2013年10月09日
パニック障害に対する超速効の功罪
2007年3月3日2歳半のボクチン posted by (C)ボクチンの母
持病に膠原病による微熱の持続があって、動悸や呼吸困難を伴う不安発作、いわゆるパニック障害に悩み、友人に連れられて来られた女性。
不安発作が生じると、血圧が200以上に達したことも珍しくない。
これまで病院治療のみならず、薬局で相談して外見が金の玉様の牛黄製剤を常用されていたが、一定の頓服的効果はあっても、いつまでも同じ不安発作を繰り返している。
そこで当方では、膠原病に対する活血祛風除湿の方剤とともに、柴胡加竜骨牡蠣湯と、牛黄を含有した金の玉とは配合内容の大幅に異なった製剤を併用してもらった。
半月を経ずして微熱がほとんど出なくなり、病院で投与されていたステロイド1mgが0.5mgに減らしてもらえた。
不安発作も頻度が激減し、血圧が100を切るくらいに下がって来たので、柴胡加竜骨牡蠣湯は中止してもらった。
1ヶ月経つ頃には、漢方薬2種類を飲み忘れることが頻発するほど調子がよくなり、たまに生じる不安発作の兆しがあるときに牛黄含有の製剤を頓服的に服用すればすぐに解消するといわれる。
わずか1ヶ月間であまりの速効ぶりに、むしろこちらでは不安を覚えるのである。
というのも、根治を目指して1日3回常用されているのであればともかく、自覚症状が皆無な状況が続くにつれて、服用回数があまりに激減しているからである。
ご本人の言い訳は、不安発作のみならず膠原病に対する漢方薬も、症状がなくなったら飲むのを休んだほうがよいものとばかり思っていました、ということであったが、本当にこのような理屈が成り立つとでも思っているのだろうか?
世の中には理解に困しむ思い込みがさまざまに流布しているようだが、ばかばかしくって説得する気力も失せてしまう。
もしも激しく再発しても、ここまで効かせてあげたのだから、あとは自己責任の問題である・・・
といっても、このような杜撰な飲み方をしていても、結果的には本当にほぼ根治してしまうケースがたまにはあるので、その場合はそれはそれで大変結構なことですけどね。
2007年3月3日2歳半のボクチン posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 08:39| 山口 ☁| パニック障害(不安神経症)やストレス症候群・動悸・めまい・不安感・不眠など
|