2008年12月23日

逆流性食道炎にオルスビー錠が合わなければ即刻中止すべきです

性別 : 男性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所: 関東地方
お問い合わせ内容: 初めてご連絡させて頂きます。
 ご相談したいのは私ではなく私の義理の母なのですが、今年の春頃より逆流性食道炎に悩まされております。また十数年前には胆石による胆嚢の摘出もしております。医者から処方されている薬は胃酸を抑えるタケプロンですが、多少症状が緩和されるものの、すぐにまた再発するような状態が続いています。

 この他、朝方に強烈な不安症が湧き出るようで、安定剤も処方してもらっている状態です。これらの不安症や胸の痛みなどは逆流性食道炎の症状と推測していますが、すぐに再発するので薬では上辺だけの解決にしかならないと感じております。

 そして先般ネットで調べ物をしていると村田漢方堂様が紹介されていたオルスビーを発見し、早速これを試そうかと取り寄せたのですが、義母の不安症による警戒心が強く、オルスビーとタケプロンを併用しないと気がすまないようで、飲み始めて数日ですが気持ちが悪くなって食欲がなくなってきてしまったみたいなのです。

 薬との併用をやめるように話しましたが、どうしても聞き入れてくれません。この気分の悪さは薬との相性でしょうか。それともオルスビーの効き目が強いところから出ているのでしょうか。タケプロンは夜10時に一回飲んでいてオルスビーは食間ですが気分が悪いというので食事と一緒に摂るようにも変えてみましたが、やはり同様に気持ちが悪くなると申しております。

 胃酸を押さえる薬との相性など何か思い当たる点についてご指摘頂きたくご教示お願い致します。


御返事メール:

 オルスビーは皆に効くとは限りません。そのように書いていたはずです。合わないと思われるものは即刻中止されるべきです。

一度だけでも直接来られないことには漢方相談は不可能

性別 : 男性
年齢 : 40歳〜49歳
具体的な御職業: 医師
お問い合わせ内容 : この度はお世話になります。

 7年前に激務と精神的ストレスから「抑うつ状態」となり、心療内科に通院中ですが、完治しません。漢方で治療経験が豊富な御様子ですが、遠方のため受診できません。

 メールもしくは手紙で詳細な病状を報告しますので、漢方の処方をお願いできますでしょうか。よろしくお願いいたします。


お返事メール: 激務によるストレス反応、察して余りあります。
 真面目系の人達が陥る「鬱症状」には、適切な漢方薬によってよく奏功するように実感します。

 時に理解に苦しむ不定愁訴症候群や自律神経失調症とは異なり、真面目系の人達が陥る「鬱症状」には漢方薬はよく奏功するようで、その代表的な方剤が四逆散です。
 適応があれば重症でない限りはかなり有効です。但し、各社製剤による優劣は想像以上に大きいことも実感しています。

 四逆散だけでは効果不十分なケースも多く、弁証論治に基く適切な方剤の配合を駆使する必要があります。その場合は、ご本人に直接お会いして舌象など観察する必要があります。

 愚娘は神経内科医ですが、研修医時代に抗鬱作用のある四逆散や牛黄製剤あるいは麝香製剤などを常用して凌いでいましたが、うっかり四逆散の服用を忘れていたら落ち込んでしまい、いかに四逆散が有効に作用していたかを実感したといいます。

 体質にもよりますが肝気鬱結があきらかであれば、質のよい四逆散を常用するだけでも少しは違ったかもしれません。

 ともあれ、すでに四逆散などは利用されているかもしれませんが、一度も直接来られない方には(常連さんやお馴染みさんのご家族でもない限りは)漢方相談は不可能です。
 悪しからずご了承下さいませ。


【編集後記】
必ず一度だけでも来局して頂く理由⇒http://www.canpo.biz/sisei.html
posted by ヒゲジジイ at 18:06| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする