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(C)ヒゲジジイ アトピー性皮膚炎であれば、弁証論治を積み重ねて適切な漢方処方の配合を工夫すれば、どんなに重症であっても次第に改善される。
ところが、アトピー性皮膚炎以外の慢性湿疹の中でも意外に頑固なのが動物に対するアレルギーが原因となっている激しい掻痒を伴う湿疹類である。
とりわけ飼い犬や飼い猫が原因となっている場合でも、患者さんにその自覚が無いケースばかり。
一般の湿疹類であれば、弁証論治を繰り返しながら、次第にピントがあってくれば、それに伴って症状が激減するのが通常である。
ところが意に反して、一定の効果があってもそれ以上の改善がみられず、あるいはまったくといって効果が得られないときには、身近に犬を飼ってないか? あるいは猫を飼ってないかを疑ってみる必要がある。
過去にも様々な疾患を当方の漢方薬で治されて来た常連さんが、ある時期から掻痒を伴う湿疹に悩みはじめられた。
ところが、これまでのような漢方薬の効果がなかなか発揮できない。症状が治まりかけたかと思うと直ぐに再発して、一時は皮膚科のステロイドに頼ったこともある。
後日分かった原因は、飼い犬が老齢のために介護が必要となり、抱きかかえることが連日となってステロイドが必要なほど悪化した時期があり、いよいよ愛犬が亡くなって以後は、嘘のように湿疹が治まった。
明らかに原因が飼い犬だったわけである。
口の悪い恐持てのおっさんが、当方の漢方薬が効かないキカナイと文句を言いながら長年皮膚掻痒症に対する漢方薬を常用し愛用っ!されているが、愛犬をいつも抱きかかえてやって来る。
この度もまたぞろ失礼なオチョクリ発言を繰り返すので、こちらも腹立たしげに意地悪く病気の原因を暴露して差し上げた。
お犬様が死ぬまで治ることはないのだから、もう漢方薬を続けても無駄だから止めてしまえよ、という実に親切なアドバイスである。
ハタと思い当たる節があったのか、意外に素直に聞き入れるコワモテのオッサン。
とあれば、なおさら漢方薬は止められね〜ということで中途半端にしか効かない漢方薬を補充買いして肩を落し、来たときよりもみるみる小さくなって帰路に着く。
アトピー性皮膚炎の人達には、犬や猫にもアレルギーがある人が多く、自覚がある人が多いので犬や猫を遠ざけている人はとても多い。もしもアトピー性皮膚炎の治りが悪い人で、犬や猫を飼っている人がいたら、それらのペットがアトピーをさらに悪化させたり、治りを悪くしているかもしれなと、大いに疑うべきである。
最近も、ヒゲジジイの漢方で9割程度の寛解を得ている女性の談話で、当方に辿り着く以前、猫を飼っている家に一日泊まっただけで、翌日には全身からビッショリと滲出液が流れ出る事態となり、病院に駆けつけたところ、即入院となった恐ろしい経験を話されていた。
当時はそれほどアトピーがひどい状態ではなかったのに、もともと猫を見ただけでも痒くなっていたのは確かだが、まさか猫を飼っている家に一夜泊まったくらいのことで、あのような椿事が勃発するとは想像すらしなかったという。
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posted by ヒゲジジイ at 22:42| 山口 ☁|
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