2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
村田漢方堂薬局では進行癌や転移癌で漢方相談を受けている人がとても多いが、それらの人達は、すべて県内か近隣の県に限定して、あまりの遠方の人はほとんどお断りしている。その理由は、遠路の往復で疲労困憊による免疫低下を恐れるからである。
さいわいに近隣の県までであれば、それほど疲れず、ご本人達が積極的な人達ばかりを受け入れている関係上、他の病気で悩まれる人とは比べ物にならないくらいに積極的。
効果が安定すれば、通信販売に切り替える人もいる。
やや深刻な病気だけに、いずれの人も却って精神的に強くなり、明らかに(たとえは悪いが)火事場の馬鹿力的な免疫力を発揮して、ほとんどの人がかなり順調に経過する。
それに引き換え、不眠症だけで相談を持ちかける人達の深刻さはこの世の果てのように苦衷を述べられるが・・・進行癌や転移癌の人達に比べれば・・・本当に深刻なのはどちらだろうと錯覚するくらいに苦しみの表現が深刻なのである。
病院で処方してもらえば、睡眠薬や鎮静剤という方法もあるのだから。
いずれにせよ、様々な理由から「不眠症だけ」の相談者は、これまでも昨今もなるべくご遠慮している。
その理由は、過去に何度も実に困った問題が生じており、漢方薬を販売したその日のうちから眠れないと、翌日から毎日電話がかかり、連日こちらの方がノイローゼとなって不眠に見舞われるほど、苦しめられたことが多いからである。
その癖、それらの人達は、副作用のある病院の睡眠薬と漢方薬を同列に考えて、副作用など滅多に生じない漢方薬であっても1種類しか飲もうとしてくれない。2〜3種類はとんでもない、という怪訝顔である。
副作用が心配だとのたまうのだから、偏見も甚だしい。
ところで、愚妻の不眠などは、夜だけ3種類の不眠用の漢方薬を服用すればぐっすり眠れる。
同じ伝で、過去、鬱病で長いこと通っておられた人が、久しぶりに再来して、昨今は病院の不眠用の薬だけでは到底眠れないというので、同様に3種類を服用してもらうと直に眠れた。
のみならず、2種類に減らしても眠れるようになったが、病院の睡眠薬と併用だから当然かもしれない。
常連さんたちで不眠症をかかえる人達にも、同じ伝で、寝る前だけ3種類の方剤を併用するだけでグッスリ眠れるようになっている。いずれの人も同じ方法が通用しているので、弁証論治も何もあったもんじゃない(苦笑。
ご他聞に漏れず酸棗仁湯が主体であるが、これには日本中で最も優れた配合比率のものを選択し、柏子養心丸か天王補心丹のいずれかを加え、それにやや特殊な中草薬類で構成された製品の併用である。
但し、あきらかな帰脾湯証や加味帰脾湯証が主体の場合は、配合はかなり異なって来る。また温胆湯証の場合も珍しくない。
いずれにせよ、不眠症だけのご相談は、毎日電話をかけられてはかなわないので、病院で睡眠薬を処方してもらうようにお奨めして、逃げまくっている。
なにせ、少人数の薬局であるから、すべての依頼を引き受けていたら、こちらの身がもたない。
2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
2010年7月22日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:不眠症