2012年03月30日
直接行かないと漢方薬は買えないんでしょうか?
IMGP6937 posted by (C)ボクチンの母
タイトルのように「直接行かないと漢方薬は買えないんでしょうか?」という質問の電話がかかって来ることが実に多い。
当然のことをわざわざ電話で質問するなんて・・・昨日も多忙を極める最中にかかった。
そもそも、このような質問をする人達は心構えが出来てない証拠だから、はなから来て欲しくない、というのが本音である。
メールでの質問では「行ってもいいでしょうか?」という質問が最も多い。
行ってよいか?と質問されるからには、まだまだ迷われている証拠だから、当然のことながら、ほとんどのケースできっぱりとお断りしている。
このようなポリシーを長年守っているお陰で、真剣で真面目な人達の相談だけに専念できるのであった。
ZZZ_3480 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 21:44| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月29日
せっかく直接来られても経費の問題で・・・
イソヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ
先日、既に病院の漢方を継続服用しながらも何の効果もないとて直接やって来られた人があった。
ネットで当方のHP類をご覧になって来られたということで、通常はこのように突然来られる人は、当方の流儀をブログ類などで確認して来られる人がほとんどだから、本気度が十分であると思い込んでいた。
但し、直ぐ地元であるということに、一瞬、アレっ?と思うところもあった。
ある心臓疾患により脳血管障害を繰り返し誘発している疾患で、これは通常の一般処方では配合が何種類も併用せざるを得ず、しかもこれでは効果が遅いケースが多い。
ところが過去の経験からも明らかに濃度の濃い牛黄製剤だけで十分に奏功し、うまくいけば即効が出る領域で、要するに牛黄製剤が得意とする疾患であった。
そこでまずはこの一種類だけで即効がでるかもしれないのでと提示したところ、経費的に到底無理だということで「諦めがつきました」と、あっさり礼を述べて帰っていかれた。
実に惜しいことではあるが、このような一定レベル以上の疾患になると牛黄製剤や麝香製剤が必須となる。
当然、保険漢方レベルで太刀打ちできるような疾患でもないのだが、病院では西洋医学治療でも今後の治療と繰り返す発作の予防が心もとないとみて、漫然と漢方処方が投与され続けていたように思われる。
しかしながら、疾患の内容によっては一般処方では太刀打ちできず、ましてや数少ない保険漢方レベルでは尚更のことである。
保険漢方とは無縁の優れた漢方処方や漢方製剤は漢方専門薬局でなければ手に入りにくく、とりわけ牛黄や麝香のような動物生薬によらなければ太刀打ち出来ない疾患も意外に多い。
ところで、地元の某老人が、牛黄製剤主体の配合で肝硬変が急速に改善していることから、皮肉屋のこの爺さん「金の切れ目は命の切れ目だね〜っ」と折々に憎たれ口を叩いているが、残念ながら、あながち否定できない話でもある。
ESC_9481 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 07:54| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月28日
漢方薬で治りますか?という質問をされると・・・
ESC_9526 posted by (C)ヒゲジジイ
電話やメールで◎◎病が漢方薬で治りますか?という質問をされると、トウヘンボクの虫が湧いて、そんなこと確約できるはずがありません、と答えるのが常套句。
あるいはそのレベルの症状でしたら、地元の漢方薬局で十分に治してもらえるはずです。
トウヘンボクの虫が出てくる理由は、長年の経験から、このような質問をされる人達は、まだまだ腰が据わってない証拠だから、安易に請け負わないに限るからである。
長年の経験知である。
実際に自費の漢方を継続して寛解まで持ち込めた人達のほとんどが、問い合わせの質問にこのような安易?な質問をされることはなかった。
その多くの人達は既に病院で投与される保険漢方のみならず、地元での漢方薬を試されて不十分だった人達や、逆に悪化してしまった人達。
それらの人達が最終手段という気持ちで「ヒゲジジイの漢方薬に賭けてみよう!」という決意があるからこそ、じっくりと腰を据えた漢方相談が可能となり、だからこそ、その多くは期待する効果が得られているのだった。
昨今のようにNHKが、処方数が少ないくせに保険漢方(三十数処方が白朮を蒼朮に置き換えた代物)の宣伝を繰り返すお陰で、こちらまでトバッチリが来て、安易な電話やメールでの質問が増えている。
一般の人達に、あのNHKの放送内容レベルと同類の薬局だと思われるだけでも侮辱を感じている(苦笑。
だからますますいよいよトウヘンボクの虫が蠢いて、いずれも上記のようなお返事で逃げている。
といってもこれはもともと数十年来の習慣でもあるから、いまさら変えようがないのだった。
IMGP3540 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:33| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月27日
年末を区切りにいつの間にか消えていた人が・・・
GSC_2136 posted by (C)ヒゲジジイ
年が変わるというのは便利なもので、これを区切りにいつの間にか音沙汰が無くなる人が最も増えるのがこの時期。
ところが中にはやっぱり中止するのは時期尚早だったと今月になって3〜4ヶ月ぶりにやって来られる人が目立つようになった。
また再開という訳であるが、ほどほど治っている人が多いので、おそらくそのまま再度次第に音信が途絶える可能性が高い。
但し、中には漢方薬を信じないというご主人から継続服用を邪魔されていたという女性もいた(苦笑。
また、ご主人に隠して服用しているケースでは突然発覚して継続できなくなたケースもある。漢方薬が夫婦喧嘩の種になるようでは、なんだかヒゲジジイが侮辱されているようで些か不愉快。
ちょっと脱線し過ぎたが、いずれにせよ少数ながらも新旧交代時期として、年が変わる年末年始がよい区切りになっているに違いない。
今年の新人さんたちで目立つのは、やっぱり今年も進行癌や転移癌の人達。
その多くは当方の漢方薬を癌サポートに利用されて良好な結果が出ている人達を現実に「目撃」して来られる人が多いので、本気の人達が目立つ。
その他で目立つのは、昨年来、疼痛関連で、頭痛や三叉神経痛やめまい、関節リウマチや坐骨神経痛などの疼痛関係も目立つが、いずれも病歴が長い人が多い。
アトピー性皮膚炎を含めた頑固な皮膚病もコンスタントに新旧が入れ替わっている。
但し、重症だった人達の多くは8割以上の改善を得ても、さらに治療を徹底すべく、年末年始の区切りなど無関係に、継続的に安定的な完全寛解を目指して頑張る人の方が目立つ。
でも、帯状疱疹の後遺症や頑固な慢性蕁麻疹などでは、前者は疼痛が半減したくらいでも次第に遠ざかる人が多く、蕁麻疹は消えるときは劇的に漢方薬が反応するから、早期に止めてしまう人が目立つ。
肥後の白長楽 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:35| 山口 | 中医漢方薬学
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2012年03月25日
日曜日は我を忘れて自然に溶け込む
我が家の小さな畑にも鳥さんたちが帰って来た。
寒さが戻って来た日曜日ではあっても、確実に暖かい春はもう直ぐそこまでやって来ている。
イソヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ
シジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
キジバト posted by (C)ヒゲジジイ
ジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ
寒さが戻って来た日曜日ではあっても、確実に暖かい春はもう直ぐそこまでやって来ている。
イソヒヨドリ posted by (C)ヒゲジジイ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ
シジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
キジバト posted by (C)ヒゲジジイ
ジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 17:59| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2012年03月24日
原因不確定の不整脈を伴う心疾患の漢方相談
IMGP5365 posted by (C)ヒゲジジイ
ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 40歳〜49歳の男性
御職業 : 自営業
簡単なご住所 : 九州
お問合せ・ご連絡内容 : こんばんわ。
HPを拝見させていただき問い合わせさせてもらいました。
2年前に持続性心室頻拍を発症し、現在ICD(植え込み型徐細動器)を埋め込んでいます。抗不整脈薬等を服用しながら安定していたのですが、最近頻繁に悪い不整脈(VT)が出ており、機械のペーシング機能で最悪の状態を逃れている状況です。
20歳過ぎから心電図には異常がありましたが、特に自覚症状はなく、要経過観察の状態でした。いちどカテーテルアブレーションを実施したのですが、心室の外側に不整脈を発症している部位があるとのことで治療はうまくいきませんでした。
今後状況が変わったとしても今のところ決定的な治療方法がなく、漢方ならばとおもい連絡させていただきました。
不整脈の原因としては拡張型心筋症の恐れがあるとのことでしたが、確定ではありません。また心サルコイドーシスの恐れも考えられるとのことで検査を受けましたが、確定に至る根拠はないとのことでした。
●●で漢方薬局を探しましたが、存在しません。◎◎市(車で2時間)にはあるのですが、近場にまず相談したほうがよろしいでしょうか。(HPにまず近場の漢方薬局に相談するのが筋だ・・といったようなことが書かれてあったので)
また、こういった症状の場合漢方による効果は期待してよろしいのでしょうか。
私自身はいつでも下関まで行く準備はできています。
恐れ入りますが、回答お待ちしております。
BSC_6747 posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:まずお返事としまして
>こういった症状の場合漢方による効果は期待してよろしいのでしょうか。
につきましては、かなり重大な疾患であるだけに、相当に高度な体質と病状の中医学的な分析が必要であり、定期的に通い詰められることで慎重な配合と微調整が必須と思われますので、経験豊富な専門家による相談が必須です。
それゆえ、どの程度の効果を期待できるのかは、まったく不明であると言わざるを得ません。
>近場にまず相談したほうがよろしいでしょうか。
というご質問は、ご指摘の通り「まず近場の漢方薬局に相談するのが筋」であります。
漢方専門だけで生計が成り立っている薬局では、それなりの知識と能力があってのことだと思います。商売が上手だけでは存続できないのが、この漢方界の常識でもあるはずです。
(但し、薬のネット通販など、中には安売りで人を惹き他所の薬局の漢方相談の苦労の成果を横取りすることで存続されるところは、漢方知識と能力を些か疑わざるを得ない薬局は例外です。)
結論としましては、そのような重大な疾患を、当方のような遠隔地に通うことで、体力を消耗され、そのことで却って逆効果になっては本末転倒となりますので、必ず地元近辺で相談して頂きたいと思います。
なお、残念ながら、病状の内容から愚考するに、必ず漢方で改善すると確約できるものでもありません。
以上、取り急ぎ、お返事まで。
ZZZ_2561 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:40| 山口 ☁| 不整脈(心房細動など)を伴う拡張性心筋症などの心疾患
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2012年03月22日
保険がきく漢方薬の扱いは一切ありませんっ!
IMG_5724 posted by (C)ヒゲジジイ
保険がきく漢方薬の扱いは一切ありません、というよりも、そもそも保険漢方は病院や診療所(クリニック)など、保険医によって処方される漢方薬だけに限られるのは常識だろう。
それなのに、相変わらず「保険はききますか?」という質問が電話だけでなく直接やって来て問い合わせる若い男女さえも多いことにあきれ果てる。
そもそも昨今、NHKテレビがどこやらの保険漢方エキス剤の専門メーカーの宣伝まがいの放送を繰り返しやっている影響も大きいのである。
あのような放送内容と、当方のような漢方専門薬局とは何の係わり合いもないのだから、抑肝散が欲しけりゃ病院に行ってよく相談するように伝え、日夜逃げまくっている(苦笑。
あるいは女性の不定愁訴とて、病院の漢方薬を使い果たして治らない人だけがやって来るべきところで、保険漢方に拘る人達とは無縁の漢方薬局である。
中にはNHKテレビで漢方薬を宣伝してくれるから、よく儲かってしかたがないだろう!?というピントはずれの揶揄を聞かされることも多い昨今だが、あのレベルの漢方と比較されること自体が当方にとっては大いに侮辱である。
世の中には保険漢方とは無縁の優れた漢方製剤が五万とある。
たとえば、天津感冒片(銀翹散製剤)や衛益顆粒(玉屏風散)、温胆湯に藿香正気散、生薬製剤二号方に荊防敗毒散、延年半夏湯や補気建中湯、分消湯に葛根黄連黄芩湯、沢瀉湯に柴胡疏肝湯、柴芍六君子湯、参苓白朮散に独活寄生湯、杞菊地黄丸に苓桂甘棗湯などなど、乾姜人参半夏丸とか挙げればまったく際限がないほど続く。
ったく保険漢方レベルとは比較にならない各種牛黄製剤や麝香製剤まであげれば、保険適用外の漢方製剤なればこそ、本来の漢方薬の実力を発揮できるというもの。
要するに、保険漢方にこだわる人達とはまったく無縁の村田漢方堂薬局なのでした(呵呵。
IMGP5412 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 12:34| 山口 | 病院の漢方薬
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2012年03月21日
手術不能の肺小細胞肺癌が抗癌剤と放射線に漢方を併用して根治していた人が、久しぶりに来訪
シジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
当時、肺の小細胞癌で、バラバラと何か所にも散らばっていて、まったく手術など問題外ということで、抗癌剤と放射線治療をはじめるに当たって、漢方によるサポートを依頼してこられた男性。
幸いに抗癌剤や放射線治療による副作用は驚くほど軽微で、順調に治療を受けることができた。
平成13年から平成19年まで当方の漢方を利用され、その後はそのまま無音となっていた。
本日、久しぶりにちょっとした胃腸のトラブルで来られたが、その後もお元気で4〜5cmあった当時の小細胞癌も転移も見られないまま完全治癒されている。
実際にはその途中、3年半目くらいのとき、ちょうど漢方を一時中断していて数ヶ月後に、転移ではない原発の早期胃癌が発見され、それは手術で根治されている。
自分は癌体質だと恐れをなして再度、漢方を熱心に続けられていたのだが、小細胞肺癌は完全に消失したまま5年以上が経過する頃には、いつの間にか無音となっていた。
本日、久しぶりにお元気な顔を拝見して、やっぱり本当に根治されたんだな〜と感慨深いものがある。
そろそろ80歳の大台に乗る年齢でありながらも、現在も現役で仕事を継続されているというから驚きである。
本音を言えば無音となった頃から、まさか突然一気に再発転移することもあるまいが、それよりも、かなりなご高齢にもなりつつあったので、その後あるいは!?と思い込んでいたくらいだった。
本来なら当時の病状から考えても一生涯、あるいはあの世に行ってからも漢方薬をそのままサポートとして続けるべきだと思っていたのだが、男性の場合はやっぱり・・・
といっても現在の年齢を考えれば、男性の平均寿命を上回りながらもまだまだ現役で仕事をされるほど矍鑠とされているのだから、もはや余計なアドバイスは不要であろう。
IMGP0028 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 16:57| 山口 ☀| 肺小細胞癌(小細胞肺癌)ステージ4
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2012年03月20日
一度はお断りした四期の悪性リンパ腫のご高齢者が急速に寛解
山茱萸 posted by (C)ボクチンの母
2011年02月06日 悪性リンパ腫の漢方相談のお返事メールでは
悪性リンパ腫は漢方薬で容易に治るような病気ではありません。とお断りしていたところ、熱心な依頼でやって来られ、一度目の配合ではピントのズレがみられた。
でも、さいわい西洋医学の化学療法がかなり有効なことが多い腫瘍ですので、西洋医学治療にご専念下さい。
取り急ぎ、お返事まで。
2回目に配合を修正したところ、明らかにフィットした感触を得たので、そのまま継続してもらいつつ、病院では点滴による抗癌剤治療が開始された。
1〜2時間かかる道中を熱心に当方にも通われ、幸いに抗癌剤による副作用も僅少で、おまけに牛黄製剤など多種類の中草薬配合の効果が大いに発揮できた。
主治医が何度も首を傾げて不思議がるほど抗癌剤による骨髄破壊の影響も極めて僅少、毎回、白血球の減少がほとんど見られない。
白血球が破壊されないのに肝腎な抗癌作用は大いに発揮され、誰が見ても驚くほど腫瘤は縮小して半年も経たないうちに外見からはまったく確認できないほどまで改善した。
実際に癌細胞そのものがほとんど消失するに至っていると医師に告げられている。
実際のところ、当方に来られる以前には、ご家族は主治医から予後は極めて不良であると宣告されていた。
しかしながら、ご高齢にもかかわらず物の道理の理解力は抜群。そのお陰でこちらの弁証論治もまことにスムーズに微調整が可能だった。
その後も抗癌剤の副作用をしっかり防御しつつ極めて経過良好。
ともあれ、昨今、お電話のお問い合わせのみならず、メールでのお問い合わせには、安易なお返事はしない習慣となっている。
ましてや、はじめてのご高齢者はどのような病気であれ、理解力の点で問題が生じることが多いので、丁重にお断りするのが通常であった。
それでも食い下がって来られる情熱がおありだったので、こちらも真剣勝負で無い知恵を振り絞った結果、理想的なバックアップが出来て、かなりな成功例と言えそうである。
IMGP6667 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:43| 山口 ☁| 悪性リンパ腫でステージ4・胃マルトリンパ腫
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2012年03月19日
漢方薬を止めると再発するケース
ジョウビタキとウグイス posted by (C)ヒゲジジイ
重大な疾患が明らかに漢方薬で顕著な効果を発揮して検査上も治癒、あるいは完全緩解と思われていたものが、大喜びされて漢方薬を即中止した場合の再発は大いにあり得ることで、重大な疾患であっただけに、それは止むを得ないことであろう。
だから物の道理が分かっている人達は、しばらくは従来通り継続して、様子をみながら次第に朝晩2回の服用に減らして再発防止に役立てることが多い。
それでなくとも、重大な疾患というからには、西洋医学治療で困難を極めた挙句に漢方薬に賭けられたはずのものである。
一度は賭けに勝っても、しばらくは油断できないことは言うまでもないことだが、この道理に不明な人もしばしば見受けられる。
即中止してしまった人達で再発したケースでは、重大な疾患だった場合、漢方薬を再開しても以前の配合よりも相当に強化しなければ改善しにくくなっているケースがほとんどである。
もちろん、即中止しても、そのまま根治や完全寛解が得られているケースもあるが、再発するケースも決して珍しくないから皆さんに注意を喚起しているのだが、一部の人達ではまったくの馬耳東風。
重大な疾患と言われるからには、決して甘くはないのだが、漢方薬は専門知識の応用力と発想力によってかなりなことが可能であることは紛れもない事実だが、知識と経験による技量次第で、効果に大きな優劣が出てしまうのも止むを得ない現実がある。
以上、ブログの更新を怠っているとヒゲジジイが倒れたのではないかと期待する輩が多いので、彼等彼女等をがっかりさせるために、敢えて言わずもがなのことばかりを書いてしまった。
思い返せば40〜50代の頃、専門誌に長期連載を抱えていて、たまたま四社の原稿依頼が重なったため、長期の連載の一社だけを初めて一回だけ休んだところ、ヒゲジジイの身に椿事が勃発したに違いないと皆に心配(あるいは期待)されて苦笑を禁じえなかったことがあった。
日頃から歯に衣を着せることができないので、好意的に受け取ってくれる人もいないではないが、敵視する人も多いのだった(呵呵っ。
メジロとシジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 11:32| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月17日
「親切」と「余計なお節介」は紙一重
IMGP5319 posted by (C)ボクチンの母
見ず知らずの人から電話で「友人のことで相談なんですが・・・」と来たら、それは余計なお節介というものです。
自分で電話をかけずに友人に問い合わせを依頼するような人が、どこにいますか!?
もしかして、それは自分のことではないでしょうか。
もしもそのような手の込んだ作為が見えると、ますます興醒めです。
電話の「ちょっとお訊ねですが・・・」の大多数はお気楽な質問かヒヤカシ、あるいは本当に深刻な場合でも及び腰のケースばかりなので、受付嬢が上手にお断りするのが日常茶飯事となっています。
ましてや「友人の相談なんですが・・・」と来たら、即座にお断りとなるのは止むを得ません。
ご自分の深刻な相談を友人に依頼するなど、そのような依存心の強い人は、服用者の積極的な協力を必要とする当方の流儀に合わないことは目に見えています。
ですから常連さんからの相談でもない限りは、ハナからお断りの筆頭ということになります。
まさかやっぱり本当は自分のことではないでしょうね。
ところで、以前、当方の漢方薬を利用されていた医療系のカウンセラーの人が、折々に様々な人を当方に紹介されて来られるのはよいが、いずれも紹介者の手前、お義理で来られているから、いずれも長続きしなかった。
権威的な立場の人からの紹介では、漢方薬の効果をしっかり発揮しても、恐らくあちらのカウンセリング料も含めて経費的に無理をされている人達だから、なおさら長続きしなかったに違いない。
「親切」と「余計なお節介」は紙一重かもしれませんねっ。
IMGP5288 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:35| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月15日
柴胡加竜骨牡蛎湯などの漢方薬は煎じ薬がよいとは限らない実例報告など
IMGP0552 posted by (C)ボクチンの母
おたより:東海地方の美人女性薬剤師
ここのところ、一気に春めく日と、寒の戻りが強い日があり、毎日体は揺さぶられていますね。
特に伏痰がある方にはとても辛い季節のようです。
暖かい日には、氷が溶けるように、カチカチにこわばった体の氷も溶けて動いてくるイメージでしょうか?
ところが、この溶け出した体の氷が厄介で、春先特有の、たとえようのない体のだるさ、頭重感、眩暈、浮遊感、耳鳴り、吐き気等を作っているように思えます。
腠理が開閉して汗になってでてしまえば、スッキリするのでしょうが、腠理が閉じているために出口を失い、そうしたところに夕方〜夜にかけての冷えがやってくると、中途半端はところで再び固まり始め、気血の流れを塞ぐ症状がとても目立っています。
したがって、三焦の通りをよくする処方や、肺脾腎を強化して解表や排泄を助ける処方が主流になっています。
春先に多い黄砂や花粉症によるアレルギー症状もこれに関連しているように思えます。
鼻水や目の痒み等の典型的なアレルギー症状がなくても、体がだるく重く、頭がスッキリせずに、何となく微熱っぽいものも、おそらくは免疫反応のしわざによる伏痰が原因しているのではないか?と考えています。
このような症状に悩まれている方があちこちの医療機関を転々としているわけなのですが、”体がしんどいのなら、体力をつける薬を出しておきましょう”・・・と補中益気湯などが処方されていたのですが、スッキリと効くわけはありません。
ひどい方になると、先生が先日のブログに書いておられたように、煎じ薬でないと納得できない・・・みたいな方があって、柴胡加竜骨牡蛎湯を煎じ薬でもらっておられたようなのですが、全く効かない・・・と言われる。
確かにその方には柴胡加竜骨牡蛎湯は適当であるように思えたので、”どのように煎じてみえますか?”
とお聞きしたところ、パックに入れて一括で煎じるタイプのもので、なるほどこれでは竜骨や牡蛎の重たいお薬の効果が十分に反映されないことが予測された。
そこで、当方の柴胡加竜骨牡蛎湯エキス剤を用いたところ、たちどころに効果が現れ、”こういうこともあるのですね!”と言われ、憮然とした始末・・・。
エキス剤を侮ることなかれ!
ましてや、さじ加減はエキス剤でないと不可能です。
IMGP0630 posted by (C)ボクチンの母
お返事メール:
いつもとても有意義な内容でブログへご協力頂き、ありがとうございます。
ところで、最近ず〜と、先生から頂くメールのアドレスがひどい文字化けで到着します。
さいわい、本文には文字化けがないので安心ですが、とても不思議です。
もしかして宇宙からの使者だったりして?!
ところで「体がしんどいのなら、体力をつける薬を出しておきましょう」と出されるのが補中益気湯という各医療機関のワンパターンには恐れ入ります。どの病院も共通しているようです。
本来、白朮を配合すべき補中益気湯に湿盛の実証に用いる蒼朮で代用された補中益気湯エキス製剤を投与する病院が多発しているのですから、呆れ果てるばかりです。
湿盛の実証に用いるべき蒼朮、脾弱の虚証に用いるべき白朮。
散寒解表する蒼朮、固表止汗する白朮。
要約して書いてもこれだけの違いがある、蒼朮と白朮。よくもま〜補中益気湯という文字通りの補剤に白朮を配合せずに蒼朮で代用する非常識が信じられませんよ。
袪風除湿の蒼朮、燥湿健脾の白朮。
書けば際限がありませんね。
煎じ薬が絶対に効き目が上だと信じ込む素人さんのみならず、そのような専門家が多いのも困ったものですが、それにしても柴胡加竜骨牡蛎湯の件はひどいものですねっ!
当方ではしばしば遭遇するのはエキス剤での効果の違い。
昨今しばしば遭遇するのは加味逍遥散エキス製剤を投与されていた人が、これも白朮を配合すべきものが蒼朮で代用されたものなので、正しく白朮の配合されたものに切り替えてもらうと、まともに効果を発揮する例。
それにしても加味逍遥散レベルで、蒼朮と白朮が違ったくらいで、ここまで効果が異なるのもやや不思議な感もするのですが・・・。
さらに書けば、飴色に蒸した煨姜(ワイキョウ)もどきの乾姜が配合された半夏瀉心湯エキスで効果がはっきりしない人には、正しく乾燥生姜が配合された半夏瀉心湯に切り替えてもらうと、やはり効果は歴然と異なる。
猪苓湯にしても・・・書けば際限がなく続いてしまうので、これくらいでやめておきます(苦笑。
IMGP0633 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 00:33| 山口 ☀| 補中益気湯や六君子湯中の白朮を蒼朮で代用する錯誤問題
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2012年03月13日
重度の悪阻に偉効を発揮していた杉原達二商店の乾姜人参半夏丸は昨今製造を中止したらしい
ZZZZ4283 posted by (C)ヒゲジジイ
漢方の世界でも悪貨は良貨を駆逐する現象が折々に見られて情けない。
たとえば三十数年前のことだが、同級生の看護婦さんが、悪阻がひどく3日以上もまったく食事が摂れなくなって入院治療となったが、それでも一向に回復の兆しがない。
外出許可をもらって蒼白にやつれ、まるで死人のような姿でやって来られた。
小半夏加茯苓湯レベルではまったく無効で、当時の無い頭を振り絞って乾姜人参半夏丸を飲んでもらったところ、超即効を得た。
吐くものさえ無くなって乾嘔を繰り返していた重度の悪阻がピタリと止まり、そのお陰で直ぐに退院できた。
結果的には入院はまったくの無駄、その後も漢方薬のお陰で順調に出産。
当時使用した乾姜人参半夏丸は杉原達二商店製のもので、
【成分・分量】100g中、人参2.0g、半夏3.5g、生姜末2.0g
であり、つまり正しく乾燥生姜の粉末が配合されていた。
ところが昨今製造を中止されたというから、この方剤の需要が少ないのか、言い換えれば乾姜人参半夏丸の適応証を呈する人がそれだけ少ないのかもしれない。
現在も流通する他社製の乾姜人参半夏丸は正しい配合とは言えないので、適応証でも同様に即効が出るかどうかは覚束ない。
すなわち、人参、半夏、乾姜の配合であり、例によって飴色になるまで蒸して製した煨姜(ワイキョウ)もどきの似非乾姜である。
乾姜といったら必ず飴色に蒸した煨姜もどきの似非乾姜を使用して恬として恥じない日本の専門家達の学識を疑ってしまう
こんな馬鹿げたことをやっていたら本来の乾姜(乾燥生姜)に備わっている制吐作用が台無しになるではないかっ!
乾姜と言うからには文字通りに乾燥生姜のことだろうが〜バカっ、とつい本音で言ってしまいそうである(苦笑。
ZZZZ4183 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:39| 山口 ☀| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬
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2012年03月11日
漢方製剤は同一処方でも各社それぞれに特徴がある
KSC_3609 posted by (C)ボクチンの母
各社それぞれの漢方製剤のその多くを占めるエキス製剤には個別的な特徴がある。
「特徴」とは言っても「特長」と発音が同じでも当然意味するところは異なっている。
つまり特徴というからには、長所ばかりの特徴ではなく、短所という特徴もあるということです。
たとえば際立った「短所の特徴」として、ヒゲジジイが最も忌み嫌うエキス製剤の中に、本来は白朮を使用すべき方剤を、蒼朮で代用される製剤こそ、際立った短所としての特徴であり、つまりは大きな欠点である。
見かけによらず繊細でデリケートなヒゲジジイが経営する村田漢方堂薬局では、長年の経験から各処方毎に愛用する製造メーカーが大きく異なっている。
たとえば葛根湯では、葛根・麻黄・甘草の配合比率が4:2:1の製剤を最も重宝しており、猪苓湯は製造時に最後に溶解させる阿膠がしっかり配合されたものは敬遠する。(阿膠がしっかり配合されると利水作用が大きく阻害されるからである。)
乾姜は、正しく乾燥生姜を使用している製剤を第一選択肢とし、わざわざ飴色になるまで蒸した煨姜(ワイキョウ)もどきの製剤は敬遠する。(飴色になるまで蒸して製したものでは、本来、乾燥生姜に備わる健胃作用が大きく損なわれるからである)。
補中益気湯や六君子湯などのように白朮が配合されるべきものが、蒼朮で代用されている錯誤した製剤は敬遠することは既に延べた通り。
それ以外にも、それぞれ各社の処方毎に特徴があるので、しっかり選別して優れた製剤だけを提供できる態勢で長年この仕事を続けてきた。
世間で思われる以上に、各種エキス製剤には配合される生薬の問題や配合比率の問題、および製造方法によって、同じ名前の漢方製剤であっても、優劣が大きく異なることは既にこのブログや他のブログでも繰り返し述べて来た通りである。
各社の漢方製剤を吟味した結果、村田漢方堂薬局で常備する漢方製剤は、各方剤毎に製造元が異なる。
そこまで徹底した理由は他でもない、弁証論治にもとづいて得た結論からも、必ずや方証相対するはずの漢方(エキス)製剤を飲んでもらって、もしも期待したほどの効果が出ないということがあっては絶対に困るからである。
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posted by ヒゲジジイ at 15:00| 山口 ☀| 中医漢方薬学
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2012年03月08日
煎じ薬にこだわる人達に限って・・・
今年初めて遭遇したシロハラ posted by (C)ヒゲジジイ
煎じ薬にこだわる人達に限って、その多くは大したことない病気の相談である。
重大な疾患の人達は、西洋医学に限界を感じて来られる人ばかりなのに、漢方薬の剤形にこだわる人はほとんどいない。
煎じ薬を求める多くの人達は、漢方薬のムードに浸りたいという趣味的な人達としか思えない。煎じ薬を求める多くの人は、それが「お茶代わり」と思っているから思わず苦笑してしまう。
煎じ薬はお茶代わりになるどころか、良薬口に苦しの類であることをご存じないのでろう。
ところで実際のところ、複雑多変な疾患であればあるほど、一度作ったらすべてを飲み終わるまで、途中で臨機応変の配合変化を行いにくい煎じ薬では、不便極まりない事態が生じかねないのであるっ!
状況によってすかさず配合変化を行うには、エキス製剤を数種類以上組み合わせたり、また一部の製剤をいつでも使えるように常備しておいてもらうことで、病状の変化によって臨機応変の対処が可能となる。
当方で漢方薬の服用経験がある人の多くが体験されている通りで、とりわけアトピー性皮膚炎や関節リウマチ、各種の膠原病の人達こそ、煎じ薬では決してできない芸当であったことをよく理解されている。
煎じ薬の不便さは、日毎に変化する急性増悪期のアトピー性皮膚炎や急性熱性疾患など、日々の配合変化が可能なエキス製剤であればこそ能率の良い調整や微調整ができるのである。
ところがこれを煎じ薬でやるとなると、毎日異なった内容の煎じ薬を作り、それを毎日受け取りに来てもらう必要がある。
しかしながら、実際にはとてもじゃないが非能率極まりないので、現実には不可能に近い。
まっ、これは村田漢方堂薬局で体験された人でなければ、到底理解されないことだろう(苦笑。
今年初めて遭遇したシロハラ posted by (C)ヒゲジジイ
今年初めて遭遇したシロハラ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 20:49| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2012年03月07日
服用していた漢方薬の名前が分からない困った人達
ASC_6861 posted by (C)ヒゲジジイ
これまでネットで調べた有名?漢方薬局で、一度も訪問することなく、ネット相談による通販で漢方薬を購入していた人達の話。
そういう人たちが、当方に直接訪問して漢方相談に来られるケースが折々にあるが、その多くの人たちが、これまで服用していた漢方薬の処方名、あるいは配合生薬の名前を一切知らされていない。
この情報公開の時代に、病院で投与される薬こそ、すべてオープンにされている時代に、なんと時代錯誤の漢方業界であることかっ!?
つまりは営業上、他所に逃げられないために秘密主義に徹する漢方薬局がいまだに横行しているということ。
でもね〜、無表示医薬品の販売は、明らかに薬事法違反なんですよっ。
ネット相談で送ってもらった無表示の漢方煎じ薬やエキス製剤で、一定の効果があった人もいれば、無効だった人など様々だが、一度も訪問しないままネット相談だけで済ます安易な人たちも考えもの。
服用内容を知らされなかったことに何の疑問も持たれなかった人達が多いのも、この情報公開の時代にまったくもって驚きである。
当方のやりかたは服用してもらっている漢方薬の使い方を繰り返し説明して、服用者がいつの間にか、自身にフィットする漢方薬の使い方に習熟してもらう漢方相談に徹しているので、秘密主義の同業者とは真逆である。
だから、何でもアナタマカセの依存心の強い人や、いくら高学歴者でも勘の鈍い人達では、繰り返し繰り返し説明せざるを得ないので、こちらは疲労困憊になることも多い。
でも、この詳細な説明こそが本業である。
漢方薬で好結果を得て、漢方世界の魅力に取り付かれた人達こそ、どんなに勘が鈍いと思っていた人でも、ほとんどの人達が数年も経てば、いつの間にか驚くほど習熟するのである。
ZZZ_0490 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:58| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話
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2012年03月04日
不妊症に杞菊地黄丸主体で三連続フィット
IMG_9344 posted by (C)ボクチンの母
当方の薬局は不妊治療を歓迎して受け入れているわけではないが、アトピーやパニック、あるいは虚弱体質など他の疾患治療で漢方薬の効果を実感された人達が、時を隔てて不妊症の改善も請われたケースが多い。
ともあれ、最近では三人連続、三人が三人とも杞菊地黄丸主体でめでたくご懐妊となった(笑。
その三例のうち、二例は海馬補腎丸と極めて優秀な加味逍遥散製剤も必須の配合方剤として併用してもらった結果である。
三例目が先ほど、めでたくご懐妊との報告がメールで入ってきたので、これで杞菊地黄丸や海馬補腎丸など、一定の条件下では補腎薬が不妊治療に有効なことがますます証明された。
一例はまる二年かかったが、他の二例は一年以内、本日の例はほんの数ヶ月。
いずれも西洋医学治療を断念して純粋に漢方薬のみによる成果。
少しは人口減少の歯止めに貢献したかもしれない(笑。
IMG_9299 posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 15:05| 山口 ☔| 不妊症(不妊治療)および各種婦人科疾患(生理痛・排卵痛や月経周期の異常など)
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2012年03月03日
こちらは製薬会社のMRではありませんよっ!(無礼な医師達)
XSC_0581 posted by (C)ヒゲジジイ
毎年のように各地の見ず知らずの医師から突然に電話がかかる。
その多くは各種疾患(各種の末期癌など)による腹水治療の漢方処方を指南して欲しいという依頼である。
昨年は中国地方の総合病院の医師から、今年は九州地方の開業医さんから。
いずれもご丁寧に名を名乗られるのはよいが、昨日などは患者さんの病状の資料をFAXで送信するから指南して欲しいという依頼である。
このようなことが度重なると、なんだか製薬会社のMR扱いされているようで些か不愉快である。
こちらは本業の仕事の真っ最中である。
どうして、見ず知らずの医師たちに付き合ってやるヒマなどあろうか。
当然、この度もケンモホロロにお断りした。
いやしくも漢方薬を用いるからには各種の腹水にしばしば用いられる補気建中湯や分消湯など、常識中の常識方剤である。(但し、これらのエキス剤は保険適用外)。
常識ではあっても的確に使用しなければ、必ず効果が出るとは限らないし、こられの方剤以外の配合のほうがよりフィットすることだって大いにあり得る。
漢方薬の使用をMRのアドバイス頼りにする日頃の習慣丸出しで、当方をMR代わりに利用されてはたまったもんじゃない。
漢方薬投与をMRのアドバイスに頼ってばかりいる医師に限って、肺熱や肺陰虚が歴然としている患者さんにまでお構いなしに、それこそ誰彼なしに小青竜湯一辺倒の誤った投与を繰り返している。
そんないい加減な漢方投与を繰り返すから、不審に思った患者さんたちが、漢方専門薬局に相談に行かざるを得ない羽目に陥るのである。
漢方薬を甘く見ちゃ〜イカンゼヨっ
数十年前までは、ほとんどの医師達が、漢方薬をケンモホロロに馬鹿にしていたというのに、実に隔世の感があるとはいえ、当方をMR扱いするとは些か無礼ではありませんかね〜っ。
XSC_0576 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:04| 山口 ☁| 医者の常識は世間の非常識
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2012年03月01日
公共放送で宣伝された認知症の漢方薬、抑肝散は病院で相談して手に入れて下さいっ!
FSC_7188 posted by (C)ヒゲジジイ
NHKテレビで2月25日の土曜日に「夜なのにあさイチ」という番組で「漢方スペシャル」と題した放送の後半で、認知症に抑肝散で目覚しい効果があったお二人の実例の映像が流れた。
案の定、その影響たるや絶大で、連日、当方にも問い合わせが殺到している。
いずれもお断りしている実情は、もう一つのブログで認知症に抑肝散というテレビ報道で右往左往される人達というタイトルで書いたばかりである。
そこでも書いたように、あの番組をしっかり見られればお分かりのように、島根大学の医師、某教授が主体でなされたものであり、あくまで病院における臨床報告である。
当方のような巷の漢方薬局はまったく関与しないし、関与もしたくない分野であり、ましてやこちらは自費の漢方薬局で、シロウトさんたちの指名買いには応じていません。
本日も、お年寄りからの問い合わせで、本人を連れて行くので抑肝散を購入したいというお申し込みがあったばかりである。
そこで受付嬢は、あのNHKの番組は、ご覧の通り、病院の漢方のお話なので、必ず病院で相談して手に入れて下さい。当方では同じ抑肝散は置いていません!と諄々と諭すように説明して、ようやく納得して頂いた。
漢方薬を宣伝するテレビ放送というのは、当方にとってはなんともありがたくもない甚だ迷惑なもので、通常の仕事に支障が出るほどであるっ!
医療用の抑肝散とは無縁な薬局ですので、抑肝散が欲しければ、村田漢方堂薬局にだけは決して問い合わせないで下さい!
公共放送を使って抑肝散の宣伝を打った某メーカーさんは、抑肝散が爆発的に売れまくって笑いが止まらないことであろう。
会社をあげて嬉し笑いの度が過ぎて窒息死しないことを祈るのみ(苦笑。
FSC_7170 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 10:31| 山口 ☁| 病院の漢方薬
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