2009年08月01日

耳鳴の漢方薬は気剤が有効なことも多い

美しいカメムシ
美しいカメムシ posted by (C)ヒゲジジイ

 耳鳴の漢方相談では、多くの人が根気がないので手間隙かける割には短期間で諦めてしまう人が多いので、あまり好きな漢方相談ではないが、気剤が有効なケースでは比較的速効であることは少し前にも書いた。

 現実にはジメイ丸だけが耳鳴の漢方薬というわけではないのである。

 最近も仮面鬱病的な人にかなりな速効が出ているが、今後も真面目に継続するかどうかは御本人の問題である。

 耳鳴で神経症に陥っているケースでは、焦りが強くて客観的な報告が得られないケースもあり、御高齢者では若い人よりも焦りの度合いがあまりに強いケースが多いので、常連さんやお馴染みさんの御家族でもない限りはお断りしている。

 それでも香蘇散や四逆散などの気剤が適応する場合は、複数の配合方剤を綿密に計算すれば意外な速効が得られる。

 真剣に腰を入れて相談してくれれば、高確率で耳鳴もかなり軽減できることが多いのに、実際は耳鳴の御相談者の多くは「せっかち」な人が多いようで、腰を据えて頑張ろうという気概に乏しいように思われる。

 最近も四逆散レベルでも速効が得られた人がいるが、これらの方剤を含めて、体質に合った複数の方剤を徹底的に続けている人は一部の人に限られている。

 かなり複雑な配合になるケースもあるからかもしれない。

 どうも他の疾患とは異なって、熱しやすく冷めやすい人が多い疾患なのかもしれない。
 加えて、生命に関わる疾患でもないという安易さが相談者にもあるのかもしれず、漢方薬を民間療法レベルにしか考えてない人達が多いような雰囲気がある。

今日も曇天の中のツバメ
今日も曇天の中のツバメ posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:耳鳴 頭鳴 耳鳴り

アトピー性皮膚炎梅雨時の異変の対処法

美しい?カラス
美しい?カラス posted by (C)ヒゲジジイ

 数年も当方の漢方薬を継続されてる人で、休日になるとマニキュアを行っていたとんでもない女性がいた。
 だから折々に軽度の再発を繰り返していたのである。

 まさかっ!?と思うことをやっていることがあるので、いくらお馴染みさんになっても油断もスキもあったもんじゃないっ(苦笑。


 ところで、高温多湿が続いた梅雨時に、一定の効果が持続していたアトピー性皮膚炎の人達でも、季節の異変に反応してやや逆戻りして微調整が必要となった人達があった。

 新人さんたちのなかでは、それまで順調に経過していたのに、発疹が再発したり熱感と痒みがぶり返したりで、黄連解毒湯や地竜の追加が必要となった人達がいたが、世間でしばしば投与される消風散ではますます逆効果だったが、村田漢方堂薬局ではアトピーに消風散が有効だった例は僅少である。

 二年も続けてほとんど治癒に近づいていた人達でも、やけに浮腫みっぽくなり乾燥感が強まった人達がいたが、これは六味丸系列の地黄のねっとりとした滋潤作用が一時的に邪魔になって来た証拠で、いずれも六味丸系列の方剤を休薬するのと同時に、猪苓湯製剤に重点を置くことで解決している。(もちろん、これらの異変は一部の人達に限られる現象である。)

 このように一年間を通じた四季折々の変化に対処する必要が最も生じやすいのがアトピー性皮膚炎であるから、しばしば見られるように、一定の効果があったからといって自己治療に走って無音となるのがいかに安易なことか分かろうというものである。

 といってもどうせ彼や彼女らには馬の耳に念仏だから、どうぞ御勝手に・・・自己責任の問題ですからねっ。

 アトピー性皮膚炎を舐めてかかるとロクなことはない。

早朝曇天のツバメたち
早朝曇天のツバメたち posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:38| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする