2016年03月31日
漢方内科医の先生による最近の漢方治療例
2011年03月31日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
おたより:東海地方の漢方内科医
4X 歳、女性
平成 2X 年 2 月 3 日、「 30 歳の頃からめまい・ふらつき・眼の乾燥感があります。右脚から下腹部に湿疹があり、とて痒いです。ステロイド外用薬を塗って凌いでいます」
顔は頬が幾らか紅潮し、舌下静脈が怒張し、下腹部に瘀血があり、両手指と足指が冷えていてまして、右下腿の外側に大きな貨幣状の苔癬化したビランと浸出液を伴う暗赤紫色調の発疹が散在していました。
本治目的として、当帰四逆加呉茱萸生姜湯証と瘀血とのぼせを目標にして、桂枝茯苓丸加薏苡仁合当帰四逆加呉茱萸生姜湯を考えました。表治目的で、ビランがあることから桔梗石膏 ( 静岡のある先生が汎用なさっていました ) 、浸出液があることから猪苓湯と越婢加朮湯の合方を処方しました。
2 月 26 日、「 3 日位してかゆみが楽になってきました。内服薬が切れた途端悪化しました」
継続処方にしました。
3 月 31 日、「双極性障害で精神科からリーマスをいただいています。この時期から夏にかけてイライラと気分の落ち込みがひどくなります。薬局で抑肝散加陳皮半夏を買って飲んで落ち着きました」
体型的に防風通聖散証がありそうでしたので、桔梗石膏を防風通聖散に変更し、桂枝茯苓丸加薏苡仁を抑肝散加陳皮半夏に変更しました。
4 月 28 日、「脚がひどくなってしまいました」
気候も暖かくなり、のぼせもなくなっていましたので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を龍胆瀉肝湯に変更しました。
5 月 28 日、「脚の発疹は乾いてきて、ボコボコした発疹は平らになってきました。でも眼科に緑内障で通っているせいか頭痛が気になります。眼圧がかなり高いらしいです」
龍胆瀉肝湯で冷えて、当帰四逆加呉茱萸生姜湯の証である頭痛が悪化したと考えて、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を再開しました。
6 月 25 日、「やはり脚が猛烈に痒くなりました」
迷いましたが、手足の冷えは改善していて、全身状態も良さそうでしたので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を 1 包に減量し、龍胆瀉肝湯を 2 包に増量しました。
7 月 28 日、「脚のかゆみは少なくなってきました」
バランスがそれなりに取れていると考えて、継続処方としました。
8 月 25 日、「悪くはないです」
継続処方。
9 月 26 日、「夜におトイレへ 2 、 3 回おきます」
なぜか、防風通聖散を桔梗石膏に変更 (1 包 ) し、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を八味丸に変更しました。
1 月 26 日、「調子が比較的よかったので受診が空いてしまいました。眼圧がかなり高いそうで、基準値は 12 以下だそうですが、 20 を超えているそうです。当帰四逆呉茱萸生姜湯がなくなったせいか、手足が冷えます」
眼圧を低下できればと八味丸を五苓散に変更し、末梢の血液循環を改善する目的でサフランを少量 (0.5g) 龍胆瀉肝湯合抑肝散加陳皮半夏に追加しました。
2 月 25 日、「腕の発疹はだいぶ良くなってきましたが、おなかの発疹の治りが悪いです。ただ、五苓散を飲みだして眼の違和感 ( 眼球が熱くなり圧迫されるような感じがすごく良くなりました。それから、あまり娘にイライラして当たり散らさないようになり、娘から『おかあさん、性格が変わったね』と言われてます。微妙な感じですけど。精神科の先生よると『リーマスは減量してゆきたい』とおしゃってくださってます」
桔梗石膏を 1 包から 2 包に増量し、お腹の発疹は暗赤紫色調で瘀血が背景にあり、末梢の血液循環が悪い感じがして、浸出液が少なくなっていましたので、越婢加朮湯を薏苡仁末に変更しました ( 前記の静岡の皮膚科先生が、良く使う方法だそうです ) 。
3 月 29 日、「眼圧が 14 まで下がりました。『随分さがったね』と眼科で言われました。やはり五苓散をのむようになってから眼の違和感がすごく改善し、視力も矯正ですけど、 1.2 まで改善しました。皮膚はサフランを増量してから良い感じに乾燥してジュクジュクがなくなってきました。それから、気分的にもサフランが増えてから明らかに良くなってきました。良い感じです。ありがたいです」
気をよくして、薏苡仁末を 2 包に、サフラン 2g に増量して処方しました。
下腹部から下肢に散在する苔癬化した貨幣状湿疹、双極性障害、緑内障を持った患者さんに漢方薬を投薬したケースです。発疹については、当地方の漢方勉強会で講演に来てくださった静岡の皮膚科の先生の処方を参考にして改善を得ることが出来ました。緑内障は眼房水の循環障害と理解されていますので、水代謝に影響する五苓散と薏苡仁末の効果で改善が得られたようです。緑内障の方は結構多いので、参考になりました。メンタルの方は、抑肝散加陳皮半夏がイライラ的な情緒不安定に効果があるという印象は経験的にありましたが、末梢血液循環を改善する目的で加えたサフランがかなり効いていることは驚きでした。なにか、血液循環を改善する作用ほかに、ニューロンにも良い影響を及ぼしている感じがしてきました。
いろいろな病態や症状が一つの生薬やエキス剤で改善してゆく様子を観る事が出来るのは漢方を使うものとして醍醐味ですし、サプライズの連続で、益々漢方の魅力に魅せらています。しかし、これも、村田さんからのお知恵によるところ大ですので、下関方面に脚を向けては眠れません。感謝です。
重ねてクドいですが、「漢方おそるべし」ですし、漢方薬こそカラダに優しいので soft medication ですね。
話はかわりますが、少し不便ですけれど、電話のない生活も周囲からの電話の応対をしなくて済む分気楽です。日本も数十年前はこんな感じだったのでしょうか? 便利になるということは何かを失うということかもしれません。
2011年03月31日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:
方剤の微調整の推移をとても興味深く拝読させて頂きましたが、薏苡仁の眼圧を下げる作用があるらしいことは、当方でも、重症の緑内障で、実際に眼圧の高かった女性が、従来の配合方剤(釣藤散+杞菊地黄丸など合計3方剤)で30近くあった眼圧が20以内に治まり、4度目の手術を免れていたところへ、美容に何かよいものはないかということで、高濃度の薏苡仁エキス製剤を追加したところ、みるみる眼圧が下がって12まで下降して驚いたことでした。
せっかく半年以上も続いていたのが、春のせいか、最近はまた18くらいに戻ってしまいましたが、確かに薏苡仁は有効なように感じていたところでした。
そこで、先週、五苓散を追加したばかりでしたので、偶然の符合に驚いた次第でした!
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2011年03月31日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月31日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年03月31日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年03月31日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 18:42| 山口 🌁| 眼科疾患(白内障・緑内障・黄斑変性症・網膜色素変性症など)
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2016年03月30日
漢方内科医の先生からのおたより: ご自宅の電話のサービスの変更を某巨大メーカーに勧誘されたところがっ!
2011年03月30日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
おたより:東海地方の漢方内科医
いつもお世話なっています。
昨日受診なさった患者さんで気をよくしました。
実は、某大きなメーカーから自宅の電話のサービスを変更しませんか、と案内されてしまい ( 犬のメーカー ) 、今変更の途中です。
私のノートパソコンの反応が遅くて、今までのメーカーからの乗り継ぎの作業が出来ず電話とインターネットが使えない状況です。
犬のメーカーに携帯から電話してガイダンスしてもらっている訳ですが、これがなかなかのストレスです。
担当部署に辿り着くまでに一苦労で、たどり着いた部署のオペレータさんの理解力のなさがまた立ちはだかります。
これで、他のお客さんのガイドができるのでしょうか? とつい口に出そうになります。
結構血圧が上がってしまいそうでした。多分上がっていたと思います。
結局、技術部門から業者を派遣で訪問してもらって繋ぐことになりました。
お分りだと思いますが、日本語に翻訳しますと、柔らかい銀行という意味になりますが、とても柔らかいとはおせいじにも言えないと感じました。
一般人すくなくとも私にはキツイ感じでしたので、 hard bank と名称変更したほうが理解しやすいのではと愚考しました。
すいません、愚痴でした。
気分を変えて、経験した一例をメールします。
(ご報告頂いた微調整の手際のよいお手本的な治験例は、ヒゲジジイの独断で、明日のブログに掲載させて頂く予定。)
2011年03月30日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
いつもながらブログへのご協力、ありがとうございます。
治療例のご報告文の前のhard bankのお話し、ソフトに読み流すにはとても貴重で有益な内容ですので、2回に分けて順番にブログに掲載させて頂きたいと存じます。
名ばかりの実にひどいメーカーですねっ!
しばらく、どこの会社のことか、直ぐにはピント来なかったのですが、hard bankと犬を使ったコマーシャルで、ようやく判明して、大笑いしてしまいました。
でも、大変なご不便なようで、そのご不便を却って楽しまれるご様子。
ちょうどフランス在住の女性が、日本になかなか帰れなくなった理由が、日本のように便利尽くしの生活とは異なって、あらゆる不便な生活が、それはそれで昔の日本のようで、却って楽しいのだそうです。
そのお話しと、妙に一致するようで、またまた笑ってしましました。
(お困りのところを、笑ってしまい申し訳ありません。)
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2012年03月30日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
2012年03月30日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
2012年03月30日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 20:03| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話
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2016年03月29日
ネットは便利だが、シロウト考えで特定の漢方薬を指名する人の殆どは間違っている
2009年03月29日の茶トラのボクチン(4半歳) posted by (C)ヒゲジジイ
一部の例外を除いて指名買いの人は、ほとんどお断りせざるを得ないケースばかり。
だからといって、もっと適切な漢方薬がありますよ、などと色気を絶対に出すことはあり得ない。
特定の方剤を指名して来るような人は、こちらの専門知識を信頼してない証拠だから、なるべく相手にしないことにしている。
それじゃ〜何がよいか教えて欲しいと言われても、こちらの言うことを「信用してませんよ」ということが、その疑い深い表情と目付きに現れている(苦笑。
指名買いは他所でやって欲しいし、そのような疑り深い人達に付き合っている暇はない。
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2010年03月29日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月29日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月29日の茶トラのボクチン(歳6半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月29日の茶トラのボクチン(歳6半) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 22:40| 山口 ☁| 漢方薬の素人療法は怪我の元
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2016年03月27日
こんなに長くやっている仕事だが・・・
2010年03月27日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
ボクチンの写真を貼る口実がないので、ブログの更新を休もうかと思っていたが、フッと日々の仕事を思い返してみると、今更ながら奇異な感じが襲ってきた(苦笑。
考えてみれば、実に不思議な仕事をやっているもので、実証科学によって完全には証明されている訳でもないのに、しかも日本漢方の多くの専門家さん達のみならず、日本の中国思想の学者さん達でさえ、陰陽五行学説を荒唐無稽だと断言されているというのに、この陰陽五行学説を土台にして発展した中医学理論にもとづいて、西洋医学でお手上げになるような慢性疾患がかなりな確率で改善できるということ。
実際のところ、本当に荒唐無稽な理論であれば、あれだけの効果を発揮できるはずもないし、どこへ行っても治らなかった人達が、遠路はるばるやって来て、ようやく改善を得て喜ばれる筈もない。
百発百中とまでは行かないまでも、お互いに本気で真摯に頑張る気概さえあれば、一応の効果は短期間で出て来ることが多いし、効くと治るとは大違いとはいっても、効果があれば継続して頑張る気にもなるのが人情、四季折々の病状の変化に応じた配慮を怠らなければ、9割以上の安定した改善効果を得られる現実は、否定派の学者連中が、なんといっても厳然たる事実なのである。
でも、だいぶこの世の人生に疲れたな〜っ。
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2010年03月27日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月27日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月27日の茶トラのボクチン(5歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年03月27日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 17:41| 山口 ☔| 中医漢方薬学
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2016年03月26日
抗生物質が効かなくなった各種の慢性化膿性疾患
2009年03月26日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
意外にこの分野は漢方薬が通用する。
歯科治療を面倒がって漢方薬類で化膿性炎症をしっかりと食い止めている人達もいて、ヒゲジジイも例外ではない(苦笑。
西洋医学治療では手術して腐骨を除去して治療する以外に方法がなくなっていた慢性化膿性骨髄炎を手術せずに漢方薬だけで根治することができたのも、中医学的な弁証論治による漢方薬類のお陰である。
手術を何度も繰り返しても根治できないでいた痔瘻にも目覚しい効果を発揮し、とりわけ思い出深い著効例では、抗生物質がまったく効かなくなっているので、今度風邪を引いたら敗血症の恐れがあるという切羽詰った肺膿瘍の男性も、長期間の服用によって完璧に根治できたのも漢方薬のお陰である。
最近も、術後の傷が縫合しないので再手術を宣告されそうになっているところへ、漢方薬類3種類の配合で服用してもらったところ、短期間で即効を得て、再手術の必要がなくなりそうで、主治医も喜ばれている。(といっても主治医は漢方薬利用のことは知らないらしい。)
抗生物質が効かなくなった各種慢性化膿性疾患には、期待する以上の効果を発揮することが多い。
但し、中医学理論に則った弁証論治による漢方薬や中草薬類の数種類の微妙な配合が必須であることは言を俟たない。
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2009年03月26日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月26日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月26日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月26日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:37| 山口 ☀| 慢性化膿性骨髄炎・肺膿瘍・肝膿瘍および各種の慢性化膿性疾患
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2016年03月25日
3月に入ってアトピー性皮膚炎の新規相談者が続いているが
2009年03月25日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
春になると毎年、各種慢性の皮膚疾患の新規相談者がやって来られる。
今年は例年以上に酒皶(しゅさ)の人たちが続いていたが、3月に入って目立つのはアトピー性皮膚炎である。
アトピー性皮膚炎を含めて各種皮膚疾患は、少なくとも半数以上の人達は手間と時間をやたらに必要とするので、誰彼なしに引き受けていたら、多少とも生命に関わる重大な疾患の人達に時間が取れなくなる。
だから常々、女性薬剤師には、アトピーのHPやブログは消滅させるべきだと進言されているのだが、せっかく手作りで楽しみながら作ったものを破壊するのは、どうしても躊躇せざるを得ない(苦笑。
更新を控えて久しいのだが・・・。
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2009年03月25日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月25日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月25日の茶トラのボクチン(6歳半) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 07:54| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病
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2016年03月24日
肺腺癌による各部位の転移に対する分子標的薬の副作用の解毒に茵蔯蒿湯の2例
2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
1例は、肺腺癌による脳転移に投与された新しいタイプの分子標的薬によって直ぐに副作用が発現。
すなわち、肝機能と腎機能(クレアチニンなど)に急激な異常値が出現して、これ以上、継続できないという人に、舌証を参考に茵蔯蒿湯を飲んでもらったところ、劇的に効を奏して、1ヶ月以内に正常値となり、そのまま既に1年数ヶ月、一度も中断することなく、分子標的薬の使用が可能となっている。
最近も、同様の肺腺癌による転移に改良型の分子標的薬が投与されていた人が、皮膚に激しい副作用が生じた為に、一時中断せざるを得なかった。
舌証を参考に茵蔯蒿湯を試してもらったところ、皮膚に生じていた副作用が急速に軽減したので、数日で再開することが可能となった。
なお、お二人とも、茵蔯蒿湯以外にも、癌サポートの各種漢方薬や中草類を多種類併用してもらっている。
前者は、高価な免疫療法や比較的初期型の分子標的薬によって、しばらくは効果があったものの、それ以上、悪化しないまでも改善も得られなくなって、漢方相談に来られたのが3年数ヶ月前。
初期には僅か2種類のやや高価な漢方薬類のサポート程度でも1年半で脳転移以外の部分(骨や内臓の転移)は、1年半で消滅。
