2014年08月16日
アトピー性皮膚炎と藿香正気散(かっこうしょうきさん)あるいは葛根湯
2009年8月16日のボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
いくら何でも、調子に乗って藿香正気散を続けていたら、全身が温まり過ぎて、エアコンの温度を下げたくなって、猫ちゃんたちが迷惑しそうだから、飲むのを止めた。
このような季節や環境変化によって使用すべき方剤は、状況変化に応じて臨機応変に使用したり中止したり、あるいは増減したりすべきである。
ちょっと余計なことを言えば、重症化して相談に来られたアトピーの人達こそ臨機応変の配合変化が必要だが、初期の間は、いくら口を酸っぱく説明しても、慣れないうちは、なかなか実行してくれない。
後手後手になることも多いので、もっと早く報告して、微調整を素早く行うように念押しを繰り返す。
村田漢方堂薬局にやって来られる以前に相談されていた漢方クリニックや漢方薬局では、そのような指導がまったく無かった人達ばかりだから、ゼロからアドバイスするのは、ご本人の病苦とともに慣れない苦労も大変だが、こちらの苦労も並大抵ではない。
といっても、初期のこの互いの苦労を続けていれば、早い人では数ヶ月、遅い人でも半年から一年もあれば、かなり上手に考えてくれるようになり、相談する要領も的確な報告があるから、こちらも素早く配合変化のヒントを提供できるようになる。
何事も、苦労がなければ、良い結果は伴はないもので、「幸福否定」の心の闇を自覚して、いかに前向きに頑張れるかが、人生の一大勝負となることだろう。
話は大きく逸れてしまったけど、今後は藿香正気散は、エアコンの効き過ぎと、アイスバーの過食次第によって、それらによる寒湿中阻の度合い次第で、また使用する機会も多いことだろう。
そういえば、アトピーの男性で、日頃は黄連解毒湯など清熱剤が必要な体質であるのに、一転、エアコンで冷やし過ぎた上に、生野菜の多食などにより、しばしば寒湿中阻に見舞われ、その時は、藿香正気散の服用により、気持ちよく温まって、アトピーの調子も俄然よくなるという、珍しい人もいる。
あるいは単に寝冷えしたときは、藿香正気散ではなく、葛根湯を服用することで温まり、このときもアトピーまで調子が良いという。
「アトピーが調子が良い」という意味は、肌がすべすべして、とても綺麗な肌になる、という意味らしい。
と言っても藿香正気散にしても葛根湯にしても、長期連用は不要な人で、熱化して来ると、通常の配合に戻すわけだから、アトピー性皮膚炎の人では、藿香正気散や葛根湯など、祛風散寒が主体の方剤は、必要最小限に止めておかないと、胃腸や寒気は治せても、長期連用すると熱証部分に悪影響して、痒みを誘発し兼ねない。
この点からも、藿香正気散証を誘発し兼ねない冷飲・冷食は慎むべきだろう。
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2009年8月16日のボクチン(5歳) posted by (C)ヒゲジジイ
2012年8月16日のボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:03| 山口 🌁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病
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