2015年11月13日

村田漢方堂薬局における「酒皶(しゅさ)」に対する漢方相談の現実

2009年11月13日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年11月13日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾(ブログへ転載させて頂く場合があります。)
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 お問い合せ内容 】:

 お忙しい中、大変失礼致します。先生のブログを見させて頂き、メールを送らせて頂きました。

 私は現在、酒さを患っております。発症から8ヵ月が経ちますが、症状の変化はあまり得られておりません。現在の治療はクラリスとタリオンを皮膚科で処方頂き、副作用がないとのことで飲み続けております。また三和附子理中湯、トチモトのカンゾウ末・オウレン末・キバンキョウ末を2ヵ月程前より服用を始めました。

 症状は両頬>鼻、顎、頬の外側にかけて赤みがみられておりますが、気温が低い状態であればぽつぽつと頬にニキビ後の様に赤みがみられる状態です。外出時や気温の上昇、座りっぱなしで熱がこもってくる等により強い赤みみられ、範囲も一気に広がります。ヒリヒリした熱感と時には落ち着いた状態でも、むず痒さを感じることがあります。また白い小さなニキビがぽつぽつとできやすく、外用薬(ダラシン)にて10日程で落ち着いてはまた別の場所にできます。酒さの発症より化粧、日焼け止めも禁止され洗顔は蒸しタオルで保湿はプロペトのみ。

 酒さの発症、1年程前よりストレスによる胃腸障害にて体重が6s減。発症3ヵ月前に咳喘息を発症。発症4ヵ月後にメニエールの目眩を発症。元来、冷え症と乾燥性の肌質であり、学生の頃はニキビの治療を受けていました。今は、胃腸障害はほとんどなく咳喘息も落ち着いている状態です。

 体調が悪かったことが続いたことも原因ではあったかと思いますが、角質を拭き取る化粧水や顔の脱毛をしたことなど
起因となる条件が今、おもえばたくさんありました。

 先生にお伺いしたいのは
@酒さを発症して以降、白ニキビや夏場は赤いニキビがありましたが、肌は毛穴が目立ちにくくなりキメが細かくなっていることに違和感を感じ、酒さでもそういった肌質になっていくのでしょうか?
A現状の症状から治療に対する先生の見解はいかがなものでしょうか?

 メールからでは情報が少なく、本来ならお伺いして見ていただき、ご処方頂くべきところだと思っております。ながら介護の事情がありお伺いできず、このような形でのご質問、たいへん失礼致します。何卒、よろしくお願い致します。

追伸:酒さの治療にあたり「再発の可能性はあるが、半年〜1年半とかかるが治る」という先生がおられたり、「治らない」と話される先生がおられたり...。見解が各々違うことを感じております。治療に基づく経験からの見解の違いなのかなと感じてはおりますが、先生はどのようにお考えでありますでしょうか?

2009年11月13日の茶トラのボクちん(5歳)
2009年11月13日の茶トラのボクちん(5歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 現在、服用されている漢方薬類などは、舌の状態を直接拝見しているわけではないので、コメントは困難です。
 また、

>先生はどのようにお考えでありますでしょうか?

については、考えもなにも、現実に「酒さ」で訪れている人達では、即効が出ても直ぐに根治するものではないですし、直ぐにフィットした漢方薬の配合が見つからない場合でも、遅かれ早かれ一定の効果が出せる配合は、根気がある限りは、ほとんど全例、微調整を繰り返すうちに、次第にフィトして来ています。

 即効がでにくかった人ほど、関東などの遠方の人達でも真面目通われて、ほぼ根治といえるまでになった現在でも予防で続けられている人もおられます。

 ところが不思議なことに、初回〜数回目でフィットして超即効が出て、信じられないほどの効果が短期間で出てきた人ほど、その多くの人がそのまま短期間で連絡が途絶えています。

 恐らく自分達で地元で調達することにされたのかもしれませんが、超即効が出た人ほど、このように無礼者が多いようです(苦笑。

 もしも途中で季節変化や環境変化によって再発した場合でも、微調整の指導は必要ないと考えられてのことでしょうから、いずれの人も、無音のまま、男女ともども、その後の経過は不明です。

 このように運よく即効が出た人は、かなりな人数おられましたが、そのまま同じ配合だけで治るとは限らないのですが、酒さで来られる人には、このように現金な考えの人が多いようです。
 ですから、最近は「酒さ」だけの悩みで来られる人は、あまり受けたくない相談となっています。せっかく即効を出せても、徒労感が大きいからです。

 ともあれ、近くの経験豊富な漢方薬局で相談されれば、遅かれ早かれ、軽減できることと思います。
 但し、酒さといっても、体質と症状によっては、適応する漢方薬は、大きく異なることばかりですので、しっかり体質と症状にフィットするものを見つけてもらう必要があります。あとは根気が必要で、たとえ即効が出ても、それで直ぐに治るとは思うべきではなく、季節変化もありますので、油断は禁物です。

 取り急ぎ、お返事まで。

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2010年11月13日の茶トラのボクちん(6歳)
2010年11月13日の茶トラのボクちん(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2011年11月13日の茶トラのボクちん(7歳)
2011年11月13日の茶トラのボクちん(7歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 19:42| 山口 ☔| 酒さ(酒皶)・赤ら顔・酒さ様皮膚炎・ステロイド酒さ | 更新情報をチェックする