2011年07月29日

漢方や中医学について、やけに詳しい素人さん達は・・・

キアゲハ
キアゲハ posted by (C)ヒゲジジイ

 ネット社会にありがちな現象で、あらゆる専門分野において、ネットによる寄せ集めの専門知識をひけらかしたくなる気持ちは分からぬでもないが・・・

 たとえばヒゲジジイのデジタル一眼レフの知識の多くはネットサーフィンで得たものばかりだから、あくまで素人の知識で専門家に太刀打ちできないことはしっかり自覚している。

 同様に、一般の人にも漢方や中医学の寄せ集めの知識をネットから拾い出し、やけに詳しい人が増えている。
 そのような人達が、例年何名か遠路はるばる直接漢方相談にやって来られる。

 とりわけメールの相談者は後を絶たないが、まるで中医学の専門家もどきの豊富な知識を詳細に書き連ねる質問者さん達ときたら、執拗に質問を繰り返す傾向が強いので、昨今は過度に知識を振り回す人にはお返事を返さないことにしている。
 もともと縁もユカリもない素人さんに、無駄に時間を浪費されたくないからである。

 なかには、自身の「中医学的な状態を教えて欲しい」と、様々な身体の状態をメールで詳細に報告されるケースもあってしばし唖然としたが、この依頼者も中医基礎理論をしっかりマスターしているということなのか?

 そもそも直接やって来られても、神経を集中して一時間はゆうにかかる弁証論治の作業を、メールの情報だけで、安易に分析できるものでもない。
 当然のことながら直接来られて「中医学的な状態を教えて欲しい」というだけの依頼であれば、言下にお断りする作業である。

 あくまで漢方薬を販売する前提での弁証論治であるから、心身ともに消耗を強いられる特技を大判振る舞いするつもりは毛頭ない。

 ともあれ、直接やって来る人の多くは一見本気モードにも見えるが、各地の専門家を転々として結局は治らず、ヒゲジジイのところも長くて半年、短い場合は一ヶ月も経たない間に消え去っていく。

 要するに本末転倒の人達のようで、各地を転々して専門家をみくびることに快感を覚えているが如くで些か訝しい。

 翻って、各地からやって来られる薬剤師や登録販売者の人達は、純粋に自身の慢性疾患を治したい一心で通われるだけに、専門分野が異なることをしっかり自覚され、ほどほどの漢方知識があっても、余計な口出しをされないので、スムーズに漢方相談がすすみ、一般の人達よりも比較的順調に寛解するケースが多い。

 ともあれ、素人さんで漢方知識をひけらかす人達には、それだけ知識がおありなら、わざわざこちらに相談するには及ばないことを宣告して、相談に乗らないことにしている。

 ところで、真剣・真面目に通っている人達は、いつしか中医漢方薬学知識の、自身にとって必要な部分を会得し、郷に入っては郷に従う実践的な微調整方法を身につけることが多い。
 実に慶賀すべきことである。

 但し、漢方薬の多少の欠点といえば、一定の経費がかかること。

KSC_8368
KSC_8368 posted by (C)ヒゲジジイ


 
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☁| 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする

2011年07月27日

鎮痛剤の呉茱萸湯はありますか?

ルリタテハ
ルリタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 呉茱萸湯は古方派時代に超重症の偏頭痛に超速効を得て、大きな手柄を立てたものだと有頂天になった記憶がいまだに生々しい。
 拙著「求道と創造の漢方」にも当時、「漢方の臨床」誌に発表したものを転載していたはずである。

 しかしながら昨今で需要があるのはむしろ病院治療時に冷蔵庫保存されていた点滴を受けた影響もあってか、入院患者さんがシャックリが止まらなくなって、病院漢方でも止まらないときに、しばしば呉茱萸湯で速効がある例に遭遇するくらいで、頭痛で使用する情況が激減している。

 ところで、昨日の開局前の慌しい時間帯に電話がかかったが、受話器を取る時間が取れなかった。9時過ぎて開局後しばらくして同じ電話番号の人から再度かかって来る。

 受付嬢は鄭重にお断りしていたが、「オタクに鎮痛剤の呉茱萸湯はありますか?」という問い合わせだったということで、例によって安易に置いているとでも答えようものなら、質問攻めに合うか、あるいは直ぐに買いに行くとか、いずれの場合でも大いに困る場合があるので、電話での漢方薬の処方指名客にはお断りしておくに限るのである。

 過去の長い経験から、電話で漢方薬の処方指名でピントが合っていたケースはほとんど1〜2割程度で、多くの場合がまったくのピント外れであった。
 昨今は過去のこれらのデーターから、時間ばかり取って説得するのに往生することのあるお気楽な指名客には言下に「置いていません。申し訳ありません」と鄭重にお断りするのが通例となっている。

 情報が氾濫する昨今、ネットで調べたり、あるいはテレビやラジオ、あるいは週刊誌などの情報を鵜呑みにして、とんでもない処方を指名して電話で訊ねる人が多いが、素人療法に付き合うのは、この歳になって些か沽券に関わる問題でもある(苦笑。

 シロウトが簡単に手が出せるほど漢方薬世界はそれほど安易ではないのだが、世間の開業医さんたちが手帳を見ながら番号で投与される医療用漢方も、素人療法同然と言っても過言ではない。

 しばしばトンでもない方剤が投与される事例に遭遇するが、何といっても漢方薬だから度し難いピント外れであっても、安全性においては合成医薬品ほどの副作用発現率とその強弱は比較にならないくらい極めて低い。

 そのような安心感があるゆえか、お医者さんたちの漢方的誤投与は頻繁で、いつまでもその尻拭いをやってあげるわけには行かないのである。

モンキアゲハ
モンキアゲハ posted by (C)ヒゲジジイ

タグ:呉茱萸湯
posted by ヒゲジジイ at 00:23| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年07月24日

クレーマー予備軍を避けるために

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DSC08808 posted by (C)ボクチンの母

おたより:東海地方の美人薬剤師(前略)

 昨年は更年期の入り口で、のぼせ、血圧上昇、めまい発作に襲われ、この季節はヘロヘロになって仕事しておりましたが、1年間必死で肝腎陰虚を補った結果、今年は頗る元気になりました。

 根気よく養生すれば必ず良くなるのに、努力が足りない人、すぐに別の方法に走る人、症状がとれたらすぐさま元の生活に戻ってしまう人は、残念というか気の毒ですね。

 身体には本来治す力が備わっているので、それをサポートするような食事と暮らしの養生をすれば、本当にみるみる良くなってきます。
 逆にこの土台ができていないと、漢方をやっていてももったいない結果になりますよね。

 世の中には、せっかちさん、お気楽さん、利用したいだけさんが氾濫しているため、とうとうこの4月から新患さんの初回の弁証論治を有料化しました。
 そして、いわゆる久病の方には1〜2回の養生講座を受けていただくことをご相談の条件にしています。

 その結果、真剣な方だけが残り、こちらも暑さの中でも気合を入れて気持ちよく弁証論治できるようになりました。
 お断りする段にも、中途半端に仏心を出すと帰って尾をひき厄介なことになるので、こちらの方針です!と手短にお断りするのが良いことも覚えました。

 以下に、自己愛性人格障害(クレーマーに最も多いタイプ)を分析してみました。
 関わると時間と労力、生命力を削がれますますので、何としても事前に回避せねばなりません


特徴
1,被害者意識が強い・・・医療機関を転々としており、よその悪口を言う

2,権威者や高名な先生を口にして、自分はこれだけ知っていて賢いのだよとアピールする

3,こちらの迷惑を顧みず、一方的に長時間しゃべりまくる

4,誰の言うことに関しても結局は耳を傾けない・・・具体的には、ブログを見てあなたの言っていた漢方を飲んでいるが効かないんですよ!などと自己判断で行動する

5,愚痴が多く否定的

6,自分が出来ないことを正当化しようとする

7,自分の思い通りに行かないと相手に対して逆恨みする

8,無神経で常識はずれ・・・具体的には、お宅のブログを見て別のところでそれを購入して飲んでいるのですが・・・・などとにべもなく言う、あるいはよそで飲んでいるものに関して尋ねる

9,依存心が強く、同情で気を引こうとする
 いわゆる、気をひき、近づき、振り回し、支配し、破壊することで自己を満たそうとするもので、本来病気治しが目的ではない

♪弁証論治は本当に体力と神経を消耗する仕事です。
こちらも養生しないと、身が持ちませんね・・・・。


 ボクチンくんはお元気ですか?
 うちの子たちは、早くも夏バテ気味で、これ以上気温が上がらないように祈るばかりです。
 先生もどうかご自愛下さいませ。

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DSC08766 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:  この度は漢方相談をお断りすべきクレーマー予備軍の分析、全面的に同意ですっ!

 当方でも本日(23日の土曜日のこと)、先客の漢方相談が終わるまで、待合室?で待つ間もそわそわ落ち着かず、順番がやって来るなり「2〜3分で済ませてくれっ」と落ち着きの無い新人さんの男性親子に、早速プッツンしてケンモホロロにお断りしたばかりでした。

 ところで、4月から漢方相談の有料化を実現されたとは、実に立派です。実際のところ、心身ともに消耗の激しい、ほんの一部の専門家でしか行なえない弁証論治を有料化するのは、本来当然のことですねっ!

 ヒゲジジイのところでは、すべて無料相談であるかわりに、単なるお問い合わせや、お気楽やお気軽な御相談は、常連さんやお馴染みさんでもない限りはすべてお断りしているのはご承知の通りです。

 なかでも「ご相談だけでよいですから、ちょっとだけお時間を取っていただけませんか?」という慇懃無礼には、ほんとうにありがた迷惑です。

 最悪なのは、こちらの仕事を慈善事業と勘違いされている人たち、あるいは薬局だから病院と違って何でもワガママが言えると思い込んで、最初から高飛車な態度で来られる人には、その非常識さに腹が立ち、ケンモホロロにお断りしています。

 そのかわりに本気で真摯な態度で、しばらくヒゲジジイの漢方に賭ける人達だけの漢方相談を受け付ける狭き門としており、そのことは実に徹底しています(苦笑。

 お互いに神経を消耗する因果な仕事で大変な毎日ですが、無駄な仕事を減らすことで、本当に真剣な人たちだけの漢方相談に徹していると、喜ばれる結果がともなう仕事だけに、本当に遣り甲斐のある仕事ですねっ!


 この度は、大変有益なおたより本当にありがとうございます。お陰さまでボクチンも相変わらず元気です。

 先生も身体が回復したとて、何よりです。
 そちらの可愛い猫ちゃんたちにも宜しくお伝えくださいませ(笑。
 
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FSC_7548 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 19:43| 山口 | 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする

2011年07月22日

アトピー性皮膚炎に対する漢方薬の配合変化の実際

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CSC_6520a posted by (C)ヒゲジジイ

 タイトルはやや大袈裟。

 今年の5月は例年に無く、順調に経過していた新人さんたちも一時的に異変が生じることが多く、同時に5月以降にアトピーの新人さんも目立ったということは既に過去のブログで述べた通りである。

 順調に経過していた人で異変が生じた人の多くは、三物黄芩湯を追加するか、あるいは六味丸系列の方剤を三物黄芩湯に切り替えることで直ぐに鎮静化する人が最も多かった。

 5月以降の新しい人では、加味逍遥散を中止して五苓散に切り替えた途端に速効が得られた人もいた。高温多湿の季節には利水滲湿剤が活躍しても不思議は無い。

 新人さんの中にはもう一歩のところで足踏みしている人もいる。

 ところで、5月の異変に配合変化の指導を素直に聞けずに、あー云えばこう切り返して埒が明かないので、その後の漢方相談を打ち切らざるを得なかった人もいる。
 昨今では希に見る出来事であったが、堪え性のない男性が紛れ込んでいたことは残念でならない。

 同じ男性でも素直に指導を受け入れ、積極的に配合テストに協力される人は、一時的な異変が生じても一部の配合変化によって順調なペースを取り戻している。

 また別の男性は、この季節でもまずまず順調だからと服用ペースを落して様子を見ている人がいるが、秋の乾燥期になると、きっと慌てることはほとんど想像に難くないはずだが・・・これが男性特有の咽喉もと過ぎれば熱さを忘れるのタグイ。

 アトピー以外の湿疹でも、病院からステロイド内服薬を投与されるほどの人が、数度目の弁証論治で的確な配合方剤が得られた途端に「症状がもっと軽くなったら次第に服用回数を減らしてもよいでしょうか?」と、こんな早い時期から病状の重大さを自覚されない人がいるのも男性特有のものかもしれない。

 ちょっと調子がよいくらいで服用回数を減らしたりすれば元の木阿弥になるのは必定。
 漢方薬の服用を減らす前に、ステロイド内服薬のリバウンドを生じない安全な離脱をはかることこそが必須事項であろう。

 同様にアトピーの新人さんで数度目の配合変化によって速効が得られた人の中には、これまで毎日ステロイド軟膏を塗布していた人もあり、塗布する面積が劇的に減っているとはいえ、今後は徐々にリバウンドを生じないペースで徐々にステロイドの離脱を果す必要がある。

 いずれにせよ、アトピー性皮膚炎では、その人個有の四季折々の皮膚症状の変化の傾向に沿った配合変化の法則を掴む必要があるだけに、漢方相談の中では最も相談時間と弁証論治の労力を要し、実に手間ひまのかかるアレルギー疾患である。

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CSC_6395 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 21:09| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2011年07月21日

不定愁訴症候群みたいですね

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CSC_6231 posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 40歳〜49歳の女性
簡単なご住所 : 海外
具体的な御職業 : ヒーリング
お問合せ : バリ島生活では西洋医学の治療が当てにならないため、鍼と漢方薬治療を受けています。

 中国人の先生の処方や、自分なりに独学で漢方製剤を試したりしているのですが、どの薬もすべての症状を満たしてくれる薬がありません。

 不眠や胃の膨満感、目の疲れ、肩こりなどが主な症状です。時々、風邪でも無いのに喉の痛みが続いたり、朝方喘息みたいな咳が出たりもします。これは一度で出すとある期間症状が続きます。

 舌は、色は淡ピンク、胖大 舌苔 少ない 淡い黄色 下の上 腎を表す場所 苔多く 白苔 白苔の上真ん中辺りはさらに黄色水毒を表す歯型あり、烈紋深くあり 舌の先端周囲に芒刺あり舌裏の脈筋 瘀血を表す紫色脈診 脈は虚を示す沈脈 細脈 特に左の脈が弱い 肝を示す脈は比較的強いが、腎を表す脈はほとんど触れない。かなり深く押すと腎の場所の脈が強く出てくる。

 寒がりで、特にひざ、足首下、首周りに寒気を感じる。手はいつも熱い。
 
 腰から上、背中の半分までの位が重だるく痛むこのような症状で、虚証を疑い六味地黄丸を飲んだり、逍遥散、喉の痛みや咳が出る時は百合固金丸を飲んだりしますが、多少の効果はあるものの、舌周囲のぴりぴり感などが多少薄れる程度です。

 腎を表す舌の場所に苔が多いので、腎の冷えも考えて桂附地黄丸(八味丸)はどうかと飲んでみたの所、足の冷えは少し和らぎ、舌苔も薄くなりました。

 後、胃の膨満感、水音、ガスのたまりには、日本の漢方薬 日野百草丸が聞いていますが、完全な回復には向かわず、飲んだ後だけ効き目があります。

 このような症状を根本的に改善するためにお力を拝借したいと思う次第です。お忙しい所恐縮ですが、なにとぞよろしくお願いします。

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CSC_5567 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:症状から察するに、虚弱体質者にしばしばみられるある種の不定愁訴症候群のように思えます。

 様々な症状が出没しているご様子ですので、これを一つ二つの処方で短期間に解決するのは恐らく無理があると思います。

 常にバランスの取れた組み合わせで数種類の方剤が常に必要となるはずで、折々にその時点における一連の症候に基づく病機に応じて臨機応変に配合変化を繰り返す必要があると思います。

 貴女と同様の様々な症状を訴える女性達の漢方相談を受けることが多いのですが、10日毎に通ってもらいつつ長期間に亘って上記のような弁証論治を繰り返しています。それによって臨機応変の配合変化により、四季折々の季節に応じた体質傾向が把握でき、患者さん自身でも配合変化の法則を体感的に会得できるようになります。

 長々と抽象的な話に終始してしまいましたが、要するに貴女に適切な方剤は、お送り頂いたメール内容ではほとんどヒントにもならないほど、五臓六腑の寒熱虚実がバラバラになっているご様子ですので、実際に直接来られて10日毎に通える状況下でなければ、具体的な方剤のアドバイスはほとんど不可能と感じます。
(常用する方剤は常に数種類であっても、臨機応変に配合変化を行なうためには常備薬として10種類以上の漢方製剤を常備しておく必要がありそうです。)

以上の通り、まったくお役に立てずに申し訳ない次第です。

たとえ実際にこちらに通える体勢であっても、現在の症状の5割くらい改善するのに数ヶ月〜半年はかかりそうで、ご希望される「根本的に改善」ともなると数年はかかるように思われます。

取り急ぎお返事まで。

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GSC_0812 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 20:28| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2011年07月18日

あきらめない不屈の精神

なでしこジャパン金メダル、勝利の歓喜!
なでしこジャパン金メダル、勝利の歓喜! posted by (C)ヒゲジジイ

 なでしこジャパンの快挙っ! 先制点を入れられ繰り返しの劣勢を何度も追い付く波乱万丈。

 ホイッスルが鳴るまであきらめない不屈の乙女達には完全に脱帽。

 漢方相談の仕事上でも、女性達の不屈の精神には脱帽することがしばしば。

 癌の転移巣が各所に散乱している状況下で、自分の免疫力と漢方薬のサポート力を信じて頑張り続け、早い時期に様々な不快症状が消失したまま無症状でこれまでにない健康感を得て1年半以上、しかも多忙な仕事を一日も休まず継続されている。

 全身悲惨な状態のアトピー性皮膚炎がどこの医療機関でも改善を得られず、さりとて病院漢方ではますます悪化の一途を辿り、今度は自費の漢方薬でもなかなか期待したほどの効果が得られない状況下でも、漢方薬こそ最後のよりどころと信じてコツコツと頑張った成果が、一年以上も経って実現した重症のアトピーの女性達。

 似たような例を挙げれば際限がないが、その多くはとても素直な大和撫子たち。

 あ〜云えばこう切り返す素直でない屁理屈やさんたちとは大違い。

 わが国の女性達の一部は、ほんとうに世界に誇れる奥ゆかしくも逞しい小さな巨人達である。

 なでしこジャパンの優勝に酔いしれる徹夜の祭日。
 頭が朦朧として何を書いたのか思い出せない(苦笑。

 今から寝るっ

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GSC_0063 posted by (C)ヒゲジジイ

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GSC_0263 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 15:00| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2011年07月15日

ネットで調べて処方を指名される客には売れない理由

ムクドリたち
ムクドリたち posted by (C)ヒゲジジイ

 いずれも電話での問い合わせ。

 先日、「ネットで調べていたら猪苓湯が自分に合っていると思うが、先生にかわってくれ」と関西から中年女性の高圧的な電話を受け取ったのは受付嬢。

 当然、電話で合ってるかどうかを判断することは困難だから、販売は出来ないこと、昨今ははじめての人に通販は出来ないことなどを説明してお断りしていた。

 そして本日は中年男性からの電話で、ネットで調べていたら冷え症に葛根湯がよいと書いていたが、お宅には置いているか?という問い合わせ。

 冷え症にも様々なタイプがあり、葛根湯がよいとは限らないし、素人判断では間違っていることがほとんどだから、販売できないことを告げてお断り。
 しかも葛根湯くらいなら、どこの薬局でも売っているから、地元の薬局でよく相談するようにと告げ、徹底的に逃げようとする受付嬢。

 これが我が薬局の徹底した方針である。

 ネットは便利になったとはいえ、シロウトが基礎知識ナシにネットで調べたくらいで適切な漢方薬が見つかるほど、漢方世界は甘くない。

 巷では開業医さんたちの漢方熱が盛んなのはよいが、高度の貧血症の人で中気下陥が明らかな体質の女性に、平気で桂枝茯苓丸を投与して自信満々の漢方知識レベルには唖然とする。

 実に日本漢方の行く末が思いやられる。

 かくいうヒゲジジイは、重症のアトピー性皮膚炎の相談者の半数はスムーズに経過しても、残りの半数は数ヶ月〜一年近くも微調整の繰り返しに四苦八苦しながら、四季折々に変化する一年間の傾向と対策をようやく把握して寛解に導けるというテイタラク。

 四十年近くも漢方だけで飯を食っている人間でもこのレベルであるのに、シロウトがネットで調べたくらいで、そうそうたやすく適切な方剤が見つかるはずもない。

 といっても、電話で漢方薬を指名する程度の人たちの疾患は、多くは軽症のお気軽相談レベルの人たちだから、実際には本人が本気で相談にくれば容易にピントの合った方剤が直ぐに見つかりそうなレベル。
実際の仕事上ではこのようなお気楽で軽症者レベルの新人さんの漢方相談は、お気楽過ぎて本気度が不足しているため無駄な時間ばかりを奪われるので最もお断りする典型例となる。)

 それゆえ、当然のことながら複雑な要素が合併していて、多くの病院を歴訪して治らず、地元の漢方専門医院や薬局で漢方治療を試みても寛解できないどころか、悪化の一途を辿っているアトピー性皮膚炎とは難易度のレベルがあまりに違い過ぎる。

 ともあれ、ネットサーフィンしていたら、しばしば遭遇するのにアトピーが根治、こんち、コンチ、根治という言葉があまりに氾濫していることに驚かされる。

 実際のところ、文字通りの根治はほとんどありえるはずも無く、9割以上の安定した寛解が得られれば最高と思うべきで、遺伝子レベルの改善が行なわれない限りは、根治ということはあり得ない

 実に安易に、根治、根治という言葉の氾濫には呆れ果てるばかりで、電話での問い合わせでも折々に遭遇する重症の「アトピーを一年で根治させてもらえますかっ?」という愚問には付き合ってられない。
 当然のことながら、打てば響くように?(苦笑、「到底無理難題ですのでお断」りさせて頂く。

 人生たかだか80〜90年、十年以上も続いた慢性疾患が、そうやすやすと文字通りの「根治」は滅多にあり得ない。
 現象的に根治したように見える安定した完全寛解に近い状態が持続することは大いにあり得るが、文字通りの根治はほとんどあり得ないと主張するのである。

 思い返せば長期間追跡調査が可能な人たちの中には、自殺まで考えた坐骨神経痛が当方の漢方薬でほとんど完全寛解して15年、再発する兆候も皆無なので、このような例をもののたとえとして根治と云えるにしても、厳密な意味ではやはり根治とは言ってはならないように思うのである。

蜂の巣
蜂の巣 posted by (C)ヒゲジジイ

 
posted by ヒゲジジイ at 23:26| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年07月14日

新規発売予定の独活寄生湯エキス製剤

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GSC_8905 posted by (C)ヒゲジジイ

 今週は忙しい上に、なでしこジャパンの快進撃に毎回付き合っていたら、睡眠不足も手伝って本当にぶっ倒れそう。生憎、牛黄製剤がよく奏功して何とか踏ん張っている。

 漢方相談が続く合間には、どうしたことか関西の生薬メーカーさん達が、昨日も今日も取引の勧誘に来られて、こちらの応対にも忙しい。

 午前中には小太郎さんの担当者から連絡が入り、一時間前に独活寄生湯エキス製剤の製造許可が降りたという電話報告も入った。

 独活寄生湯は、営衛が空虚で肝腎不足の体質者が風寒湿邪に侵襲されて生じた病変に適応する、すぐれた方剤である。

 ヒゲジジイの薬局では応用編としてもっぱら各種の膠原病に使用する機会ばかりが目立っているが、イスクラ製が長く品切れになっているので、時宜を得た製剤が新発売されることは実に慶賀すべきことである。

 独活寄生湯は、一般的には各種神経痛や関節リウマチに利用されるもので、中医学世界では極めてメジャーな方剤である。
 日本における中医学の大家であられた故張瓏英先生が愛用され、多方面に応用されて優れた効果を発揮されていた。

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GSC_9238 posted by (C)ヒゲジジイ

タグ:独活寄生湯
posted by ヒゲジジイ at 20:50| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年07月12日

漢方を考える前に専門医に診て貰うのが先でしょっ!

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CSC_5543 posted by (C)ヒゲジジイ

 ある神経症状に悩んで漢方専門医のところで一ヶ月間通い続けても治らないから、といって移ってきた人がいた。

 よく話を聞けば、2〜3ヶ月前に風邪症状の後に続発した神経症状で、それに悩んで各病院を歴訪しても埒が明かず、とうとう一ヶ月前に漢方専門医のところで治療を請うた。

 ところが、通い続けても一向に改善の兆しがまったく見えない、といっても僅か一ヶ月である。

 こちらから見るところ風邪の後に続発しているところから疎経活血湯や続命湯などが適応する外中風邪による神経症状と睨んだが、大事なことは専門医による正しい診断である。

 これまで歴訪したという病院はすべて一般内科ばかりで、血液検査などに異常がないからといってかなり神経症扱いのようである。
 漢方専門医院にしても、水分不足が原因とて、点滴と増液の方剤主体の投与が行われているので、こちらの解釈との隔たりは大きい。

 ともあれ、肝腎な神経内科での受診がないので、一般内科医の診断など当てにはならない。

 過去の事例でも、フラツキやめまいなどで、長年に亘って一般内科や耳鼻咽喉科に通い詰めていた人が、神経内科に辿り着いてようやく正式な病名、脊髄小脳変性症と診断が下った人もいた。

 発病から僅か2〜3ヶ月のことだから、パーキンソン氏病などの前兆ということもあるので、急いで神経内科を受診することを強く勧めて、敢えて漢方薬は渡さなかった。
 村田漢方堂薬局では、まずは西洋医学的な診断と治療を受け続け、それでも埒が明かなかった人だけを漢方相談の有資格者としているからである。

 それにしても受診したどの医師も、神経内科で診てもらうべきことを伝えてないこの現実。

 開業医さんたちが商売第一主義をとるのも理解できないでもないが、もっと患者さん本位であって欲しいものですね〜っ。

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BSC_6918 posted by (C)ヒゲジジイ


タグ:困った問題
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2011年07月10日

腹部膨満感によく効く漢方薬

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GSC_7520a posted by (C)ヒゲジジイ

 補気建中湯や分消湯の各エキス製剤は、小太郎漢方製薬さんにヒゲジジイが強く推奨して実現したものだけに(笑、実に素晴らしい製剤に仕上がっている。

 もともと個人的には仕事上、多くは悪性腫瘍によって誘発された腹満や腹水に使用して効果を上げて来た。

 それゆえ、一般的によくみられる腹部膨満感だけの悩みに対し、一部の例外的な人以外に使用することは少なかった。(但し、愚妻が早くから腹部の膨満感によく効くと常用していた。)

 先週、ヒゲジジイ自身、11年ぶりの尿路結石による疝痛発作に見舞われた時、便秘と腹部膨満感が合併していたので、猪苓湯や茵蔯蒿湯などとともに分消湯エキスを加えると、激しい疼痛が軽減しやすかったので、しばらく常用するつもりでいる。

 同様に補気建中湯は「いわゆる虚証」の人たちの一般的な腹部膨満感や浮腫にも効果がある。
 一方、分消湯は実証の腹部膨満感や浮腫に効果がある。

 補気建中湯も比較的気軽に使用できるので、腹部の進行癌や転移癌の人たちの腹水予防を兼ねて体力増強の方剤としても活用できるとても便利な方剤と思っている。

 蛇足ながら、補気建中湯には麦門冬・沢瀉・人参という糖尿病にも有効な成分が豊富なことから、結果的に糖尿病から派生した様々な症状に適応を見ることがある。

 ともあれ、自分でも愛用するようになった分消湯は、証候によっては茵蔯蒿湯や茵蔯五苓散を併用する機会もあり、腹部症状の様々な領域に活用できる。

 ヒゲジジイ自身は、分消湯と猪苓湯に茵蔯蒿湯を加え、通常服用していた杞菊地黄丸も復活して排石する日を待っている。もちろん疝痛発作は既に皆無となって快適な日常を送っていますっ!

(秘密を明かせば、牛黄製剤はもともと常用しており、面倒だからやらないといっていた連銭草とウラジロガシの煎液をここ一週間はお茶代わりに常用するようになっている。)

 ともあれ、一般的な腹部膨満感には上記の方剤以外でも厚朴を配合した各種中医方剤があり、また開気丸やガジュツ製剤など、様々な証候に応じて適切な方剤を選択するとよい。

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KSC_7774 posted by (C)ヒゲジジイ

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KSC_7879 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 23:00| 山口 ☀| 時代的な傾向や使用頻度が増加中の漢方薬方剤 | 更新情報をチェックする

2011年07月09日

中医漢方薬学偶感━寄せては返す波の音

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ASC_5550 posted by (C)ヒゲジジイ

 中医学を学んで実際の漢方相談に役立てるには、中医基礎理論を充分に学習することが必須条件であることは言うまでもない。

 基礎理論を学習した後は、実際の臨床に通用する実践的な学習が必要となり、中医理論の有機的な活用能力を養わなければならない。

 つまり「常を知り変に達する」ことが要求され、臨床実践における優劣は、実にこの「知常達変」のレベルとほとんど比例関係にある。

 一般の中医学理論の専門書籍による学習と実践を続けるうち、様々な疑問点に遭遇して理論上納得できない部分に悩まされたり、臨床実践において「教科書通りには行かないぞ!」と感じた経験は、多かれ少なかれ皆が味わってきたに違いない。

 実際のところ、通常の中医理論専門書籍においては、一般の通説を述べるのみで、別解や異説に関しては省略されていることが多い

 そこでヒゲジジイが常々推奨する書籍が、陳潮祖著「中医病機治法学」と瞿岳雲著「中医理論弁」の2冊という訳ですよっ。

 ところで、現在、日本の各大学医学部において、漢方医学が必須教科として学ばれているらしいが、あのレベルの低さをイカニセムっ!?

 まずは基本中の基本、実証と虚証の概念から洗い直すべきである。

 いつまで経っても「体力の優劣」で漢方処方を理解していては、民間療法に毛が生えた程度のレベルから脱することは出来ない。

 体力の有無は何を持って判断できるのか??? 一日がかりで体力測定でもするとでもいうのだろうか?

 実に噴飯物と云わざるを得ないっ。

 日本漢方における虚実論は、一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝うのタグイと云っても過言ではないっ。

 また水毒の概念においても、現在はどう云っているかは不明だが、一昔前までは胃内停水があるのは水毒体質だから、水分の摂取は極力避けるようにと大真面目に語られたものである。

 これはとんでもないことで、それでなくても昨今の夏場の猛暑では、熱中症や脱水症状による命の危険をみずから招く行為に等しいのである。

 日本漢方で言われる水毒体質であっても、十分な水分補給を怠ると、とんでもないことになるので、迂闊に彼等の非科学的なアドバイスに従うのは危険である。

 昨今の新人さんで、某所のアトピー専門の某医院に遠路はるばる訪ねて治療を請うたところ、一日の水分摂取量を500ml以内に制限するように強く指導されたという。

 実に殺人行為にも等しい指導と云わざるを得ない。
 恐ろしい医師がいるものであるっ。

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ASC_5856 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 00:24| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2011年07月07日

アトピー地獄からの生還

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IMG_4774 posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:アトピー地獄「全身グチャグチャ」から生還した女性

 私のアトピーは本当に安定していて去年の今頃では考えられない生活を送れています。
 家族で出かけることも増え、子どもの行事にも参加できて、ありがたい毎日を送っています。

 震災で自殺者が増えているようですが、人それぞれに他人にはわからない苦労があるにしろ、健康な体さえあれば何だって出来ると思います。
 原発で農業が出来なくなったからって死ぬことはないんです。
 健康な体があれば最悪フリーターでも働ければ生きていける。

 アトピーで全身グチャグチャな状態をマイナスとすれば健康な体で周りの目も気にせず痒みもない痛みもない普通の生活が送れる人は、0なんです。
 0なら自分次第でいくらでもプラスに持っていけるのに!


 そして、テレビの前で子ども達に
「五体満足が手に入ってるだけで0地点なんやからどんなことがあっても死んだらいけんよ。」
と言います。

 全身グチャグチャだった私に言われるのだから子ども達にも説得力があるようです(笑)

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IMG_4775 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:とってもグッと来るお話です。
 ブログに転載させて欲しいほどですっ!!!

 ヒゲジジイも先週の土曜日から、11年ぶりに尿路結石の疝痛発作に何度も見舞われ、痛い最中は最悪の精神状態でしたが、さいわい漢方薬によって土曜日と日曜日の2日間に3回くらいの発作で済みました。月曜日からは激しい疼痛は皆無となり、あとは排石するだけとなりほっとしています。
痒いのも辛かったでしょうけど、痛いのも辛いものです(苦笑。

 それにしても長い開、地獄の苦しみはご苦労様でした。
 こちらの漢方薬をせっかくはじめても、安定するまでの一年間は本当にたいへんでしたねっ!

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IMG_4971 posted by (C)ヒゲジジイ

おり返し頂いたメール:本当に中医学漢方様々です!
 村田漢方堂薬局に出逢ってなかったら私は生きることを諦めていたかもしれません。。。

 先生、これからもよろしくお願い致します。

 ちなみに先ほどのメール、ブログに載せていただいて結構です。
 地獄から這い上がった人間からのメッセージです(笑)

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GSC_5621 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 ☔| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2011年07月06日

昨今、漢方相談が多いのは・・・

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IMG_5109 posted by (C)ヒゲジジイ

 あいかわらず多いのは進行癌や転移癌だが、意外に相当多いのが疼痛関係。

 自身が尿管結石の疝痛発作をひさしぶりに味わって、激しい疼痛が続くことがいかに辛いかしみじみ賞味させてもらった。

 三叉神経痛や繰り返す偏頭痛、関節リウマチ、坐骨神経痛などなど、これらは中医漢方薬学の得意分野でもあるから、疼痛関係をまとめると相当数にのぼり、進行癌や転移癌の相談合計数を上回る。

 ところで、アトピー性皮膚炎の漢方相談が特別多いわけではないが、最も相談時間を要して、最初の数ヶ月〜長い場合は一年近くも微調整や配合変化を折々に繰り返す必要があり、もっとも手間と時間を要して効率の悪い漢方相談である。

 このような面倒なアトピー相談は本音では避けたいと思う気持ちも無いではないが、悲惨な状態で来られる重症のアトピーの人たちが、一年以上も経てば、美人に生まれ変るのを目撃する楽しみがあるので、やめるわけにはいかない(苦笑。

 ともあれ、スズメの写真を貼る目的があればこそ、今日もまたナンセンスなブログを続けている。

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IMG_4927 posted by (C)ヒゲジジイ
タグ:疼痛

2011年07月05日

尿管結石の疝痛発作に個人的には芍薬甘草湯を使わない理由

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FSC_7388 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日は開店早々からもっとも古い常連さんが、お礼がてら補充注文に来られた。

 七十歳を超えて以降の昨年、怪しい腫瘤が各所に見つかり、当然重大な疾患を疑われて諸検査のために定期的に通院することとなった。
 場所的にはもっと突っ込んだ検査がしにくい場所もあるとのことで、毎月経過観察と検査を繰り返すことになったが、それが分かった当初から積極的に中草薬を主体にした漢方療法を行ってまる一年以上、今回の検査ではまったく何もみつからなかった。
 主治医には「治ってるよ」と言われたとのことで、嬉しくて律儀にお礼に来られたのであった。

 ともあれ、ヒゲジジイについては昨日は1日中、激しい疼痛はやって来なかったし本日も今のところ大丈夫。

 ところで、日本の漢方界では芍薬甘草湯が尿路結石の疝痛発作に決まって処方されるが、11年前に使ってまずかった経験から今回は最初から使用するつもりはなかったし今後も使用するつもりはない。

 11年前は芍薬甘草湯で確かに疼痛は緩解するが、大量の甘草の抗利尿作用によって利水すべき猪苓湯の効果を明らかに阻害したからである。
 加えて、昨今、当時と違って高血圧傾向があるので・・・それでなくとも今回の疝痛発作時の血圧を測ってみるとなんと上が190近くも上昇していたからである。

 各種の激しい疼痛発作に確かに便利な芍薬甘草湯ではあるが、このように体質によっては使いにくい場合もあるということである。
 以前から提唱する芍薬3に対し甘草1の割合いが理想的ではあるが、血圧の問題を考えれば、この比率の配合でも使う気にならなかった。

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FSC_6939 posted by (C)ヒゲジジイ

2011年07月04日

尿管結石では本来中医学的に加えるべきものは・・・

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FSC_7394 posted by (C)ヒゲジジイ

 本来、中医学的には結石を溶かす作用があるといわれる金銭草(日本の自生植物では連銭草=カキドオシ)があり、一方、日本の民間療法ではウラジロガシがある。

 だから丁度十一年前にやったときには両者を加えて毎日熱心に煎じたものである。そして一ヶ月かかって7月3日に排石した2〜3mmの石を現在も保存している(笑。

 ともあれ、今回は煎じるのが面倒で怠慢をしており、そのかわりに浴びるほど水分を摂取しているが、まだまだ膀胱に落ちてくれない模様。

 前回ブログを書いた日の夜間、またぞろ疼痛に見舞われたが、同じ配合では解消しないので、熟考の末、腹部の膨満感を伴った疼痛であることから分消湯を追加してみるとあっさり消えて熟睡できた。

 昨日の早朝6時過ぎに起床後、猪苓湯、分消湯、茵蔯蒿湯、白花蛇舌草を服用しておいたが、10時頃に怪しい雰囲気となったので、再度服用するとそのまま消失。
 そのまま夜になっても無症状が続き石が膀胱に落ちた雰囲気だったので、やらなければよいのに夕飯をしこたま食った後、痛かった部分を触わって様子を伺っていると、まだ尿路に残ったままだった証拠に疼痛を誘発してしまったっ!

 猪苓湯、分消湯、茵蔯蒿湯、大黄牡丹皮湯、白花蛇舌草、延胡索、地竜を加えてようやく二時間後には軽減して来たので夜12時前には就寝し熟睡。

 今朝は腹部は無症状ながら、僅かに腰や背中にだるさが残っている。

 金銭草やウラジロガシの煎液を併用すべきことは分かっているが、いまさら煎じるなんて面倒なので、このまま継続するつもり(苦笑。

 ともあれ、尿路結石のような疼痛というよりも激しい疝痛発作をともなう疾患では、一般の人は必ず病院に駆け込むべきで、決してヒゲジジイのようなマネをしてはなりませんっ!(苦笑。

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FSC_7381 posted by (C)ヒゲジジイ


2011年07月02日

鬼の霍乱・・・でもないかっ

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FSC_7007 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨夜、サッカーの女子ワールドカップ予選、対メキシコ戦をテレビ観戦していて、日本が3点目を入れた頃から、左下腹部に疼痛が勃発した。

 おそらく10年ぶりに再発した尿路結石に違いない。当時はチヌ釣りに熱中している頃で、釣り場で小便に立つのが面倒で水分補給を長年怠ったつけが回った。当時は右下腹部だったが、今回は左側とはいえ、まったくそっくり同じ自覚症状である。

 当時、同年代より少し上の男性が、同様の病気で病院治療で一ヶ月排石できず、当方の漢方薬で僅か三日で排石できたのに、ヒゲジジイはもっと濃厚な配合を服用したのに、排石するのに一ヶ月もかかってしまった。

 ここ半年、小便を溜めすぎると排尿痛を覚えていたのに、分かっていながら基本的な猪苓湯の服用を怠っていたのが間違いのもとで。

 昨夜は猪苓湯と大黄牡丹皮湯に白花蛇舌草の服用であっさり疼痛が消えて熟睡できた。
 ところが今朝起床後、直ぐに同様の配合を服用したにも関わらず、同年代のお馴染みさんの漢方相談に応じている最中に腹痛が再発。

 本日は土曜日とて、予定では関東から、あ〜いえば必ずこ〜切り返して、人のアドバイスを素直に聞けない若者がまたやって来るというのに、これでは仕事にならないな〜と苦痛にもんどりうっていたが、ふっと思い付いて延胡索単味を追加服用したらあっさり腹痛は雲散霧消した。

 遠来者が多いはずの土曜日だが、結局、関東からトウヘンボクな若者はやって来ず、そのかわりに近畿地方から初めて来られた人達があった。
 仕事中は腹痛の再発も無く体調良好でホッとした半日だった。

 ところが、案の定、夕刻になったら突然、腹痛がまたやって来た。
 午後は延胡索を加えなかったので、やっぱりこれが必要だったかと追加服用したが、今朝方ほどの速効性が出ない。
 やはり温性の延胡索だから寒熱のバランスの問題もあると感じて、直ぐに寒性の地竜を追加すると今度は速効が出て疼痛はすぐに消えた。

 こうやって疼痛を消しているのはよいが、根治療法の最初の課題は1日も早く排石することである。

 もともと性格が頑固なのと同様、我が愛すべき結石も頑固らしく、前回は疼痛がはじまって排石するまでに一ヶ月もかかっている。今度こそは短期間に排石したいものである。

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FSC_6895 posted by (C)ヒゲジジイ

2011年07月01日

熱中症予防に大活躍の各種牛黄製剤

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FSC_6410 posted by (C)ヒゲジジイ

 牛黄製剤は体質に応じて各種人気が高いが、この季節になると高貴薬「牛黄」の速効性に馴染んだ人たちの需要が急に増えて来る。

 本日は金曜日とて、例によって相談者の少ない日、久しぶりにのんびりできた。
 店頭の方の相談者が僅少でも、相変わらず現在服用中の人たちからのメールや電話相談は平日と変るところがない。

 店頭では相談者が少ない分、各種牛黄製剤を愛用される人たちの補充注文が頻繁で、受付嬢の単純な流れ作業が途切れとぎれにのんびりと続く。

 暑い季節になると、長い年月、牛黄製剤を愛用されている町の長老さんたちも、炎天下の祭りの準備や会合に体力維持と熱中症予防を兼ねて、いつもより牛黄製剤の使用頻度が高まっていく。

 90歳近い町の世話役さんも牛黄製剤のお陰で元気溌溂。
 やや高価な牛黄製剤ではあるが、このような動物生薬によって例年、大事に到らずに済んで寿命を延ばしておられる人たちが笑顔で買に来られる。

 複雑な難病や慢性疾患に対する弁証論治で頭を悩ます日々ではあるが、たまには本日のように少しは楽な仕事日があってもよいだろう(笑。

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FSC_6411 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 19:53| 山口 ☔| 熱中症や冷房病 | 更新情報をチェックする