ASC_0699 posted by (C)ヒゲジジイ
総じて女性達の方が我慢強い。
とはいえ、みずから漢方薬を求めて来られるくらいの人では、男女の性別に関係なく自暴自棄に陥っている人は皆無。
ところがしばしば、重大な疾患で自暴自棄に陥って困っています、と心配するご家族や親族が相談にやって来られるケースは案外と多いもので、その自暴自棄に陥っているというのは決まって男性である。
そのようなご相談のケースでは、大変お気の毒とは思うものの、すべてお断りせざるを得ない。過去の苦い経験からは、多くの場合、泥沼の戦場に巻き込まれてしまうからである。
今年だけでも数件、そのようなご相談にはとても気を使いながらも、すべてお断りして来た。
ところが最近人に紹介され、ご本人は状態があまり芳しくないので代理のご家族の詳細な報告でお願いしたい、本人は漢方薬をとても飲みたがっているという断っての依頼。
通常ならご本人不在で販売することはあり得ないのだが、ご紹介者の手前と熱心なご家族の情に負けて、うっかり販売してしまったのが間違いの元だった。
10日が過ぎる頃、意外にもご本人を連れて来られたご家族は「お陰さまで少し元気になりました」と報告されるのを遮るようにヒステリックに否定の言葉を発するご本人。
受付嬢が相談カードを取り出すのに手間取っている間に、連れて来られたご家族と話し合ってる間に、病人を待たせるとは何事かっ!と突然喚き散らすその男性。
ブログに掲載するのも憚られる罵詈雑言には、実にまったく唖然とする。
重大な疾患を抱えている人とは思えない、驚くべき剣幕である。
直ぐに警察を呼んでやろうかと一瞬、考えたほどである。
あまりに薬局風情のくせにと、コテンパンに貶める罵詈雑言には流石に呆れ果て、じゃ〜二度と飲まないでくれ、こちらも販売する気は毛頭ないからと宣告する。
肩透かしを食らった怒りの主は、とっとと外に出て行きながらもまだ罵詈雑言を大声で喚き散らす。
残ったご家族は平謝りされるが、こちらは二度と販売するわけにはいかないこと念を入れて宣告する。
実際にはこのように自暴自棄の人だったわけで、紹介者の手前や御相談に来られたご家族の断っての依頼に、うっかり情にほだされたのが間違いの元だった。
直接ご本人の確かな意思と意欲を確かめてからでなければ、迂闊に相談に乗ってはならないことを今更ながらヒシヒシと感じた事例。
それがよりによって本日、ようやくヒマな時間が取れ、疲労が蓄積している隙の出来事。泣く子も黙るヒゲジジイのはずが、よっぽど見くびられたものである(苦笑。
これが六十代の分別盛りの男性のすることだから、やっぱりこの日本はもう終わりだねっ。
せっかくの連休前にケチを付けられてしまった。
ASC_0318 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:自暴自棄