2012年07月30日
オリンピックのサッカーと柔道の観戦に忙しくブログの更新どころではありませんっ!
2012年07月25日
乳癌による肺転移で漢方薬の中止を主治医に依頼された理由は臨床試験データ取得目的だった
ZZZ_5861 posted by (C)ヒゲジジイ
当方の漢方薬類の服用のお陰か、乳癌による肺転移の病巣は大きくならずに良好な状態が長く続いていた。主治医もこれを認めて奨励して下さっているのでご本人も安心して続けていた。
2012年02月27日ステージ4で薬局漢方を奨励される人と中止を勧告される人の違いは・・・の中で記した実例の1人は実はこの肺転移を生じていた乳癌の女性のことで、あれから既に10年以上が経過しようとしているのだが、
この依頼に応じてしまい製薬会社から依頼された健康食品まがい(βクルカンの類)のものを大学病院の教授から患者さんが実際に依頼され、漢方薬の中断を勧告または依頼された実例もある。
幸いにこの女性、当方の漢方薬を再会したら雲がかかるように拡がっていた転移巣が元のレベルに縮小して来た。その喜びようはたとえようもなかったが、大学病院という組織の得たいの知れない非情な仕打ちに愕然とした気持ちは患者さんばかりではなかった。承諾して体調が良くなっていた漢方薬類をすべて中止して数ヶ月、一気に転移が拡がって涙ながらに後悔した女性もおられた。(その女性に健康食品まがいのものの臨床データ取得のために漢方薬を一時中断させた某大学教授はその後、ほどなく遠くへ移動となった。)
人間不信にますます陥るばかりで、ヒゲジジイが依怙地になるのはこのような実例にしばしば遭遇するからに他ならない。
ところで、この患者さんは当時、自分が飲んでいるものがネットでも売られていると盛んに訴えられていたが、こちらはインターネットがどこに向いているやら皆目検討が付かない時代。パソコンすら置いてなかった当時である。
しばらくして無音となるに及んで、ようやく気が付いた。この頃から次第にネットでは安売り競争が勃発していたのだった。それゆえ、彼女がどうなったのか、このケースばかりは追跡調査不能である。
ZZZ_5845 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月24日
肝臓癌や肝硬変および各種慢性肝炎に対して各種の牛黄製剤は多少とも有用性があるのだろうか?
IMG_4803 posted by (C)ヒゲジジイ
牛黄自体が牛の胆石を薬物として利用したものだから、人間様の肝臓や胆嚢に有効に作用するだろうとい古人の発想は実にお見事。
現代社会でもこの方面に不可欠な中医学系の医薬品ではあるが、日本では昔から多くの家伝薬の配合成分の一つとして長く利用されて来た。
卑近な例ではテレビ宣伝でもみかける「救心」にも微量の牛黄が配合され、麝香(じゃこう)や蟾酥(せんそ)の配合により、強心剤として定評のある家伝薬である。
ところで肝臓癌や肝硬変など、重大な疾患に使用する牛黄は、各種家伝薬に配合される牛黄の量とは比較にならない数10倍〜100倍近い量が使用される。
中医学における各種中草薬学書籍類を手当たり次第に調査すれば分かることだが、応用範囲は実に計り知れない。(抗癌中草薬書籍類にも牛黄の膨大な文献の記載があり、参考価値は高い。)
先日も肝臓癌手術後の漢方相談で高濃度の牛黄製剤を主体に数種類の併用を飲んでもらったところ、超短期間で体調的な超速効を感じられ、漢方薬がこれほど体感的に即効を実感できるとは予想外だったと驚かれていた。
各種牛黄製剤は適材適所で使い分ければ、多くの重大な疾患のクオリティ・オブ・ライフの維持・向上のみならず、時には根治的に作用することがあるのは過去の膨大な実例が証明していることである。
IMG_9442 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月21日
前立腺炎の漢方薬
ZZZ_5431 posted by (C)ヒゲジジイ
先日、知人の内科医の先生が、座位で診療することが何十年?も続いたためか、無菌性の前立腺炎になり、漢方治療のヒントが欲しいというので、猪苓湯に雲南田七を併用してみたらどうだろうかと提案していたところ、日本で使用される猪苓湯の2倍量のエキスにするとしっかり効果があるが、通常量では効果が出ないとの報告があった。
当方の仕事上では、無菌性、つまり慢性非細菌性前立腺炎には遭遇したことがなく、いずれも細菌性のものばかりで、十年前までは若い人達の慢性化した細菌性の前立腺炎ばかりを短い人では一年以内に、長い人では数年がかりで完全寛解した人が続いた。
ところが最近、そのような相談を受けることがなくなっているが、思い出してみれば、シンプルな方法で治った人の中には、五淋散だけを連用することで治った人がいるかと思えば、多くは猪苓湯を主体に必ず駆瘀血剤を必要とし、その多くは大黄牡丹皮湯や腸癰湯であり、六味丸系列の方剤も必要とする人が多かったように記憶する。
中には若い頃から持続する特有の不快感のために結婚を諦めて既に四十歳を超えてしまって治療に来られた人もいた。
病院では治療が困難だったものが漢方薬で治ったことに感激して、東洋医学に憧れ、仕事を辞めて鍼灸学校に通い始めた人もいた。
重症の場合は何年がかりにもなった人もいたかわりに、相談に乗った全員が根治(完全寛解?)しているので、いまのところ百発百中といえるのだが、ここ何年も前立腺肥大や前立腺癌で来られる人は多くとも、久しく前立腺炎の漢方相談を受けることがないのは不思議である。
蛇足ながら、細菌性前立腺炎となれば中医学では中草薬の白花蛇舌草も用いるのが常識であろう。
ZZZ_5651 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月19日
【最終章】金属バットで襲う最も凶暴な子の親に電話をかける
ZZZ_5412 posted by (C)ヒゲジジイ
また今回も前回の続き。
聖職者ではないただの労働者である日教組の先生方には頼れないどころか、いじめられる方にこそ問題があると ただの労働者に過ぎない担任まで悪ガキどもに加担する発言が飛び出すに及んで、親子ともども四面楚歌に追いやられた。
治外法権の異様な世界である中学校では、もしかしたら一般社会で通用する「正当防衛」は成り立たないかもしれないが、こうなったら殺されるよりも反撃して刺し違える覚悟で、そのときに備えて素手で応戦する手段を伝授することにした。
すなわに父親が8年間毎日一日も欠かさずサンドバック相手の練習だけは欠かさなかったボクシングの正式な手法である。
現実的な問題として、素人が人を殴ると、しばしば自分の手も打撲を負って極端な場合は殴った手を骨折することもあり得る。それは正しくナックルで当て、腕ではなく腰でパンチを繰り出すなどの方法を知らないからである。
これ以上の詳細を書くのは憚られるが、身の危険を感じたときにだけ、明らかな正当防衛でなければ、使わない約束で毎日まいにちサンドバックに向かってストレートやフック、アッパーなど、無理やり愚息に教え続けたのだった。
最初は拒否気味だった愚息は、次第にうまく打てるようになると、精神的にも安定して自信が漲って来る様子には親の方が青天の霹靂! 驚くばかりの変わりようには少しの安堵感が芽生えて来た。
悪ガキや日教組の労働者教師たちのせいで大事な息子が殺されたり自殺されてはかなわない!、というハラハラドキドキの毎日だったからである。
愚妻の方は金属バットを振り回す最も凶暴なガキの親に電話をかけ「お宅のご主人のお勤めはどこですか?」といきなり切り出した。
これは予想外に覿面効果があり、授業中に背後から襲う金属バットの攻撃はパタリと止んだ。
しかしながら、クラス全員による陰湿なイジメと暴力はこれで止んだわけではなかった。
ところで、ヒゲジジイの親友の警察官の息子がイジメを受け続けていた問題は、実際には中2のときのことで、既に解決していたのだった。
治外法権の中学校にはこれ以外に解決策はなかったようだと渋々真実を話してくれた。
あまりに暴力的なイジメが続くので、とうとう体格の良い彼の息子は反撃に出て多少ながら相手を傷つけてしまったそうである。
明らかな正当防衛ゆえ、それ以上問題は大きくならずに済んだが、それ以来、イジメはなくなったということだった。
そして我が息子は、中間テストの初日が終わった帰宅前、またも絡んでくるイジメ。
二日目のテストを受けさせまいとする嫉妬深い男の腐った連中の暴言と暴力。