脳転移が多数(30箇所以上)残っているので、その後は一気に多種類のやや高価な漢方薬や中草薬類を加え、病院では同じ頃に最新の分子標的薬に切り替えられた。
その分子標的薬によって肝腎に生じた強い副作用が、茵蔯蒿湯で劇的に解毒することが出来て、そのまま一度も中断することなく現在に至っている。(脳転移部分も4〜5個に減っている。)
漢方薬や中草薬類を使用すること既に3年数ヶ月、体調はもちろん、検査上でも一度も後退することなく経過が極めて良好で、主治医も例外的な事例だと驚かれているということである。
後者は、まだ最近のことながら、やや高価な多種類の漢方薬や中草薬類によって体感的に明らかな効果を感じられており、同時に茵蔯蒿湯によって分子標的薬を再開することが可能となっている。
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2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半) posted by (C)ボクチンの母
2009年03月23日の茶トラのボクチン(4歳半)の大あくび posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 ☁| 肺腺癌(ステージ4および脳転移や骨転移も含む)
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2016年03月23日
酒皶(しゅさ)の新規相談者が連続4名、いずれも主方剤が同じという偶然
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
アトピー性皮膚炎による酒皶も含めて、連続4名の新規相談者が続いたが、主方剤はいずれも同一方剤という偶然。
併用方剤は、それぞれに異なるものの、いずれの人も一定の効果が、まあまあ比較的短期間に現れている。
軽症の酒皶の人まで来られてはかなわないが、偶然とは不思議なものである。
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2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年03月22日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 | 酒さ(酒皶)・赤ら顔・酒さ様皮膚炎・ステロイド酒さ
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2016年03月22日
僅か3〜4種類くらいのことで・・・
2009年03月22日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
どこへ行っても治らなかった癖に、十数日の僅かな苦労の結果(こちらはない知恵を振り絞った)、3〜4種類の漢方薬類の併用によって、明らかな効果を発揮しはじめたところで、こんなにも多種類の漢方薬を飲むのは大変だと嘆かれる。
何と人間様というのは、ワガママな動物なのだろう。
遠路はるばる来られた当初は、いかに難儀な疾患であるか、何としても少しでも楽になりたいものだと哀願するように訴えていた人が、明らかな効果が出て来ると、この通りである。
さらに、しっかり効果が安定するまでには油断がならないというのに、今から先が思いやられる嘆きである。
そちらがそんな贅沢な嘆きを言われば、こちらはいっぺんにやる気を失い兼ねない。
あまり言いたくはないが、ほんとうに因果な仕事である。
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2009年03月22日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月22日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 19:38| 山口 | とんでもない話や、信じられない困った話
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2016年03月21日
午前中に突然、中学時代の同級生2人が訪れて50年ぶりの再会
2009年03月21日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
懐かしい顔ぶれ。
中学時代の同学年全体の同窓会があったとかで、超地元のヒゲジジイが来てないので、2人で訪ねてくれたらしい。
もともと高校時代の案内はしばしばあっても、中学時代の同窓会の案内は一度ももらったことがない。
幹事たちによっぽど嫌われている?らしいが、その理由は以前、他の友人の話から納得するところがある(苦笑。
見せてもらった名簿には、名前だけあって、現住所や職業はまったくの空欄になっていたが、笑ってしまう!
高校時代の同窓会にさえ、毎回案内があっても一度も行かないくらいだから、ましてや中学時代の同窓会には行くはずもないが、案内が一度もないのも却って好都合である。
といっても、こうやって50年ぶりに友人2人が訪ねてくれると、とても懐かしい。
県庁に勤めていた友人も、二人とも既に定年退職されて悠々自適の生活らしいが、コチトラ一生涯、ボケない限りは命のある限り、仕事を止めるわけにもいかない。
今度、クラスだけの同窓会をやるのでと、招待されたが、きっと行かないだろうなあ〜っ。
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2010年03月21日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月21日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 11:58| 山口 ☀| 漢方相談に疲れたあとに癒される桃源郷およびスピリチュアルな話題
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2016年03月20日
どうでもいいようなことだけど、個人的にはとっても癇に障ること
2009年03月20日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
一部の中古店では、古本の扱いについて、
書籍に付随していた帯は商品の一部に含まれず、単なる宣伝ビラに過ぎないので、帯の有無及び状態については検品対象外であり、基本的には帯をお付けできる保証はございません、と来る。
以上のような趣旨を公然と掲げて、古書の通信販売を行うところがある。
個人的には、このような趣旨を掲げる店では、デリカシーの無い店と思って、購入しないことにしている。
実に癇に障る話である。
帯付きの本は、帯は帯でも単なる宣伝ビラとは異なって、重要な文献資料となるのである。
「本に付随する帯は、商品の一部に含まれない」という妄言が、どういう根拠で出て来るのか?
実に信じられない知性と感性である。
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2010年03月20日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月20日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月20日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年03月20日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
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2016年03月19日
漢方内科医の先生からのご報告:潰瘍性大腸炎で治療中 4 年にわたる渋り腹に漢方薬が著効した一例
2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
東海地方の漢方内科医の先生からのおたより
3?歳 女性
平成 x 年 2 月 16 日 初診されました。
「 9 年前に潰瘍性大腸炎と診断されて、某大学病院へ通っていて投薬 ( アサコール ) を受けていましたが、血便はなくなりました。でも、 4 年ほど前からおなかが渋るように痛くなることがしょっちゅうです。今、 3 ヶ月の乳児いますが、妊娠が判明したときにアサコール中止になりました。この腹痛について担当の先生にお伝えしてありますが、血便がなく血液検査で異常がないので、あまり取り合ってくださいません」とのこと。
臍部左側に圧痛があり、腹直筋が緊張していて、他に、血虚を観察しました。
桂枝茯苓丸と、真武湯合人参養栄湯を処方し、腹痛のときに芍薬甘草湯を頓服で使うようにお伝えしました。
3 月 1 日
「なおりそうです。次の日からおトイレに行かなくて済むようになりました。しぶるような腹痛はなくなりましたね、驚きです。ただ、前からですが、排便が週に一度で、足先がすごく冷えてコメカミがおかしくなることがあり、そのときにおなかがぎゅーっと握られるような感じがします」
当帰四逆加呉茱萸生姜湯を追加しました。
3 月 16 日
「おなかはスッキリよくなりました。便通は 3 日一度くらいです。例年は花粉がひどかったですが、今年は全然よいです」
継続処方としました。
初診から 2 週間で、患者さんの一番困った訴えは改善し、約 4 週間でほぼいろいろな症状が消失ないしは改善しました。結構漢方薬の効果が早く現れたケースです。しかし、このような症例は決して稀ではない感じです。 1 ヶ月単位の処方ではもっと時間がかかったものと想像されます。村田さんがご指摘のように 2 週間程度のペースで投薬の効果を評価するのが妥当と感じています。
それにしても、こちらとしては花粉を治療するつもりは全くありませんでしたが、患者さんから「花粉もぜんぜんいいです。先生!」と言ってもらえるというのは漢方内科をやっている医師冥利に尽きるという感じで感謝ですね。
やはり、漢方おそるべし、です。
2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
素晴らしい症例報告、いつもながら、ありがとうございます。
かなりデリケートな疾患でもある潰瘍性大腸炎に対して、綿密な方剤の運用には驚かされます。
お見事としか言いようがありません!
同じ病名でも、適応する漢方薬は体質と病状によって様々に異なるところを、的確に証候を把握され、状況によってなされる微調整の見事さ。
いつの間にか、神業の域に達してしまわれたご様子。
先生のようなレベルの医師の人達が増えれば増えるほど、日本全国の漢方薬局の必要性が少なくなって行くはずなのですが、まだまだ、それほど増えているようには思えません。
現実には、相当に有名な医療機関でも、どうしようもない乱暴な漢方投与が行われている現実には、目に余るものがあります。
だから、いつまでたっても、こちらは引退できないのですが・・・(苦笑。
また、この度もブログへのご協力、ありがとうございました。
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2009年03月19日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:潰瘍性大腸炎
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☔| 潰瘍性大腸炎・クローン病
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2016年03月18日
漢方薬を利用中の人達のメールの問い合わせや補充注文に対するこちらの返信が、受診拒否される大きな問題!
2009年03月18日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
思いがけないときに、こちらからの返信メールが受診拒否されることがある。
村田漢方堂薬局の漢方薬を利用中の人には、必ず数時間以内に返信するように心がけているので、もしも数時間しても返信がない場合は、受診拒否されているものと考えて欲しいと思います。
以前はスムーズに交信できていた人達でも、メールアドレスを変えられたとか、何らかの問題で、突然、受信拒否を受ける場合がある。
こちらのメールアドレスを受診拒否しないように設定すれば良いはずなので、もしもこちらからの返信がない場合は、そちらの受診拒否が問題なので、再度、設定を善処して、ご連絡下さい。
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2009年03月18日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月18日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月18日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月18日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:29| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話
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2016年03月16日
そんな漢方薬を馬鹿にした考えでは、永遠に治せないだろう
2011年03月16日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
患者さんの問題ではなく、漢方薬を投与する医師の問題である。
そんな考えでは、まるでシロウトさんと同列であろう。
某大学病院で、某皮膚疾患で受診したところ、某漢方薬1種類が約1ヶ月分まとめて投与されたという。
その患者さんが、どのくらいで効果がありますか?と質問したところ、1ヶ月くらいは服用しないと効果が見えない、という返事だったとのこと。
なんだか漢方薬を馬鹿にした話しで、フィットした漢方薬が出されていたら、早くて数日以内、超即効では1日以内、遅くとも10日以内には有効か無効かが、しっかり判明するものである。
こうやって書くと、どうしても大きな勘違いをされる人が多いが、効くのと治るのとは、大違い!
