックする

2017年07月02日

科学は、ある意味では錯覚であり、共同幻想ではないかと怪しんでいる

2009年7月2日のボクチン(5歳)
2009年7月2日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:50〜59歳の男性
【 職 業 】:公務員
【 地 域 】:東海地方
【 おたより 】: 漢方薬に関係なくて申し訳ないのですが、2017年06月28日の「ダーウィンの、というよりもウォレスの進化論は、大筋正しいと思われるが・・」を興味深く読まさせていただきメールしました。

 というのは私も同じく「ダーウィンの、というよりもウォレスの進化論は、大筋正しいと思われるが・・」と感じているからです。かといって、ダーウィンの進化論もウォレスの進化論もそれを裏付ける科学的な根拠はないのは同じですが。

◎ただ、「進化の不可逆性」とかを考えると、ウォレスのようなタイプの思考の方が説明がつきやすいと思うのです。


◎村田先生が引用された下記のウィキペディアの説明についてですが、
『進化論というと、進歩のことだと誤解している人が多いが、ウィキペディアにもあるように
生物学における「進化」は純粋に「変化」を意味するものであって「進歩」を意味せず、価値判断について中立的である』

 「進化」と「変化」についてですが、ダーウィンの進化論とその後継者たちの論は、ほとんど言葉によるレトリックなので、言葉によって考えて行くと、迷路にはまりがちになると思います。

 ただ、過去、無数の科学者たちがダーウィンの進化論を実証しようとしてきました。そして、ダーウィンの進化論を実証したという科学者に対して、それは「進化」でなく「変化」にすぎないと批判する場合の「変化」は、上記のウィキペディアのように価値判断によるものではありません。

 例えば、鳥が周囲の環境やえさのの変化によって、鳥の羽の色が変わったりくちばしの太さが変わったりすることで「進化」を実証したという科学者もいます。しかし、それなら、同じように周囲の環境やえさのの変化によって、また変わったり元にもどったりするのは考えられることです。それは「進化」の実証でなく、単なる「変化」にすぎないのではありませんか、ということです。

 例えば、ダーウィンの自然選択説によって別の種ができるのは実験も観察もできません。自然選択説によって類人猿から人間になったり、人間に羽が生えたり、猿が高度の知能をもったりするのを観察することはできません。犬は大きさや形だけ同種とは思えない品種がありますが、それでも人の管理を離れて雑種になると特徴を失っていきます。外見が相当に違っても・・・。

 何を言っているかというと、ウォレスの進化論が科学的でないというなら、ダーウィンの自然選択説こそ言葉のレトリックにすぎないということの一端を述べようとしました。

 以前に、村田先生が、心理学を出されたのもおもしろい比較で、ダーウィンがフロイトだとすれば、ウォレスはユングかもしれません。そして私的には、ダーウィンやフロイトの評価は低く、ウォレスやユングの評価の方が高いのですが、村田先生の文を読んでいると近い部分もあおりかなのかなと、勝手に推測しうれしくなってメールいたしました。

追伸
 以前の村田先生のウォレスの日本語版の本の論考はうらやましかったです。私はその本を持っていませんので、すごいと思いつつメールしたかったのですが、何も言うことはできませんでした。でもその村田先生の文章で、(日本語のダーウィンの本は無数にあるのに)、ウォレスの本の少なさと評価の低さが肌身でわかりました。

2009年7月3日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年7月3日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:おたよりありがとうございます。

 「科学上の真理」の問題ですが、もともと、ある意味では科学は錯覚であり、同時に共同幻想に過ぎないのではないかと思っていますので、それほど難しくは考えないようにしています。

 というのも、『七つの科学事件ファイル―科学論争の顛末』という書籍に、実に良い例が書かれています。
相対性理論が本当の真理であると断定する確実な証拠といったものは実は存在しないのである。真理というと、美しく整った、かつ驚くべきもの、ととらえられがちだがそうではない。科学上の真理とは、実は社会のなかで、科学はこうあるべきだ、あるいは科学的なものの見方としてこの方法がよいと判断された結果として表現されるものである。新しい事物の見方に関して、あらかじめ結論があり、その結論を特定の人々が承認してはじめて『真理』が誕生する。真理とはけっして、一点の曇りもない理論によって導かれたものではないし、決定的な実証の結果生まれるものでもない。
とあり、実に言い得て妙だと思っています。

 もともとダーウインさんは、ウォレスのみならず、ブライスという博物学者の論文を無断で借用している部分が多く(参考文献:ローレン アイズリー著『ダーウィンと謎のX氏―第三の博物学者の消息』)、学者としての良心にいささか欠ける部分もあり、論点もあやふやなところが多過ぎるように思われるので、好きにはなれないのですが、その点ではウォレスは、(社会生活においては謙虚で控えめに過ぎるものの、学問上では)いい意味で自信家で、ダーウインよりも説得力のある論文ばかりのように思われます。

 今年は、ダーウインの後継者を自認?されているかのような、無神論者のドーキンスさんの諸著作を研究してみたいと思っています。

 ともあれ、荒唐無稽なフロイト(参考文献:H.J. アイゼンク著『精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落』)はさておき、たしかにユングさんは、私の感性にはフィットしているようです。さらにもっとフィットしているのは、アーサー・ガーダムかもしれません。

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2009年7月3日のボクチン(5歳)
2009年7月3日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☀| 哲学の煙(けむり)と漢方薬 | 更新情報をチェックする