窮鼠猫を咬むのたとえ通り、クラスの男子全員を相手に、自分は無傷のまま、全員をナックルでなぎ倒し・・・これもちろん実話である。
我が息子は全員をなぎ倒し、女子生徒からは「◎◎君素敵〜っ!」という声さえ飛んだ・・・
その後、恐怖の集団暴力はパタリと止んだのだった。
ZZZ_5413 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月18日
愚息のイジメ問題を相談した警察官の息子もイジメにあっていた
BSC_8346 posted by (C)ヒゲジジイ
前回のイジメ問題の続き。
ヒゲジジイの高校時代からの親友が警察官でもあるので、激しい集団暴力に切羽詰っている状況を相談すると、中3の息子もイジメにあってどうしようもない状態に陥ってると困惑顔である。
要するに親の職業が警察官という身分が仇となってイジメにあってるということで、この日本の風土の異様さに驚かされるばかりであった。
中学校は完全な治外法権なので警察官の親といえども手出しが出来ないどころか、かえってその職業であることが子供達のイジメの口実になっているというのだからどうしようもないこの現実。
愚息がイジメにあっている理由は・・・ 嫉妬の情念は地球の引力よりも重いと言った松下幸之助さんの言葉は大人社会のみならず子供社会も同様だった。
ヒゲジジイの子供の頃なら、いじめる子供がいれば、必ずいじめられる子をかばう正義の味方の用心棒が存在するのが当たり前の社会だったが、そんな牧歌的な日本はとっくの昔に無くなっていた。
愚息は小学校の頃から、同一のガキどもからイジメにあっていたのだが、どんなに暴力を振るわれても、絶対にやり返してはいけないと厳しく戒めていた。
しかしながら中2になってますます集団暴力はエスカレートするばかりなので、父親は少し考え直さざるを得ないところに追い込まれていた。
金属バットで殴り殺されるくらいなら、みすみす無抵抗で殺されるよりも刺し違える考えがあってもよいのではないかっと。
もしも愚息が自分だったら、当然、猛然と反撃していたに違いない。
子供には反撃を制止しておいて、自分だったら反撃していただろうという矛盾は明らかに許しがたいことだった・・・とうとう愚息に宣言したのだった。
殺されるくらいなら、反撃してはどうか、と。
ところが、当然のように帰ってきた言葉は、一人にやり返したら最後、クラス全員から袋叩きにあってますます暴走してロクなことはないと、目に涙を浮かべて恐怖の顔があらわになるのだった。
母親は奔走して折々に中学校へ行って先生に訴えても何の措置も講じてもらえず、ただ話をうけたまわるだけという卑怯者集団であること。
怪我を負わされ病院治療の診断書を提出しても何の効果もないっ!
これがわが日本の誇れる日教組の先生方ということなのだから、いかに唾棄すべき集団であるかは、このときに痛いほど思い知らされている。
日本の子供たちをここまでダメにした大きな一因は間違いなく、これら卑怯者集団の日教組の先生方であろう!
親友の警察官に相談しても、当の息子も同様なイジメにあって警察官の親も追い込まれている。
これを打開するには最後の手段しかもはやあり得ないのだった。
BSC_8347 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月16日
中2の時に愚息もクラスの男子全員による陰湿な暴行を受け続けるイジメで殺されかけた
XSC_1956 posted by (C)ヒゲジジイ
イジメによる自殺という気の毒な事件。
二十数年前の愚息も中2の頃にクラスの男子全員による陰湿なイジメにあっていた。
その中心の悪ガキからは背後から金属バットで何度も殺されかけた。
授業中や中間や期末テストの最中にも背後から金属バットを振り上げて背中や頭をドツカレル。
どの教師も授業中の暴行を見ても見ぬ振りして制止しようともしない。
陰湿なイジメはクラスの男子全員による。それに加わらないと愚息と同じ目に合うから、悪ガキの大将に従わざるを得なかったのだろう。
愚妻は担任はおろか、校長先生にまで直接会って訴えていたが、何の措置も講じてもらえず、ますます集団リンチやイジメはエスカレートしていく。
手に負傷した時は病院で治療を受け、診断書を持って学校に行って訴えても結局は黙殺である!
イジメの問題は、イジメを受けている子供達が親や教師に隠して我慢している子が多いらしいが、愚息の場合も母親にうっかり愚痴をこぼすことがあり、暴力がエスカレートしかけた頃にようやく発覚したようだった。
この長期間続いた集団イジメも、ある出来事がきっかけで突然パタリと止まることになるのだが、今現在、社会を賑わす深刻で重大な問題を含んでいるので、この続きはしっかりまとめて次回にでも・・・。
この腐りきった日本は、たった一度の敗戦を期に、卑怯者ばかりが生き残った影響だろう。
この日本にはあの教師達や政治家や官僚たちのように信念のない嘘つきで卑怯者ばかりが跳梁跋扈する。
このイジメ問題は子供達の世界ばかりではない。あらゆる組織で日常茶飯事。
大人社会がこれだから、子供社会でエスカレートしても何の不思議も無い。
XSC_2078 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月13日
明日14日(土曜日)午後以降から連休中の補充注文は17日(火曜日)になりますっ!
土曜日の午後から連休中の補充注文は、すべて連休明けの17日(火曜日)の発送になります!!!
悪しからずご了承ください。
お急ぎの方は14日(土曜日)の午前中までにメールか電話をお忘れなくっ!
猫の看病と孫達の行事で連休中は発送どころではありませんっ。
IMGP3419 posted by (C)ボクチンの母
2012年07月12日
中草薬で潰瘍性大腸炎がほぼ完全寛解した人
KSC_6762 posted by (C)ヒゲジジイ
今回も現在進行形で追跡調査が常時可能な人。
本日も電話で受付嬢に感激のお礼を述べられていた様子。内視鏡検査の結果が出て、どこに潰瘍性大腸炎があったのか、まったく痕跡を残さず消えていると医師に告げられたという。
中草薬の効果は歴然としているが、内容があまりにシンプル、単味の中草薬だから唖然とする。
他の人にも再現性があるかどうかは不明である。
陰部ヘルペスに五苓散にその筋の中草薬を加えたものが、意外にも、あるいは案に相異せず、ついでに持病の潰瘍性大腸炎も速効が得られた。恐らく五苓散とは無関係だろう。
それ以後、数年以上継続服用されているが、昨今ますます絶好調で、本日の検査でも痕跡を残さず患部が完全に消滅しているという主治医の診断である。
ところで、今回とはまったく異なる他の中草薬ではあるが、そも中草薬で下肢静脈瘤が短期間で消滅して、予定していた手術を免れた事例があり、このケースも何年も前のことであるが、そのままずっと継続服用されているので現在も追跡調査可能である。
但し、こちらのケースは他の人に同様に効果があるとは思えない。
過去の潰瘍性大腸炎の寛解例の記憶では、真武湯+イオン化カルシウムで1例、補中益気丸(党参配合)+六味丸で1例、槐角丸+開気丸+帰脾湯で1例などであったが、中草薬単味の例は珍しい。
中草薬単味とはいっても、別の目的で正しく白朮の配合された加味逍遥散製剤やササヘルスなど他の漢方薬類も併用しているが、中草薬を追加して以後に劇的に寛解しているのだった。
KSC_6596 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月11日
乳癌手術までに医師を選り好みされ、ようやく気に入った4人目の医師に切除してもらったお話し
IMG_0583 posted by (C)ボクチンの母
現在も一部の漢方薬や中草薬類を続けられているので追跡調査が可能な女性。
乳癌が見付かったときは左側に2cm、右側に怪しい小さな腫瘤が数個。子宮付近にも怪しい腫瘤が数個見付かった。
切除するに当たって乳癌を見つけてくれた医院が個人病院で設備(麻酔医がいないなど)で不安だからと、切ってくれる医師を変えるといわれる。
その間に当方の漢方薬を良いものなら何でも服用したいとのこと。
昔からのお馴染みさんのよしみで、四逆散を案内役として様々な中草薬類のエキス製品を多種類併用してもらうこととなった。免疫力を強化する中草薬と抗癌中草薬とされるものなど多種類の併用である。
しかしながら、この女性の気に入る医師がなかなか見付からず、各総合病院を歴訪してようやく4人目に気に入った医師が某総合病院で見付かった。
それまでに一ヶ月以上も経過してしまったが、その時点で幸いにも2cmあった乳癌が7mmまで縮小していた。
これを知ったご本人が、このまま消えそうだから手術は断って来ると言い出す始末。
とんでもないことで、そんな不確実性をあてにしてはいけないと、切除すべきことを懇々と諭してようやく手術の運びとなった。
その後も熱心に多種類の中草薬類を常用されていたら、右乳房や子宮内部にあった小さな腫瘤は経過観察されているうちに、いずれも半年もしないうちに完全に消失してしまった。
乳癌切除後から現在に至るまで約十年近く。
お馴染みさんとしては既に35年近くのお付き合いである。
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2012年07月09日
名著だと思った中医学関連の書籍類
XSC_1538 posted by (C)ヒゲジジイ
昨今では日々の漢方相談が終わるとぐったりと疲れて、以前ほど専門書を読めなくなった。牛黄製剤の服用で何とかこの世に生息しているが、何せ若い頃よりも疲れる。
以下、愛読書陳潮祖先生の「中医病機治法学」や張瓏英先生の諸著作は別格として、一昔前の中医書類だけど、とても勉強になった書籍類のメモが残っていたのでここに転載してみたい。(ブログのお茶濁しですよっ・・・苦笑。)
●「難病奇治」朱進忠著(科学技術文献出版)は、題名通り、難病、奇病に対する治療学の本であるが、多くの難病奇病を肝病として論治すべきことの立論で、具体的な臨床例も豊富。中医学における肝の重要性をあらためて認識させられる。このような良書は早く翻訳出版されるべきでしょう。
●「風火痰瘀論」章真如編著(人民衛生出版社)は以前、通読した折に中医学の奥深さに興奮したものでしたね。たしか日本語訳も東洋学術出版社さんから出されていて本棚にあるはずだけど・・・
●「気血病論治学」(北京科学技術出版社)は、重要な気血について知識の整理と基礎学習徹底の為の良著。臨床例も豊富。
●「処方綱要」(陝西科学技術出版社)は、臨床時の処方方法の実際的な指導書で、この類の書物は中医学書の中でも珍しい。実際の具体的臨床例も豊富なだけに実践的な中医学を学ぶには大変重宝。
●「中医理論辯」瞿岳云編著(湖南科学技術出版社)は、教科書中医学の欠点を指摘・訂正するような内容で、臨床実践に即した視点から説得力のある中医理論を展開している。例えば「肝は中焦に属するもので下焦に属するものではない」との論などは絶品である!これはヒゲジジイによる翻訳がある。
●「脾胃明理論」陸拯(中医古籍出版社)は、数ある脾胃学専門著書の中では、一番優れているように思われる。例えば、第六章「脾胃から論治すべき心肝肺腎病」、第七章「脾胃から論治すべき腑病」、第八章「他の臓腑から論治すべき脾胃病」などの親切な記載は他書では見られない。
●「景岳全書」(人民衛生出版社)は、この点校本出版のお陰で大変読みやすくなった。とは言え、なにせ膨大な分量であるから原書での通読はやはり少々骨が折れる。内容の優秀さは周知のものだけに、日本での翻訳出版が大いに期待される。
●「症例から学ぶ 中医弁証論治」焦樹徳著・生島忍訳(東洋学術出版社)は、理解しやすい翻訳のお陰で、臨床の実際を学ぶ絶好の書籍である。また、中医学の今後の発展のために「症」「証」「病」のしっかりした見解を提出される著者は、「症」の字を一切使用されないベテラン中医師が今なお多い中国にあって、大いに傾聴に値する。
●「実用中医内科学」日本語版(東洋医学国際研究財団)発行の原著を以前から愛用し常に紐解いていたのが、この日本語版のお陰で随分楽になった。このような大著の翻訳書籍を実現された桑木先生等の御努力には深く感謝。