短期間で効果があっても、まだまだ足らない方剤があることが多い。
1〜2方剤では、効果が不十分であることは再々で、実際に9割以上の安定した状態に改善するには、まだまだ方剤を追加したり入れ替えたり、様々な微調整が必要になることが多いのは、各種皮膚疾患の特徴である。
とはいえ、一定の効果が出るまでの期間というのは、30日もかかることはあり得ず、もしも10日以内に判然とした効果が見えない場合は、方剤がフィットしてないか、まだまだ足らない方剤があるなど、いずれかの問題である。
しょっぱなから30日分、同じ方剤を投与された場合、もしもその方剤がぜんぜんフィットしてない場合は、新たな方剤を考えてもらうのに、1ヶ月も無駄な時間を過ごさなければならなくなる。
こんなことが、現実の医療機関で横行しているのだから、信じられない愚行としか思えない。
極めて敏感な各種の皮膚疾患においては、30日分が出されてもよいのは、しっかりフィットした配合が判明して以後のことであるべきで、ハナから決してやるべきではないはずである。
しかしながら、皮膚疾患には往々にして季節変化や、女性の場合は、生理や排卵日以前と以後の体調変化に関連した問題 ⇒ 2016年03月14日 男性とは異なって、女性の各種皮膚疾患で注意が必要なこと など、注意すべき点が多いので、常に臨機応変の配合変化を行う前提もなく、上記のような安易な漢方薬の運用では、容易に治るはずもないのである。
蛇足ながら、このようなことから、各種皮膚疾患の漢方相談というのは、他の疾患とは異なって、半数以上のケースでは大変な手間と時間を費やすことになるので、皮膚疾患の相談者が多ければ多いほど、他の重大な疾患の漢方相談に費やすべき貴重な時間的な影響が大きいので、重症者以外はなるべくお断りするようにしている。
このようなことから、上記のような乱暴な投与方法を取る医師たちには、多少とも同情を禁じえない部分が無い訳ではない(苦笑。
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2011年03月16日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月17日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月17日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月17日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 22:00| 山口 ☁| 病院の漢方薬
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2016年03月15日
通常の胃癌と異なって、スキルス胃癌の漢方相談はかなり少ないが
2009年03月15日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
スキルス胃癌で36歳で発病し摘出手術後、6年後に卵巣転移を生じ、病巣の摘出手術後に抗癌剤治療で却って悪化したために、西洋医学治療をすべて断念して、漢方サポートだけに依存して、結局は根治した生き証人が地元におられることは既に何度か書いた。
十数年以上経っても、現在も漢方薬類を継続されている。
同様に三十代の女性が、初期のスキルス胃癌で、手術前の1ヶ月の服用で運よく完璧に消滅した稀有な例も既にこのブログでも取り上げた。
その後、念のため、消滅した部分を摘出するということだった。(その後の経過は不明)。
ところで、2011年11月10日 のブログの印環細胞癌であっても、スキルス胃癌ではなかったとされていた人は、実際にはスキルス胃癌だったということだった。
30代後半で発病し、ステージVbとのことで、胃と胆嚢と脾臓を取り除き、肝臓にも5個の血腫らしきものがあったものの、TS-1の内服抗癌剤とともに、村田漢方堂薬局の各種漢方薬類をしっかり併用し、肝臓の血腫も半年で消滅した。
その後、2年間欠かすことなく併用して、病院の抗癌剤投与を終了すると同時に、漢方薬類をすべて廃止していた。
その後3年間、まったく再発の兆候なく、術後既に5年を経過しようというのに、主治医の先生からは、スキルス胃癌だったのだから、今後も転移が要注意だから、5年経ったからと言って根治を宣言することはできないと言われている。(最近ご本人から直接報告を受けた。)
それにしても、最初の2年間の集中的な漢方薬のサポートのみで、アッサリ中断後も3年間、経過は極めて良好という。
5年前、ご高齢の男性が、スキルス胃癌の相談では、結局、お出しした漢方薬が口に通らないということで、服用を断念された。(その後の経過は不明)
要するに、43年間の漢方相談では、スキルス胃癌の漢方相談は以上の4名だけだが、ご高齢者以外は、すべて30代で発病された女性たちばかりで、しかもいずれも素晴らしい成果を得ている。
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2010年03月15日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年03月15日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月15日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年03月15日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 19:13| 山口 ☀| スキルス胃癌・印環細胞癌によるスキルス胃癌・ステージ4
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2016年03月14日
男性とは異なって、女性の各種皮膚疾患で注意が必要なこと
2009年03月14日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
男女共に共通して、各種皮膚疾患においては、季節変化の影響には注意が必要なことは当然である。
ところが女性の皮膚疾患では季節変化による問題だけでない。
しっかり効果が出て来たからといっても、油断できない女性特有の問題がある。
それはアトピー性皮膚炎だけでなく、酒皶(しゅさ)や脂漏性皮膚炎などでも同様である。
体質によっては、生理後から排卵日までの低温期と、排卵日以降から生理前までの高温期までの問題である。
過去にも、アトピー性皮膚炎で、高温期には強力な清熱剤と活血化瘀薬や滋陰利水薬などが必要であっても、低温期には絶対に清熱剤はご法度という時期が続いた女性があった。
かといって、高温期に強力な清熱剤がなければ、酒皶様の皮膚炎が強烈に悪化するのだが、低温期にはむしろ逆効果となる現象が一年以上続いたが、一年を経過するうちに、症状が次第に安定して、清熱剤はまったく必要なくなって、その半年後には社会復帰が可能なまでに改善できた例。
もっと極端な例では、村田漢方堂薬局で受けた相談の中でも、最も重症のアトピーの女性は、生理期間中には極端に冷えるので、その生理期間中と低温期と高温期の三通りの配合変化が必要であり、それが数年続くことで、ようやく安定的な状態に推移していったものの、見かけ上は9割以上の安定状態が続くものの、二度と再発は御免だと予防的に各種漢方薬類を臨機応変に使い分けている。
このことは、重症のアトピー性皮膚炎よりも、はるかに幸せな筈の女性に多い「酒皶(しゅさ)」のケースも、多かれ少なかれ同様で、生理中と低温期、高温期の配合変化を必要とする人は、女性の半数近くにのぼるので、その点は注意が必要である。
上記のことは、こちらが男性だからという訳でもないだろうが、この仕事を何十年やっていても、ついうっかり忘れていることがあるので、現在、村田漢方堂薬局に通って来られている女性達は、高温期と低温期によって、漢方薬の反応が異なるように思われる場合は、必ずそのことを申告して欲しい。
厳密に言えば、これは各種皮膚疾患のみならず、女性の疾患のほとんどすべてで、多かれ少なかれ、注意が必要なことであろう。
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2009年03月14日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2009年03月14日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月14日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月14日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 19:57| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病
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2016年03月13日
頑固一徹、偏屈オヤジ
2010年03月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の男性
【 具体的なご職業 】:自営業(インド料理)
【 おたより 】:
先生とは畑は違いますが、当方も接客業のハシクレ、クレーマーに対する先生の噴飯たる想いは大いに同感します。
しかし先生は、クレーマーに対して相当な予防線を敷いてらっしゃるように見えて、ネットのみの気軽な相談投稿にも、丁寧に答えてらっしゃる…優しいんですね(笑)
そこに、所謂頑固一徹、偏屈オヤジ(当方の業界は大変多い)とは違う、患者に対する愛を感じます。
患者が真摯に向き合う「覚悟」の確認と、先生の漢方への「本気」の裏返しが、日々の御ブログのストレートな?表現と感じ、毎日愛読させて頂いております。
どうぞ御自愛なされ、悩める多くの患者の救済と、痛快なブログの掲載を続けて下さい(^-^)
2010年03月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
おたより、ありがとうございます。
その道(インド料理)のプロの方からのおたより、偏屈オヤジのプライド、とても興味深く感じました。
ところで、
>ネットのみの気軽な相談投稿にも、丁寧に答えてらっしゃる
とおっしゃるのは、そうとも言えません(苦笑。
単に病名だけを書いて、何を飲んだら良いでしょうか?というような、あまりにも安易な質問には、お返事はまったくしていません。
それに類似した下らない質問もしばしば受けていますが、無視せざるを得ないものも多い訳です。
ともあれ、ブログにご協力、ありがとうございます(笑。
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2011年03月13日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2011年03月13日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年03月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
2012年03月13日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 08:09| 山口 ☀| 徹底したポリシー
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2016年03月12日
HPやブログの案内に 「どうしてそんなに厳しいことを書かれているの?」
2009年03月11日の茶トラのボクチン(4歳) posted by (C)ボクチンの母
昨今、タイトルのような質問を受けることが多いが、当然、クレーマー予備軍撃退の目的が大きい。
人間様は、猫様たちと異なって、うっかり信用できないからである(苦笑。
できることなら、醜悪な人間の隠された闇の本性を見たくないのである。
たとえば、若い頃の一つのトラウマとして、こんなことがあった。
ご主人が癌に罹ったとかで、人に奨められたという某生薬を指名買いされた婦人があった。
こちらも若かったから、指名される通りの生薬を素直に販売した。
ところが、しばらく日を置いて、突然、その奥様らしき人が、血相を変えて勢いよく薬局に闖入して来た。
お行儀よく来訪されるのならよいが、まさに闖入である。
「こんな効かないものを売りつけてやがってっ!」といった類のことを喚くなり、残りの生薬袋を、こちらに向かって投げつけてきた。
これが元「ヤマトなでしこ」の所業である。
さらに大声で喚きながら出て行かれたのには唖然、呆然、愕然。
つくづく人間様とは、得手勝手であり、誰かに責任を押し付けずにはおれない、実に卑劣で恐ろしい動物であることをしっかり学んだものである。
これに類似した体験は、折々に、このブログにも書いて来たので、それ等もついでに紹介しようと思ったが、あまりに記事が多過ぎて面倒になり、とうとう探すの諦めた(苦笑。
ちなみに、現在の記事数:2484
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2011年03月11日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年03月11日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年03月11日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年03月11日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:20| 山口 ☀| とんでもない話や、信じられない困った話
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2016年03月10日
漢方治療を考える前に、早急に肺癌や肺結核が潜んでないか、病院で受診すべきでしょう
2011年03月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:40〜49歳の男性
【 地 域 】:関東地方
【 具体的なご職業 】:会社員
【 お問い合せ内容 】:はじめまして。●●と申します。
咳が出てなかなか治らないので、ご相談させていただきました。
私は20代のころ肺気胸になりました。その後も習慣的に空咳が出ます。風邪をひくといつも咳だけが残ってしまいます。
今回も1ヶ月ほど前に風邪を引き、風邪は治りましたが咳が続いています。
しゃべったり、冷気に触れると咳がでます。
喉に痰がからみ、時々咳払いをすることもありますが、咳をして痰がでることはあまりありません。
また最近帰宅すると足、とくにふくらはぎがだるくて仕方がありません。
便は今朝は下痢をしていました。このところべったりとした便です。
生まれつきなのか、舌が大きいです。先端が赤く、舌辺に赤い点点があります。
先日までは薄い色をしていたのですが、今朝みると少し赤みを帯びた色をしていました。
ちなみに寝つきはよく、夜寝ている時は咳はでません。
朝尿意を催して目覚めますが、夜中にトイレにおきることはありません。
食欲はあります。
5年ほど、アレルギー性鼻炎のため漢方内科にかかっていましたが、なかなか症状が改善しなかったので治療を継続することに疑問を感じていました。
仕事が忙しくなり、遠方で通うのが大変になったので、昨年通院をやめました。
近所ある漢方内科は平日のみの診療で通えず、連日の残業で疲れているので、土曜日は病院にいくことができません。
近所に相談できそうな漢方薬局もなく、現在はインターネットで調べて自分で試しています。
5年ほど前に咳が続いていた時、柴朴湯を飲んだら良くなったので、今回も柴朴湯を試しています。
飲むとすこし咳はおさまるような気がするのですが、またしばらくすると咳が出だします。
柴朴湯であっているのでしょうか?
その前に清肺湯を飲んだり、麦門冬湯を飲んだりしましたが、継続して飲まなかったためか、完治せず、また効いているのかどうかよくわかりませんでした。
何を試してみたらよいかアドバイスを頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。
2011年03月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:
苔の状態が記載されてないので、なんとも言えませんが、通常は乾燥咳には不適であるはずの柴朴湯が一時的にでも効果があるというのは、咽中炙臠(いんちゅうしゃれん )に適応する半夏厚朴湯証が潜んでいて、舌には痰湿を思わせる白い苔がかかっているのでしょうか?(柴朴湯=小柴胡湯+半夏厚朴湯)
だとすれば、ストレス性の咳嗽とも考えられますが、かといってそのような楽観的なことばかりを考えてもおれないかもしれません。
そのような問題よりも、念のため、必ず呼吸器科で受診され、肺癌や肺結核などの恐れはないのかどうかを確認しておく必要があります。
慢性過労状態であれば、免疫力の低下により、その恐れが僅かにでもナシとしません。
当方の職業柄、本日も40代の新規相談者は、某所に違和感を感じて受診したところ悪性腫瘍が見つかり、半月後にはさらに大きくなり、通常よりも進行度がとても早いというもので、既に疼痛まで発している状態で、手術前から漢方薬を利用されたいとの希望で来られたばかりです。
進行癌のご家族が、以前、当方の漢方薬を手術前から利用されて好結果を得た前例があったので、新規に相談に来られたわけですが、それにしても、昨今の当方の漢方相談者の悪性腫瘍関連では、30〜40代の年齢層の人がとても目立ちます。
念のために、必ず病院に受診され、悪性腫瘍や肺結核などがないことをしっかり確かめた後に、漢方治療を考えても遅くはないはずです。
なまじいに漢方薬を利用されて症状が治まった場合でも、根本的な原因が肺癌などが潜んでいたとしたら、大きな問題です。
必ず、念のために早急に受診されることを強くお奨めします。
取り急ぎ、お返事まで。
2011年03月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
翌日頂いた折り返しのお返事メール:
おはようございます。
昨日はお忙しいところ、早急にお返事をいただきありがとうございます。
会社で年に1度の健康診断は受けていますが、心配になってきました。
病院は苦手でずっと漢方薬のお世話になってきましたが、一度病院に行ってみます。
ご忠告ありがとうございます。
ちなみに、苔は先週までは白かったのですが、今は中央に黄色いものがついています。
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2011年03月10日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 19:02| 山口 ☁| 肺癌(ステージ4および脳転移や骨転移も含む)
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2016年03月09日
ヒゲジジイの愛読書、モンテーニュ著 『 随想録 (エセー) 』 を嘲笑う某医者の卵
2010年03月09日の茶トラのボクチン(5歳)が頭部を怪我して田七末を塗りたくっている posted by (C)ヒゲジジイ
遠路はるばる、タマに漢方相談にやって来る某医者の卵。
ヒゲジジイの愛読書の一つがモンテーニュ著『随想録(エセー)』であることを、このブログで知って、岩波文庫の原二郎訳の『エセー』の1巻目を購入して読んでみたと言う。
ところが、こんなものがヒゲジジイの愛読書なのかと、どうしようもない呆れ顔で哄笑を繰り返す。
もともと翻訳にやや晦渋な部分がある関根秀雄訳ではなく、とても理解しやすい名訳として名高い原二郎訳を「回りくどい文体であり、よっぽど暇人が読む内容ではないか」と決め付けて、嘲笑かつ哄笑を繰り返すのだから、これが典型的な理系人間の感性であるかと唖然・呆然・憮然(苦笑。
挙句の果てが、大江健三郎氏の作品はどうかと訊ね、自身はかなりシンパシーを感じる風な物言いである。
あの難解というよりも、極めて晦渋極まりない大江氏の文体が好みだとっ?!
ヒゲジジイ自身は、もっとも嫌いな作家で、日本語で書かれた文章とは到底思えない理解困難な晦渋な文体は、もしかして悪文の典型ではないかと疑っている。
二度と読みたいとは思わないし、とうてい好みに合わない。
もちろん、蓼食う虫も好き好きだから、お好きにどうぞ(呵呵。
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2010年03月09日の茶トラのボクチン(5歳)が頭部を怪我して田七末を塗りたくっている posted by (C)ヒゲジジイ
2010年03月09日の茶トラのボクチン(5歳)が頭部を怪我して田七末を塗りたくっている posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月09日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2011年03月09日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 19:42| 山口 ☔| とんでもない話や、信じられない困った話
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