2009年05月30日

「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令」という迷文

曇天の空を鳩も飛んでいました
曇天の空を鳩も飛んでいました posted by (C)ヒゲジジイ

年齢 : 30歳〜39歳の男性
ご職業 : 医療・福祉関係
簡単なご住所 : 北海道
お問い合わせ内容 : 村田先生

拝啓 はじめてメール出させて頂きます。

 北海道在住の●●と申します。医薬品のインターネットや郵送を使った販売について、先日村田先生は厚生労働省に良識が残っていたという記事を書かれていましたが良識のかけらもないものとなってしまいましたね。

 同一店舗はいいとしても同一医薬品に限定されるというとんでもない限定事項がついてしまいました。これでは「証」が変わったら対応できません。村田先生はどう対応されていくのでしょうか。                               敬具


お返事メール:ブログへの転載の可否の項目にチェックが無い場合は、原則的にお返事は遠慮させて頂くことになっていますが、あまりにも愚問なので、敢えて御返事させて頂きます。

 厚生労働省の愚官たちの作文力は、厚生労働省の官僚さんたちの作文力 この程度の人達です。
 だから良識も常識のかけらもないことは先刻承知のことです。

 ところで、このたびの二年間の経過措置の問題等も含めて、早速、東京地裁に提訴された人達もおられるわけで、おそらく今回も薬局の距離制限訴訟と同様、違憲判決が出され、厚生労働省の連敗記録が増えることでしょう。

 おっと、証が変わった時はどうされますか?という愚問でしたね。

 証が変わるような大事な節目では直接来局願うのが常識でしょう。

 ネット通販専門の薬局と同類に置かないで頂きたいものです。

お庭の仲間達
お庭の仲間達 posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 05:52| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2009年05月29日

ニンニクがアトピーに良い???

天津感冒片や涼解楽にも配合される金銀花
天津感冒片や涼解楽にも配合される金銀花 posted by (C)ヒゲジジイ

 アトピー性皮膚炎が悪化して、様々な療法を試みて精根尽きて?か、漢方相談に来られる人は多いが、昨今、やや目立つのがニンニクがアトピーによいと信じて、かなり積極的にニンニクを摂取していた人達である。

 即刻中止してもらうのが通例であるが、アトピーは冷えが根本原因などと極めて短絡的な結論を出して宣伝されるところがあるらしく、一部のアトピーの人はその妄説を信じて、なかでもニンニクが代表的な温める食品として積極的に摂取する結果となっているらしい。

 そもそもアトピー性皮膚炎は「冷え」が原因であれば、一昔前、大東亜戦争以前の時代は、暖房設備も貧弱で、温暖化の問題もなかった時代こそ、冷えが原因となる疾患がさぞや多かっただろうと想像に難くない。
 しかしながら、その冷えが原因となる疾患が多かったハズの戦前に、アトピー性皮膚炎が蔓延していたという話は寡聞にして耳にしたこともないし、読んだこともない。

 事実、大東亜戦争以前にアトピー性皮膚炎患者が日本国内にいたのかどうか?
 当時はまだインスタントラーメンもなかったし、スナック菓子類も皆無な時代である。多種多様な皮膚病は存在していても、アトピー性皮膚炎だけは僅少であったはずである。

 このような幼稚な論証を試みただけでも、昨今しばしば耳にする「アトピーは冷えが原因」だと吹聴される妄説を粉砕することが出来るはずである。

 要するに、馬鹿の考え休むに似たりっ

むくむくやっぱりムクドリ
むくむくやっぱりムクドリ posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 20:25| 山口 ☀| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

2009年05月28日

突然に子供さんやご高齢者を引率して来られても、常連さんやお馴染みさんのご家族でもない限りは無駄足です

ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)
ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳) posted by (C)ヒゲジジイ

 常連さんやお馴染みさんのご家族でもない限りは、初めての人達がご家族の心配からご高齢者や子供さんを連れて来られても、成功率はとても低い。
 だから、スタッフの少ない村田漢方堂薬局では、お互いの無駄な労力を惜しむあまり、昨今では最初から全面的にお断りしている。

 無駄と分かっていて、心身ともに消耗の激しい弁証論治の思案に熱が入る訳がない。

 ご本人でもない御家族からお電話やメールの問い合わせにお断りすることにも、ものすごいストレスと精神的な消耗も激しい。

 まさかケンモホロロに断る訳にも行かず、さりとて本音をぶちあけてしまえば、病気でお困りのご本人やご家族の気分を害しては申し訳ないなどと遠慮が出ていたが、昨今は当方の忸怩たるジレンマの足下をさらうかのように頻繁に同類の問い合わせがあるので、とうとうこちらも居直ってしまった。

 駄目なものはダメだ。

 ご本人みずからの意志で、強い決意のもと、賭けのつもりで来られる真摯な人でなければ、お断りである。
 実際にそのような真面目な人達が常に途切れることがない。

 最初はとても緊張した面持ちで来られる人ばかりだが、その誠実さがこちらの胸を打つのである。

 テレビやマスコミでしたり顔した識者といわれるコメンテータ達が眉間に皺を寄せるがごとき偽善は真っ平だ。
 あんまりきれいごとをぬかすなよっ。

 こちらは真剣勝負で頑張っているが、出来ることと出来ないことがある。
 例外は、常連さんやお馴染みさんのご家族だけである。

ゼラニウム
ゼラニウム posted by (C)ヒゲジジイ


2009年05月27日

腹立たしい日本的イジメ社会の現実

言わずと知れたカラスですよっ
言わずと知れたカラスですよっ posted by (C)ヒゲジジイ

 一昨日のブログの中に
ご高齢者や子供さんの御相談は、そのご家族が既に当方の漢方薬の利用者である場合に限らせてもらっている。さもなければ意思の疎通がはかれないからである。

 話はそれるが、昨今しばしば、御家族の依頼で子供さんや御高齢者を連れて行くので漢方薬を購入できないだろうかという質問メールや電話が頻繁である。
 残念ながら、当方はスタッフが少ないのですべてお断りさせていただいている。

 子供さんや御高齢者の御相談は、その御家族が当方の漢方利用経験者であることを必須条件にさせてもらっている。
と書いていたところ、ここを読んだと言いながらも、ご高齢者や子供さんの漢方相談に乗って欲しいというご家族の依頼が殺到して頭に来ているっ!

 書かなければよかったと後悔しているが、わざわざお断りしている内容を敢えてやって欲しいと申し込む根性が理解できない。しかも遠方の人達ばかりなのであるっ!

 昨今の日本社会というものは、上は厚生労働省のような反日組織を代表とし、世間一般の社会風潮も同様にイジメ社会と成り下がっているのはいまさらいうまでもないが・・・病気を盾にすれば水戸御老公の印籠とばかりに、なんでも可能と思うのは大間違い。

 当方とて同じ人間、ぎりぎりの体力と精神力で少ないスタッフでがんばっているのだ。
 だから漢方相談薬局として、できることとできないことをキッパリとHPやブログに明記して来たつもりだが、それを敢えて強行突破を試みようとされる人達の神経がまったく理解出来ないっ!

 これがイジメ社会の日本の現実なのだろうっ

早朝曇天ムクドリの飛翔
早朝曇天ムクドリの飛翔 posted by (C)ヒゲジジイ


2009年05月26日

こちらからの返信が届かないっ!

今日も元気なスズメのボクチン
今日も元気なスズメのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日来られた新規の漢方相談の人の携帯からもらったメールに対する返信が届かない。返信不能の記録が何度送っても戻ってくる。

 メールで交信が出来るように、空メールでも送っておくように言っておいたそのメールではあるが、これでは交信不能である。

 このようなケースが生じないよう、遠方に帰られる前に、お互いの目の前でメール交換をして確認しておくのが最近の習慣となっていたが、休み明けの月曜日の朝だったので、うっかりしていた。

 明日も新規の御相談者が来られる予定だが、先週の半ドンの土曜日にも2名新規の御相談者が来られた。

 遠近様々だが、最も神経を使う新規の漢方相談が毎日続くと、休み明けの月曜日からもうバテている(苦笑。
 
 おまけに昨今、気まぐれのボクチン(中年オス猫)が、この暑いのに一緒の布団で寝たがるので、派手な寝返りも打てず睡眠不足気味(涙。

 休日にはあれほど元気で畑の中を鳥や蝶を待ち伏せて右往左往動くのに、仕事が始まると途端に元気がなくなる老いぼれ状態。日によっては仕事の合間を縫って裏庭に出ることも出来ずに、奥のベットで寝転がっていると直ぐに電話や常連さんの来局がある。

 ・・・とここまで書いて笑ってしまった。
 仕事嫌いのクソジジイのようだが、ブログやホームページのお陰で昨今では滅多に物見遊山や、お断りせざるを得ない不得意分野の人達が来られるケースは少なく、みずから望んで強い決意のもとに来局される人達ばかり

 それゆえ、ない頭を振り絞り続ける毎日で、これに睡眠不足が重なって、慢性疲労状態が続いているために思わず愚痴が出たのだった。

 先週の土曜日は薬局を開く前から新規の人が来られたので、そのまま途切れることなく午後の閉店後はかなり疲労困憊で、ようやく休息できてホッとしかけた頃に、またまた立て続けにお邪魔虫電話がかかって昼寝を妨害されて最悪だった。

 見ず知らずの遠方の人から、症状が苦しいからと人の迷惑は眼中に無い不躾な電話には、ほとほと辟易している。

ED50-200mmf2.8-3.5SWDを使ってモンシロチョウを空中で止める
ED50-200mmf2.8-3.5SWDを使ってモンシロチョウを空中で止める posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:36| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2009年05月25日

ヒゲジジイよりも若い年齢層ばかり

ムクドリ尽くし
ムクドリ尽くし posted by (C)ヒゲジジイ

 もともと最も多い病気の御相談者は、悪性腫瘍のご相談であり、地元近辺のみならず県外から通って来られる人も多い。
 いつの間にか、新人さんたちのほとんどはヒゲジジイよりも若い年齢層か、少なくとも同年代の人達なのである。
 
 但し、癌や悪性腫瘍でなくても、もともとご高齢者や子供さんの御相談は、そのご家族が既に当方の漢方薬の利用者である場合に限らせてもらっている。さもなければ意思の疎通がはかれないからである。

 話はそれるが、昨今しばしば、御家族の依頼で子供さんや御高齢者を連れて行くので漢方薬を購入できないだろうかという質問メールや電話が頻繁である。
 残念ながら、当方はスタッフが少ないのですべてお断りさせていただいている。

 子供さんや御高齢者の御相談は、その御家族が当方の漢方利用経験者であることを必須条件にさせてもらっている。

 ところが、これにも逆の例外もあって、そのような当方のお馴染みさんがご姉妹を連れて来られたケースでさえ、用足しに行かれている隙に、御本人がこっそりと、「妹が無理に連れて来るから・・・私は本当は漢方薬は飲みたくないんだけど・・・」と言われたケースでは直ぐに御相談を中止した。

 一般的によくあるケースでは、遠方から取り巻きの女性親子が沢山同伴された中年男性が病気のケース。
 回りの人達は熱心にお願いされているのに、本人は不貞腐れた態度なので、本人の意思を伺うと、無理矢理連れて来られたのだといわれる。

 このいずれのケースも、時間の無駄だから止めときましょうとお断りした。
 御本人自身に当方の漢方薬に賭けてみようという強い意欲がない限りは、どのようなケースであれ、いずれもお断りしている。

 稀に例外があるのは、数十年来の常連さんに強く依頼された時だけである。

飛ぶのが仕事の雀たち
飛ぶのが仕事の雀たち posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:37| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2009年05月23日

新型インフルエンザ騒動

おたおり:東海地方の女性薬剤師

 こんにちは、昨今のマスク騒動には、唖然としてしまいますね。

 普段は閑散とした薬局に、長蛇の列でマスクを買いあさる映像を見て、”こんなものなのか〜”と溜息が出てしまいます。

 こちらにも、”お宅にマスクありますか? 最近は漢方ばかりやってみえるで、来る機会が無いんやけど、亡くなったあんたのお母さんがやってはった頃は、ちょくちょくお邪魔しとった者やから、何とか分けてもらえんやろか?本当は少しくらいあるんやろ?”

 もう、何とお返事したらよいのでしょう・・・・・。柴胡疏肝散加減方を煎じて飲みまくっております・・・トホホ

 こんな問い合わせは、普段一切来たこともない、一見客ばかり。ひげ先生でなくても、ブチ切れますわ。

 それに引き替え、こちらの常連さんは、先生の所と同じく、マスクの問い合わせなど一切ありませんし、皆さん普段からの養生で、非常に冷静で落ち着いたもんです。

 マスクよりも、自分の免疫を整えることの方が、ナンボか有効なのにね・・・。
 夜更かし、寝不足、大食いこそ、マクロファージを疲弊させ、潜伏期間中に負け戦となり、発病を許してしまうことを声を大にして伝えたいのだけれども、専門家ですら、”漢方屋さんは、麻黄湯さえあれば大丈夫だよね!”なんて言ってる始末だから、お話にならないですよね・・・・。

 先生がおっしゃる縁無き衆生とはこのことで、私ももう無駄な努力はしません!
 もう、婆さんなんだから体をいたわらねば・・・。

 それにしても、先生と同感で、この秋以降が、非常に危惧されるところです。
 今から常連さんにさらなる養生を徹底していただき、勝てる体作りを目指します。
 私は、湿熱の方と、陰虚の方は特に要注意!と考えています。

 新型インフル騒ぎで、厚生労働省も、例の郵送販売特例の件、審議どころではないかもしれませんね・・・・。

時には癇癪を起こすスズメです
時には癇癪を起こすスズメです posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:おたよりありがとうございます。

 昨日は直接、マスクを求めて見ず知らずの中年女性が来られてビックリでした。マスクがどれだけの効果を発揮するのかどうかはともかく、異様な雰囲気に驚かされました。

 当方では常連さんよりも、各地のお馴染みさんがあやしい発熱や寒気に襲われ、もしかして新型インフルエンザかと心配された人もおられます。

 遠方ゆえ、念のため通院を奨めた人もいるのですが、新型だったらニュースになって大変だからと拒否されました。弁証論治にもとずく配合変化で次第に治まりました。

 昨日は、お馴染みさんから電話で、咽喉腫痛に寒気がして節々も痛いというので、珍しく涼解楽(銀翹散製剤)と板藍茶とともに一時的に麻黄湯が必要なケースか???と怪しんだのですが、無理して直接来て貰うと、明らかに銀翹散証に一時的に葛根湯証が混在しているだけのようでした。

 この方も間接的に関西の人と接触があったので、新型インフルエンザを心配しておられましたので、じゃ〜病院に行ってみますか? と奨めたところ、絶対にイヤだとケンモホロロです。

 今回はタミフルが良く効くそうですよと告げたのですが、すでに常備している天津感冒片や板藍茶などを使用しておられ、さいわい発熱もなく、寒気と軽度の節々の違和感が気になる程度で、明らかに葛根湯証が一時的に混在しているだけのようでした。

 麻黄湯証を合併しておれば、強烈な悪寒と節々のかなり強い疼痛のみならず腰痛さえもともなうのが通常で、昨今、当方では滅多に遭遇しない症状です。

 インフルエンザに麻黄湯がタミフルと同程度の威力を発揮するなどと発表されるお医者さんたちが存在すること自体が、とても不思議でなりません。

 ところが市井の医師たちの漢方薬の使用方法がいかに眉唾物であるか、という恐るべき事実を掴んでおります。

 直接某内科医から仕入れた話ですが、巷ではタミフルと麻黄湯を同時に併用されるケースがとても多いというのですから、開いた口が塞がりません。

 インフルエンザに麻黄湯というのは、どうやら完全に病名治療的にマニュアル化されているらしい雰囲気で、空恐ろしいものを感じる昨今です。

スズメも立派な小鳥です
スズメも立派な小鳥です posted by (C)ヒゲジジイ

2009年05月21日

代用薬では効果がないケースでは当然ながらまったく同じ漢方製剤でなければ効果が出ないかも?

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢: 20歳〜29歳の男性
ご職業: 会社員
お問い合わせ内容: はじめまして、漢方について調べているうちに貴サイトを見つけ拝読しました。
 大変、漢方に造詣が深いようでいくつかご質問出来ればと思いこれを書いております。

 漢方については、昨年の9月にシンガポールを訪問した際、人に薦められて立ち寄った中医で処方されたのが初めてです。

 その際「柴胡疎肝湯・温胆湯・枳実・枳殻・麦芽・香砂養胃湯・四逆散・莪朮・蒲公英」の組み合わせをエキス剤で処方されました。

 症状としては、食欲不振・消化不良・口内不快感(舌苔が濃い)などです。

 日本の漢方薬局やお医者さんにこの処方を見せると、「薬味が重なっているし、こんなに色々いらないはず」と言われるのですが、これが大変良く効きました。(飲んだ翌日か翌々日位にはお腹の調子が良くなり舌も驚くほどきれいになりました。)ただ、購入した一週間分が切れると、次第に元に戻ってしまい、それ以来日本で色々と試していますが、今ひとつピンと来るものがありません。

 エキス剤では「六君子湯・四逆散」「加味逍遥散」「桂枝加芍薬湯・香蘇散・四逆散」「香蘇散・茯苓飲合半夏厚朴湯」「平胃散・半夏瀉心湯」など試しましたが、効果が思わしくなく、煎じ薬に切り替えることにして「芍薬6、甘草3、香附子6、茯苓6、半夏5、生姜3、白朮8、蒼朮6、人参6、川弓6、黄連3、酸棗仁8、石榴皮4、当帰5」を医師から出してもらいました。

 二週間分処方してもらいこれを5日間ほど飲みましたが、日を追うごとに調子が悪くなって行く(腹鳴り・口内不快感の悪化、舌苔が茶色く染まって色が落ちない)のが分かったので、処方を変えてもらいました(「芍薬6、甘草3、香附子6、茯苓6、半夏5、生姜3、陳皮5、人参5、川弓6、大棗3、黄連5、石榴皮4、当帰5、沢瀉5、山薬5」)。

 しかし、これもしばらく飲んだもののやはり調子が悪くなり、現在医師を変えようか思案しています。

 そこで、量・内容などの観点から見て適切な処方がなされているのかというのが、ご意見頂ければ幸いです。
 私の体質に合ったものかどうかは実際にお会いしてみて頂かないと分からないことだと思いますが、中医学・漢方の理論から見て理にかなった処方がなされているか(それが出来るだけの知識・実力を持った医師なのか)、見解をお聞かせ頂ければと思います。

 よろしくお願いします。

スズメのまだ幼い兄弟
スズメのまだ幼い兄弟 posted by (C)ヒゲジジイ

御返事メール:その配合で大いに効果があったということこそ事実であれば、事実こそまさに真実ですから、複雑な配合だからといって否定することはできません。

 ところがどちらの先生も同様の配合がなされてないので効果が出なくても不思議はありません。
 肝腎な莪朮が配合されておらず、そのほかの点でも、シンガポールでもらった漢方薬類とは似て非なる配合ばかりです。

 どの先生も、真面目に同様な処方内容を提供する努力がなされてないようです。

 ですから、最善の方法はまったく同じものを入手するのが一番だということになります。

 漢方薬のような天然物になると、極端な場合は同一処方でも、各メーカー間でも効果の優劣がかなり大きく出ることも多いのですから、ましてやそのような複雑な配合になれば、なおさらです。

 貴方にとっては、まったく同じ薬を入手しない限りは、その時と同じ効果を得ることは難しいかもしれません。

 以上、取り急ぎお返事まで。

スズメのまだ幼い兄弟
スズメのまだ幼い兄弟 posted by (C)ヒゲジジイ



posted by ヒゲジジイ at 23:19| 山口 ☔| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2009年05月20日

焦り過ぎる人はうまくいったためしは僅少

 先日、某メーカーの社員の人が、同業の薬局さんがタイトルに類似した記事を書かれているというので、そのコピーをを見せくれたが、まったく同感である。

 昨今、チェックをやや厳しくして、神経症的に焦り過ぎる人を避けるようにしている。
 過去にこの種の人達の多くは数ヶ月も頑張れずに、いつの間にか消え去っているので、現在は、そのような人達は皆無に近いはずである。

 過度に焦っている人は、素直に中医漢方薬学の流儀に従おうとされず、種々の独自の調査による治療薬を提案されることが多いので、しばしば辟易させられたものである。
 こちらの冷静な判断を狂わすので、途中で投げ出してしまいたくなるのが必定である。

 今年に限って言えば、どうしたことか著効例が続出して気味が悪いほどである。最後までうまくいけばよいが・・・それはともかく、中でも驚くのは、近年珍しく、難治性の拗れた疾患ですら、単方や数処方の併用くらいで、初期に速効が出ているケースが目立つのである。

 先日の極め付きは、尋常性乾癬が六味丸単方10日分で著効が得られているのには驚いた。

 昨年のトップは、三種合併型の膠原病に疎経活血湯加減方の製剤一種類により、僅か半月で、微熱や関節痛など諸症状が雲散霧消して、今日に到るまで再発はみられないケースである。

 アトピーはアトピーで、ステロイド外用剤に嵌ってどうしようもなくなっているような人達が、僅か猪苓湯と茵陳蒿湯の併用くらいで速効が得られているケースが目立ち、これに六味丸系列の方剤が加わって、基本的な三種類だけで改善しているケースも目立つ。

 それとは別に、加味逍遥散を主方剤として他方剤を適宜併用することでかなり順調に経過しているアトピーの女性もかなり多い。

 他方では、すでに医療用などで加味逍遥散を服用経験済みの人たちが、当方で出す加味逍遥散製剤を主体に他方剤の併用により、著効が得られている血の道症関連の女性は、近年、際立って顕著である。

 蒼朮が配合された間違った加味逍遥散製剤と正しい加味逍遥散製剤との効果の違いがここまで出るとは、信じられないほどである。

 蒼朮を配合した加味逍遥散製剤が漢方処方の医薬品として承認される類の信じれらない馬鹿げた話は、この漢方界では五万と転がっている。

 これらの問題事例は、ヒゲジジイがあの世におさらばする前に、間違いだらけの漢方と漢方薬という遺言サイトに、もっともっと詳しく追加するつもりでいるが、これが日本漢方界の実情である。

 といって、ヒゲジジイは過度に焦る人や、純粋な心の問題関連の漢方相談は大の不得意である。
 物見遊山で来られたり電話で気楽に問い合わせるような人は、さらに御免であるが、ところが、人生一度の大きな賭けの積もりくらいの意気込みで、意を決してやって来られる真剣・真面目な人達では、運が良ければ、驚くほどの結果が伴うことも多い現実がある。

 今月だけでも二例、超難関の事例でさえも、CTなどの諸検査で主治医が「あり得ない珍しいケース」と賛嘆された事例が続いている。

 でもね〜、昨日などは一日中、店頭のみならずお馴染みさんや常連さんの電話による補充注文が殺到したために、午後には疲労困憊の末、本当にあの世に行くのではないかというほどの窮地に陥って、それを何とか救ってくれたのが牛黄製剤や麝香製剤の併用だった。
 
 歳は摂りたくないもんです。

 だから疲労困憊にならないよう、新しいご相談者は必然的に狭き門とならざるを得ない訳でしたっ。
 それでも連日のように新しい人が続いているのは、真剣で真面目な人達が意を決して来られているから放っておけないのである。

 でもね〜、今日みたいに新人さんがたまたま来られなかったヒマであってしかるべき日に、どれだけのお邪魔虫電話がかかったことかっ。

 「馬鹿じゃないの」と言いたくなる電話ばかりが一日中続いたのはどうしたことか。
 ほんとうに馬鹿馬鹿しくて書く気にもなれない問い合わせ内容ばかりであるが、たとえば、

 「鼻水が止まらないんですけど、どんな薬がよいか教えてもらえませんか?」などと見ず知らずの人間に、どうして電話くらいで教えることができるのか、こちらの方が訊きたいくらいだっ!

ぶんぶんぶん蜂が飛ぶ
ぶんぶんぶん蜂が飛ぶ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 22:48| 山口 | 近況報告 | 更新情報をチェックする

2009年05月18日

クリック数が激増中の風邪・インフルエンザのブログ

 昨日から、この季節にしては異常にクリック数が増加しているのが、

漢方と漢方薬は風邪・流感(インフルエンザ)に本当に有効か?

である。
 このブログには既に新型インフルエンザ対策私案を繰り返し述べている。

 私案といっても地元では常連さんやお馴染みさんがここ十年以上、多くの人が実行して大いに成果を上げている方法だから、今回の弱毒性の新型インフルエンザにも多かれ少なかれ予防効果あっても不思議はない。

 おまじないと思って実行している人もいるが、地元では絶賛してくれる人が多いのは結果がすべてだからであろう。

 といって、無効だった場合に非難されたくないので、ぜんぜん信じてもらう必要はありません。
 必ず専門家と相談して行うべき方法なので、念のため。

マクロ撮影ではなるべくボケを少なく
中医学の専門家に相談しましょう posted by (C)ヒゲジジイ

2009年05月17日

人間を辞めたくなるとき

 土曜日は一週間の疲れが出て、夕飯後に寝込んでしまった。目覚めるまでいつになく夢を見続けていた。
 難問の仕事にうなされ続けてようやく2時に目が覚めた。

 夢にうなされた遠因は、仕事で必須のプリンタが廃インクがいっぱいになりかけているサインが続くので吸収体交換にメーカーに送っていたところが、返還されたキヤノンのプリンタが悲惨な状態で帰って来た。カラー印刷が出鱈目である。

 送り状の発行など様々な領域で、本業の半分近くの仕事をやってくれている大事なプリンタである。

 以前もプリンタが故障したときに修理を出した同じメーカーは有料でありながら、ぜんぜん故障は直っておらず、再度送り直したことがあったが今回も同様であるどころか、ぶっ壊されて戻ってきた。

 再度送り直す手間は、業者がやってくれるとはいえ、仕事で必須のプリンタである。
 たまたま同機種が二台あるのでなんとか賄えるが、この一流のメーカーにしてこのような杜撰な仕事である。
 新機種が発売されるとしばしば不具合が生じることで一時問題になったこともある企業である。

 日本の代表的な企業でもこの通りだから、ましてや国民の血税を食い物にして、事実上、国民を支配する官僚たちが、厚生労働省のように確信犯的に敢えて愚策を連発し続けて国民を不幸のどん底に陥れる不条理に不快感が最高潮に達していた。

 敢えてする厚生労働省の確信犯的な愚策は何を意味するのか、諸説を色々な人から訊いたり読んだりするにつけ、この日本に明日はないだろうな〜という慨嘆とともに一週間の疲労も手伝って、難問の仕事が夢にまで出て、うなされ続けてしまったのだろう。

 この日本がここまで堕落するとは、日本人のブザマな様子をこれ以上見たくないので、時々人間を辞めたくなるときがある。
 若い頃に叩き潰したサンドバックの二世が残っているので、それをまたぶらさげてぶん殴ることにしようかっ。

恐ろしいスズメバチが家に巣をつくっている!
恐ろしいスズメバチが家に巣をつくっている! posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 11:10| 山口 ☁| とんでもない話や、信じられない困った話 | 更新情報をチェックする

2009年05月15日

電話で来局を予告された人は全員来なかった

 だから電話は信用できないのである。
 今月だけの話ではあるが、他にも得体の知れない業者からの様々な勧誘があるし、ロクな電話がかかってこない。

 村田漢方堂薬局の電話というものは、大切な常連さんやお馴染みさんの補充注文や電話相談のためにあるのだから、妨害しないでほしい。

 電話でわざわざ来局を予告されるのは構わないが、こちらの受付がおべんちゃらを言わないからといって、それでなくとも不安なところへ決心が揺らぐのかもしれないが、一方的な来局予告をこれまた一方的にすっぽかすのである。

 これが本気かどうかの最初の関門であるから止むを得ない。本気の人達はその不安を乗り越えて、人生の大きな一つの賭けに出て来られるのである。

 しかしながら、そもそも電話で予告される人の全部とは言わないが、多くの人は明らかにお愛想を期待しているのか、行ってやってもいいぞ、という雰囲気が見えみえなのである。
 だから電話の応対にも気合が入らない。

 そのような人達に限って、店を開ける寸前の最も忙しい時間帯にかけられるのでありがた迷惑なのである。

 それでなくとも立派な人材が集まっているはずの日本の官僚たちの横暴な振る舞いからも類推できるように、この日本国に住まう国民の精神的な堕落が目に余る昨今である。

 こちらは受け入れ態勢において、まさかクレーマーではあるまいなっと、常に警戒を怠らないのである。

 だから実際に来られる人は、多くは緊張の面持ちで決死の覚悟で来られるから、気合が違うのである。
 そしていずれの人も、自身でも真の漢方薬、中医漢方薬学の流儀を少しずつでも理解しようと努力される人達である。

 自慢じゃないが、今年は例年に無く速効例が頻出しているが、それはお互いの気合によるもので、これを禅語ではソッタクドウジと言う。

 速効例が頻出しているからといって、すぐすぐ根治したり体質改善が短期間で行われるわけではないので、運よく速効が得られた人ほど油断大敵であることを心すべきであ〜るっ。

可愛いヘリコプターの日常
可愛いヘリコプターの日常 posted by (C)ヒゲジジイ

2009年05月14日

東海地方の女性薬剤師さんが厚生労働省に提出されたパブリックコメント

おたより:東海地方の女性薬剤師

 ご無沙汰いたしております。
 厚生労働省の措置について、実に心外です。私もパブコメに投稿しました。
以下全文です。 ブログ掲載OKです。

[件名]:薬事法施行等の一部を改正する省令案について

[意見](2)継続使用者に対する経過措置 郵便等販売の方法等

意見内容 この案に反対。初回対面している場合には2回目以降の電話郵送を認めてほしい。

6月からの改正薬事法で、今まで服用してきた漢方薬が入手できなくなるということで、多くの患者さんから不安の声が上がっております。
こちらでの漢方薬の郵送は、

1,長年こちらに漢方相談に来られていたが、転勤、進学、結婚等の理由により引っ越され、安心して相談するところがみつからないため、電話やメ〜ルでの相談の上、引き続き送ってほしいというもの

2,近くに相談できる漢方薬局がみつからないので、何度かはこちらに直接相談にこられ症状や体質等は把握しているが、あまりにも遠方のため、継続のために送ってほしいというもの

3,家族に連れられて、直接相談に来ているが、本人の体調が悪く、度々相談に来ることが出来ない、あるいは家族の都合がつかない、高齢で交通手段に困る等の理由により送って欲しいというもの

いずれも、患者さんご本人と直接お会いして相談された例であり、患者さんの病歴、薬歴、体質、食等を把握した上で、まじめに相談の上、ご購入いただいておりますが、これをインターネットによるカゴ入れ販売等と同じ扱いをされることに対し、強い憤りを感じております。

現在多くの患者さんが、漢方薬にて体調を維持され、また困ったときにはいつでも相談できる・・・という安心感を持っておられますのに、このままでは不安感が募り、体調を崩される方が続出することが懸念されます。
調剤薬局は数多くありますが、長年慣れ親しんだり、自分と波長の合った漢方薬局を新たな地で探すことは、患者さんにとっても大変に困難なことです。

漢方薬や伝統薬の相談販売に対する適切なる措置を再度熟考いただけることを、患者さんのために切に望みます。


病み上がりのボクチン
病み上がりのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:パブコメへの投稿文の転載許可、ありがとうございます。

 頂いたメール文も含めて、全文をブログに転載させて頂きたいと存じます。

 明日になった時点で直ぐに、転載させて頂きます。

 日本のあらゆる伝統を率先して破壊するのは常に国民の税金を浪費する官僚たちの仕業です。
 陀羅尼助のような伝統薬ですら、厚生労働省の恣意的な省令によって息の根を止められかねないのです。

 精神的に貧すれば鈍するの典型のように思えてなりません。イカレタ集団としか思えない昨今です。

 長州人として怒り心頭に発しています。

 まずは、お礼までっ!

裏庭でとんでもない奴と遭遇っ!
裏庭でとんでもない奴と遭遇っ! posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 00:06| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2009年05月13日

「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令案」に関する意見の募集について

 要するにパブリックコメントと言うらしいが、国民の税金を無駄に食い潰す雲の上の官僚たちの恣意的な省令案を容認することはできないので、重い腰を上げて意見書を提出しておいた。

 全文は、先ほど厚生労働省に送ったパブリックコメントに掲載しているが、ここにも全文転載する。
 医薬品の通販は「離島」「継続購入」のみ 2年間の経過措置として認める省令再改正案が5月11日出された件につきまして。

 そもそも買い物カゴ等による医薬品のお誘い販売であるネット通販と、我々漢方薬局において直接来局頂いて詳細綿密な漢方相談行った後に2〜5度目以降に通販を行うものとを同列に置かれることは実に心外です。

 もしもこの省令案がそのまま施行されるとしたら・・・。
 たとえば、三十年来の常連さんで、合成医薬品が一切服用できない特異体質のご高齢者が、現実に漢方薬だけを頼りに健康を維持されておられ、様々な頑固な疾患をすべて漢方薬で解決されて来た。

 その方に、二年後からはクロネコなどを利用した代引き販売が出来ないとなると、即座にそのお年寄りの健康のみならず生命を維持すること自体にも重大問題が発生することが目に見えている。

 もしもそのために、様々な病気が再発して取り返しのつかないことになれば、厚生労働省は未必の故意として裁かれなければならないでしょう。

 そのような事例が他にも頻出することは目に見えているので、国民の生命を守るべき国家機関の厚生労働省は、憲法違反を犯すのと同時に、未必の故意という犯罪も犯すことは明白です。

 命の遣り取りをしている遠方の人達が、保険の利かない優れた漢方製剤を頼りに健康を維持している手段を奪い取るという厚生労働省の恣意的な省令は断じて容認することは出来ません。

 一度は遠路はるばる泊りがけで直接来られた人達も多く、繰り返し微調整の方法を伝授しつつ、2〜5度目以降は電話相談やメール相談に切り替えて宅配便を利用しておられるお馴染みさんや常連さんは少なくありません。

 ネット通販(具体的な医薬品画像とともに販売価格を表示し、買い物カゴ等によるお誘い販売)によるお誘いネット販売とは次元が異なるものであり、 漢方相談薬局の立場としましては、ネット通販を禁止されることには何の依存もありません。

 最後に付け加えたいことは、まことに書きにくいことではありますが、もしも6月1日以降に、漢方薬や伝統薬(各地の家伝薬)の通信販売までも禁止する省令を施行するようなことがあれば、厚生労働省による憲法違反および未必の故意として訴訟をも辞さないつもりでおります。

自動的に送られてきた厚生労働省からのご挨拶:パブリックコメントを受け取りました 日付: 2009/05/12 23:08 [ソース表示]
 厚生労働省です。
 この度は貴重なコメントをいただきありがとうございました。
 頂いたご意見は今後の厚生労働行政の参考にさせていただきます。
 これからも厚生労働省をよろしくお願いいたします。

真剣に飛んでるスズメ
真剣に飛んでるスズメ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 00:16| 山口 ☔| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2009年05月12日

医薬品通販は「離島」「継続購入」のみ 2年間の経過措置として認める省令再改正案‎

 上記の案が厚生労働省から出され、漢方薬と伝統薬は半永久的に容認という以前の流れは、どこへ消えたのか、あるいはいずれ復活するのかどうかはいまのところ不明である。

 買い物カゴ等による医薬品のお誘い販売であるネット通販と、漢方薬局などにおける直接相談後に2度目以降に通販を行うものとを同列に置くこと自体が噴飯物であるが、この省令案がそのまま施行されるとしたら・・・。

 たとえば、三十年来の常連さんで、合成医薬品が一切服用できない特異体質のご高齢者が、現実に漢方薬だけを頼りに健康を維持されておられ、様々な頑固な疾患をすべて漢方薬で解決されて来た。

 その方に、二年後からはクロネコなどを利用した代引き販売が出来ないとなると、即座にそのお年寄りの健康のみならず生命を維持すること自体にも重大問題が発生することが目に見えている。

 もしもそのために、様々な病気が再発して取り返しのつかないことになれば、厚生労働省は未必の故意として裁かれなければならないだろう。

 そのような事例が他にも頻出することは目に見えているので、国民の生命を守るべき国家機関の厚生労働省は、憲法違反を犯すのと同時に、未必の故意という犯罪も犯すことになるだろう。

 かくして、雲の上の官僚さんたちが、過去には栄光に満ち時もあった日本国家を、ふたたびみたび滅茶苦茶にしてしまうのであろうかっ!?

 厚生労働省という国家機関は、人の命を虫けらほどにも考えない頭でっかちのおぞましい残虐な集団のように思えてならない昨今である。

注記: 厚生労働省には過去、厚生省時代に薬局距離制限規定違憲事件を起こしており、昭和50年に最高裁による法令違憲判決が出されている。
 このような前例もあり、しかも今回の問題は当時のような法令レベルの憲法違反や未必の故意ではなく、省令レベルにおける問題だから、ちょっと次元が異なる。
 それゆえ、省令レベルで決めること自体にも憲法違反に該当する可能性が高いと指摘する専門家もいる。


ナルシストの舞い
ナルシストの舞い posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 01:25| 山口 ☀| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2009年05月09日

病気は冷えからくる?ので、冷えの根本治療で病気が治る?

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 40歳〜49歳の女性
具体的な御職業 : 事務
お問い合わせ内容 : はじめまして、●●に住む40代の主婦です。

 最近、いろいろと健康に不安がでてきました。緑内障の疑いもあると言われて、漢方薬を飲みたいと思いネットで近くに漢方薬局がないか探していました。
 そこで先生のHPを見つけて読ませて頂き、漢方薬の処方も中医学と日本漢方では違うということが分かりました。

 自分も中医学を基に処方してもらいたいと思い、近くの漢方薬局を探したところ、一軒見つけました。その薬局のHPも丁寧で詳しく中医学について書いてありましたが、一つ引っかかったのがその薬局は、病気は冷えからくるので、冷えの根本治療で病気を治すと書いてあったことです。
 もちろん、冷えと言っても単純なものではない事も詳しく書いてありました。

 たとえば、治療に対しては「中医弁証論治を行い、漢方薬をお出しします。」「東洋医学は、患者の病名ではなく、患者が今現在起こしている病態と体質素因に基づいて、処方がされます。「冷えを考える時は、手足の冷えといった単純な考え方では、根本の冷えは見えてきません。冷えを起こす根本原因は、内面の冷えにあります。人間は、内面である内臓が冷やされると一番困ります。内面が冷えると、その冷えから体を守ろうとして自然治癒力が働き色々な現象を起こします。頭痛(痛み)、発熱、炎症等。これらは、体にとって苦痛になります。しかし、この苦痛のみを取り去ろうとしても、根本の冷えが改善するわけでは無いので、全て対症療法になってしまいます。色々な病気の根本治療には内面の冷えを改善させてあげなければいけません。実際に冷えを認識できる冷え性だけが冷えではなく、「冷え」は、冷たいという冷えのみではありません。ほてりや発熱反応等も冷えが起こした病態と言えます。表熱や上熱に対する相対性の冷えです。」「冷えは非常に多彩な症候を現します。当然、冷え症も含まれますが、逆にほてりや高熱、微熱、湿疹、高血圧、低血圧、ホルモン異常、精神疾患、リウマチ、膠原病、ガン等ありとあらゆる症候が冷えと関連しています。冷え症は自覚的に冷えるので解りやすいのですが、他のほてりや、各種疾患の冷えについては理解しにくいと思います。陰陽は相対性を見なければいけませんので、表向きの症状は内面の冷えに原因がある事になります。夏に熱中症にかかる人がいますが、これは頭部への熱の集中が起こり、相対的に内面の冷えが強く現れて卒倒やけいれん、意識を失う病態です。ですから夏の暑い時期でも体内では冷えが起こるという事になります。つまり、下部よりも上部、あるいは、内部よりも体表面の方に熱を持っている状態が冷えと言えます。冷え性がなくても、ほてりや発熱、のぼせ等があれば、冷えがある可能性が高いと言えるのです。冷えは自覚的冷えを伴わなくても起こる病態である事を理解してください。このように多くの表向きの症状は、冷えが原因で起こる仮の症状です。(陰陽の相対性)特に冷えを感じないほてりや炎症性疾患は、冷えに対する警戒感が少なく、病気を慢性化させやすくなります。多くの難治性疾患はこの冷えを改善させるようにする事で、驚くほど改善されて行きます。この冷えを重視した治療法が、足湯や半身浴、漢方薬、鍼灸療法等です。緑内障に対しては「緑内障の漢方治療ですが、基本的に眼圧の異常があってもなくても眼球の異常を起こしている”結果”があります。この結果に対して治療を行うのが西洋医学ですが、東洋医学では根本原因に対して漢方治療を行います。眼球の中は、ほとんどが水分から出来ています。人体はこの水分量を適度に調節し、視力を調整しています。しかし緑内障のような病気はこの”水”の調節がうまく出来ない体質素因があります。中医学ではこの水を湿あるいは痰飲が原因と見ます。また、この湿や痰飲は陰の邪ですから、内面の冷えがあると作られやすくなります。ですから内面の冷えの改善を第一に利水を行う漢方治療を本治とし、適宜気、血、津液、精、五臓六腑の状態に応じて調整する必要があります」などと書かれていました。

 読ませて頂くとそうなのかなと思いますが、先生は、HPの中で冷えが原因で起こる病気はたくさんあるけれど、病気の原因は冷えが全てではない。と書かれていました。
 本当は、もう少し近かったら絶対に先生に処方をお願いしたいと思っていたので、私は、このことが気になってその薬局にかかるかすごく迷っています。

 同じ中医学を研究されていても、考え方が違うと言うことでしょうか?
 私が、中医学のことがよくわかっていないので、間違った解釈をしているのでしょうか?

 教えて下さい。よろしくお願いします。

まだ嘴が黄色い雀
まだ嘴が黄色い雀 posted by (C)ヒゲジジイ

御返事メール:拝復


>病気は冷えからくるので、冷えの根本治療で病気を治す

という内容、専門家の小生でもやや理解困難でした。

 中国の一般的な教科書にさえ、そのように病気を冷えだけが原因だと決め付けてしまうような○○な理論は皆無です。
 もちろん冷えが原因で生じる疾患は存在しますが、中医病因病機学という類の分厚い書籍が多種類存在するように、中医病因論はとても一言で語れるほど単純ではありません。

 でも立派に仕事が成り立っておられるのは、本当に冷えが原因の人にはよい結果が出る(当然ですが)からだと思われます。
 真に冷えが原因の人にとっては、そのご高説がフィットするのだろうと思われます。

 ところで、新撰組の沖田さんの結核に、皆さんが親切から温性の朝鮮人参を贈ったというのが真実なら、肺結核の多くは肺陰虚を伴っていると言われますので、朝鮮人参によって、ますます肺陰虚による虚熱を増長して死期を早めたことは明らかで、同じ人参を贈るなら涼性の西洋人参(広東人参)を贈るべきであったと思われます。

参考文献:警告:無謀な温め療法!

 ところで、当方の地元で熱心に通われている中年女性の緑内障が、運よく茵?五苓散と猪苓湯と四逆散という三種類の配合で寛解している人がいますが、特別冷えを重視した配合ではなく、むしろ湿熱を除去することに重点を置いた配合です。
 そこで関連することですが、

>湿や痰飲は陰の邪

というのは中医学的にもまったく正しいことです。その後に続く後半部分となると、どうしても小生の頭では理解困難な訳です(苦笑。

 五臓六腑の各経絡系統は、人それぞれの体質と病状によって、それぞれに寒熱虚実が異なるのが一般ですので、冷えばかりに拘ると、熱証を呈している各経絡系統に悪影響が出ますので、その人によりフィットした寒熱のバランスの取れた配合が必須となります。

 熱性炎症が激しい時には、一部の寒証を呈している部分は一時無視して、早く熱性炎症を軽減することが急務となる場合があるなど、様々な配合法則もあるわけですから、中医学を単純化してすべての疾患は冷えが原因であるなどと、極論するにはあまりにも無理があります。

 やはりどう考えても小生の頭では理解困難です。

以上、取り急ぎお返事まで。

追記:専門的に最も重要なことは⇒整体観にもとずく審証求因について

兄弟喧嘩
兄弟喧嘩 posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 21:18| 山口 | 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする

フロントライン スポットオン キャット

 病み上がりのボクチン(中年オス猫)に蚤の防止のため5月8日実施。
(以上、覚書にブログを利用。毎月一回必要なので、6月は8日前後に実施する必要がある。)

フロントライン スポットオン キャット
フロントライン スポットオン キャット posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 07:11| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2009年05月07日

気に入る返事がないと無礼者に豹変する匿名の女性たち

 ネット上では匿名の発言が氾濫しているだけに、巧言令色どころか、かなり好き勝手で無責任な発言が目に付いて仕方がないが、電話による匿名のお問い合わせも大同小異である。

 ところが、時には本日のように、とても耳に心地よい丁重で控えめな電話を受けることもある。

 黄柏(おうばく)は高血圧の者でも飲んでよいだろうか?

 という質問であるが、当然、見ず知らずの人に、熱実や湿熱の症候があるのかどうかの体質など電話で簡単に見分けが付くものでもなし、もしもひどい虚寒証だったらどうする。
 第一、こちらは常連さんの補充注文や電話やメールによる補充注文などでてんてこ舞いの最中である。

 「購入されたところでお訊ね下さい」と受付嬢が答えると、「いやそうじゃなくって〜人からもらったので・・・」と来たので、「それでしたらもらった人にお訊ね下さい。こちらは今、お店が混雑していますので・・・」と困惑した受付嬢が、このような言葉を発するまもなく、何のご挨拶もなく突然、無言のままバシャリっ!と切られる。

 この電話の前には電話相談の申込者がおられたが、初めての場合の電話相談はお断りで、一度は来られないとと言えば、お問い合わせフォームから質問してもよいか?という質問に対しては、ブログに利用させてもらえるならという条件を言えば、プツリっ。

 昨今、意に沿わないと突然豹変する実に無礼な女性の電話が多いのである。
 ありがとうが言えないまでも「分かりました」の一言くらい述べて切るのが礼儀だろう。

 話している途中に突然、バシャリっ! はないだろうっ。

日本男児
日本男児 posted by (C)ヒゲジジイ


2009年05月04日

医師・薬剤師に推薦する中医学入門書籍類

2009年05月01日日本漢方の将来の続き

おり返し頂いたメール:御返事ありがとうございました。
 この度は身勝手なご相談にご丁寧にお答えいただき誠にありがとうございました。

 最後にもう一つお聞きしたいのですが、先生のお薦めする日本で入手可能な中医学の基本的なテキスト・・・のようなものをご存知でしたらお教えいただけませんでしょうか?

 独学で学ぶのは容易ではなく安易な処方は危険だと承知しておりますが、先生との今回のやり取りとネット上で垣間見させて頂いた先生の奥深い見識に、いたく感銘いたしました。よろしくお願いいたします。

 なお、何か変化やお尋ねしたいことがありましたらまたメールを送らせていただいてもよろしいでしょうか?勝手ばかり言って申し訳ありません。

かろうじてピントがあったアオサギ
かろうじてピントがあったアオサギ posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:日本漢方出身の小生ですが、自身の拙さを棚に上げて、あまりにも日本漢方のレベルの低さに日本人の一人として許しがたいことだと、数十年前から若気の至りで専門誌に執筆して来た当時の駄文を適当に利用して、HP制作が面白くて、実に本末転倒したネット上の遊び半分でした。

 推薦図書ですが、
中医学を学習中の薬剤師さんからのお問い合わせ
 これを書いた当初は、ブログ更新が面白くてやる気満々でしたが、昨今は厭きあきして来たところです(苦笑。

 上記のブログに書いている張龍英先生の諸著作が入門編には便利と思うのですが、すべて絶版のようです。でも、ネットで調べればどこかで入手できそうです。

 中級レベルでは、中医病機治法学、つまり
中医学:病機と治法
で、これ一冊で、中医学の基本的教科書として、右に出るものはないと思います。

 但し、実際の臨床には直ぐすぐ使用できるとは限りませんが、中医学の真の基礎が学べる書籍です。

> なお、何か変化やお尋ねしたいことがありましたらまたメールを送らせていただいてもよろしいでしょうか?

 につきましては、ブログの存続にご協力頂けるか、つまり、先日のお互いの往復メールも含めて、ブログに利用させて頂けるという条件であれば、お返事可能なレベルで、少しはヒントを差し上げることができるかもしれません。(但し、写真類はよほど特別な事情がない限りは転載することはほとんどあり得ません。)

 以上、取り急ぎお返事まで。

西郷さんによく似たカワラヒワ
西郷さんによく似たカワラヒワ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 22:10| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2009年05月02日

良識が残っていた厚生労働省⇒漢方薬、伝統薬の電話販売は容認へっ!

 官僚達がいつもこの素晴らしい日本国をダメにして来た悪しき伝統を、ここへ来てようやく汚名挽回、というか当然のことであるが、味噌も糞も同列に扱う非常識にようやく気が付かれたらしい報道である。

 それにしても、よけいなお騒がせをやって呉れて、しばらくは漢方業界は大混乱に陥っていたが、これで安堵の胸を撫で下ろす人は多いに違いない。

 以下、ヒゲジジイの主催するもう一つのブログ、漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱における漢方薬・漢方専門薬局薬剤師の憂鬱">良識が残っていた厚生労働省・・・漢方薬、伝統薬は電話販売容認へ!!!の全文転載である。



OTC薬ネット販売の拡大は無視
厚労省方針 漢方薬、伝統薬の電話販売は容認へ

 厚生労働省医薬食品局はちかく、OTC薬販売の改正薬事法に関する局長通知を通達する。 ━医薬経済社 http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=28563

 つまりインターネットによるお誘い販売は、第3類以外の医薬品は全面禁止されることは予定通り で、この件に関しては、医薬品のネット販売業者以外の同業者は大方、小生も含めて大賛成である。

 ところが、漢方薬など一度は直接出向いて相談販売を受けても、その後は遠方などの理由から二度目からは電話相談などで宅配便などに頼っていた従来の方式までも否定する非常識な法制化を行う厚生労働省の異様な動きに唖然としていた。
 
 つまり、憲法違反を犯しかねない厚生労働省の味噌も糞も同列に扱う異常さに、この愛すべき日本をいつも滅茶苦茶にしてしまう官僚達の悪しき伝統を嘆いていた訳である。

 ところが、4月16日の上記の報道によれば、漢方薬、伝統薬に関しては、初回に対面販売したうえで2回目以降は電話販売は容認の動きであるという、極めて良識的は配慮がなされる模様である。

 これで各地の皆さんにご迷惑をおかけすることはなくなりそう。

 厚生労働省の皆さんも、国民の生命と財産を守る公務員の義務事項を、ここへ来てようやく自覚されたに違いない(苦笑。

カラスもかっこいい飛翔をするのだった
カラスもかっこいい飛翔をするのだった posted by (C)ヒゲジジイ
posted by ヒゲジジイ at 10:13| 山口 | 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする