2011年09月01日
この猛暑に藿香正気散(カッコウショウキサン)と牛黄の併用が的確にフィットする証候について
XSC_2236 posted by (C)ヒゲジジイ
おたより:東海地方の美人薬剤師
今年の夏ほど、牛黄製剤に救われた年はありませんでした。
昨年に比べて今年は湿度が高く、普段から脾虚湿盛+肝腎不足の体質の方には、かなり辛い夏ではなかったかと思われます。
肝腎陰虚があると、気温や気圧の変化で容易に肝陽上亢を起こしやすくなります。
それに中焦の阻滞が加わると、清陽昇らず、濁陰降りずの状態となり、生きながらにして気が巡っていない状態に陥るのではないでしょうか?
例えば、暑い外気に当たってきたあと、急に冷房で督脈を冷やした場合、腠理が急激に閉じて内熱がこもり、動悸、息切れ、冷や汗、吐き気などの症状を呈する。
逆に、冷房により体が冷えた状態で、急に暑い外を歩くと、汗をかくことができずに5〜10分の短時間でも、熱中症を起こすことがあります。
このような状態に見事に対応したのが、藿香正気散と牛黄の併用でした。
そのバランスこそ微妙ですが、多くの方に良い効果を得ることができました。
自分も、秋に開催する薬局のお好み演芸会に向けて、筋トレを積んでおり、ダンサーというより重量挙げ選手のような体になりつつあり(苦笑)体が燃えているようです。熱い熱い・・・。
汗のかきすぎによる夏の疲れが出始めている今、牛黄製剤に大変救われています。
XSC_2623 posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:貴重なご報告、まさにご指摘の
>肝腎陰虚があると、気温や気圧の変化で容易に肝陽上亢を起こしやすくなります。
>それに中焦の阻滞が加わると、清陽昇らず、濁陰降りずの状態となり、生きながらにして気が巡っていない状態に陥るのではないでしょうか?
この体質こそ、わがヒゲジジイの体質そのもので、昨今は牛黄製剤はもとより杞菊地黄丸、葛根黄連黄芩湯、猪苓湯、茵蔯蒿湯、白花蛇舌草に真夏の常用方剤、藿香正気散を連用中です。
事実、職場ではエアコンでしばしば身体が冷え切って、先日もガタガタ震えるほど冷え切ったので、昼食に温かいうどんを食べると、こんどは大発汗しつつ身体は異常に熱くなり、強烈にクーラーで冷やした部屋で身体を冷ます始末(苦笑。
職場で身体が冷え切ると、折々に裏庭に出て雀の撮影がてら身体を温め、今度は異常に暑くなって家に戻ると早速アイスクリームをしこたま食べまくって藿香正気散証を居座らせる始末。
それゆえさらにご指摘の
>例えば、暑い外気に当たってきたあと、急に冷房で督脈を冷やした場合、腠理が急激に閉じて内熱がこもり、動悸、息切れ、冷や汗、吐き気などの症状を呈する。
という症状までは漢方薬で未然に防いでいるので軽度で済んでいますが、ヒゲジジイの日常の不摂生をまるで見抜かれているようなご指摘っ!
実に恐れ入った次第でしたっ!!!
XSC_2470 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 07:09| 山口 ☁| 熱中症や冷房病
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