
2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母
ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
御職業 : 自営業
簡単なご住所 : 関西地方
御職業あるいは資格 :薬剤師・鍼灸師
ご意見やご質問をどうぞ : いつも村田先生のブログを拝見し、先生の卓越した技術論に刺激を受けております。先生とは1度もお会いいたことはありませんが、「心の師匠」として尊敬しております。
私自身は、関西で独学で漢方を勉強しており、孤独感に苛まれながら、今流行のノウハウ漢方には埋没することのないよう日々勉強を重ねております。
ここ最近では、ノウハウ漢方が業界の大半を占め、30〜40代前後の先生方のほとんどが傷寒雑病論・温病学を読んだことすらなく、ひたすらレベルの低い弁証のみでパンダマークを中心とした漢方を出しています。
私自身、これから先、30年経って50代後半になったときのこの業界のレベル低下が非常に怖く、漢方という伝統医学が衰退してしまうことのではないかと危惧しています。
先生にあこがれて、少しでも村田先生のような超一流の漢方家になりたく、先生のように8万冊の書籍を集めることはまだ出来ていませんが、中国の専門書籍を始め、1000冊以上収集させていただきました。
その中にはもちろん村田先生ご推薦の陳潮祖先生が書かれた本、ウチダの和漢薬、先生が登場しているキチン・キトサンの本、にがりの本、ブログに記載いただいている中国書籍を絶版も含めて、いろいろなルートを駆使して古書として集めて購入させていただきました。
しかし残念ながら、同年代では誰一人としてそのように勉強している漢方家と出会ったことがなく、孤独に毎日机に向かって、勉強させていただいております。
また気候風土・体質、そして何よりも資源を大切にする島国の日本では、純粋な中医学は日本にはどうしてもフィットしない部分があることを臨床で数多く経験してきました。
したがって、生薬量しかり鍼灸の刺激量しかり、日本人の体に合った独特と治療法があり、私自身、先生の提唱する中医漢方薬学に大いに賛同いたしております。
その治療法と中医学が見事に融合させる先生の考え方にはとても共感しています。
29歳で漢方薬局・鍼灸院として独立してから6年しか経過していない若輩者ですので、そこまで難病の方が多いわけではないですが、日本に中医漢方薬学がしっかりと根付き、西洋医学だけではどうすることもできない多種多様な疾患をサポートし出来るようになりたいと思います。
ホームページやブログを読んでいると、先生の治療法などをお教えいただくことはできないということは十分に承知しているので、僕自身も先生の後を追いかけて、自分自身の理論を構築できるように頑張りたいと思います。
先生のブログに載せるような内容のメールではないことは、十々承知しておりますので、自分勝手ではございますが、村田先生を尊敬する漢方薬剤師として、一度だけでもいいので、連絡を取りたかった次第でございます。
長文、失礼致しました。

2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母
お返事メール: 過分なお言葉には大変恐縮です。大きな買い被りを頂いて、むしろ恥ずかしく思います。
ただ、
>ここ最近では、ノウハウ漢方が業界の大半を占め、30〜40代前後の先生方のほとんどが傷寒雑病論・温病学を呼んだことすらなく、ひたすらレベルの低い弁証のみでパンダマークを中心とした漢方を出しています。
という件は、ご指摘の通りで、漢方系のベテランの外交さんさちもその点について、大いに嘆かれています。
数十年前は漢方薬局を訪問すると、もっぱら学問的な話が飛び交っていたのに、昨今ではいかにお客さんに漢方薬を売りつけるかっという話題ばかりが目立ち、基礎学力の向上についての話はまったく出て来ない、将来の日本の漢方は絶望的ではないかというものです。
>日本人の体に合った独特と治療法があり、私自身、先生の提唱する中医漢方薬学に大いに賛同いたしております。
> その治療法と中医学が見事に融合させる先生の考え方にはとても共感しています。
ご賛同頂いて大変嬉しく思います。
当方のブログは各漢方メーカーさんだけでなく、同業者の人達もよく訪問されるそうですので、ブログに採用させて頂けることは、ありがたいことです。
猫ちゃんたちの写真を貼る口実にもなりますので、大助かりです(苦笑。
冗談はともかく、ご指摘の通り、現在の漢方界の銭勘定を優先して、基礎学問を疎かにする現状からは、日本の漢方は衰退すること間違いなしと思います。
先日も、関東地方からわざわざ、下関市に半年下宿を借りて通い続けるといって来られた人。
某皮膚疾患にて、地元近辺のパンダ薬局では清熱剤中心で過剰に清熱し過ぎているものの、まだ効果がなかっただけでよかったものの、次に訪問した薬局では顔面の熱症状は冷えが原因であるとて、処方名を秘匿したまま無謀にも真武湯を中心に強烈に温補したために、温熱過剰となり、皮膚疾患が却って重篤化するなど、地元の薬局では恐ろしくて続けられないとか。
昨年も同じ関東から、10日連続の泊りがけで来られた人は、中医学でも高名な自費の漢方クリニックを歴訪して治らなかったのは仕方がないとしても、某高名な医師からは三ヶ月でギブアップされたと憤慨しておられました。
当方では時間をかけた弁証論治の繰り返しのお蔭で、三ヶ月目くらいからようやくフィットして、通信販売に切り替えることができましたが、患者さんよりも医師の方があきらめが早いとは、この世の中、どうなってるのだろうと疑問に思うことは多々あります。
とりとめのない話になりましたが、お若い●●先生のような気骨のある方が、おられることは頼もしい限りですが、昨今では奇特なケースとなっていることは本当にさびしいことですね。
将来が楽しみです。
頑張って下さい。
さっそくブログに掲載させて頂きます(笑。

2008年8月3日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母
ラベル:中医漢方薬学