2009年09月30日

口紅を塗るだけで十分美しい女性たちなのにっ!

ミサゴ
ミサゴ posted by (C)ヒゲジジイ

 治ってみれば素肌がきめ細かく、お化粧など必要ないほど美しい肌となった女性達が、ほんの数人の例外を除いて、皆がみな一様に堰を切ったようにお化粧をはじめる。

 再発しても自己責任だからねっ!と注意しても、彼女らは馬耳東風で聞く耳を持たない(涙。

 はじめて村田漢方堂薬局を訪れた当初は、ヒゲジジイが怖いという先入観からか、恐怖に震えて涙を流すほど可憐だった彼女達が・・・っ

 女性は強いっ というより強情というべきかっ?

 髪をウンコ色?に染めるのを再開した女性は数知れずっ

 咽喉もと過ぎれば熱さを忘れるアトピー性皮膚炎のその後の女性達の現実のお話でした(苦笑。

アオサギの庭
アオサギの庭 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 13:35| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年09月29日

夏場に胃腸が冷えて不調を来たしやすい本当の原因

トンビ
トンビ posted by (C)ヒゲジジイ

 長年観察したところ、夏場に冷飲を好んで摂り過ぎ、胃腸を壊してしまう体質者の多くは肝胆系に湿熱を蓄えている。

 暑さに負けて冷飲するのは肝胆系統を冷やしたくて冷飲するのである。
 ところが、胃熱傾向にある人達ならそれほど応えないものの、そうではない人達では往々にして脾胃を損傷してトラブルの元ととなる。だから黄膩苔が舌の奥に鎮座しながら、胃腸の不調を訴えるのである。

 不摂生の極み、年がら年中、冷たいアイスクリームや飲み物を好んで摂る人達も、意外にもあの寒い冬には応えないのに、夏場にはしばしば胃腸が冷えて不調となる人達が多いのである。

 外気の温度と冷たいアイスとの落差の大小による影響は意外に大きく、外気温との差が少ない冬場は大丈夫なのに、相対的に温度差の大きい夏場の方が胃腸を冷やして機能低下を招きやすい。

 さまざまな理由から肝胆系統に湿熱を帯びている体質者が多い時代、あらゆる病は冷えが原因などと、幼稚な考えは持たないに限る。(肝胆系統に湿熱を帯びやすい理由は多岐に亘るのでここでは述べない。)

 多くの人達が藿香正気散(カッコウショウキサン)を数服も連用すれば、速効で治るのが現実であるが、多くの人は、性懲りなしにまたこれを繰り返す。

 なかには頑固に慢性化してる人もあり、その場合は、肝胆系統の湿熱に配慮した方剤とともに、脾胃を適切に温める方剤を適量併用しなければならない。
 こういう配慮こそ、バランスの取れた適切な配合の基礎である。

シジュウカラ
シジュウカラ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:33| 山口 ☁| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

2009年09月24日

残念ながら最もお断りせざるを得ない典型的なお問い合わせ

DSC_6221
DSC_6221 posted by (C)ボクチンの母

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30歳〜39歳の男性
簡単なご住所 : 日本国
お問い合わせ内容 : はじめまして。

 専門的なしっかりしたホームページを作成されており、感心致しながら拝見させていただいております。

 お手数をおかけしますが、ご相談をさせてください。祖母8?歳がパーキンソン病に、親戚のおじさん8?歳が肥大性心筋症にかかっており、看ていただければ幸いと考えておりますが、車に長時間(●時間程度)乗ることに耐えることができません。
 その場合は処方いただくことは不可ということになるでしょうか。

 不可の場合は、◎◎県近くの専門的な漢方薬局をご存じでしたらご紹介いただければ幸いです。よろしくお願い致します。


御返事メール:拝復

 お問い合わせの件ですが、当方のHPを御覧頂いておられれば当然しっかり目を通されたことと存じますが、漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局(山口県)のトップページに繰り返し縷々記載している通りです。

