2014年02月05日

強力な補陽剤や去寒剤は長期連用は適さないことが多いように思われる

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

 明らかな附子の証があって、初期に速効があっても長期連用は適さないことが多いように思われる。

 昨今遭遇しただけでも、真武湯が主体の配合でしっかりと効果があった繊維筋痛症の人2名にクローン病の人1名。

 そのうち2名は初期には速効を得て、1名は劇的な効果を得たが、いずれも数ヶ月もしないうちに温熱過剰となって、真武湯は二度と出番がなくなっている。

 そのうち1名は、折々に隠し味程度に必要なことがあるが、ひところのように大量には必要ではなくなっている。

 大建中湯においては、子宮内膜症などで腹部の冷えが強烈なケースでは、牛膝散製剤などを主体に大建中湯去膠飴の製剤を併用することで劇的な効果を得ることが過去、相当な人数に上るが、遅かれ早かれ寒邪はほとんど除去されるので、いずれのケースでも、服用量を激減すべき時期がやって来る。

 多くは、たとえ使っても生理中に頓服程度にとどめておくのでちょうどよいレベルに改善する。

 真武湯にしても大建中湯にしても、長期連用は適さないというか、あるいは使っても断続的に使用するなり、微量の併用程度に落ち着いてくることが多い。
 
 但し、附子剤である真武湯に関しては、たとえ初期に速効があっても、一定期間を過ぎると完全にお役御免となることもある。

 以上、大した内容でもないが、例によって猫ちゃんの写真を貼るためのお茶濁し記事に過ぎない。

肩に乗るのが大好きなトラちゃん
肩に乗るのが大好きなトラちゃん posted by (C)ボクチンの母


ラベル:真武湯 大建中湯
posted by ヒゲジジイ at 00:40| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2014年02月02日

人間様は因果で残酷な動物です

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
ご職業 : 医療・福祉関係
簡単なご住所 : 九州地方
具体的な御職業 : 介護職
お問い合わせ内容 :

http://s.ameblo.jp/yayamin/entry-11758856138.html
 当方、門外漢ですが医療・漢方に興味があり、ネットを通じ先生のブログを知り、以降その明朗なスタンスと思想に、ファンになりました。

 実は、偶然目にした他ブログ(上記添付)の漢方薬[熊胆]に関する記事を読み、先生御意見賜りたく、不躾ながらメール差し上げました。

 私は、決して動物愛護提唱者では無い、一市井の人間ですが、上記添付ブログを読み、人間の業の深さに震えました。

 先生は、熊胆を使われますか?

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 熊胆は当方の薬局では一切販売していませんが、その理由は滅多に必要と感じないからです。

 但し、愚妻が十数年前、急性ブドウ膜炎と診断され、結局は重度の虹彩炎らしかったのですが、ステロイド治療に耐えられず、結局全面的に漢方治療で数年以上かけて完全寛解に導けたのは、数々の複雑な漢方処方による配合変化によるものではありますが、ご指摘の熊胆の点眼薬を自家用に製造して、炎症を抑えるのにかなりな効果があったようです。
 しかもいまだに予防的に使用しているようです。

 昨今、ホアグラ?についても残酷だと問題になっているようですが、それをいうなら、牛肉をはじめ、豚肉、ニワトリなどをどうして問題にしないのでしょう?

 翻って、700年くらい前の昔、ローマカトリックによる十字軍や異端審問により完膚なきまでに虐殺され絶滅した「異端カタリ派」などは、当時南フランスで栄えた原始キリスト教的な宗派だったそうですが、ヨーロッパの仏教徒と言われるくらいで、肉食を一切禁止していました。

 異端カタリ派では、動物の生命を殺めることはいけないことだと考えていたわけですが、地球は悪魔が創造した世界であり、あの世こそ善なる神が創った世界であると考えていました。

 すなわち、地球上は悪に満ち溢れた世界であり、あの世こそ本来の善なる魂の住処と考えていたようです。

 異端カタリ派のように極端に考えなくとも、常識から考えても人間も動物も同じ生命。
 熊さんに限らず、牛も豚も鶏も殺して食うなどとは、つくづく人間様は因果で残酷な動物です。
 だから、因果応報として世界中で人間同士の殺し合いの紛争や戦争が延々と絶えないのでしょう。


 それぞれの国についても、ましてや個人個人の人間様においても、この世で犯した罪は、いつかは必ず相応の報いが待っている。
 自分で蒔いた種は、必ず自分で刈り取らねばならないのが、厳然たる摂理だといわれます。

 お互いにあの世に帰ったときに、おのずから審判が下されるはずです(苦笑。

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 ☀| 日本残酷物語 | 更新情報をチェックする

2014年02月01日

「はじめての人」では病院に行かずに漢方相談に来られても受け付けていません

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

 昨日もお断りした例だが、髪を派手に染めた若者が「ちょっと相談なのですが」と言って来られたので、どこから来られましたか?と質問しても、「いや、病院に紹介されたわけではありません」という返事。

 いえいえ、あなたのおうちはドコデスカ? と繰り返し質問すると、ようやく判明したのがすぐ近くの地元だという。

 病院には行かれたのですか?との質問には、いえ行ってませんという返事なので、「病院で治るかもしれないのに、当方の漢方相談に来られるのは早過ぎます。まずは病院で受診して下さい」と言ってお断りした。

 病院に行く前に漢方相談を受けることができるのは、常連さんやお馴染みさんたちだけの特権である。

 その場合でも内容次第で必要があれば、病院での受診を強くお奨めすることもあるが、常連さんやお馴染みさん達とは阿吽の呼吸で臨機応変に対処が出来る

 ところが、病院に行かずに初めての人が漢方相談に来られるても、文字通り「相談だけ」である。

 過去の例でも、結局は病院でしっかりとした診断と治療を受けるべきことを一時間前後の貴重な時間を費やして説得に終始することは必定。
 
 重大な疾患が隠れていた場合はコトだからである。

 万一もしもそうだった場合、薬屋が病院に行かせずに漢方薬を売り付けていたなどと、医者からも患者家族からもあることないこと捲し立てられ、「薬局のくせにっ!」とボロクソに罵られるのが必定。

 それゆえ昨今では、貴重な時間を浪費することを惜しみ、詳細な相談をすべて端折って言下に「まずは病院に行くべし」として早々にお断りしている。

 もしも既に病院で適切な診断と治療をしっかり受け、それでも効果が不十分で西洋医学だけでは埒が明かないという場合。

 真剣に漢方薬を利用したいと望まれる方は、当然、病院からの紹介など不要で、あくまで自己責任で相談に来られる場合は、いい加減な気持ちでない限りは、時間をかけた漢方相談に乗らせてもらっている。

 但し、この場合も「相談だけ」というのは時間の浪費になるのできっぱりとお断りさせて頂いている。

 慈善事業だけでやっているわけではないからである。

 
シロちゃんとトラちゃんの雌同士
シロちゃんとトラちゃんの雌同士 posted by (C)ボクチンの母



 
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☀| 徹底したポリシー | 更新情報をチェックする