
イソヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ
先日、既に病院の漢方を継続服用しながらも何の効果もないとて直接やって来られた人があった。
ネットで当方のHP類をご覧になって来られたということで、通常はこのように突然来られる人は、当方の流儀をブログ類などで確認して来られる人がほとんどだから、本気度が十分であると思い込んでいた。
但し、直ぐ地元であるということに、一瞬、アレっ?と思うところもあった。
ある心臓疾患により脳血管障害を繰り返し誘発している疾患で、これは通常の一般処方では配合が何種類も併用せざるを得ず、しかもこれでは効果が遅いケースが多い。
ところが過去の経験からも明らかに濃度の濃い牛黄製剤だけで十分に奏功し、うまくいけば即効が出る領域で、要するに牛黄製剤が得意とする疾患であった。
そこでまずはこの一種類だけで即効がでるかもしれないのでと提示したところ、経費的に到底無理だということで「諦めがつきました」と、あっさり礼を述べて帰っていかれた。
実に惜しいことではあるが、このような一定レベル以上の疾患になると牛黄製剤や麝香製剤が必須となる。
当然、保険漢方レベルで太刀打ちできるような疾患でもないのだが、病院では西洋医学治療でも今後の治療と繰り返す発作の予防が心もとないとみて、漫然と漢方処方が投与され続けていたように思われる。
しかしながら、疾患の内容によっては一般処方では太刀打ちできず、ましてや数少ない保険漢方レベルでは尚更のことである。
保険漢方とは無縁の優れた漢方処方や漢方製剤は漢方専門薬局でなければ手に入りにくく、とりわけ牛黄や麝香のような動物生薬によらなければ太刀打ち出来ない疾患も意外に多い。
ところで、地元の某老人が、牛黄製剤主体の配合で肝硬変が急速に改善していることから、皮肉屋のこの爺さん「金の切れ目は命の切れ目だね〜っ」と折々に憎たれ口を叩いているが、残念ながら、あながち否定できない話でもある。

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