2014年07月19日

漢方に堪能な内科臨床医からの意味深長なおたより

2014年7月18日のスコちゃん(1歳半)
2014年7月18日のスコちゃん(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

おたより:東海地方の内科医師

5年の経過の気管支炎
 59歳 男性 C型肝炎で肝硬変になり定期通院なさっている患者さんです。

 「5年まえから乾いた咳がでるようになり、かなり沢山の病院へ受診して、いろいろな検査を受けてきたが、一行に良くならない。くすりもありとあらゆるものを飲み、ステロイド吸入をしたこともあるが、全く効かなかった。なんとかして欲しい」という訴えで受診されました。

 「咳はどんなふうにでますか」と質問したところ、「痰はあまりでないが、でるときは絡む。疲れてくる出る。最近やけに疲れる」と返答されました。

 肺気虚あり、肝硬変が背景あって陰虚もあると考えて、黄耆建中湯合六味丸合麦門冬湯(2包、1.5包、1.5包)を処方しました。

  1週間後に再診されました。
 「内服して二日で楽になり始め、すっかり咳なくなりました。体の倦怠感も改善しています。このまま継続したいです。ありがとうございます」とおっしゃってくださいました。

 個人的には結構良く遭遇する病態でパターン的に処方していますが、ここまで喜んでいただけると嬉しくなってしまいました。
しかし、5年間もこのような漢方で比較的対処しやすい病状で苦しんでいる方がみえるのはなんとも情けない状態です。

 話が変わりますが、今回のサッカーW杯で日本は優勝を掲げて参戦しましたが、1勝もすることなく敗退しました。選手達は世界と対峙して世界的物差しで自分たちのレベルというか立ち位置が分かったのではないかと思います。今後は、肌で実感した世界との差を詰めるために励むのではないかと思います。

 翻って、サッカーとは全く無関係の西洋医学の分野についてちょっと夢想してしまったのですが、ガイドラインにある治療を機械的に行って効かなければ診療内科受診を勧めたり、MRの話を盲信して投薬したり、西洋薬で治らない病状が漢方薬で改善すると「たまたま自然治癒力で治ったのでしょう」と訳の分からない評価をしたり、と今は、西洋医学に対する根拠のない信頼を医師が抱いている気がします。

 はからずも、最近の新聞の紙面を賑わせている、論文の捏造問題をみますと、西洋医学がガイドラインの基盤としている論文の信頼性に疑問が投げかけられています(物差しが信頼できない状況)。

 統計処理の医学が現在の医学を牛耳っている感じがしますが、それはそれとして、目の前にいる病態に焦点を当てて考える医学(当たりまえのことで医学あるいは医療の基本と思います)をして個々の患者さんにお役にたてていただくしかない、と愚行してます。

2014年7月19日のトラちゃん(1歳未満)
2014年7月19日のトラちゃん(1歳未満) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 このたびは、とても貴重な治験例のみならず、西洋医学出身の臨床医の先生から、現実的な西洋医学の問題点のご指摘、まったく同感するものであります。

 エビデンスが事実上、ほとんど不可能に等しい漢方医学や中医学に対して、そのことをしばしば西洋医学の医師たちは、あからさまにエビデンスのない医学は医学にあらず、と軽蔑され続けて来ました。
(ヒゲジジイは若い頃には、年下の身内の医師からも、このような軽蔑的な揶揄を受け、ずいぶん歯痒い思いをしたものですが、その身内の医師は、いつの間に宗旨変えしたのか、保険漢方を嬉々として投与する毎日。)

 ところがご指摘の通り、西洋医学のガイドラインとはその程度のもので、とんでもない論文捏造問題もさることながら、厳密な唯物論的科学による検証こそ、西洋医学の西洋医学たる所以であるはずなのに、厳密な検証作業が行われているとは、決して言いがたいレベルのものと想像されます。

 厳密な作業不足が推測される根拠として、ヒゲジジイの41年の漢方専門薬局従事歴からして、しばしば遭遇したことで、西洋医学治療で効果がないために、当方の漢方薬に頼って服用したところが、急速に好転したケースにおいて、漢方薬の服用を知らない主治医が誤解して大喜び、さっそく医学界に発表されるとなった事例は枚挙に暇がありません。

 これはまずいことなので、患者さんに漢方薬を服用した事実を主治医に報告するように強く促しても、皆さんはほとんど頑強に拒否されます。主治医のご機嫌を損ねては申し訳ないという理由。
このような笑えない話は日本全国で収集すれば、膨大な数に上ると思われます。

 実際には漢方薬の手柄である部分が、大きく下駄を履かせたエビデンスやガイドラインとして反映されているとしたら、とてもじゃないが、笑えない話です。

 実生活上では唯物論的科学の手法による検証で十分なのですから、少なくとも西洋医学の医師の先生方はいやしくも科学者集団であると自認されるのであれば、同じ医師であるアメリカのヴァージニア大学精神科のイアン・スティーヴンソン教授が「生まれ変わりの研究」で行ったあらゆる角度からの検証作業を見習って、彼の行った半分くらいの厳密さでもよいので、あらゆる角度から検証を行ったうえで、エビデンスやガイドラインを作成して欲しいものです

 ともあれ、この度は本当に貴重な感慨を吐露して頂けたこと、それがこうしてブログに掲載させて頂けることを本当に嬉しく存じます。

 それにしても5年来の気管支炎に対する超即効例は、実に奇跡的ですねっ!
 ありがとうございました。

2012年7月19日のボクチン(8歳)
2012年7月19日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 00:07| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする