2014年06月08日

「科学」は錯覚である証拠に、多くの仮説によって成り立っている

2009年6月8日のボクチン(5歳)
2009年6月8日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 「科学」の名の下に書かれている最新の情報は常に半信半疑で捉えておくべきである。

 「科学」は多くの仮説によって成り立っているとはいえ、昨今洪水のように流れる科学者達の新説や珍説が多く報道されるばかりでなく、一般向けの書籍類もかなりいかがわしいものが多い。

 手前味噌の自身の「思い付き」に有利な仮説のみで牽強付会ともいえる強引な論理を組み立てている内容が氾濫している現実は恐ろしいほどである。

 いちいち具体的に書籍類や科学者の名を挙げると、営業妨害や名誉毀損になっても困るから、具体名を挙げることはできないが、高名な科学者だからといって、頭から信用せず、十分に気をつけたほうがよい。

 本当はここに具体的な書籍類と科学者の名を挙げていちいち論駁してやりたいところだが、漢方ブログとしては相応しくないので、やめておく。

 ちょうど防風通聖散が肥満に効くとされるが、このようなほとんど都市伝説に過ぎないレベルの話が、ここ数十年の間に高名な科学者達があふれんばかりの同類の都市伝説を生んでいる現実を知る人ぞ知る。

2009年6月8日のボクチン(5歳)
2009年6月8日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年6月8日のボクチン(5歳)
2009年6月8日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 10:42| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話 | 更新情報をチェックする

2014年06月07日

全国的に禁煙が進むにつれて肺癌患者が年々増加し続ける不思議

2010年6月7日のボクちん(6歳)
2010年6月7日のボクちん(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 科学は錯覚であるとはよく言ったもので、発がん性で名高い喫煙だが、皮肉なことに年々禁煙が徹底されるにつれ、肺癌患者が減少すると思いきや、逆に肺癌患者が年々増加しつづけている現実は何たる皮肉。

 いずれヒゲジジイなどは肺癌で倒れるかもしれないことは多少は覚悟しないでもなかったが、そうともいえないかもしれない。

 このように、いかに科学が信用ならないか。

 科学は錯覚であるとはよく言ったものである。

 科学の名を借りて、やたらに温め療法が流行したと思えば、今度は生野菜をジュースにして大量に摂取するような慢性的な腹部の冷えをもたらす野蛮なブームに踊らされる。

 好い加減な科学は、科学とは名ばかりで、単なる錯覚に過ぎないことが多いのである。

2010年6月7日のボクちん(6歳)
2010年6月7日のボクちん(6歳) posted by (C)ボクチンの母

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posted by ヒゲジジイ at 18:58| 山口 ☀| 哲学の煙(けむり)と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2014年06月06日

煎じ薬の利点と欠点、エキス製剤の利点と欠点

2009年6月6日のボクチン(5歳)
2009年6月6日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 エキス製剤よりも煎じ薬の方が効果が高いという実に怪しい神話を信じる人が多いが、必ずしもそうとは言えない。むしろ原料の品質が優れている場合はエキス製剤の方が効果が高いことも多いが、それだけでもない大きな問題もある。
 それについては、最後に再度、もう少し詳しく書くとして、まずは煎じ薬の利点と欠点である。

 煎じ薬では、それをエキス製剤で多種類の方剤を併用するときでも、それらをまとめて一緒に煎じることができるので、煩雑さを省略できるということが最大の利点だろう。
 ところが、この利点がそのまま欠点にも豹変する。もしもまとめて同じ袋に封じ込めて投与された場合、途中で一部の方剤や生薬を抜きたいというときにはそれがまったく不可能となる

 たとえば10日分以内の投与であれば、無駄になるのが少なくて済むが、しばしば見られるように最初から1ヶ月分まとめて購入させられた場合、3日も連用しないうちに却って逆効果で皮膚症状が悪化し、残りの27日分が返品もできずに無駄となったと悔しがる人が当方に移って来られるようなケースも珍しくはない。

 このような無駄になることを最小限で食い止めるには、エキスの方剤や単味生薬製剤を組み合わせて出せば、思いがけず途中で一部に不必要だったり逆効果のの方剤や生薬が短期間で判明した場合は、すかさず該当する方剤や単味生薬製剤を急遽中止してもらったり、あるいは必要に応じて配合比率を急遽変更するなど、煎じ薬に比べてこのような迅速な対処が速攻で可能である。

 上記のようなエキス製剤や単味生薬製剤による多種類の配合の便利さは、そのまま欠点ともなる。何でもかんでも一緒にまとめて煎じることが出来る便利さに比べ、エキス製剤類の多種類の配合は、たとえばエキス方剤3種類が必要な複雑な証候の場合、さらに単味生薬製剤の地竜やガジュツなど、さらに板藍根など単味で加えていくと、かなりな製品数となってしまう。

 このようにエキス製剤や単味生薬の製剤の配合(組み合わせ)では、かなりな製品数となってしまう欠点があるとはいえ、また逆にそのまま大きな利点となる。
 この方式であると細かな弁証論治に対応した複雑な配合と瞬時の臨機応変の配合変化が可能であるということは実に大きい利点である

 一度調剤されたら変更がきかない煎じ薬のように無駄になる部分がほとんど生じないのである。

 最後に、エキス製剤よりも煎じ薬の方が効果が高いという都市伝説の問題である。

 先日取り上げた温経湯でもあった例だが、同じ進行性指掌角皮症に煎じ薬では効果が出るのに20日もかかってしまった例があるかと思えば、優れたエキス製剤を使用すれば、10日以内に明らかな効果が出たという例。

 最近、関東から来られた人から仕入れた実例では、多汗症に煎じ薬の防已黄耆湯ではまったく無効だったものが、エキス製剤の防已黄耆湯では明らかに一定の効果があったという信じられない報告があった。

 何が問題なのか?
 おそらく使用された原料生薬の品質問題が大きいのだろうと思われるが・・・いずにせよ、エキス製剤よりも煎じ薬の方が効果が高いというのは、実に疑わしい都市伝説に過ぎないとしか言いようがない。

2009年6月6日のボクチン(5歳)
2009年6月6日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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2009年6月6日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母



posted by ヒゲジジイ at 00:04| 山口 ☁| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2014年06月05日

脳のリンパ腫瘍肉芽腫症に対する漢方薬のご質問

2009年6月5日のボクチン(5歳)
2009年6月5日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の女性
簡単なご住所 : 関東地方
お問合せ・ご連絡内容 :

  私の親友が、脳のリンパ腫瘍肉芽腫症で入院しております。二度手術を行ったのですが、もう病院からは見放されてしまいました。

 知り合いが漢方の力で、病が治ったというお話を聞き、すがる思いでここにたどりつきました。

 こういった脳の腫瘍などにも効果のある漢方薬などもしございましたら、返信いただけると幸いです!

 お返事お待ちしております!

2009年6月5日のボクチン(5歳)
2009年6月5日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

>知り合いが漢方の力で、病が治ったというお話を聞き

ということでしたら、こちらのような遠方に問い合わせるよりも、その知り合いの人に、その漢方を出してもらったところを紹介してもらうべきです!

 こういう重大な問題では、ご本人の意思と決意と選択こそ重要ですので、地元近辺でしっかり直接相談できるところを見つけるべきです。

 メールなどで安易にお返事できる問題ではありませんので、漢方で治ったという知り合いの人に紹介してもらって下さい。

 漢方でも技術と知識と経験は大きく異なるので、そのような実績のあるところを紹介してもらうとよいと思います。

 取り急ぎ、お返事まで。

2009年6月5日のボクチン(5歳)
2009年6月5日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☔| 悪性腫瘍・癌・ステージ4の進行癌や転移癌 | 更新情報をチェックする

2014年06月04日

酒さ(酒皶)に十味敗毒湯という病名治療は本当に可能なのだろうか?

2009年6月4日のボクチン(5歳)
2009年6月4日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 ボクチンの懐かしい写真を貼る目的だけでもなく、実はボケ防止も兼ねて、昨今はなるべく毎日ブログを更新することをこころがけている。

 だから、とくべつ書きたくて書いているというわけでもないのだが、一昨日の続きとして、漢方薬においては病名治療が可能なものがあるだろうか?という問題である。

 確かに大塚敬節先生の発見による温経湯が手の湿疹、主婦湿疹や進行性指掌角皮症に男女を問わず、病名治療的に通用する確率が高いようである。

 翻って昨今、村田漢方堂薬局で相談を受けることが多い「酒皶(酒さ)」の問題である。
 ネット上では桜皮が配合された十味敗毒湯で9割以上の確率で即効が得られるという情報に、実際にこれを使って無効だったり、あるいは三ヶ月も続けてしまったために悪化しただけでなく、多汗症まで合併したという人も相談に来られる始末である。

 村田漢方堂薬局では女性の酒皶の多くは●●●●湯を主体として、必要に応じて他方剤を併用して効果が上がるケースがほとんどである。
 
 酒皶には、やや温性の十味敗毒湯はむしろ相応しくないのではないかという疑問が常に付き纏っているのだが、上記のように広くネットで公開されているのだから、決して好い加減な話ではないだろうと真剣に受け止めているだけに悩ましい問題である。

 というのも、上記の通り、年々酒皶の漢方相談が遠路はるばる各地から相談に見える人が増え続けているからである。

 といっても、既に十味敗毒湯で改善できた人は、わざわざ遠路を村田漢方堂薬局まで相談にこられることはあり得ないので、当然といえば当然かもしれない。

 そうはいっても、十味敗毒湯をまだ試したことのない酒皶の相談があれば、やっぱり気になるので、追試してみたいものと考えている。

 やれやれ、こんなことばかり考えているとは、いつの間にか自慢の中医漢方薬学を忘れて、民間療法に毛が生えたレベルの日本漢方に堕することに気がついて、突然興醒めすること限りなし。

P6041567
P6041567 posted by (C)ボクチンの母

2009年6月4日のボクチン(5歳)
2009年6月4日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:十味敗毒湯
posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 ☁| 酒さ(酒皶)・赤ら顔・酒さ様皮膚炎・ステロイド酒さ | 更新情報をチェックする

2014年06月03日

1600年間に5度に亘って14人が集団転生したというお話し

2009年6月3日のボクチン(5歳)
2009年6月3日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 異端カタリ派の生まれ変わりの一人であるイギリスのアーサー・ガーダム氏は精神科医で医学博士だが、自身を含めた5度にわたる14人の集団転生の実名をその時代ごとに一覧表を掲げ、その多くを判明させているという。
 4世紀の古代ローマから二十世紀のイギリスの1600年の間の5度の集団転生である。

 とても興味深い話だが、ガーダム氏の著書『The Lake & the Castle』に書かれているとされるが、残念ながら日本では翻訳書が発行されてない。

 以上の話はガーダム著の『二つの世界を生きて(精神科医の心霊的自叙伝)』を翻訳された大野龍一氏のブログ「祝子川通信」の中「生まれ変わりと人生の意義」のタイトル記事で取り上げられている。

 蛇足ながら、上記の『二つの世界を生きて(精神科医の心霊的自叙伝)』アーサー・ガーダム著(コスモス・ライブラリー刊)は異端カタリ派を主題にした自叙伝であるが、翻訳者:大野龍一氏の「ガーダムと悪の心理学」と題した「あとがき」が素晴らしい。

2010年6月3日のボクチン(6歳)
2010年6月3日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年6月3日のボクチン(8歳)
2012年6月3日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:転生
posted by ヒゲジジイ at 14:37| 山口 ☁| 医者の常識は世間の非常識 | 更新情報をチェックする

2014年06月02日

男性の手の湿疹、進行性指掌角皮症にもやっぱり温経湯

2010年6月2日のボクチン(6歳)
2010年6月2日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 男性の手の湿疹、進行性指掌角皮症には女性と同様、ほとんど病名治療的に温経湯が効果を発揮する。

 このことは昭和50年(1975年)前後に女性2名、男性1名の治験例を『和漢薬』誌か『漢方の臨床』誌に発表したものをそのまま拙著『求道と創造の漢方』の172頁に掲載している。
前略・・・大塚敬節先生のご研究により今や常識的なこととなり、今さら私ごとに若輩の屋上に屋を架す必要など微塵もない・・・後略
と前置きを書いているように、温経湯に主婦湿疹や指掌角皮症というのは大塚敬節先生の功績である。

 最近、久しぶりに男性の両手の湿疹、とりわけ右手の重症の湿疹の相談を受けた。
 最強のステロイド軟膏を1日3回塗布しても治まらなくなっている。
 諸症状と体質傾向から荊芥連翹湯10日では効果がはっきりしない。

 そこで再度諸症状を確認すると手掌煩熱はないものの、唇口乾燥が年がら年中顕著であるということから、またもや男性でも温経湯の適応証であるかと10日分服用してもらうと、ステロイド塗布が2回に減って、3回塗っていたときよりも明らかに軽減しているという。

 進行性指掌角皮症に温経湯が適応するときは必ず薏苡仁を加えて使用したものだが、今回は温経湯のエキス剤だけで様子をみてもらった。

 上記『求道と創造の漢方』に記載している昭和51年の年末に相談を受けた看護婦さんの進行性指掌角皮症では、温経湯加薏苡仁の煎じ薬を飲んでもらっても、15日間はまったく効果を認めず、20日過ぎたころからようやく効果が出てきたという遅効例を記載している。

 このことからすると、現在使用している某メーカーの温経湯エキス製剤がかなり優れた品質であることが想像できる。

 それにしても、女性のみならず男性の進行性指掌角皮症にも温経湯という病名治療がかなり可能な面があり、手掌煩熱と唇口乾燥のいずれか一つでも認めればまず最初に試してみるべき方剤のようである。

 このような病名治療的な素人でもやれそうな方法がある反面、気を付けなければならないのが、昨今、「酒さ」に桜皮が配合された十味敗毒湯が9割以上の人に即効があるとい情報に踊らされて、逆に悪化したり、まったく無効であったりした人などが遠路はるばる相談にやって来るケースが目立っている。

 ネット上で「酒さ」には十味敗毒湯が特効薬のように書かれているといわれるが、当方では40年間、十味敗毒湯で「酒さ」が改善されたといケースはまだ一例も遭遇したことがない。
 進行性指掌角皮症に温経湯という病名治療の確率よりも、はるかに劣るような気がするのだが・・・。

 ともあれ、漢方薬でも稀な部分では、病名治療的な方法が通用することもあるのは確かだが、それはほんの限られた部分であるから、病名治療にばかり頼っていると足元をすくわれるので通常は安易に病名治療に頼るべきではない。

 だから必ず専門家と相談しながら、臨機応変に配合変化ができる体制を取っておくべきである。

2010年6月2日のボクチン(6歳)
2010年6月2日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2010年6月2日のボクチン(6歳)
2010年6月2日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母
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2014年06月01日

単独服用では浮腫を生じる場合がある朝鮮人参が、腹水などを得意とする補気建中湯に配合される理由

2011年6月1日のボクチン(7歳)
2011年6月1日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

 前回は朝鮮人参で浮腫(むく)むことがあると書いたが、体内に水分を保持させる作用があるからである。
 この水分保持作用は、大いなる利点でもある反面、体質によっては単独で長期使用すれば、浮腫んでしまうことがある。
 日本漢方で言う「水毒」があるような体質の人に多い。

 このような「水毒」体質であっても、朝鮮人参単独ではなく、滲湿利水の沢瀉や淡滲利湿の茯苓、燥湿健脾の白朮、あるいは袪風除湿の蒼朮などを配合すればよい。
 朝鮮人参の内臓機能を賦活する作用という利点だけを発揮させて、単独で使用するときのような弊害は出にくい。

 典型的な例が、補気建中湯という癌の末期患者さんの腹水を軽減するのに有利なことが多い方剤である。
 内臓の機能低下の極限に近いことからくる腹水であるから、朝鮮人参の内臓賦活作用が必要になるからである。
 この場合、他薬の配合が優れているから、朝鮮人参の水分保持作用は、大事な細胞内の水分保持のために働くようで、溜まっては困る腹水などは、速やかに軽減するのである。

 といっても、その人その人によって体質と病状が違うのだから、正確な弁証論治によって方剤を決めなければならない。
 あくまで補気建中湯がフィットした場合の話である。

 いずれにせよ、朝鮮人参単独では使用しないほうが無難だろうということ。

2010年5月29日のボクちん(6歳)
2010年5月29日のボクちん(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2010年5月29日のボクちん(6歳)
2010年5月29日のボクちん(6歳) posted by (C)ボクチンの母


ラベル:補気建中湯
posted by ヒゲジジイ at 06:33| 山口 | 浮腫(むくみ)・腹水 | 更新情報をチェックする