2010年01月31日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
今日も書くことが無いので、無ければボクチンの写真を貼る口実がないので、昨日に続いて加味逍遥散のお話し。
加味逍遥散が誰彼なしにフィットする訳でもないが、危険な漢方薬でもないので、精神的に落ち込んでいる人は、一度試してみるのもよいかもしれない。
といっても必ず専門家と相談して使うべきで、まったくピントはずれの人に使っても無意味である。
四逆散や柴胡加竜骨牡蠣湯や桂枝加竜骨牡蛎湯、あるいは加味帰脾湯や帰脾湯のほうがフィットする人も多いので、素人療法はやらずに、専門家にしっかり相談すれば、加味逍遥散がフィットしない場合でも、より適切な方剤を見つけてくれることだろう。
たとえば、愚妻は意外にも、加味逍遥散はまったくフィットしないで無意味だが、その方面では四逆散がしっかりフィットしている。
愚娘の場合は、学生時代や研修医時代は、間違いなく四逆散がフィットしていて、飲み忘れると疲労感がどっと出るので、四逆散が手放せないと言っていた。
ところが、専門医になって忙しい毎日を送るようになると、いつの間にか加味逍遥散が確実にフィットするようになって、四逆散よりもこちらの方が手放せなくなっている。
人によっては加味逍遥散合四逆散や、加味逍遥散合柴胡加竜骨牡蠣湯などがしっかりフィットする人も多いが、興味深いところでは、後者の加味逍遥散合柴胡加竜骨牡蠣湯の配合は、女性のアトピー性皮膚炎でしっかりフィットしている人が意外に多い。
ともあれ、加味逍遥散がフィットする人は、これを服用するとイライラ感が消失するばかりでなく、極端な場合は人生観が百八十度変わるほどの良好な効果が出る場合もある。
少なくとも悲観的な考えが陰を潜め、かなり前向きな人生観に変わるほどの効果が得られることも珍しくない。
但し、いつも書くように、品質優良な製剤を使わないと、期待するほどの効果が出ない場合もある。たとえば現実にあった恐るべき実例として・・・
遠路はるばる近畿地方から来られた、いわゆる血の道症で、休職せざるを得なかった女性が、地元近辺で3年、保険漢方の加味逍遥散合猪苓湯などを服用するも、一時効果があったものの、それ以上の効果が上がらず、いつまでも家でゴロゴロしていたのが、当方ではとうぜん自費の加味逍遥散合猪苓湯を飲んでもらったところ、数ヶ月するうちにすっかり元気を回復して、めでたく社会復帰。
これほど同一方剤でも、効果に雲泥の差が出るケースは日常茶飯事だから、少しは効果があっても、それ以上の効果が得られない、という場合は、漢方の専門家であれば、製剤の品質問題を検討してみる必要があろう。
たとえば、加味逍遥散や補中益気湯などは、本来「白朮(ビャクジュツ)」を配合すべきなのに、「蒼朮(ソウジュツ)」で代用している問題の製剤も散見されるなど、同じ処方名でも、配合内容に問題があるケースも多いので、十分に注意が必要である。
⇒参考文献:白朮を蒼朮で代用する杜撰
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ラベル:加味逍遥散