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仕事始め前日になって、突然受付嬢が激しい咽喉腫痛を訴えると同時に高熱を発した。一時的に39度6分ということもあったが、多くは38度代が続いた。
試験的に涼解楽(銀翹散製剤)を敢えて使用させずに、荊防敗毒散を主軸に板藍茶などを併用させてみたが、目だった効果はなかった。
ヒゲジジイによる実験台になってたまるかと判断した受付嬢は、従来どおりに涼解楽に板藍茶、辛夷清肺湯などを駆使する方法に切り替えるとあっさりと解熱し、数日咳が残ったがその後完治した。
受付嬢が治ったころから、ヒゲジジイも咽喉がいがらっぽくなっていたから天津感冒片の少量をトローチ的に使用していたが、発熱もせず元気もりもりだった。
ところが、サッカー日本代表のシリア戦が夜中の1〜3時まであったその前後から、軽度の悪寒と軽度の倦怠感が出て来ていた。
サッカー観戦のその日は睡眠不足が祟って、一日中なんとも言えないへんてこりんな気分だったが、軽度の悪寒を伴う明らかな風邪症状のようであった。受付嬢の風邪(おそらくインフルエンザ)がうつったと思われるが、症状の出方が微妙にことなっている。
その日の夜は瞬間的に37度5分をピークに、それ以外の時はほとんどは36度7〜8分で推移していた。
怪しいと思ったサッカー観戦前後から使用した方剤は、藿香正気散と参蘇飲に板藍茶。
特筆すべきは咽喉の腫痛やいがらっぽさに対しては、明らかに荊防敗毒散が有効であり、軽度の悪寒を取るには荊防敗毒散だけでは弱く、参蘇飲や藿香正気散も必要とした。
体感的にはヒゲジジイによく奏功したのは参蘇飲と荊防敗毒散の配合であったように思われる。
土曜日にはまだ鼻声は残っているがほとんどすっきりと治り、午後からは久しぶりに小鳥達にエサを与えに外出できた。
このように恐らく同じウイルスによる風邪(あるいはインフルエンザ?)であっても、中医学的な治療方法は異なり、杓子定規な漢方薬の運用は通用しないということである。

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