2015年06月05日

イタリアの教養人の必読書はダンテの『神曲』とか

2009年6月5日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年6月5日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 地獄篇、煉獄篇、天国篇の三つからなるダンテの『神曲』。
 イタリアの多くの学生や先生たちが口を揃えて挙げるのが、この『神曲』だというので、急にイタリア人が頼もしく、拍手喝采を送りたくなった。

 ということは、常に善なるものを目指し、魂の向上を第一義とした国民性が定着しているお国柄に違いない。

 日本語で『神曲』を読むなら、平川祐弘訳が最も定評がある。

 日本には、『神曲』のように立派な作品が必読書として共通認識を得られるようなものがないのは、いかにも寂しい。

 日本では多くの教養人が愛読された『歎異抄』では、個人的にはやや物足りない。

 有名な割には知識人が推挙している風でもない源信の『往生要集』というのも、あまりにも極端過ぎるかも知れない。

 旧仏教系の某宗派のお坊さんたちは、「あの世は無い! 死んだら終わり、魂なんて存在しない」と平然と嘯く人が多いというから、何をかいわんや。

 新渡戸稲造の『武士道』では、と言いたいところだが、実際の戦国時代の武将たちの行動は、裏切りや寝返りなどアタリマエの世界だったから、そんなに綺麗ごとでは済まない。

 さてこそ、それらしいものは日本では見つかりそうもないので、イタリア人の真似して『神曲』でも読むことにしよう。
 ついでに『デカメロン』も、もちろんのことっ(呵呵。

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2009年6月5日の茶トラのボクチン(5歳)
2009年6月5日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 05:48| 山口 | 哲学の煙(けむり)と漢方薬 | 更新情報をチェックする