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(C)ヒゲジジイ アトピー性皮膚炎でこれまで長く他の漢方薬局でうまくいかず、遠路はるばる来られた人。
ところが下記のように前代未聞の反応続きである。
猪苓湯や茵蔯蒿湯は代表的な湿熱を除去する一種の利尿剤でもあり、体質によっては慢性腎炎や腎不全にさえ利用される機会も多い比較的穏やかな方剤類なのだが・・・。 何日目かの配合で、猪苓湯と茵蔯蒿湯で夜間の痒みが軽減し、じくじくしていた湿疹が乾いてくる。
他の場所も掻いても水が出なくなった。
しかしながら尿量が700mlに減少し足が浮腫んで重くなる。便秘になって4日出ない。
猪苓湯単独では1日目にして尿意はまったく起こらず、足がパンパンにむくんだとっ!
茵蔯蒿湯単独で様子を見てもらうと、初日は調子よく、じくじくしていた湿疹も乾燥して尿量も増えて足も軽く、大便も快調だったが2日目からは尿量が減り始め、排便は3日続いた後、下痢をした。
その後は尿量が極端に減り、便秘になってしまったという。(
下痢や便秘の両極端が生じるのは神経質な性格による過敏性大腸炎によるものであろう。また下痢をしたら夏場には小便が減るのは当然)。
3日目からは湿疹がぽつぽつ出没しはじめ、また痒くなったといわれる。
上記の内容は、
かなり端折って書いているが、僅か20日間での推移で、この間、目的のアトピーは少なくとも軽くなっている。 しかしながらもっともアトピーに反応がよかった茵蔯蒿湯すら続けると尿量が減少して、これを中止しても5日経っても尿量が回復しないといわれる。
1日500mlの排尿しかないと嘆かれるが、夏場の暑い時期には1日の排尿量が500〜1000mlに減るのは常識であるが、そのような考えには至らぬらしい。 本命のアトピーに最も感触が良かった茵蔯蒿湯だから、量を加減したり、一時休んではまた再開してはどうかとアドバイスしても尿量が減少するのではないかという恐怖から5日間何も飲まずにいるらしい。
そのかわりに他の漢方薬局で飲んでいた五行草茶ではよく利水していたので再開したが、今度は一向に尿量が増えないが、茵蔯蒿湯の影響がまだ残っているのだろうか?という質問が入る。
(まだまだ残暑が厳しいので尿量が少ないのも当然だろう。) 初回から二十日過ぎて二度目に来られたときには、ササヘルス・大黄・イオン化カルシウムを渡し、順次一つずつ反応を確かめるようにアドバイスしていたのだが、5日たっても五行草茶以外はまだ何も試してないという。
何時間もかけてあれだけ説明してもみずから頑張ろうとしない人には、何度アドバイスしても同じである。
一時使用してもらったことのある補中丸も量が多ければ極少量加える方法など、さまざまにたっぷりとアドバイスしても何も聞いてなかったらしい。
馬耳東風とはこのようなときに使う言葉であるのだろう。
茵蔯蒿湯に少量の猪苓湯を加えてみるなど、このような工夫のヒントを直ぐに実行できる人達ばかりが集まる村田漢方堂薬局なのだが、アドバイスに従わない人は先が思いやられることである。
奇妙な反応といえば、熱中症の後遺症の人で過去にブログに転載した人。
熱中症の後遺症にいずれの病院も漢方薬局からも温熱薬ばかりを奨められて副作用の連続 にはさしあたり牛黄単独使用を奨めていたところ、何とまあ〜っ、信じられないことに牛黄を一度服用したら、却って発熱したと報告があり、これは前代未聞の反応ゆえ、遠方で一度も来られない人には、こちらでは到底手に負えませんので、二度と服用されないようお返事したのだった。
第3類医薬品の牛黄でさえ前代未聞の反応を示されるのも青天の霹靂だが、遠方からメールだけでのアドバイスにはやはり限界がある。
また数年前のこと、当方に来られるまでは数名の中医学系の高名な日本の医師達による漢方薬投与を受けるも、あらゆる方剤で不快反応を生じて続けられない。そのくせ合成医薬品は効果がないだけで不快反応は皆無であるという医療関係者が遠路はるばるやって来られたことがあった。
案の定、当方から出す漢方薬では茵蔯蒿湯以外は、すべて不快反応が生じて飲めないという。
茵蔯蒿湯しかフィットしないのなら、わざわざ遠路はるばるこちらに来られる必要もないので、二度目からの来局を謝絶した人もあった。
上記のように、数年に一名くらいの割合で、漢方薬に対してまったく信じられない反応を示す人が稀におられるが、最終的には漢方薬を諦めてもらう以外によい知恵を持ち合わせてないのが本音である。
過去、四十年間にはどのように思い出しても、そのような人は10名にも達しないと思われるが、いずれにせよ、最終的には万事休すとしか言いようが無い。
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(C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:13| 山口 ☁|
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