2010年01月29日

今年の新人さんは重病に近い内容の漢方相談ばかり

ツグミさんが飛び立つ
ツグミさんが飛び立つ posted by (C)ヒゲジジイ

 例年なら新年を迎えた途端、新たなアトピーの漢方相談者が続くことが多かったが、今年は皆無。

 そのかわりに西洋医学で難航している病気の漢方相談が例年にないペースで増え続けている。
 一人ひとりにゆっくり時間をかけて弁証論治を検討したいので、お気楽なご相談者や代理の御相談者はすべてお断りしているのは例年通りである。

 県外から通って来られる人が半数以上だから、遠路はるばるの行程で、そのために却って体調を崩さねばよいがと心配である。
 実際、決してオーバーではなく多少とも命がけで来られている人も多いのである。

 さいわい漢方薬のピントが早めにフィットして速効を得た人達は一ヶ月分をまとめて購入できるペースで、旅行疲れを多少でも避けることが出来たり、代理の人が直接購入に来られたり・・・。

 皆さん大変な思いをして来られるのだが、西洋医学に見捨てられたと涙を滲ませる人が多く、意を決して突然来局されたご本人達の情熱。
 病を克服したいというその情熱に添えるよう無い頭を振り絞る毎日が続いている。

 そのような困難な病気でも、服用者の情熱のおかげで早々に速効が出る人が半数以上。しかしながら速効があったからといって油断が出来ないケースもあるので、繰り返しの弁証論治の思案は必須である。

 そしてまた気分転換は、寸暇を利用して裏庭の野鳥撮影。
 哲学の煙とこれがあるから、かろうじてヤワな精神力を維持できているのだろう。

今朝もまたジョウビタキにおちょくられ
今朝もまたジョウビタキにおちょくられ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 00:03| 山口 ☁| 近況報告 | 更新情報をチェックする

2010年01月27日

いよいよ新発売の補気建中湯や帰脾湯など

オオタカ(成鳥)
オオタカ(成鳥) posted by (C)ヒゲジジイ

 いよいよ小太郎漢方から補気建中湯や帰脾湯、茵蔯五苓散、荊防敗毒散(ケイボウハイドクサン)、三物黄芩湯(サンモツオウゴントウ)の五品目が新発売された。

 いずれもヒゲジジイの要望を叶えてもらったもので、特筆すべきは補気建中湯はもっとも実績のある配合比率と適切な生薬が使用されていることである。

 すなわち、白朮と蒼朮が共に配合されていることである。白朮しか使用されないものは、正しい補気建中湯とはなり得ないからである。

 帰脾湯においても、巷では補剤中の補剤であるのに白朮であるべきところを蒼朮で代用している改悪品が横行するなか、本製品はもちろん正しく白朮が使用されている

 白朮と蒼朮の違いに鈍感な日本の漢方界にあって、学術面で真摯な研究を怠らない優秀な漢方製造メーカーであればこそである。

 今後、これら五方剤は日本の漢方レベルを押し上げる優秀な製剤として大活躍することであろう。


関連文献: 補気建中湯

オオタカ(幼鳥)の雄姿
オオタカ(幼鳥)の雄姿 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:15| 山口 | 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2010年01月26日

奇妙な一日

ノスリ
ノスリ posted by (C)ヒゲジジイ

 今日は久しぶりにのんびりした日で、訪問者はお馴染みさんたちの補充がポツリぽつりとあるくらいで、他はメーカーの外交さんくらい。
 だから、水を得た魚、残飯を得たカラスのように、折々に裏庭に出て鳥の撮影が可能だった。

 そんなのんびりした時間が昼まで続いたが・・・ジョウビタキからはじまってムクドリ、シロハラ、モズと続いてノスリを撮り終えたあたりから俄然、お馴染みさんたちの補充注文の電話が続き、送り状の発行に追われ、受付嬢は荷造りにてんてこ舞い。

 実に奇妙な一日だった。

 コワモテ風の男性三人がドヤドヤっと昼間にやって来られたのには、あまりに場違いなので肝を冷やしたが、当然、お断りすべき内容であった。

モズ(雄)のお腹
モズ(雄)のお腹 posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 20:36| 山口 | 近況報告 | 更新情報をチェックする

2010年01月25日

葛根湯証から始まる風邪や新型インフルエンザに遭遇する機会が続く

ハイイロチュウヒ(メス)
ハイイロチュウヒ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今、村田漢方堂薬局では風邪やインフルエンザの御相談に、従来とはやや異なった事例が続いている。
 常連さんやお馴染みさんの中にも、初発から葛根湯証が顕著にあらわれるケースが続いて、いささか驚いている。

 愚妻などは初発に葛根湯証に続いて麻黄湯証から最後にカッコウショウキサン証を呈したほどだ。(半日で治癒っ!)

 近年、極めて珍しい事態で、いずれの人達も、いつもは初発から天津感冒片(銀翹散製剤)と板藍茶の併用で短期間で治っていた人達である。

 ウイルスの種類によっては、この温暖化の時代にあっても傷寒論的な葛根湯証から始まるケースがあるということであろう。

 つまりは傷寒からはじまるタイプの風邪や新型インフルエンザが山口県や九州(九州の人の御相談も多い)で流行っている証拠かもしれない。

 但し、いずれの人達も、程度の差はあれ、咽喉腫痛や咽喉の違和感を訴えていたので、少量の天津感冒片と板藍茶は初発から併用である。

 これだから、常に正確な弁証論治を忘れてはならないのだ。

参考文献:漢方薬による風邪・流感(インフルエンザ)の治療法私案

ツグミのいる風景
ツグミのいる風景 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:弁証論治 葛根湯
posted by ヒゲジジイ at 20:58| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年01月23日

意外に頑固な犬や猫のアレルギーによる湿疹

DSC_1832
DSC_1832 posted by (C)ヒゲジジイ

 アトピー性皮膚炎であれば、弁証論治を積み重ねて適切な漢方処方の配合を工夫すれば、どんなに重症であっても次第に改善される。

 ところが、アトピー性皮膚炎以外の慢性湿疹の中でも意外に頑固なのが動物に対するアレルギーが原因となっている激しい掻痒を伴う湿疹類である。

 とりわけ飼い犬や飼い猫が原因となっている場合でも、患者さんにその自覚が無いケースばかり。

 一般の湿疹類であれば、弁証論治を繰り返しながら、次第にピントがあってくれば、それに伴って症状が激減するのが通常である。
 ところが意に反して、一定の効果があってもそれ以上の改善がみられず、あるいはまったくといって効果が得られないときには、身近に犬を飼ってないか? あるいは猫を飼ってないかを疑ってみる必要がある。

 過去にも様々な疾患を当方の漢方薬で治されて来た常連さんが、ある時期から掻痒を伴う湿疹に悩みはじめられた。
 ところが、これまでのような漢方薬の効果がなかなか発揮できない。症状が治まりかけたかと思うと直ぐに再発して、一時は皮膚科のステロイドに頼ったこともある。

 後日分かった原因は、飼い犬が老齢のために介護が必要となり、抱きかかえることが連日となってステロイドが必要なほど悪化した時期があり、いよいよ愛犬が亡くなって以後は、嘘のように湿疹が治まった。
 明らかに原因が飼い犬だったわけである。

 口の悪い恐持てのおっさんが、当方の漢方薬が効かないキカナイと文句を言いながら長年皮膚掻痒症に対する漢方薬を常用し愛用っ!されているが、愛犬をいつも抱きかかえてやって来る。

 この度もまたぞろ失礼なオチョクリ発言を繰り返すので、こちらも腹立たしげに意地悪く病気の原因を暴露して差し上げた。
 お犬様が死ぬまで治ることはないのだから、もう漢方薬を続けても無駄だから止めてしまえよ、という実に親切なアドバイスである。

 ハタと思い当たる節があったのか、意外に素直に聞き入れるコワモテのオッサン。
 とあれば、なおさら漢方薬は止められね〜ということで中途半端にしか効かない漢方薬を補充買いして肩を落し、来たときよりもみるみる小さくなって帰路に着く。

 アトピー性皮膚炎の人達には、犬や猫にもアレルギーがある人が多く、自覚がある人が多いので犬や猫を遠ざけている人はとても多い。もしもアトピー性皮膚炎の治りが悪い人で、犬や猫を飼っている人がいたら、それらのペットがアトピーをさらに悪化させたり、治りを悪くしているかもしれなと、大いに疑うべきである。

 最近も、ヒゲジジイの漢方で9割程度の寛解を得ている女性の談話で、当方に辿り着く以前、猫を飼っている家に一日泊まっただけで、翌日には全身からビッショリと滲出液が流れ出る事態となり、病院に駆けつけたところ、即入院となった恐ろしい経験を話されていた。

 当時はそれほどアトピーがひどい状態ではなかったのに、もともと猫を見ただけでも痒くなっていたのは確かだが、まさか猫を飼っている家に一夜泊まったくらいのことで、あのような椿事が勃発するとは想像すらしなかったという。

DSC_1811
DSC_1811 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:猫アレルギー
posted by ヒゲジジイ at 22:42| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2010年01月21日

症状の原因は病院から出された医薬品の副作用

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

 例年、しばしば遭遇するのは病院から出された薬の副作用の症状が出ているのに、本人はそれと知らずに漢方薬治療を求めて来られるケースがとても多い。

 当然、そのことを指摘して通院中の病院で対処してもらうようにアドバイスするが、遠慮があって申告できないという気の小さい?人がとても多い。

 こちらが薬局だからといってお気軽に来て長々と症状を説明できても、主治医には遠慮があって相談できないというのだから、馬鹿バカしくって付き合っておれない。

 医師に相談できないのなら、せめて投薬を直接受けている薬局の薬剤師に相談するように指示することでようやく一件落着。

 このように、こちらにとっては時間の浪費にしかならない相談にも乗らざるを得ないこともシバシバあるが、そのようなイライラしている時に限って、またぞろ「チョッとお訊ねですが・・・」のお邪魔虫電話も重なるのである(苦笑。

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 08:15| 山口 ☔| 医師や歯科医師による誤診や医薬品の誤投与問題 | 更新情報をチェックする

2010年01月16日

常連さんは高齢になっても発癌しないしボケる人も稀

ハイイロチュウヒ(メス)
ハイイロチュウヒ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

 このことは大分以前にも書いたことがあると思うが、長期の常連さんには既に七十歳を超え、八十歳を超えている人も多い。

 いずれの人も初期には西洋医学や他所の漢方薬でも治らなかった大変な病気を抱えて来られた人達ばかりである。
 トウヘンボクなヒゲジジイの漢方薬で難病を克服するにつれてヒゲジジイ流の漢方、中医漢方薬学の流儀に嵌った人達である。

 常連さんには漢方処方の正しい運用方法を長期間かけてみっちりと学んでもらう。
 というよりも、自然に皆さん習得されることが多いので、そこいらの医師や薬剤師よりも彼女達の方が門前の小僧的に習熟しているかもしれない。

 もっと若い年齢層の10年以上の常連さんまで加えると、これらの常連さんたちだけを熱心に漢方相談を続けていれば、村田漢方堂薬局が潰れることはあり得ないだろう(笑。

 閑話休題(それはさておき)、体質に合った漢方薬を長期間服用すれば、免疫力の維持向上および老化予防に役立つと思われる。
 その大きな証拠が、これらの女性達が、今のところ高齢になっても発癌することもなく、ボケることもない。

 唯一の例外は三十年近くの常連さんで、最初は様々な癌で来られた人だたのが癌は克服したのに、数年前に87歳になって漸く極端な物忘れの兆候が突然出てしまったケースが一例あるのみである。

 皮肉なことに、こうやって同じことを繰り返し書くようになったヒゲジジイこそボケの兆候かもしれないのであった(苦笑。
 ブログも、ホームページも、ちょっと手を拡げ過ぎたので、そろそろ間引いて行く必要がある。これまでも既に5サイト以上は消滅させているが、まだまだどうしようもない不要なサイトが多過ぎる。


ハイイロチュウヒ(メス)
ハイイロチュウヒ(メス) posted by (C)ヒゲジジイ

 

 
posted by ヒゲジジイ at 23:32| 山口 ☀| 悪性腫瘍・癌・ステージ4の進行癌や転移癌 | 更新情報をチェックする

2010年01月08日

杞菊地黄丸製剤の製造方法による微妙な違い

山茶花
山茶花 posted by (C)ヒゲジジイ

 以前から杞菊地黄丸はエキスを丸薬に製した製品と、粉末を丸薬に製した製品の二種類を販売していた。
 両者の効能・効果に違いがあるのかどうか、同一人物で実験した結果、明らかに粉末を丸薬に製した製品の方が評判がよかった。

 ところが、その後、エキス製剤の杞菊地黄丸でも、若い年齢層のパソコンなどによる眼精疲労に規定の半分量でも速効が出るケースも続いた。

 それゆえ、仕入れルートの関係からエキス製剤を主力に販売して来たが、製造元の止むを得ない都合により、突然、販売中止となってしまった。

 それゆえ、当然のことながら、粉末で丸剤とした製剤にもっぱら切り替えて販売することとなったが、最も心配だったのは、規定の半量で十分に効果が出ている人達にも同様の効果が維持できるかどうか?ということだった。

 結果はさいわいなことに、今度の杞菊地黄丸の方がよく効くように思うという感想を述べられる人もあって胸を撫で下ろしたところである。

 これからが本題でもあるが、いまだに裸眼で針に糸を通せるほどの90歳近い常連さんが目の霞を訴えて、妹さんが当方で常用している杞菊地黄丸を服用してもよいか、と許可を求めて来られた。
 
 ところがこの常連さん、もともと生姜湯でも頭痛が生じるような極めて過敏な体質だったのを長年かかって漢方薬で体質改善したほどの超過敏性体質である。

 以前も眼精疲労などの治療目的で、エキスで製造された杞菊地黄丸の規定の半量で食欲減退と不整脈が生じるという驚くべき反応を示したため、直ぐに中止してもらった過去があった。

 それゆえ、杞菊地黄丸は体質に合わなかった過去を思い出してもらい、決して服用してはならないと禁止したものの、何度もなんどもたっての要請ゆえ、もしかすると粉末で製した丸薬なら事情が異なるかもしれないと考え、規定の半分量で試してもらうこととした。
 当然、不快反応が生じたら即中止である。
 そこは三十年以上の常連さんだから、意思の疎通はバッチリである。

 服用の結果は数日後に速効で目のカスミが文字通り「雲散霧消」し、さらに規定量の1回8丸1日3回に増量したところ、一週間後には食欲倍増、元気もりもり、こんなに元気になってよいのかしらと、とても明るい冗談を飛ばすほどの喜ばれようである。

 要するに、杞菊地黄丸のエキス製剤と、粉末で製した製品は、体質によっては大いに反応が異なるのみならず、若い年齢層でも粉末で製した製品の方が、より評判がよいというわけである。

 もちろん村田漢方堂薬局だけの経験談であるが、再考されなければならないことは、本来、杞菊地黄丸の製法は、粉末で製造されてしかるべきものである、ということだっ。

寒波の朝のムクドリ
寒波の朝のムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ


ラベル:杞菊地黄丸
posted by ヒゲジジイ at 20:57| 山口 ☀| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2010年01月06日

ようやく休みボケも回復

アオサギの飛翔風景
アオサギの飛翔風景 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日、今年最初の仕事は、さいわい新人さんは皆無、といっても立て込んでいるときに、生理不順の漢方薬のお話が聞きたい、とやって来られた暇人には、受付嬢が上手にお断りしていた。

 こちらは貴女のような暇人でもあるまいに、お話が聞きたいだけの人に貴重な時間を割くわけには参らぬっ。

 新人さんではないが、十年ぶりに漢方相談に来られた同世代の人があった。お久しぶりなれど、あれ以来、長年続いた宿痾はお陰さまで完璧に根治したものの、今回は新たな御相談で・・・ということで、こちらの流儀を御存知な旧人さんなので、ストレスは少ない。

 本日こそは難病で御紹介者に連れられて新人さんが来られたが、御紹介者が当方の流儀を御存知だから、弁証論治に専念して知恵を絞ることが出来た。

 とはいえ、難治性疾患の御相談が続いたので、心身ともにボロボロになるほど疲れてしまったなどと、言わずもがなの愚痴をこぼしてしまったが、考えてみれば日常茶飯事の口癖のようだった。

 二日連続、久しぶりにポンコツ寸前の頭を酷使したら、ようやく通常のペースを取り戻して、明日からはいよいよ本格始動だと張り切っているわけでもないが、元の習慣に戻れたことだけは確かなようだ(苦笑。

今年もお馴染みのジョウビタキ(オス)
今年もお馴染みのジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ


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2010年01月04日

明日5日(火曜日)から平常通りの漢方相談のお仕事がはじまります

今年もお馴染みのジョウビタキ(オス)
今年もお馴染みのジョウビタキ(オス) posted by (C)ヒゲジジイ

 新年はじめての仕事が明日5日(火曜日)からはじまる。

 こういう初日に新しい人が来られるのは頭の回転が鈍っているので・・・ムムムっ(苦笑。

 どうして永遠に正月休みが続いてくれないのだらふ。

我が友トンビ
我が友トンビ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 18:20| 山口 ☀| 近況報告 | 更新情報をチェックする