2011年10月31日

漢方薬で驚異的な速効が出ると止めてしまう人達

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FSC_7863 posted by (C)ボクチンの母

 傷寒論や金匱要略の古方、あるいは経方と呼ばれる方剤群は、的確に使用すれば時には信じられない速効が得られる。

 だから古方派時代の青二才の分際でも、驚くべき著効を得て喜んでいたら、服用者が効いて当たり前と思う人もいれば、驚異的な効果に却って驚いて、合成医薬品のような副作用が出てきたら困るからと即、中止されるおめでたい人もいた。

 現在も古方派であることに違いは無いが、日本古方派ではなく「中医漢方薬学派」であり、言い換えれば「中医古方派」でもある(苦笑。

 それはともかく、速効が出る人ほど油断しやすく、長期間の慢性疾患では最初の速効や著効がいつまでも続くとは限らず、まだまだ見落としている証候が存在していることが多いので、補強する追加方剤が必要となることが多い。

 しかしながら最初から速効や著効が出てしまうと、どんなに難病であっても喜びのあまりどうしても病人さん自身が油断してしまい、服薬がおろそかになったり、継続服用の根気がなくなったり、急に経費が惜しくなったり、様々な理由で突然無音となるケースがある。

 あるいは初期の著効がだんだん薄らいで、症状が次第に戻り始めるケースでは、すかさず微調整が必要なのに、それが待てずに止める人や、微調整に納得しても直ぐに効果が戻らないと、やっぱり短期間で止めてしまう人。

 その場合、いつの間にか無音となるのは自己責任の問題だから、お好きにどうぞで済まされるが、わざわざ電話やメールで様々な言い訳の弁を聞くほど歯がゆいものはない。

 止めたくなったら黙って止めればよいので、自己責任の問題だから止めるための連絡は一切不要

 速効や著効が出ている人ほど、その後も真面目に継続しつつ四季折々の体質傾向に応じた微調整を行えば、大変見通しが明るいのに、ここでも人間心理のタナトスの仕業としか思えない。

 長期間に亘る慢性疾患の場合、最初の著効や速効も一時的なものであるケースもあり、当然ながら更に補強する追加方剤が必要になったり、最初に使用した急性症状を抑える清熱剤を中止するなど、臨機応変の処置が必要なケースも多い。

 一方では最初から、ゆるい効果しか発揮できずに互いに長期間に亘って苦労する「通常のパターンとは異なる病型の人達」では、弁証論治に苦労に苦労を重ねるが、それらの人達の方がむしろ頑張りがきいて、頑張りぬいてくれたお陰でしっかりと安定した寛解状態に持ち込めることが多い。

 人間の深層心理のエロスとタナトスの問題が大きく関わっているように思われる。

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FSC_8118 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 07:35| 山口 ☔| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2011年10月30日

指名された漢方薬を販売できないことが多い理由

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DSC_0154 posted by (C)ボクチンの母

 初めての人がネットや書籍などで調べ、素人考えで漢方処方を指名して購入に来られるケースがあるが、その多くの人に販売することが出来ない。
 その理由は明らかに間違った選択と思われることが多いからである。

 継続服用者で明らかにフィットしている漢方処方の指名では販売可能であるが、はじめて服用しようとされるケースでは最低限、寒熱虚実においてフィットしているものでなければ販売できない。

 但し、第三類医薬品のように多くの人に適応があるものはほとんどの人に安心して販売できる。

 漢方処方の指名でも、わざわざ遠くから「煎じ薬でフィットしているが、煎じなくても飲める漢方薬を求めてやって来た」という奇特な人がおられたが、このケースでもきっぱりとお断りした。

 煎じ薬を購入されている漢方薬局に失礼な行為である。 のみならず、その薬局に依頼して入手すれば済むものをわざわざ遠方から訪ねて来られる深意は・・・・・・

 どうやら村田漢方堂薬局で一度だけでも購入しておけば、その後は以前のように地元で漢方薬を調達しながら、折々にこちらに電話やメールで相談することが可能と考えているらしい。

 実際に過去、まったく同様なケースに遭遇して困惑させられたケースがあるが、上記の人と同様、そのほとんどの人が不定愁訴症候群である。

 要するに漢方薬は地元で調達するから、漢方相談だけをメールで続けて欲しいという目的で、一度だけ漢方薬を購入に遠路遥々来られたという、やや巧妙なやり口である(苦笑。

 長い年月では、このような目的で来られ、一度販売したこちらの責任を利用され、電話相談を当然の如く続けられ、延々と慈善事業同然のことをさせられたケースが何度かあった。

 様々な不定愁訴のために、エゴイストになってしまう心情は理解できないでもないが、そのような「人としての道」にやや外れ気味である人に限って、病気が一定レベルの寛解を得られたケースは少ないように見受けられる。

 中には忘れた頃の数年後に、同じ人が電話やメールで相談をもちかけられるケースがあるが、当時と同じ不定愁訴の状態はあまり改善されてないからである。

 老体になった昨今では、そんな慈善事業をやっていたらますます心身ともに消耗しつくして寿命を縮めるだけだから、当然きっぱりとお断りですよ(苦笑。

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IMGP1643 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 ☔| ありがた迷惑な話 | 更新情報をチェックする

2011年10月28日

やっぱり電話で問い合わせる人達は・・・

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ASC_1573 posted by (C)ボクチンの母

 相変わらず連日、電話での問い合わせは多いが、いずれも当方の漢方薬に賭けてみようという意欲が感じられないから、受付嬢の段階でお断りとなっている。

 昨今、目立つのはネットで見たが、行き方を教えて欲しいという遠方の人達や、「そちらに行けば漢方薬を処方してもらえますか?」という奇妙な質問、あるいは一ヶ月に一回通うのでよいか?という質問はまだよいほう。

 いずれの人も「定期的に通うことができるのですか?」という受付嬢の逆質問に、多くは腹を立てて、何の挨拶もなしに電話を切られることが多く、あるいは「じゃ〜もういいです」という捨て台詞のようにしてバシャリと切られる。

 だから電話で行きたいと申し込まれる人の多くは、結果的にお断りとなっているが、電話の応対で直ぐに受付嬢が見抜くことは、ネットで見たという人達のほとんどは、ただ「見た」のであって、当方のHPのトップページすらまともに読んでない、ということだった。

 当方の漢方薬に一定期間、真剣に賭けてみようという人達は、しっかりとHPやブログ類を読まれて、ヒゲジジイがどういう変人かを十分に把握し、覚悟して来られるからスムーズに事が運ぶのである。

 多くは熟読されて突然やって来られるが、そのように予告なしの方が、却ってヒゲジジイの頭の回転が冴える傾向が強い。

 あらかじめ予告されると、却って頭が冴えないトウヘンボクな頭である。

 但し、突然やって来られても、半信半疑で定期的に通うつもりがない人だと見抜けば、弁証論治の頭は回転せず、お引取り願っている。

 時には他所の薬局からの探りの問い合わせだな〜と受付嬢が敏感に見抜いて、けんもほろろに断っているのもみかけるから面白い(苦笑。

 といっても先日、面白い問い合わせではヒゲジジイが電話を受付嬢から受け取り、それはそれは熱心にアドバイスしてあげたことがあった。

 それは関東からの問い合わせで、亡くなった母が生前、漢方薬の研究に熱心で、専門書の数々が膨大な量で、それを処分するにはどうしたらよいだろうか?

 神田の古書店に問い合わせるのが一番で、たとえば田村書店や小宮山書店さんなどは、老舗中の老舗だからよきアドアイスがもらえるはずだと懇切丁寧に教えてあげた。

 古書店さんというのは横の繋がりが強いので(その点は漢方薬局とは大違い!)、それらの老舗古書店に問い合わせれば、適切な古書店を紹介してくれるから、そこで処分されるのが最も適切な評価をして買い取ってもらえるだろう、というアドバイスなど。

 但し、漢方書籍でも一般向けのものは二束三文で、恐らく買い取ってもくれないかもしれない。喜んで引き取ってくれるのは、やっぱり本当の専門書でなければ無理。

 蛇足ながら、意外とヒゲジジイの著書は高く評価して買い取ってもらえるようだから不思議(笑。

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DSC03490 posted by (C)ボクチンの母


2011年10月27日

不健康な男たち(苦笑

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PQC_6202 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日の午後は、愛煙家が続いた。 

 常備薬を数ヶ月〜半年に一度くらいの割合で、多忙中に無理を押して九州から来られるご一家。

 多種類の漢方常備薬や常用薬の補充購入と漢方相談を兼ねて来られるご一家のご主人は愛煙家。

 ちょうど入れ替わりに東北地方から来られた男性も愛煙家で、奥様も来られるはずが風邪を引かれてお一人で来られた。

 いずれのご一家も、五年前後の常連さんとなられている。

 たしかお二人とも一日10本程度といわれるからご立派で、ヒゲジジイは20本を超えている。

 五十歩百歩?ではあるが、昨夜はちょうどNHKで効果抜群の禁煙方法を伝授する番組が放送されていたが、案の定、おためごかしとしか思えない内容だった(笑。

 おっと、誤解されては困りますが、哲学の煙をヒゲジジイから取り上げると、本業の弁証論治を廃業するに等しい暴挙となります。

 もちろん、上記のお二人に対して、禁煙せよとアドバイスはしてません。

 不健康な身体に健全な精神が宿り、健康な身体に不健全な精神が宿っている例を、たくさん目撃しているだけに、当然のことです。

 三人とも愛煙家であると同時に漢方薬の愛用者でもあり、その漢方薬によってなんとか一定の健康を保持しようと、その努力だけは立派に見上げたもの、だと思いますよっ。

 もちろん漢方薬はしっかりと一定の効果を発揮している、ハズです(笑。

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PQC_5144 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:哲学の煙 愛煙家
posted by ヒゲジジイ at 00:32| 山口 ☀| 漢方相談室での談話風景 | 更新情報をチェックする

2011年10月26日

更年期鬱症状を訴えて来られたちょっと特殊な虚弱体質

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PQC_5057 posted by (C)ヒゲジジイ

 更年期鬱症状を訴えて来られた女性。

 右側の諸症状は加味逍遥散合茵陳蒿湯でフィットし、胃症状と左側の諸症状は延年半夏湯が適応し、中心の鼻炎や咽喉の虚弱性には荊芥連翹湯というように、右と左と中央に適応する薬がそれぞれしっかりフィットする。

 このような適応証をすばやく見つけてフィットさせ、比較的順調に経過し、延年半夏湯のごときは一ヶ月も連用しない間に諸症状は雲散霧消する速効を得ている。

 このような発想が素早く行なえたのは、中医学知識のみならず日本漢方に10年以上没頭した時代の知識が大いに役立っている(苦笑。

 日本漢方を学んだ後に中医学に転向した経歴が、おりおりに役立つのであった(呵呵。

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PQC_5056 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:14| 山口 ☀| 更年期障害・自律神経失調症や不定愁訴症候群 | 更新情報をチェックする

2011年10月25日

関節リウマチのように冷えと湿気と風邪が原因の疾患でも化熱して実熱が併存することも多い

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 慢性関節リウマチでは、地元の漢方薬で治らず、当方に訪れて順調に寛解される人が実に多い。

 重症でもない限りは、比較的安価な方剤の組み合わせで順調に経過することが多いので、ご本人達にとっては思いがけず安価な経費で済むのでとても喜ばれる。

 多くの人は地元で桂枝加朮附湯やそのほかの附子剤を投与され、一向に治らないばかりか、一部の人は温め過ぎて関節部がますます赤く腫れて熱を持ち、困惑されて来られる人が実に多いのである。

 風寒湿邪が原因だからといって、風寒湿邪に対処する方剤だけでは治らないケースが多いのは、明らかに関節部分に熱性炎症を誘発しているからである。

 冷えが原因だからといって、温めれば治るとは限らない典型例である。

 たしかに関節リウマチは中医学的には風寒湿邪が原因で、冷えと湿気が大いなる原因となっていることに間違いないが、しばしば正邪分争によって化熱し、実熱が併存することも珍しくない、というよりもシバシバ遭遇する。

 だから寒熱併用の方剤がしばしば必要になるのは中医学的には常識である。

 弁証論治の基本を外れて、冷えばかりに囚われる幼稚な考えでは、複雑な慢性疾患に対処できるはずもない。

 また、寒熱併用の方剤が有効だったからといって、最後まで方剤を固定できるとは限らず、四季折々の配合変化が必要なことも常識である。

アカタテハ
アカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

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2011年10月24日

銀翹散製剤を買いに薬屋さんに行ったら品切れで麻黄湯をすすめられたっ!

ボクチンのアクビ
ボクチンのアクビ posted by (C)ボクチンの母

 土曜日にやや遠方から漢方相談に来られた人に聞いた話し。

 タイトル通り、咽喉風邪を引いたので地元の薬屋さんに行き、銀翹散製剤を探したが棚に項目があっても品物が無い。

 従業員に問い合わせると、風邪なら麻黄湯がよいとすすめられた。

 漢方の服用経験が長く、といっても村田漢方堂薬局ではそれほど長くは無いが、それ以前に他所の薬局で4年間の服用経験あり、ほとほど漢方知識がある人だけに、銀翹散製剤と麻黄湯の使い分けくらいはご存知である。

 薬屋さんといえば、資格がある人達が薬を販売するのだから、一定の知識があってこその話だが、銀翹散の代用に麻黄湯をすすめるどうしようもない無知には恐れ入る。

 ご本人も呆れ返ってそのことを話され、常用中の漢方薬類を各種たっぷり補充されるついでに、銀翹散製剤で優れた効果を発揮する天津感冒片も買って行かれた。

 それにしても、漢方知識の乏しい薬屋さんで、うっかり風邪の漢方薬を求めると、証候を無視したとんでもない漢方薬をすすめられる危険性が高いようですねぇ〜っ。

ボクチンのアクビ
ボクチンのアクビ posted by (C)ボクチンの母


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2011年10月23日

学問の衰退

ムクドリ
ムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今の地震学者や原子力学者さんたちの言説でわかるように、学者さんたちのレベルの低さに愕然とする。

 素人でもわかるような常識がないことには、まったく驚かされたのはヒゲジジイだけでないはずである。

 「想定外」という想定外の言葉を多くの学者さん達が発するのを見て、皆が愕然としたはずである。

 想定外を想定するのが学問であり、だから想定外は想定内に入るべき問題である。

 同様に漢方界でも、玄人集団とは思えない極端で安易な思想に雪崩れ込む危険性を孕んできた。

 いわく、「ほとんどの疾患の原因は陽虚」であるとの極めて短絡的な思想である。

 だからアトピーの根本原因は「冷え」であるとの幼稚な考え方が流行する。

 巷で流行の茶の間の医学と変わるところがない。

 生姜やニンニクによる温め療法が蔓延しているテレビ世界と同レベルの専門家達が跳梁跋扈している。

 あまりにも短絡的で幼稚な考えとしか言いようが無い。

 すべてはケース・バイ・ケースで、一概に冷え(陽虚)だけが病気の原因とは限らない。

 もし仮に冷えが原因となったとしても、前回のブログで紹介したように、温めることが治療に繋がるとは限らない。

 そろそろ安易で幼稚な考えから脱却してもよさそうなものだが、水は低きに流れるものだから、ヒゲジジイのチカラくらいでは食い止めようが無い(苦笑。

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KSC_5444 posted by (C)ヒゲジジイ

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2011年10月22日

あらゆる疾患の原因を冷え(陽虚)と決め付ける危険性

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IMG_5405 posted by (C)ヒゲジジイ

 もっともありきたりな膀胱炎を例にあげよう。

 数年前、急性膀胱炎に罹った七十歳台の女性達が、医療用のツムラ猪苓湯では効果がないといって複数続いたことがあった。

 いずれも当方の猪苓湯で回復したが、製剤間の優劣の問題を論じることはさて置き、この女性達のお一人は、一年間に何度も膀胱炎を繰り返すという。

 そのときはバス停でバスを待つ間、寒風に晒されてスカートの中に冷気が入り込んだのがきっかけで排尿痛と出渋り症状を生じている。

 ご本人の判断でクリニックで投与されたツムラ猪苓湯を服用しながらカイロで温めるも改善せず。

 カイロで温めるのは熱性炎症の火に油を注ぐ結果となっているようだから即刻中止してもらい、当方の猪苓湯製剤だけを服用することとしたら短期間に症状は消えた。

 もしかしてカイロで温めることでツムラ猪苓湯の効果を完全に相殺していたのかもしれない?

 その後、一年間、当方の猪苓湯製剤だけを常用することで、ほとんど膀胱炎を生じることがなくなった。

 この女性は明らかに冷え込みが原因で膀胱炎を生じたのであるが、その治療薬としては火神派の人達が好みそうな附子剤や桂皮や乾姜のような辛燥大熱の生薬は一切使用せず、やや寒性の滋陰利水法を押し通すことで快癒している。

 火神派を過信して附子や桂皮や乾姜のような辛燥大熱を主体にした方剤を渡していたら、ますます悪化し、激しい血尿さえ誘発しかねない。

 あえて冷え込みや冷え症の体質を考慮した場合には、せいぜい猪苓湯合四物湯であろうが、膀胱炎の炎症自体が激しいときには、病状によっては温性の四物湯が邪魔になることがあり、しばらくは猪苓湯単方で押し通し、その後に猪苓湯合四物湯に切り替える方がよい場合も珍しくない。

 常に情況に応じて臨機応変の配合変化が必要なことは中医学における常識中の常識である。

 膀胱炎の原因が冷えであるからと言って、急性炎症期に附子剤や桂皮や乾姜のような辛燥大熱を使って温めてよいとは限らず、日本中に蔓延する温め療法を過信してはならない。 

 冷えが原因だからといって温め療法を行なうと却って逆効果になる時期もあるのだから、素人療法は禁物だが、昨今、玄人療法も危ない時代となっている(苦笑。

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DSC_0275 posted by (C)ボクチンの母



 

2011年10月21日

村田漢方堂薬局では附子剤適応者に遭遇することは極めてマレ

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IMG_5389 posted by (C)ヒゲジジイ

 十数年前までは真武湯の適応者にしばしば遭遇し、潰瘍性大腸炎や眩暈やふらつき、脊髄小脳変性症などで使用する機会があった。

 潰瘍性大腸炎では二十年経った数年前まで、ほぼ根治に至っていることを追跡調査で確認出来ている。(それもそのはずで、お嬢さんの漢方薬を折々に購入されていたので廃薬後の経過が確認できる情況にあった。)

 しかしながら、日本も豊かになるにつれ、同時に温暖化が進むに連れて附子剤が適応するような舌質淡の人が漢方相談に訪れるケースが激減した。

(しかしながら、衰弱されたご高齢者などには現代社会でも附子剤の適応者が多く存在するであろうと想像されるが、当方のような市井の漢方薬局とは無縁である。)

 ところで附子剤が適応するような陽虚体質者は決まって舌質が淡であったが、中国の火神派の治験例で確認したところ、やはり同様であった。
 とすると、中国の火神派の先生方は、もともと舌質が淡であるような明らかな陽虚体質者が多い地区で診療されている可能性が高い。

 日本国内では中医学の火神派が増えつつあるそうだが、火神派とは無縁な日本漢方でも、もともと附子剤を好んで使用される傾向が強い。

 それゆえ、各地の病院や薬局で投与された附子剤にあたった人達が相談に訪れるケースが後を絶たないが、いずれも舌質は淡ではなかった。

 附子剤が不適な人達であったから、八味丸でやけに目が冴えたり、蓄膿症が悪化したり、空咳が発生したり、寝汗をかくようになったり、様々な弊害の報告を受けている。

 ヒゲジジイに言わせれば、火神派のように腎陽虚ばかりを重視するやや偏った流派は、現代日本社会には馴染む筈がないと思っている。

 一人の身体で五臓六腑の各経絡毎に寒熱虚実がことなるケースは日常茶飯事なのだから、それらの臓腑経絡毎の相関関係を分析しつつ、寒熱虚実に応じた配合方剤を投与することこそ中医学の弁証論治の鉄則であろう。

 舌質が紅い人達に附子剤を乱用すれば様々な弊害が出ても不思議はない。

 とりわけ肺は嬌臓であるから容易に肺熱・肺陰虚を誘発してロクなことはないので、偏った一派に偏るべきではないと警告しておく。

 要するに一時のブームに乗って、
   火神派(かしんは)を過信する勿れ!
 ということです。
 
 蛇足ながら、中国国内で中医学が衰退しつつある理由は、時間的あるいは収益的に能率の悪い中医学よりも、能率と収益のよい中西医結合や西洋医学の方面にばかりに人材が増加しているといわれ、ここでも現代中国らしい現象が垣間見られる。

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IMG_5370 posted by (C)ヒゲジジイ


 
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年10月20日

火神派(扶陽派、温陽派)の台頭

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ASC_1146 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今、中国では伝統的な中医学が衰退しつつあるなか、伝統医学を再生させる希望の星として台頭してきた火神派が注目を浴びている。

 火神派は扶陽派または温陽派といわれ、腎陽を温補することが主体の流派で、現代中国の火神派の代表格の李可氏は、誤った食生活によって現代人の十中八九は陽虚となっており、真正の陰虚は百人に一人といない、と断言される。

 各種疾患の治療方剤中には、附子、桂皮、乾姜が多用され、とりわけ附子の使用量においては、日本国内では滅多なことでマネできない大量使用を特徴としる。

(もともと附子は猛毒であるが、それを弱毒化して使用される。)

 しかしながら、辺鄙な山村医療における救急医療の知恵から発達した流派であることを認識すれば、俄かに日本国内で安易に模倣することは些か疑問である。

 事実、中国国内でも賛否両論あって、賞賛ばかりでなく激しい批判も飛び交っている。

 日本にも火神派の崇拝者が増えつつあり、それゆえに次第に日本国内でも附子の崇拝者が増えつつあるので、本当に適切に使用されているのかどうか、十分に注意しておく必要がある。

 附子剤を投与されるときは、しっかりとその根拠の説明を受けて、十分に納得して服用されたい。

 蛇足ながら、瀕死の救急医療では、附子剤が大活躍することは古代中国から有名な事実であるが、現代社会でそれを行なえるのは、ほんの一握りの中医学あるいは漢方医学の専門医師だけであろう。

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アサギマダラ posted by (C)ヒゲジジイ


 
posted by ヒゲジジイ at 08:54| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年10月19日

ご高齢者で腎陽虚衰の兆候があれば附子配合剤の八味丸(八味地黄丸)が適応する場合も多いが・・・

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ASC_9338 posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 性 別 】:女性
【 職 業 】:公務員
【 地 域 】:関東
【 お問い合せ内容 】: 八味地黄丸に関するプログを拝見し、高齢(92)の母が飲んでいてもいいものかという疑問がわき、お問い合わせさせていただきました。

 母は、慢性肺不全(結核の後遺症)で在宅酸素、テオドール、ムコダインなどを服用しています。
 八味地黄丸を服用した経緯は以下の通りです。

 昨年、高齢(現在92)の母が白内障で手術を勧められました。症状が進みすぎているが手術できないほどではないとの状況で、手術をお願いしたのですが、当日本人が拒否し中止(11月)となりました。

 その数ヶ月前から、漢方の処方をする眼科の先生にかかり、八味地黄丸と桂枝茯苓丸、高貴薬を飲み始めました。視力は昨年、矯正して0.2ぐらいでしたが現在は片目は0,1をきっていいます。

 体重が減少してきてはいたのですが、今年はじめは41kgから、ここ数ヶ月で急に33kgまで減ってしまいました。

 当初胃腸が大丈夫なら?ということで八味地黄丸を飲み始めたのですが、効きをよくするために桂枝茯苓丸が追加されました。高貴薬は便秘の解消?のためと聞いています。
 
 息苦しいとの訴えも時々ありますが、落ち着くと訴えなくなります。PCO2は95%〜90%(0.5lで)

(服薬の前から変化があるかどうかはよくわかりません。服薬後、多少元気になったような気さえしていたのですが、最近は元気がありません。)
 
 これらが服薬と関連があるのか不安になりましたので、お問い合わせさせていただきました。
 問題があるのでしょうか?

 また、八味地黄丸と桂枝茯苓丸という組み合わせはどうでしょうか。

 家族からの高齢者に関する問い合わせで申し訳ありません。

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ASC_9339 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:ご高齢者の場合、往々にして腎陽が虚衰(体内の熱エネルギー生産が衰退)している場合がありますので、明らかな冷え(腰が冷えて小便が近いなど)の兆候があり、腎陰も不足(肌が乾燥したり身体の一部に水分が欠乏するような状況)していれば、しばしば八味丸(八味地黄丸)が適応します。

(追記:但し、ご高齢者でもあきらかな肺熱や肺陰虚が合併している場合は附子配合剤の八味地黄丸の使用は極めて慎重を要する。不適の場合が多い。上半身が温まると咳が出やすくなったり胸を冷やしたり冷たい空気を吸うと楽になる人などは肺熱や肺陰虚がある可能性が高い。)

 ましてや、92歳というご高齢であれば、腎陽が虚衰している可能性が高いので、八味地黄丸が一般製剤(既製品)であれば、附子の量もそれほど過度でないので、上記の兆候があれば連用しても問題ないどころか、少しでも生命力を維持するのに役立つ可能性があります。

 それよりもむしろ桂枝茯苓丸のように活血化オの作用(オケツを除去する作用)に優れた方剤こそ、90歳を超えるようなご高齢者では体力を奪ってしまう可能性があります。

 体重減少は、年齢的な衰えの兆候で止むを得ないのかもしれませんが、そのような時に桂枝茯苓丸こそ、本当に使うべきかどうか?
 これこそ体重減少を促進してしまう可能性ナシとしません。八味丸よりも問題は桂枝茯苓丸かもしれません。

 また、高貴薬というのが?ですが、何が含まれているのか、開示してもらう必要があると思います。

 取り急ぎ、お返事まで。

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ASC_9340 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 06:49| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年10月17日

附子(ブシ)の配合を怖れて救いを求めて来た人だが・・・

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ASC_933a1 posted by (C)ヒゲジジイ

 九州からやって来た不定愁訴の女性。

 月曜日の午後、ようやく時間が空いて、午前中の嬉しい報告(肝硬変のオジイサンの血小板がしっかり増えたので静脈瘤破列の心配が激減したことや、細菌性の気管支炎の新人さんが予定通りの効果を発揮していること、耳管炎のおばあさんが二ヶ月でかなり寛解して来たことなど)で、やたらに空腹が続くので、電子レンジで間食の用意をしかかった時に上記の人がやって来られて間食は万事休す(苦笑。

 携帯で当方のHPをちょっと見ただけで安易に来局されるのは問題であり、こちらは質問攻めに合わされるので、それだけでもう次回からの漢方相談は失格である。

 失格ではあるが、せっかく来られたのだから話だけは伺った。

 要するに漢方専門の診療所で投与された方剤が、補中益気湯を筆頭に五種類近くの補剤が配合されている上に、越婢加朮湯加附子も配合され、すべてエキス剤でまとめて混合したものを1包ずつに分包されたもの。

 一時は効果があったものの、次第に胃酸が逆流したり夜眠れなかったりで、そのことを何度訴えてもH2ブロッカーを飲めばよいとて、頑として処方を変えてくれないという。

 附子や胃を害することもある越婢加朮湯を抜けばよいものの、すべてが混合されているのでそれは不可能だという。

 何度も喧嘩腰で訴えても同一内容を投与され続け、埒が明かないので今度は漢方薬局に変えたところ、そこでも附子を配合され、そのほかの処方内容は薬味の一部が記載されているだけで、処方内容は教えてもらえないという。

 この無表示医薬品?を購入して服用し続けて一年間、問題の不定愁訴に対して何の効果も見られない。

 のみならず附子が配合されると目が冴えて眠れないので、それを訴えても附子が合わない筈はないと、これまた頑固に聞き入れてもらえないという。

 これも附子だけでも抜いてみればよいものの、やはりすべてが混合されているのでそれは不可能という。

 また両者の言い分(先の診療所の医師、後者の漢方薬局の薬剤師?)は、いずれも附子が合わない人はいないと言われたという。

 だから、要するにもしかして附子が合わない人もいるのかどうかを確かめに、わざわざ下関までやって来た模様なのである。
 これが彼女が来られた最も重要な質問事項であったらしい。

 もちろん附子が合わない人は五万と存在するし、貴女も附子が合わない体質に間違いないと断定してあげるとようやく納得して帰ってもらえた。

 何とも気味の悪い話で、このようなことで一時間も貴重な時間を奪われるのだから、たまったものではない。

 当方に通い詰める意思など到底ありそうもなく、ただ附子が附子がと、附子の話でほとんど終始したストレンジャーさんだった。

 昨今、漢方界でも過剰な温め療法が流行っているが、この温暖な西日本地方でさえも附子あるいは附子剤の乱用が目立つ。

 長期間附子を投与され続けた挙句に、この女性のように紅潮上気した顔貌となり、いかにもイライラした焦燥感が漂い、慢性的な附子中毒に陥っている人が出現しても不思議はない。

 中医学では(昨今ブームの火神派は別として)必要に応じて附子を初期に一時的に使用することがあっても、長期間使用しない傾向が強く、必要な効果を得たところで配合を変え、附子を抜いた方剤に切り替えることが多い。

 附子を乱用すると肺熱や肺陰虚を誘発して、呼吸器系に重大な悪影響を及ぼしかねないので、何でも過ぎたるは及ばざるが如し、である。

 ともあれ、こちらの漢方に賭けてしっかり通うという決意もないまま、質問攻めに会って一時間、まるで慈善事業である。

 お陰で午前中の爽快感も台無しになったが、彼女にとっては附子の乱用を中止する決心がついただけでも、大きな救いになったかもしれない。

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ASC_9315 posted by (C)ヒゲジジイ

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ASC_9316 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 20:31| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年10月16日

目は口以上にものを言う

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IMG_5268 posted by (C)ボクチンの母

 目は口ほどにものを言うのは本心(気持ち)は目にあらわれるという意味だが、健康上の問題でも目の勢いにあらわれる。

 漢方薬が短期間で速効を得た場合では、服用前とは打って変わって目が活きいきしてくるのが誰が見てもあきらかに見て取れることが多い。

 肌の色艶も良くなり、急に年齢が10歳くらい若返ったようにも見える。

 このように健康状態が目にあらわれることが多のと同様に、漢方相談が本気かどうかの本心も目にしっかりとあらわれていることが覆い。

 過去、効果が出た途端に無音となった人達は、共通してどこか目が泳いでいた。

 こられの人達は、常々公言している「情況に応じた漢方薬の微調整」の必要性をハナから信用してなかった人達である。

 類似品を他で調達したところで途中で効果が無くなって、漢方薬の効果は一時的なものだったと誤解しているに違いない。
 そのレベルの考えしかもてない人達が多過ぎる。

 のみならず、類似品に切り替えた途端、直ぐに効かなくなったと平身低頭で慌てて駆け込んで「バチが当った」と戻ってくる連中もあるが、それほど各社製剤間の優劣は大きい。

 配合中の白朮と蒼朮の違い、乾姜と乾燥生姜との違いなどに限らず、方剤中の生薬の配合比率の違いによる問題など、各社漢方製剤間の優劣は想像以上に大きいのである。

 まっ、いずれにせよ、目は口以上にものを言ってるのですよ。

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ASC_8022 posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 20:23| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

らしくもない不可能な願望

迷子の子猫ちゃん(オス)
迷子の子猫ちゃん(オス) posted by (C)ボクチンの母

 疲れきった身体で意識も朦朧としているとき、ふっと昔の若かりし頃の一瞬を思い出し、もう一度あの頃に戻りたいという不可能な欲求が、やっぱり一瞬だけど沸き起こることがある。

 読書三昧の頃、

 サンドバックと格闘していた頃、

 チヌ釣りに夢中になっていた頃、

 青海島の瀬渡しに乗って磯釣りに熱中していた頃。

(彼女とデートしていた頃、などという浮いた話がないのが寂しいところだが・・・苦笑。)

 昨日土曜日は午前中、三時間の仕事でも途切れることなく多忙を極めたので、終わってみると一週間の疲れも重なって疲労困憊。

 今日も某メーカーさんの牛黄製剤に助けられた。

迷子の子猫ちゃん(オス)
迷子の子猫ちゃん(オス) posted by (C)ボクチンの母



posted by ヒゲジジイ at 00:26| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2011年10月14日

牛黄を使った健康チェック

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PQC_4819 posted by (C)ヒゲジジイ

 今月では金曜日の今日、雨が降ったせいか最もヒマな一日となった。

 それでも数ヶ月に一度、漢方薬の補充に来られる遠路、九州の真ん中辺から来られた人はまずまずお元気そうだった。

 それよりも関東から二度目の来局者は、10日足らずの初めての服用で明らかな効果が出て、遠隔地にも関わらず張り切ってしばらく小刻みに通える自信を得られた様子で何より。

 今月は初めて服用されて3日以内に明らかな効果が得られた人が目立った。やや特殊な関節炎、長期間続く頑固な皮膚病、非アトピー型気管支喘息、一ヶ月以内に劇的な改善を得た腎不全など、やっぱり漢方薬は素晴らしい(笑。

 話は本題に戻って、昨日に続いて牛黄の話。

 牛黄を服用して効果を感じない人は健康な証拠という一面の真理の論拠として・・・

 心臓を中心とした循環器系、脳血管系統、肝胆膵系統のいずれかに何らかの問題があれば、多くの場合、牛黄を一回服用するだけでも何らかの効果を実感できることが多い。

 だから、当然のことながら元気な若い年齢層では牛黄の効果を感じない人があるわけで、言い換えれば健康体だからこそ効果を感じないのだという推論が出てくるが、もちろん過信は禁物。

 しかしながらどんなに健康体で自信がある人でも、心身ともに疲労困憊したときに使用すれば、素晴らしい著効が得られることが多く、ましてや中年前後からはほとんどの人が疲労困憊時に使用すれば劇的な著効を奏することは多くの人で実証されいる。

 但し、牛黄の質には優劣が大きいので信用あるメーカー品を使用しなければならないが、やや高価な漢方薬なので、皆に奨めるわけにはいかないのが玉に瑕。
 
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PQC_4818 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:牛黄製剤
posted by ヒゲジジイ at 18:55| 山口 ☔| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2011年10月13日

逆説的に「牛黄が効かない人は健康な証拠」

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PQC_4923 posted by (C)ヒゲジジイ

 年々、牛黄の仕入れ価格が上昇しても、販売価格を上げるわけには行かないので辛いところであるが、他の動物生薬と違って食肉動物であるから、枯渇することは無いだろうと思っていたが・・・

 様々な規制の関係で、牛黄の収穫量が減少しつつある上に、某国の大量買い込みも重なって高騰するばかりだという。

 各種牛黄製剤を製造販売される某メーカーのヒゲジジイよりも年上のベテラン社員さんの定期訪問を受けて交わした情報と談笑。

 若い頃には牛黄を飲んでも一向に効果が分からなかったが、中年を迎える頃に、疲労困憊の時に服用したら明らかに著効を感じたというベテラン社員さんと村田漢方堂薬局の女性薬剤師。

 ところがヒゲジジイは二十歳代の頃から、睡眠時間を削って漢方医学や中医学の書籍を読み漁りながら、日々の漢方相談業務のストレスも重なってか、寝際に呼吸停止発作を日々繰り返すのを確実に救ってくれたのがこの牛黄だった。

 就寝前の牛黄製剤の服用を怠ると、きまって呼吸停止発作に見舞われたので、以来、三十五年以上、連用し続けてきたが、やや高齢になってからは、就寝前の服用を忘れても、ここ数年以上発作は皆無となっている。

 世の中に居直って発作が消えたともいえなくもないが、やはり牛黄の速効のお陰であることに間違いはないと実感している。

 若い頃には牛黄の効果を感じなかった上記の二人に比べ、若い頃から牛黄の速効の恩恵を蒙ってきたヒゲジジイではあるが、ベテラン社員さんは感慨深げに・・・

 牛黄を飲んでも効果を感じない人は健康な証拠ですよ。

 とはまさに至言!

 一面の真理を穿っている。

 ヒゲジジイは二十代から牛黄と縁が深く、スポーツにおいてもストレス解消のサンドバックと格闘する毎日のお伴であり、三十代から五十代半ばまで凝りに凝ったチヌ釣りでは、各種牛黄製剤のお陰で徹夜も平気な日々もあり、牛黄のお陰で破天荒なチヌ釣り行脚が長く続いた。

 そして現在は重い望遠レンズをセットしたカメラのお伴に、牛黄のお陰でまだこの世に生存している。

 常連さんたちの多くも一般漢方処方のみならず、各種牛黄製剤に嵌った人達が大多数で、そのお陰で病院で治らなかった各種疾患を克服して、遅まきながらも文字通りの青春を取り戻しているのだった(笑。

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PQC_4603 posted by (C)ヒゲジジイ



 
ラベル:牛黄製剤
posted by ヒゲジジイ at 22:12| 山口 ☀| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2011年10月12日

薬代よりも交通費が高い人達

ルリタテハ
ルリタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 かなり遠くの県外から通われる人は多いが、中にはその地方から下関に通ってアトピーが治った人がいると伝え聞いて、遠路遥々やって来られた新人さんもおられる。

 県外から来られるアトピーの人に限らず、様々な疾患で遠方から通われている人達も、薬代よりも交通費の方が高い人も多いが・・・でもでも

 そのうち効果が安定してくると1〜数ヶ月分まとめて購入されるようになるから、いずれは相対的に交通費の方がかなり安くなる。

 ところで、ブログではアトピーのことを書くケースが多いが、実際の仕事でもっとも多いのは悪性腫瘍や各種の難病系の疾患、糖尿病などの生活習慣病や腎不全や肝臓疾患などの内蔵系の疾患、女性特有の各種疾患などの方がはるかに多い。

 村田漢方堂薬局のブログやアトピー専門サイトを見て、村田漢方堂薬局はアトピー専門薬局と誤解している人が多いのはチョッと困りものだが、顔面がひどい状態で外に出られなかった人でも、根性さえあれば安定した寛解を得られ、美しい顔に変貌するのを見るのが楽しみで宣伝しているに過ぎない。

 顔面のアトピーが悪化している人は、深刻に悩んで真面目に頑張る人が多いので、遅かれ早かれ美しい本来の顔を取り戻せる。
 そうなると心から喜んでもらえ、大の漢方ファンになってくれるので、とても遣り甲斐のある仕事なのである。

 だからついついアトピーのことを書いてしまうが、本業のメインはアトピーではないことだけはここでしっかり断っておきたい(苦笑。

 ところで、同じアトピーでも顔面にはほとんど出ず、身体の内部にちょこっと出ているくらいでも、大げさに親子でやって来たのはよいが、結局は長続きせず、愚痴や言い訳ばかりでウンザリさせられるケースもないわけではない。

 以前も、関西から親子でやって来ても、顔面は綺麗なもので、本人は不貞腐れているので言下に断って帰ってもらったことがあった。

 最近も県内から同様に顔面は綺麗で身体のアトピーも大したことないのに、家に引き篭もっていかに深刻であるかを訴える親子がやって来られた。

 大したことないから通えないだろうと言えば、必ず真面目に通う、いかに強い決意で来たかを熱っぽく語るのでうっかり引き受けたのが間違いのもと。

 1ヶ月半目頃から明らかな効果が出始めたところで、服薬は怠り、親に隠れて暴飲暴食は止めず、言い訳や弁解ばかりで、挙句の果ては通えないから送ってくれと駄々をこねはじめる。

 送れないから通えと言えば、高い交通費と漢方薬代の経費が続かないので止める、と三日坊主ならぬ3ヶ月ボーズ。(県内だから薬代よりも遥かに安い交通費なのだが・・・)

 止めるならやめるで黙って止めておけばよいものを、長々とメールで弁解や言い訳のメールをするから、よけいに癇に障る。

 こんなことから、見かけ上では軽症の癖に、愚痴と言い訳の多い意志薄弱性が感じられる人では、どんなに懇願しても、今後は滅多なことでは受け入れないことにしよう(苦笑。

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ASC_5176 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 21:00| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年10月11日

白衣泣かせの牛黄

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ZZZ_7479 posted by (C)ヒゲジジイ

 連休明けの火曜日、朝から旧人さんや新人さんが続き、地元近辺から来られた新人さんは次に来られた新人さんが中部地方からであることに目を丸くしていたが、こちらにとっては珍しくもない。

 その後も旧人さんや常連さんがまとめ買いにやって来られて、テンテコ舞い。

 ようやく午後一時半には静かな薬局となり、溜まっていたメールの返信を打っている最中、強烈な睡魔が襲来。
 気がつくとそのまま意識が途絶えた瞬間、よだれが白衣に落ちた。

 慌てて目を覚ましたが・・・何とナントっ

 疲労回復のために口には牛黄製剤をくわえていたものだから、落ちたよだれに牛黄が溶け込んでいて白衣に黄色のシミが・・・っ、

 洗っても取れない。

 先週も同様に連続の弁証論治に疲れ果てて、牛黄で黄色く染まったよだれが白衣に落ちたばかりだった(涙。

 牛黄の色素は強烈だから、そのうち白衣が黄変してしまいそう。

 とうとう、どうしようもない老いぼれジジイに成り下がったかっ

ZZZ_7707
ZZZ_7707 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:牛黄 牛黄製剤
posted by ヒゲジジイ at 14:47| 山口 ☁| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2011年10月10日

小青竜湯をやや長期連用者からの御質問

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ASC_1153 posted by (C)ヒゲジジイ

【 年 代 】:50〜59歳の男性
【 職 業 】:会社員
【 地 域 】:九州
【 お問い合せ内容 】: アレルギー性鼻炎です。

 特に春先の花粉の時期になると一番つらくなります。症状の中で一番苦しいのが鼻詰まりです。この時期は日中および夜もひどくこの時期にだけ病院にかかってます。

 今回は2月から治療にかかりましたが、その中で体質改善として小青竜湯を現在も服用中です。

 いっぱん薬は5月の初旬で服用をやめてます。漢方は当初は一日3g×3回、9月からは3g×2回に切り替えてますがこのまま服用してどのくらいの効果がでるのか来年にならないとわかりませんが、実際の効果はどの程度見込まれるのわかりましたらご教授願います。よろしくお願いいたします。

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GSC_7836 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:

>実際の効果はどの程度見込まれるのわかりましたらご教授願います。

とのご質問ですが、貴方に小青竜湯が本当に適応しているかどうかも分りませんので、まったくお返事に窮します。

 また、シロウトの方に申し上げるのもやや気が引けるのですが、小青竜湯は中医学的な考えで言えば、通常は特殊なケースを除いて、あまり長期連用すべきではない漢方薬です。

 投与された先生がどの程度の漢方の知識がおありか不明ですが、上記のご質問は投与された先生にこそご質問されるべきかと思います。

 過去、当方のブログには各地から小青竜湯の弊害を蒙った人達からのご質問がありました。

 小青竜湯の長期連用によって注意が必要なことは、中医学的にはしばしば肺陰を損傷しやすい方剤であり、貴方の年齢から考えてましても、もしも小青竜湯によって高血圧、心臓負担、浮腫、乾燥咳などが生じるようでしたら、即刻中止して投与された医師にしっかり相談されるべきです。

ご参考までに、小青竜湯の注意点を書いた拙著のサイト

注意が必要な漢方薬(肺陰を損傷しやすい漢方処方)

をご紹介しておきます。

 取り急ぎお返事まで。

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XSC_7564 posted by (C)ヒゲジジイ




posted by ヒゲジジイ at 00:52| 山口 ☁| 小青竜湯の誤投与や乱用による不快反応や副作用 | 更新情報をチェックする