2012年01月29日
受験生の憂鬱
IMGP9332 posted by (C)ヒゲジジイ
【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 年 代 】:40〜49歳の母親が十代後半の子供さんのご相談
【 住 所 】:関東地方
【 お問い合せ内容 】:
1?歳の娘についてご相談いたしたくメールを差し上げました。よろしくお願いいたします。
おととしの夏ごろから学校でのストレス、睡眠不足からか頭痛肩こりが常にありました。秋頃からは排卵期が始まると37.3度前後の微熱、倦怠感、憂うつ感、頭痛が起きるようになり、生理が始まっても熱が下がらずその状態は続き、生理が終わった頃にやっと体調がよくなるような状態が続いています。
そのため(学校生活のストレスもあってと思いますが)昨年1月から朝起きられなくなり登校ができなくなりましたが、4月にはなんとか起床して登校できるようになりましたがまた10月末から起きられなくなりました。
昨年10月5日に脳外科にて診察、舌や腹部などを見ていただき、水がたまっている状態のようなのでということで五苓散を処方していただいたところ常にあった頭痛はよくなりました。
しかし生理前後の症状はよくならないため、11月4日に産婦人科へ受診しましたら、体は触らずに当帰芍薬散を処方され1日2回2週間ほど飲みました。
11月18日に、通院を続けていた脳外科の先生にご相談し触診もしていただき、飲みやすく(セロリの味がだめでシナモンは大丈夫)長く続けられるものということで桂枝茯苓丸に変えました。
12月2日に、脳外科の診察日でしたので、その間排卵期がありましたが変わらない状態だったこと(そんなに直ぐにきくものではないのかもしれませんが)微熱が出ることや憂うつ感がひどいことから、加味逍遙散に変え今年1月10日まで1日2回で(1回のときもあり)飲みました。本人はあまり変わらないと言っていますが、同じような症状はありましたが排卵期に前のように1日中横になっているような状態ではなかったように思います。
しかし本人があまり変わらない感じがするということと、飲みにくくて続けるのが難しいというので、前に処方され飲みやすかった桂枝茯苓丸を(まだ飲み切っていなかったので)飲んだところ(私の判断で行ってしまいました)体が楽になり気分も「よしやろう!」という感じになると言いました。処方してくださった先生に相談しましたところ、楽になるようだからということで桂枝茯苓丸を続けることになり、再び飲み始めてから1週間弱になります。
しかし、前に近所の●●薬局という漢方の相談薬局の方から頂いた(数年間に亡くなられました)本に、「冷えのぼせの症状であっても、現代の人は体が弱っているのでこの薬は使用しない方がよいということもあります。」とあったこと、また先生のHPにも単独では用いない方がよいことが書いてあったこと、また不眠のため昨年12月頃から朝4時頃に眠るという状態が続いているのですが、まだ1回ではありますが、今朝は7時まで眠れなかったそうで、強すぎるのだろうか、このまま飲んで良いのだろうかと気になりました。
娘は身長160?、体重50?、中肉中背、色白ではなくくまができやすい。すらっと手足が伸びている感じ。血圧は上が100 下が60、貧血の検査をしましたが貧血ではありませんでした。食は普通、便秘下痢でもありません。足や顔のむくみ時々あります。足の冷え感がありますが、微熱のためのぼせやほてり感があるときもあり、脇の下にうっすら汗をかいている時もたまにあるとのこと。
生理はまだ間隔が定まってはいませんが、22日〜38日で、1週間ほどです。経血の量は普通で塊はないとのことですが、加味逍遙散を飲んでいる間はいつもと違い少量で直ぐに固まってしまうような感じだったそうです。足裏から膝までのマッサージを毎日とはいきませんが行っています。
受験生なので常にそのことが心配、不安なのでストレスを抱えた状態ではあると思います。
昼夜逆転してしまい、朝4時前後に寝て昼12時半頃起きます。心療内科で睡眠薬を処方され飲んだこともありますが効きません。起床後は、頭が重く倦怠感がありますが勉強を含め普通の生活をすることはできています。桂枝茯苓丸を飲むとその状態が楽になるそうです。
長くなってしまいましたが、どうかよろしくお願いいたします。
FSC_4532 posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:
「桂枝茯苓丸は単独で用いないほうがよい」というのは一般論で、例外もありますからそれだけで調子がよいのなら単独で連用しても構いません。結果オーライです。
但し、不眠などもう一歩効果が不十分であれば、加味逍遙散か四逆散を併用して試してみる価値はあると思います。
文面からすると加味逍遙散はあまり効果がないようですので、四逆散と桂枝茯苓丸を併用してみる価値がある思います。
勉学に励む受験生にストレス除去に男女にかかわらず四逆散は有効なことが多く、フィットすれば心身ともに疲労回復効果も抜群です。微熱の解決にもなるかもしれません。
桂枝茯苓丸がフィットするような体質では、四逆散の併用テストしても問題が起こることはほとんどあり得ず、ただ効果があるか弱いかの問題だけです。
なお、頭痛に五苓散がよく効いたとのことですので、五苓散は現在常用されてなくとも、いつでも頓服的に使用できるように常備されておくほうが無難です。
あるいは五苓散の少量も常用していたほうが無難かもしれません。桂皮(シナモン)が桂枝茯苓丸と二重になるので、五苓散の量をうんと減らして、四逆散と桂枝茯苓丸と五苓散の少量の併用がよりフィットするかもしれない?
以上は、あくまで文面から類推した一つの配合の工夫ですので、必ず地元の中医学に詳しい漢方薬局か中医学の専門医師のところで処方を考えてもらうのが一番です。
一般の病院やクリニックの医師の漢方知識は、一般で想像される以上に、それはとてもとてもプア〜です(苦笑。
以上、昼休みの間に書いた返事ですので読解不足もあるかもしれませんが、取り急ぎお返事まで。
DSC06806 posted by (C)ヒゲジジイ
折り返し頂いたメール:
お忙しい中早速のお返事をありがとうございました。
四逆散というお薬をお知らせいただきありがとうございました。
調べましたら、自転車で行ける距離の所に中医学による漢方薬局がありました。
早速相談に行ってみようと思います。
この1年半、本人も辛そうで、どう対処したら良いのか試行錯誤の日々でした。
最近では本人も早く体調を回復したいと願うようになっていますので、先生のお返事を基に、良い方向に向かうのではないかと明るい気持ちになりました。
ありがとうございました。
DSC07153 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 10:22| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
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