以上のメモは平成3年頃のものであり、『漢方の臨床』誌などの念頭の挨拶の下書きにしていた模様で、これらの最後に
以上に限らず、中医学書には思わず膝を叩きたくなる指導書が氾濫している。日本の漢方界も、もっともっと頑張って欲しい。とい文章が最後に置かれていた。
日本には独自の傷寒論研究による「異病同治」の発展的な領域があるのだから、この分野を押し広げ理論的根拠をしっかりと確立しつつ発展させる為に、今直ぐにでも中医学理論を導入すれば優れた東洋医学世界が開けてくるのではないかと思うのだが。
ネットでしらべたら漢方と漢方薬の将来のためにという開店休業中のブログの2006年6月2日付けで同じメモをもとに転載したものが残っていたので、そちらは削除した。
ZZZZ6405 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月08日
咳喘息と診断されてステロイド吸入でも効果が希薄なケースでも漢方薬が著効
IMGP1357 posted by (C)ボクチンの母
冷気に遭うと途端に気管支が乾燥刺激感を伴って咳嗽が続く。そんな特徴を持つ慢性気管支炎、というよりも呼吸器科では咳喘息と診断されている。
ステロイド吸入を続けているが、それでも治らないので人に紹介されて自費の漢方薬を求めてやって来られた。
胃が弱いとの訴えもあり、問いただすと咽喉のつまり感を伴っている。
やや憂鬱で神経質そうな気配は柴朴湯証の典型のように見える。日本古方派時代の習慣で、一瞬にして思い浮かぶのがこの柴朴湯である。
舌の白膩苔があり、それが薄らいでいる部分の舌質に亀裂が見られるところを見れば肺陰虚を伴っていることが推察される。
それゆえ初回は柴朴湯エキス製剤に極少量の麦門冬湯を錠剤で併用してもらう。
これで咳嗽は激減したが、軽度の浮腫と頭痛が生じる。もともと浮腫に伴う頭痛もちであったが、久しぶりにこれが再発したといわれる。
何とも複雑な体質ながら、あきらかに咳喘息が改善しているので、さらに五苓散を追加すると的確にバランスがとれて、浮腫も頭痛も完全に消滅したまま引き続き咳嗽は激減したまま。
ステロイド吸入を長期間していて効果がなかったのだから、様子を見ながらステロイド吸入を減量し中止する方向に持って行くべきであろう。
参考ブログ:2012年06月26日:柴朴湯証と思われても多くは適量の麦門冬を加える必要があること
IMGP1349 posted by (C)ボクチンの母
2012年07月06日
肺線維症の患者さんが膵臓癌で肺に1cmの転移がありながらも食べれるようになって丸3年
IMGP6250 posted by (C)ボクチンの母
肺線維症のため、自宅では酸素吸入を必要とする男性が、膵臓が8倍に腫れ上がって食事がほとんど摂れなくなった。肺に1cmの転移が認められる。肺の問題があるのでハナから手術不能の宣告。
ご夫婦でやって来られ、なるべく服用量が少ない方法を取るために牛黄製剤を主体に三種類の高貴薬で服用を開始してもらったところ、速効を得て極端な食欲不振が解消し、毎月定期便のように通われて丸三年。
検査上は転移巣も含めて進行もしないかわりに縮小や消失している気配はないが、自覚症状だけはほぼ完璧に消えた状態がまる3年続いていた。
あるとしの年末に上記の常用される漢方薬類をいつもながら感謝の言葉を述べられながら、お元気な様子でいつになくたくさんまとめ買いされて以降、まったく無音となられた。
既に十年近くが経つだろうか。
ハタと思い当たることがあった。
もともとの持病、肺線維症の問題である。
当方に来られるまでに既にかなり進行して、自宅では常に酸素吸入をしているというお話しだったので、最後に来られたのが年末。
冬の寒さに肺の方にもしかして、と折々に思い出しては、肺線維症の方にも漢方薬を本格的に取り入れてもらっておけばよかったのでは・・・・・・!?
IMGP6218 posted by (C)ボクチンの母
2012年07月05日
日本の漢方界で、立つ鳥、跡を濁すヒゲジジイ
DSC_2026 posted by (C)ヒゲジジイ
これまで散々ブログやHPで是正すべき情けない日本の漢方界の現状や漢方製剤中の錯誤した配合生薬の問題点を数々書きまくって来たが、取引先のT社の外交さんが、極めて適切にヒゲジジイを批評してくれた。
立つ鳥、跡を濁すヒゲジジイ
実に言い得て妙である。
長州藩士の大先輩、高杉晋作の言葉にあるように「面白きこともなき世を面白」く生きるには、専門分野で明らかに錯誤した問題点を歯に衣着せずに繰り返し指摘し続け、あの世に呼ばれる前に精一杯、跡を濁して去る。
原発関連や地震関連の学者さん達の無能ぶりが顕になった昨今ではあるが、この日本の漢方界の「学者さん」たちは、昔からヒゲジジイに反論するどころか、いつもいつも・・・っ(呵呵。
KSC_6531 posted by (C)ヒゲジジイ
2012年07月03日
漢方薬の併用で根治していたシェーンライン・ヘノッホ紫斑病
IMGP6110 posted by (C)ボクチンの母
6〜7年前に一年半ほど、入退院を繰り返されていた上記の疾患シェーンライン・ヘノッホ紫斑病で20歳前後の女性が母親に連れられて相談に来られた。
軽度の腎症も併発していて、潜血+3、蛋白尿+1、好酸球と白血球がかなり高く、赤血球関連の一部が低値など。
皮膚症状は両下肢に顕著に出現していた。
弁証論治にもとずいて、猪苓湯・白花蛇舌草・天津感冒片(銀翹散製剤)・板藍茶(板藍根)にササヘルスとイオン化カルシウムなどを1年半続けられた当初、病院から投与されていたプレドニン内服薬20mmgが15mmg⇒18mmg⇒16mmg⇒これから2週間ごとに2mmgずつ減量して三ヵ月後には3mmgとなり、1mmgとなった時点で、止めるのをきかずに漢方薬も持参して短期海外留学を決行。
心配された病状の再燃もなく、漢方薬類をまとめて補充購入されたまま、いつしか音信が途絶えていた。
ところが先日、ご家族が漢方相談に来られたついでの報告では、その後そのまま順調に経過してめでたく根治して、現在でも再発の兆候は皆無ということだった。
確認のため当時の相談カードを出して眺めても、しっかり記録が残っているのに頭の中の記憶は遠いかなたに去っていて、思い出すのに苦労した(苦笑。
最後は無音のままで、その後何年もたって、あのまま根治していましたという報告は多い。
それでいいんだけどっ。
IMGP6099 posted by (C)ボクチンの母
2012年07月02日
頑固に慢性化した皮膚病は完璧な治癒を望んではいけない理由?!
KSC_6500 posted by (C)ヒゲジジイ
若い頃に中医学書籍や雑誌類をメモを取らずに濫読するばかりだった弊害かもしれないが、タイトルの言葉はヒゲジジイ個有のフィルターを通して記憶した名老中医の名言である。
皮膚病といっても慢性化した吹き出物の話しだったように記憶する。
頑固に慢性化してしまった皮膚病(吹き出物?)はすべてを治そうとしてはいけない。
一部は残しておかないと無理に治そうとすると内攻する恐れがあるので、皮膚病治療に完璧は望むべきではない。
このような主旨だったと記憶するが、ヒゲジジイのフィルターを通して記憶された中医学の格言として、長く記憶に残っている。
ヒゲジジイ持ち前のフィルターを通して理解された文言だから、原文とはおそらく微妙に異なるところがあるに違いないが、けだし名言だと思うのである。
遠路はるばる毎月通われている皮膚疾患(アトピーではない)で一定の効果が出ているところへ、今夜のメールでも完璧・理想的な皮膚の状態を追い求めておられるので、この人には上記の名老中医の言葉を書いて、さきほど返信したばかりである(苦笑。
DSC_2076 posted by (C)ヒゲジジイ