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漢方薬は合成医薬品とは異なり、原材料が天然自然の生薬だけに、しばしば効能に優劣が生じるのは止むを得ない現実があるように思われる。
但し、白朮であるべきところを蒼朮で代用するなどは、もってのほか、このような錯誤を犯した漢方薬は問題外。
エキス製剤においても品質の優劣に五月蝿いヒゲジジイや受付嬢だから、しばしば各社の新製剤の現実的な優劣の吟味を依頼されることが多い昨今。
先日も優れた新製剤の分消湯の製剤に遭遇して、従来品の他社製品とは雲泥の差の効能を発揮するのにおどろいたが、やはり従来品は蒼朮が省略されているために効果が激減することは想像にかたくなかったものである。
ところが新製品が優秀とばかりはいえず、自信満々で作られたはずのその製剤が、他社の従来品の方が遥かに有効性が顕著で、これでは新製剤は使えないな〜という現実にも遭遇している。
その効果の優劣は劇的な違いが出る場合があるから不気味である。
過去の例でも、猪苓湯製剤などは極めて多くの漢方製造メーカーから販売されているが、これほど優劣の差が激しい製剤も珍しいだろう。
といっても、当方には当方の目的意識をもった猪苓湯の効能を目的としているだけに、猪苓湯製剤の吟味方法と効能の発揮する方向性で独自の視点で選択しているので、やや独断と偏見が混じる部分もあるのは止むを得ない。
但し、数十年前に遭遇した顔面の皮膚病治療に、当方の販売する茵蔯五苓散合猪苓湯の各エキス製剤で著効を奏しながら、医療用の某社に切り替えた途端、三日で再発する現実に遭遇したときは、同じ処方名でも、効能には雲泥の差がでることに恐怖を覚えたものである(苦笑。
製剤を切り替えて直ぐに再発した人も、当方で販売する茵蔯五苓散合猪苓湯の各エキス製剤に戻した途端、三日でほとんど回復した事実は、何とも説明のつかない問題のようにも見えるが・・・
このケースにおいても、あとからよくよく考察すると、配合生薬中のまたもやっ!茵蔯五苓散中の白朮であるべきところが、医療用の方では蒼朮であったことの違いが最も顕著な問題点だったのかもしれない。
さらには当方で使用していた茵蔯五苓散には煎液のエキスだけでなく原末生薬も配合されていた製剤であった。
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ラベル:漢方薬の品質