2009年06月29日

葛根湯の適応証について

フロント係りのカラスです
フロント係りのカラスです posted by (C)ヒゲジジイ

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 色々検索していて、こちらへたどり着きました。
 現在、頭痛や肩こりを感じる時に、葛根湯・ロキソニン・カフェイン・安中散等が配合された漢方を飲んでいます。

 葛根湯の成分であるマオウのためか、服用後しばらく経つと首から上がのぼせたかのように感じ、汗をかきます。

 この症状がでるのは、体にとっては負担なのでしょうか?

 継続するか否か、アドバイスいただけたらと思います。

 余談ですが、葛根湯と四逆散を同量で配合したものを内服すると痩せるという噂を耳にしました。これはどういう作用で痩せるのでしょうか?

ご案内係りはホオジロです
ご案内係りはホオジロです posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール: 貴女の頭痛や肩凝りに葛根湯が本当にフィットしているものなら、ロキソニンなどの西洋医学の医薬品は短期間でほとんど必要がなくなるはずです。

 葛根湯の適応条件は、ご自分で(1)首の真裏を揉むと気持ちがよく、(2)その同じ首の真裏を温めると明らかに気持ちが良い、という二つの条件が最低限揃わない限りは葛根湯証ではありません。

 この二つの条件が本当に揃っているのでしょうか?

 もしも揃っていなければ即刻中止すべきです。

 もしも二つの条件が揃っていて「服用後しばらく経つと首から上がのぼせたかのように感じ、汗をかきます」というのであれば、薬用量が多過ぎるのか、安中散まで配合して温め過ぎで、安中散が不要な可能性が高いことになります。
 安中散にも発汗作用のある桂皮が配合されており、葛根湯中の桂皮とダブルからです。

 発汗作用があるのは、麻黄ばかりではなく桂皮や生姜にもかなりな発汗作用があります。

 「葛根湯と四逆散を同量で配合したものを内服すると痩せるという噂」は、まったくナンセンスで悪い冗談としか思えません。

 以上、取り急ぎお返事まで。

ご案内係りはホオジロです
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おり返し頂いたメール:さっそくのお返事ありがとうございました。
 根拠となることがわかり、納得しました。
 ありがとうございました。

フロント係り助手のホオジロが職場放棄
フロント係り助手のホオジロが職場放棄 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:葛根湯
posted by ヒゲジジイ at 17:43| 山口 ☔| 病院の保険漢方による誤投与あるいは危険な配合 | 更新情報をチェックする