 たとえば、
※ご高齢者やお子様の場合につきましてはお断りせざるを得ないご高齢者のご家族からのお問い合わせにある通りの事情ゆえ(特別な常連さんのご家族でもない限りは)お断りせざるを得ませんので、悪しからず御了承下さいませ。
 あるいは、
遠近に関わらず御本人みずからの意志と意欲で、直接定期的に繰り返し来局できる人のみが対象となります。
 という点については再三再四各所で繰り返し述べているところです。

 上記のような事情ですの、悪しからず御了承下さいませ。
 なお、そちらの事情は皆目検討もつきませんので、ご勘弁下さいませ。
 以上、取り急ぎお返事まで。
                     頓首

重要参考文献:村田漢方:Q&A

死線を乗り越えてようやく元気を回復したボクチン
死線を乗り越えてようやく元気を回復したボクチン posted by (C)ボクチンの母
posted by ヒゲジジイ at 22:45| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2009年09月19日

不自然な健康法

ムクドリ
ムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ

 散歩やジョギング、ラジオ体操など常識的に考えてもあまり疑問の余地の少ない健康法はさておき、昨今、ブームとなっている異常に身体を温める「温め療法」や辛温の性質のニンニクや生姜を過剰に摂取する健康法、半身浴などはいかにも不自然だから少しは疑ってみるべきではないだろうか?

 鰯の頭も信心と言っておけばよいようなものの、一部の人ではそれらの不自然な健康法による被害を蒙っているのだから、繰り返し問題点を指摘するのである。

 過ぎたる猶及ばざるが如し、という格言以上に問題が多く
一般の飲食物でさえ、多くのもの(例えば、銀杏、ピーナッツ、アルコール、フグなど)、一品を一時に大量に食すれば急性毒性により、とりわけ銀杏やアルコールなどでは命を奪い兼ねないことに留意すべきです。
漢方薬の安全性の問題について
 あらゆる食品にも共通することであり、一品を大量に食することは、そのものの利点よりも毒に転化する場合もあるということを知っておく必要があろう。

 半身浴にしても血行がよくなり云々と盛んに推奨されているが、日本薬局方の医薬品でもあるアルコールこそ血行促進作用の最たるものであろう。

 ところが酔い覚めの冷え込みによる脳卒中などの弊害も大きく、同様なリバウンドが半身浴でも生じかねないのでは? と疑問を呈する人が一人くらいいてもよさそうなものである。
 ここいらへんの問題こそ、いかにも追究不足で錯覚や錯誤を犯しやすい茶の間の科学の限界ではないだろうか?

 それでなくとも、通常の風呂上りにでさえ湯冷めして風邪を引かないないようにと、昔から注意されているところである。

 いかにも不自然な健康法に疑義を呈する人が少ない日本の現状は、やっぱり日本がカルタゴのように亡びる前兆なのではないかと些か怪訝である(苦笑。

蚊が即死状態
蚊が即死状態 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:06| 山口 ☀| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

2009年09月18日

過ぎたるは猶及ばざるが如し⇒昨今の温め療法

ヤマトシジミ
ヤマトシジミ posted by (C)ヒゲジジイ

 昨今のブームは異常である。

 たとえば半身浴であるが、真冬にやると上半身がなかなか温まらないために却って心臓に負担がかかる。
 以前、ヒゲジジイ自身が試みて、自殺行為に近いことを知って直ぐにやめた。

 そもそも人類の歴史始まって以来、それほど身体によいというものなら、医学知識の豊富さでは群を抜く中国医学の精華、黄帝内経などで言及されていてもよいではないかっ!

 風呂に入ったら肩までつかって温まるのが本来の常識。それを覆すのが現代科学の現代科学たる所以であると嘯きたい連中が多いことであろうが、科学はしばしば錯覚や錯誤を犯すもので、これも現代の常識中の常識である。

 血行がよくなり心臓に負担が来ない、とか汗をかいて云々などなど、それほど身体によいものなら、東洋医学の歴代の医家が早くから提唱していてもおかしくないではないか。

 あまりに不自然な半身浴、冬には却って心臓に負担がかかり、風邪を引きかけたので、これは健康法の中でも危険思想の最たるものではないかと怪訝である。

 少なくとも、当方に来られるアトピー患者さんには、半身浴や長風呂は即刻中止してもらうのが通例である。
 長風呂によって痛んだ皮膚がぶよぶよにふやけて、一時的には痒みが軽減してアトピーがやや寛解したように錯覚する人もいるようだが、赤剥けした皮膚から風呂の湯の雑菌による細菌感染を起こしやすくなる。
 それゆえ、

 アトピー性皮膚炎ではカラスの行水を奨励している。

 長風呂や半身浴の30分の更なる問題点は、デリケートな皮膚表面が乖離しやすくなり、赤剥けの皮膚が露呈して細菌感染を誘発するばかりでなく、いつまでも皮膚の正常な再生を遅延させるからである。

 あらゆる病気の原因は冷えにあるとされる現在の健康ブームは、あまりに短絡的で幼稚としか言いようがない。
 このようなブームに肩を押されてか、漢方世界でもアトピー患者さん達が温補剤の長期の連用により、悪化の一途を辿って重症化し、村田漢方堂薬局に辿り着く人が後を断たないのである。
 
 アトピーは冷えが原因なら、戦前こそアトピーだらけの日本であったはずだが、アトピーそのものが戦前には皆無に等しかった。
 この事実を考えただけでも、いかに根拠のない論理であるかが分かろうというものである。


ヤマトシジミ
ヤマトシジミ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:25| 山口 ☀| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

2009年09月16日

漢方によるアトピー性皮膚炎治療に 失敗する人達

タカ?
タカ? posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日、アトピー専門サイト漢方薬でアトピー性皮膚炎が治る漢方相談に新たなページを新設した。

 漢方と漢方薬によるアトピー性皮膚炎治療に失敗する人達はなぜ?

 上記のページは、漢方薬局経営薬剤師の一喜一憂に先日掲載した内容⇒「アトピー性皮膚炎の漢方薬は一時的にしか効かないと思い込んでいる人達」をそのまま転載したもの。

 要するに四季折々に変化しやすいアトピー性皮膚炎は、治療方剤を固定できない部分があり、臨機応変の配合変化のコツを御本人自身にも習得してもらう必要があるために、お互いに切磋琢磨が必要であり、どんなに初期から速効が出た人でも油断がならず、そのままの配合では早晩効果が落ちるので、一年間を通して四季折々の変化を観察して分析し、適切に対処する微調整の方法を会得することが必須であるということ。

アオサギが邪魔して迷惑なタカ?
アオサギが邪魔して迷惑なタカ? posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 08:26| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2009年09月11日

温め療法が流行る昨今、ニンニク過剰摂取による弊害が頻出

トンビのボクチン補遺
トンビのボクチン補遺 posted by (C)ヒゲジジイ

 相変わらず温め療法という短絡的なブームが盛んになる一方のようで、実に嘆かわしい幼稚な日本である。

 サプリメントにおいては、癌予防にもなる?食品として昨今盛んに噂されるニンニクだが、常識的な料理で使用される範囲であるならともかく、過剰摂取による弊害が目立つ。

 たとえば、
2006年12月09日
2年間ニンニク食品を常食した挙句に肺ガンの心配をするまでに・・・


 で紹介した人の後日談である。

 その後、結局は健康診断で大腸癌を発見され、さいわいにも初期のピンポン玉レベルであったので、即刻摘出術により難を免れている。

 当然ながらその後も漢方薬なども用いて再発予防に努めておられるが、心配された肺癌ではなく大腸癌であったというのも、中医学的な臓腑経絡学説を知る専門家にとっては思い半ばに過ぎるであろう。

 この方の場合は、2年間通常の2倍量のニンニク健康食品を摂取し続けたことの影響は無視できないであろう。

 辛温の性質を持つニンニクを過剰に摂取すれば、肺陰を損傷したり、肺熱を増長し兼ねないことは中医学的には常識中の常識である。
 
 さまざまな有用性を謳われるニンニクであるが、過ぎたるは及ばざるよりも遥かに問題が多過ぎるように思われる

 中医学的には辛温の性質を持つ食品を過剰に摂取すれば、もっとも被害を蒙りやすいのは「肺は嬌臓である」と云われる通り、肺系統および、表裏の関係にある大腸系統、つまり肺と大腸にもっとも悪影響が及び易いので、くれぐれも過剰摂取は慎むべきである。

 驚くべきことに、アトピー性皮膚炎を患う多くの医療関係者が、ニンニク療法を積極的に取り入れて、さらに病状を悪化させていることも知らずに、困り果てて村田漢方堂薬局に辿り着くケースは枚挙に暇がない。

 当然のことながら、アトピーで村田漢方堂薬局に救いを求めて来られた人は全員必ず、ニンニク療法を即刻中止してもらっている。

関連ブログ:温め療法や温補過剰により熱邪を伴った瘀血証が蔓延
参考文献:警告:無謀な温め療法!


トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 19:23| 山口 ☁| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

2009年09月09日

僅か1錠でも速効の天津感冒片の自験例

トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ

 本日は珍しく発送注文がなく、朝から2時間は訪問者も皆無。昨日までの延長戦続きから急にヒマになってタガが緩んだか?

 重いカメラを持って裏庭に出ると炎天下。ジリジリと汗をかきながら待てども鳥は来ず。軽いめまいを覚えて早々に引き返すと、お馴染みさんが来られていた。

 そのお馴染みさんとカメラの話をしている間中、咽喉からむせるような咳が出る。
 いつもにもないことで、補充の漢方薬を購入されてお馴染みさんも帰宅され、誰もいなくなった薬局で、愚妻や受付嬢や女性薬剤師に早く薬を飲めとさんざん罵られる始末。

 やけに身体が火照って汗も出る。咽喉はムズムズこそばゆく、むせるような咳が続く。
 例によって板藍茶と天津感冒片は僅か1錠をトローチ的な服用をした時点でピタリと咳がとまる。

 ちょうど遠路はるばる通って来られる二度目の新人さんが来られて漢方相談。その一時間の間、咳き込むことは一度もなかったが、なんとなく暑苦しく僅かに汗が滲み出る。

 しばらくしてお馴染みさんが続いて来られるが、昼が下がった頃にはまたぞろ咽喉が怪しくなったので二回目の天津感冒片1錠のトローチ的服用と板藍茶。

 これで完全に咳は治まったものの、ジリジリと汗ばむ熱感は続いたが、夕方6時過ぎて、少しの延長で終わった頃にはほぼ完全に温病的な風邪症状は消失していた。

 こんな安上がりな治療方法もないだろうが、全員に通用するとは限らない。
 タイミングよく早期に使用したので微量で速効を得たのであって、かなり進行した段階で真似されてもお話にならないので念のためっ!

 体質と病状によっても必要な薬用量や配合方剤は大いに異なるのだが、このような合理的で当然な理屈が理解出来ない頑迷な人や馬鹿な人は漢方相談をお断りするのが、村田漢方堂薬局の昔からの方針である(苦笑。


 蛇足ながらブログの効用か、先日来、迷惑電話を呪う記事を繰り返し書いたお陰か、昨今は仕事の邪魔をする無礼千万な電話や意味不明な問い合わせが激減している(笑。

 思い返せば迷惑電話の主(アルジ)に限って、早々にお断りすると往々にして「客に対して失礼ではないかっ!」と来る。
 どのような分際で匿名の電話の無礼者が、臆面もなく客ヅラできるのか、今もって不思議でならないっ。

トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ


2009年09月04日

貴重な桂枝湯証体験のおたより

DSC03369
DSC03369 posted by (C)ヒゲジジイ

おたより:東海地方の女性薬剤師

ご無沙汰いたしております。
 先日の先生のブログ・・・インフルエンザに対しての麻黄湯使用の危惧、予防なら玉屏風散の一点張りへの懸念に関して、まさしく同感です。

 処方箋をやっている薬剤師さんから、”麻黄湯がいいんでしょ?”という電話が頻繁にかかり、答えるのもウンザリしてきました。

 教科書中医学と臨床とは本当に大きな開きがあり、日々気が抜けない状況です。

 こちらでも新型インフルエンザで休校になっているところも多く、(何と娘の高校まで・・・)油断できません。
 当方でも、銀翹散、カッコウショウキサン、ごく少量の西洋人参を併用するような処方が多く、しかしまだ、白虎加人参湯の人には遭遇していません。

 そんな中、今日ご報告したいのは、桂枝湯・・・・です。
 自分の体でいろいろと試してみた結果を、恥ずかしながら送ります。
 ”アホな奴”と思いながら聞いてくださいね♪

★夏場の桂枝湯★

 夏の蒸し暑い日、もともと痰湿体質のため、一汗かいて体をスッキリさせてから仕事をはじめようと、朝からダンスレッスン。
 大汗をかいて、急いで温かいシャワーを浴びてから仕事!
 ところが、体の火照りがなかなか収まらず、せっかくシャワーでスッキリしたのに、また汗が出てくる。
 そこへクーラーの風が当たる。

 しばらくすると、手足が抜けるようにだるい、皮膚表面に違和感、目がショボショボし見にくい、眩暈、考えがまとまらない、しゃべりたくない・・・などの症状が現れ、37度5分の微熱があった。
 舌は淡紅で薄白苔、脈は浮緩。

 こんな症状のとき、皆さんならどう考えますか?
 私は自分の体がこのような状態になったとき、実は何度も誤治しています。
というよりも、試してみたくなるのが人情です(笑)


1,二陳湯などの去湿剤を使うと・・・

 もともと痰湿体質があること、手足が抜けるようにだるく、めまいがして、頭がスッキリしない、言葉が出てこない・・・
 などを湿邪の性質と考えると、まずは去湿してスッキリしたい・・・と思ってしまう。

 竹茹温胆湯のような熱はないので、二陳湯か?と使用してみても、全く効果がなく、喉が渇いてきた。

分析・・・この眩暈、頭がスッキリしないのは、中焦の痰が上逆して清陽を塞いだものではない。
 その根拠は、舌苔白潤、脈滑がなく、咳嗽、吐き気などの症状もない。


2,補中益気湯で益気したら・・・

 疲労倦怠感、しんどくてしゃべりたくない、自汗、眩暈を中気不足の症状。
 発熱は脾の運化が低下して水湿が停滞し熱化したと考え、補中益気湯を服用したところ、体が火照り、頭がのぼせた感じになりますます悪化した。

分析・・・舌象、脈象からみて、邪はまだ表にあること
気が動いていないところへ補気することで、さらに閉塞し熱化した。


3,四物湯で養血したところ・・・

 目が異常に見にくい、考えがまとまらないとき、血虚があるのでは?と考えてしまう。

 月経後などは、一度四物湯を煎じて服用しただけで、目がピキピキと見えるようになり、元気が出てくるのに、今回はますます悪化。何の症状もとれず、ますます塞がった感じになる。

分析・・・四物湯の膩性で邪が停滞してしまった。


★太陽中風の営衛不和証・・・・桂枝湯を処方したところ、1服で全快した。

分析・・・汗をかいてクーラーの風にあたったことで、衛気が閉じて気の運行、営血の運行が阻滞したため、清陽しなくなった。
汗をかきすぎて、気が抜けて弱まり、調和営衛できなくなったと考えられる。
 脈、舌をみると、邪は表にあるので、その点を見逃したところが誤治の原因。

 夏でもクーラーが発達している現代では、桂枝湯を使うことも多い。
 普段は、麻黄剤を使うような人でも、夏に繰り返し汗をかくことで、虚している場合も多く、運動後汗をかくことは正常だが、その汗がいつまでも止まらない状態であれば、自汗だと考えることがポイントかと思う。


お返事メール: 基本方剤、桂枝湯のとても貴重な御経験、詳細な御報告ありがとうございます。とても勉強になりますっ!
 また、ブログへご協力賜り、嬉しい限りです。

 それにしても先生の体質は外見からは想像しにくいほど、虚証傾向が強いのですねっ!
 「邪の邪の湊るところ、その気は必ず虚す」のですから、新型インフルエンザにも注意が必要ですね。

 きっと毎日様々な病気の方の漢方相談で、心身ともに疲労が激しいこととお察し致します。でも、ご自身の身体も労わられて、本業もほどほどにされるべきかと存じます。

 数ヶ月前に体格優れた親友(警察官)が、夜勤明けに急死してしまい、そのショックからいまだに立ち直れないヒゲジジイです。

 ともあれ、貴重な桂枝湯の自験例の御報告、ありがとうございました。

DSC03215
DSC03215 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 20:29| 山口 ☁| 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする

2009年09月02日

どうぞどうぞと奨められたいらしい!?

IMGP6809
IMGP6809 posted by (C)ヒゲジジイ

 半年に一回くらいは直接来局される関東からのお馴染みさんと漢方相談を行っている最中のことだった。

 またぞろ電話で直接通う意欲もあやふやな歯切れの悪い問い合わせに、受付嬢が例によってお断りしたあと、以前にも同様の内容で問い合わせがあった同一人物のように思われるが・・・と独り言を云っているのが耳に入ったそのお馴染みさんが、かなり的確な分析をしてくれた。

 どうぞどうぞと奨めてほしいんですよ。
 その心理、私も以前はそうだったのでよく理解できるのですが、それで何度も痛い目に逢って来たので、どうぞどうぞの巧言令色の手にはもう乗りませんよ。
 豪華な舞台装置で雰囲気は素晴らしくても、ほとんどが売らんかな主義の薬局ばかりに出合って、一向に効き目がでなかった。
 以前なら問題外と思って絶対にパスしていた無愛想な村田漢方堂薬局のサイトが却ってマシかもしれないと思って、遠路はるばる来た甲斐があったというものですよ、という主旨である。

 しばしばかかる歯切れの悪いお問い合わせの数々の患者さん心理を的確に分析してくれた訳だが、もちろん、当方とてよく分かっていることである。

 こちらがどうぞどうぞと揉み手をしないと来れないような煮え切らない人達まで来て欲しいとは思わないっ。

 こちらだって真剣勝負でへとへとになるまで無い頭を振り絞る神経消耗戦の仕事に、相手があやふやな態度や思わせぶりであっては、一気にやる気が削がれて、まったく戦意喪失である。

 それにしても強い決意も出来ないうちから、煮え切らない電話の問い合わせがこうまで頻繁にかかると、仕事の邪魔になること甚大である。

 煮え切らないうちから電話で問い合わされたところで、どうぞどうぞと奨めることは絶対にあり得ないどころか、受付嬢はお断りばかりに専念するのが通例である。

IMGP6814
IMGP6814 posted by (C)ヒゲジジイ


2009年09月01日

漢方薬によるアトピー性皮膚炎治療に失敗する人達

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DSC03161 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨夜、上記のタイトルで記事を書くつもりだったが、ブログシステムが作働しなかったので、急遽、他のブログに変更した。
 今朝になってこのブログも正常に作働しているが、いまさら同様の記事は書けないので、興味がおありだったら以下を参照されたい。

アトピー性皮膚炎の漢方薬は一時的にしか効かないと思い込んでいる人達

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DSC03198 posted by (C)ヒゲジジイ



posted by ヒゲジジイ at 08:55| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする