2008年09月30日

悪貨は良貨を駆逐するのを喰い止めた(苦笑

 漢方界でも例外ではない。悪貨は良貨を駆逐する現象は由々しきことで、漢方エキス製剤製造の燃料であるガソリン高騰などの煽りを受けて各社サバイバルが激化している。
 中でもショックを受けたことは、品質最高と見込んでいた特定の漢方処方製剤の製造メーカーからそれらの製剤に限って製造を止めるという通達が来たことである。

ベコニア



 それらに限って村田漢方堂薬局における繁用製品であったから製造元に残っている製剤を出来るだけ買い込んだ。これらの製剤がなくなって他社製剤に切り替えると、とんでもない事態が生じることは目に見えている。それほど優秀な製剤である。

 それらの製剤に関してはたとえ値上げされてもよいから製造中止を思いとどまって欲しいと要望を出していたところ、なんとか来年から形態を変えて再出発も考えてみるということになった。

 企業にとって、いくら優秀な製剤でも利益が出ずにむしろ製造すればするほど赤字になるようなものは中止したくなるのは尤もなことである。収益を上げなければ従業員を養えないという非情な論理が企業の宿命である。

 一方、漢方薬の小売店では安売り競争の死闘を繰り返しているが、そこは人件費が削れるジジババ薬局の強み、どこまでも対抗策を講じて漢方薬のスーパーに成り下がっている(苦笑。
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2008年09月28日

釣竿がコンデジに変った

IMG_4971aaaaz.JPG

 数年前までは土日のいずれかは決まって仕事を忘れてチヌ釣りへ、海へ逃亡していた。

 同い年の釣り仲間が突然、生死をさまようほどの急患に襲われ、命は取り留めたものの再起不能。
 以来、滅多なことでは海に行けなくなった。行くと思い出す。
 数年を経て冷静になってみると、完全にトラウマとなっていることが分かる。

 だから、釣竿をコンデジに変えて、他愛の無いものを撮り続けている。
 いつかまたチヌの海へ戻りたいという希望は残っており、冷凍庫には一回分の餌とマキエの保存をしたまま。既に数年が経過している。

 身近な人は、皆がみな、口を揃えてコンパクトデジカメなんておもちゃだから、本物のデジ一(デジタル一眼)を買えと奨める。奨められれば奨められるほど、コンパクトデジカメに固執したくなるのがトウヘンボクの習性。

 コンデジを用いてデジ一を上回る画像を如何に得るか、漢方薬の配合変化の思案と、考える内容は意外に共通しているのだったっ!

 実際に2万円と少しの価格で買えるコンデジで蟻(アリ)がこんなに大きくクッキリ撮れれば文句はないような・・・っ?

メイド・イン・ジャパンのCANON
PowerShot SX100 ISで撮影
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2008年09月25日

研究熱心な漢方メーカー(白朮と蒼朮の違い)

 先日、ヒゲジジイが推奨している複数の漢方処方の製剤化実現の目途がたったとして来訪された某メーカーの研究開発部門の人が起源植物の異なる蒼朮と白朮の詳細な違いについての科学的な分析資料をお土産に持って来られた。

 話は、蒼朮と白朮は厳密に区別しなければならないという当然の話題などからはじまって傷寒・金匱時代の人参についての問題点にも話が及んだ。
 たとえば白虎加人参湯中の人参は、朝鮮人参を使用されたのでは不都合なことが多く、涼性の西洋人参が使用されるべきであろうが、傷寒論時代の人参は、党参であった可能性が有力ではないかなど、話題は尽きなかった。

 日本でも、このように生薬原料の問題について、よく研究されているメーカーも存在するのである。
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2008年09月24日

漢方相談の椅子

漢方相談来客用の椅子
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2008年09月21日

今年は加味逍遥散製剤が飛ぶように出て行く

 連日電話のお邪魔虫は相変わらず減らないが、同時に並行して真剣・真面目な御相談者が9月に入って毎日続いている。だからスタッフの少ないジジババ薬局なのでバテバテの毎日。

 少しの空き時間があって疲れを癒しに奥へ入ると、タマタマ二度目のご高齢者がやって来る。
「有名?な漢方薬局と聞いていたから、よっぽど人が並んでいるかと思ったら、いつ来ても誰もいやしないっ」
 と言われて、複雑な心境(苦笑。
 素直な人達なら例外なく、待たずに済んでさいわいな時間に遭遇したと喜ばれるのが通常だが・・・。月に何回かある土曜日や月曜日の延長戦の混雑を知らない人こそ幸いなれ。

 貴女のような人達をお断りし続けているお陰で、休憩できる空き時間が取れるのだが、その貴重な時間帯に貴女がタマタマ来られただけですよ。それにしても人が並ぶほどに混むのは月曜日か土曜日にあるかないかくらいで・・・、と嫌味や弁明をお返しするのが関の山(ますます苦笑。

 ご相談者の選別を誤った実例はこれくらいにして本題に入ると、日本古方派時代には最も販売量の多かったのが加味逍遥散(「和漢薬」誌299号には、当時、加味逍遥散合桂枝茯苓丸の拙論が掲載されているほど)だったと思うが、テレビで医療用漢方が派手に宣伝される時代に入って以降は、かなり尻つぼみに的に販売量も減っていた。

 女性の不定愁訴症候群に最も使用する機会が多いが、それ以外にも様々な領域に適応することが多く、逍遥散などは中医学世界では乳癌の肝鬱タイプの基本方剤とされているほどである。
 更年期障害や自律神経失調症のみならず、一見捉えどころの無い諸症状に適応者が多いので、いつまでも適切な方剤が見つからずに苦労を重ねていたケースでも、既に加味逍遥散は病院などで試して無効だったといわれる人にも、実際には適切な製剤に切り替えると有効性を発揮したケースが昨今顕著である。

 今年は例年に無く、古方派時代に舞い戻ったかのような販売量に増えている。かなり特徴的なことには、すでに本方を病院漢方で服用経験者が多いことである。
 白朮であるべき配合薬が蒼朮で代用された信じ難き製剤が医療用漢方で採用され、市場を席巻することの問題点を常々指摘しているところであるが、このために効果が激減しているとしたら由々しき問題であろう。

 それら白朮を蒼朮で代用した医療用の加味逍遥散の服用経験者で効果がなかった人達でも、適応証を認めれば、正しく白朮が配合された加味逍遥散製剤を販売し、同時に弁証論治に基く適切な併用方剤を加えることによっていずれも一定の効果を発揮している。

 併用方剤の効果も多いのではないかという面も完全には否定出来ないにしても、このようなことがあまりに度重なると、やっぱり白朮を蒼朮で代用してはならないこと考えざるを得ないのである。

 古方派時代以来の加味逍遥散の消費量は半端ではなくなりそうだが、やはり正しい配合がなされた自信の持てる製剤を長年過剰なまでに神経質に選別して来た実績は馬鹿にならないと自画自賛しているところである(笑。

2008年09月17日

月と遊ぶ 

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 連休明けの月曜日、仕事が終わった後、疲れがドッ出て、珍しく10時まで眠ってしまった。お陰で17日になっても眠気が来ない。
 眠れぬ夜にフッと思い出して、中秋の名月が曇りで撮影できなかったお月さんを撮ってやろうと庭に出た。

 三種類のコンデジで写し比べてみたが、最後には雲がかかり始めた。その最後の雲の少しかかた時の撮影で、三台目のキャノン製「PowerShot SX100 IS」で撮った月の写真をこのブログに貼ることにした。
 辛気臭い仕事の連続で心も曇りがちだから、ちょうどよいだろうと、またまた八つ当たりである。

 もっと良い写りのお月さんは、このブログに貼るのは勿体無いので、他のブログにそれぞれ貼り付けておいた。
 どのブログかって〜?
 それは、ヒ、ミ、ツっ
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2008年09月15日

不定愁訴症候群の漢方薬のピントが合う前から一ヶ月分単位の投与はいかがなものか?

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所 : 関東地方
お問合せ・ご連絡内容 : はじめまして。
 数年前から不定愁訴に悩んでいます。最初喉の違和感というか、吐き気のような感覚に苦しみ、耳鼻科で検査しましたが、異常なしでした。
 次に内科で胃カメラや血液検査も問題なかったのですが胃酸が少し逆流してるかもしれないと言われ、一年ほど、胃酸を抑える薬を何種類か飲みましたが、改善しなかったので通院を止めました。その後、緊張性頭痛で、デパスと、ロキソニンを飲むようになりさらに一年ほど前から、生理前になると、吐き気や不眠、いらいらや、腰痛や下痢などに悩まされるようになり、婦人科で内診を受けましたが異常なしで四ヶ月前から漢方内科に通い出しました。

 そこでは「お腹に血が回っていない。」と言われ、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)を試したのですが合わず「数日飲み続けると下痢をしてしまい」今は、半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)と女神散(ニョシンサン)を飲んでいます。

 半夏厚朴湯は生理前以外は効いてる感じですが、女神散の効果がわかりません。それどころか、最近は生理痛は悪化し、常に胃やお腹の調子がおかしく、上半身に熱が隠った感じがします、ということを、病院でもお話させていただいてはいるのですが。

 長くなってしまいもうしわけありません。全身が常に酷い緊張状態で、血流が悪いのてはと言われ、マッサージを受けましたが合わず、鍼灸も効果が実感できず、これから、こんな体とどう向き合って行けばよいかわからずにいます。

 お忙しいところ申し訳ありませんが、何かアドバイスをいただきたく、メールいたしました。
 (後略)


お返事メール:メール拝見しました。
 既に漢方薬をはじめられて四ヶ月経つそうですが、体質と症状に合った漢方薬を早くみつけてもらう必要があると思います。

 半夏厚朴湯は一定の効果があるようですが、女神散は明らかに合ってないようですね。
 女性の不定愁訴症候群は、時になかなかピントの合った漢方薬が見つからない場合があります。文面だけでは重要な寒熱の偏在状況と程度が類推すら出来ませんので、大したアドバイスはできませんが、女神散の部分を他の処方に変えてもらい、ピントがあうまで根気よく通い詰めることです。

 もしもせっかく通い詰めても合わない漢方薬をいつまでも出されるのでは困りますので、合わないと判明する都度、処方を変えてもらう必要があります。
 不定愁訴症候群の場合、ピントが合っていればなんとなくご本人が感じるものですから、7〜15日服用してもやや逆効果に感じるものは、それ以上続けても無駄です。ピントがあうまで繰り返し処方の配合変化を行ってもらう必要があるということです。

 ところで、上半身に熱がこもった感じがするとのことですが、もしかしたら案外、加味逍遥散などが合っているのかもしれませんが、あくまで文面からの類推のことですので、このアドバイスもあてになりません。

 もしも処方をいつまでも変えて下さらないようでしたら、先生を変える必要があると思います。
以上、簡単ながらお返事まで。


おり返し頂いたメール:夜遅くに失礼いたします。
 先ほどメールさせていただいた●●です。こんなに早くご丁寧なお返事をいただきまして本当にありがとうございました。

 私の場合漢方薬の処方が一ヶ月単位なのですが、それでは無理がありますよね。私が服用している漢方薬の効果は、いったいどれくらいで出てくるのだろうかと思っていたのですが、HPを拝見いたしますと、先生は十日ごとに微調整をされていらっしゃるとのことなので。

 私も効き目の感じられない物を飲み続けていないで、もっとまめに通院し、早く自分に合った漢方薬に出会いたいと思っています。お忙しい中お返事をくださいましてありがとうございました。


ヒゲジジイのお返事メール:適切な漢方薬がしっかりと定まる前から一ヶ月分単位というのは、いくらなんでも儲け主義と言われても仕方がないのではないかと愚考します。

 漢方薬の反応はそれほど鈍く遅いものではありません。本当に合っている漢方薬であれば、10日以内になんとなく服用者が感じ取れるものです。
 こちらでも最近、しっかりと効果が出る配合の基本骨格が決まるまでに5ヶ月間を要した人がいましたが、1〜2週間毎に熱心に通い続けて下さってもこのような期間がかかる場合もあるわけです。

 もしもこれが一ヶ月単位だったら、おおよそのピントが合うまでに単純計算でも二年半もかかることになります。それまで堪えられる人は少数だと思います。
posted by ヒゲジジイ at 00:11| 山口 ☁| 更年期障害・自律神経失調症や不定愁訴症候群 | 更新情報をチェックする

2008年09月14日

どう頑張っても10人に一人くらいの割合でピンと合わせに難航するが・・・

 昨日の速効例とは逆に、どんなに頑張って無い頭を振り絞って考え抜いてもなかなか反応してくれず、他の多くの人とは異なってどんな名案をほどこしても常に無反応を繰り返し、しばらくは難航するケースが必ず1割程度の割合で出現する。

 しかもどんなに工夫を凝らしても無反応というのが実に情けない。
 逆効果でもあれば、その逆を読めば足がかりにもなるのだが、それすらない。
 さすがに西洋医学治療や他の漢方治療で治らずに来られたケースが多いだけに、病気自体が相当に頑固なのか、そうでなければ当然こちらの腕が悪いのである。

 ところが、そのほとんどのケースで諦めずに通い詰める不屈の精神があれば、遅かれ早かれ効果のある配合がみつかるのが通例である。

 先日もちょうと五ヶ月間が過ぎた頃になってようやくピントが合い、明らかな効果が出始めた人があった。
 奇病と言えるような諸症状に、すでに保険漢方を様々服用されても無効だらけだったが、当方でも一時奏功しかけたものの、その後は無効だらけの長い期間が続いた。
 それでも1〜2週間ごとに諦めずに通い続けられたお陰で体質と性格が良く飲み込め、気心がかなり知れる頃になってようやく裏が読めた。

 結局は3〜4種類の方剤が必要であったが、その一つは既に医療用漢方でも使用されて無効だったものだが、例によって白朮であるべきところが蒼朮に改悪されている製剤に問題無しとしないと考えて、主軸を同様の方剤に据えて、諸症状に合致した方剤二種類を配合した新たな組み合わせ一週間で明らかな効果が出た。
 頑固に続いていた不快な症状が明らかに解け始めたのでホッと一息である。

 だから教訓として言えることだが、既に服用経験があると言われる方剤でも、製剤の品質問題で効果が出なかったという例は過去にも多く経験していることだから、用いる漢方製剤の品質問題はないがしろにできない。
 さらには、たとえ一処方が合っていても、複雑な病態の場合では併用方剤が正しく選択されてなければ、ぜんぜん効果が出てこないことはザラである。

 だから毎日マイニチ、こちらがノイローゼになるほど、キェルケゴールのようにあれかこれかと考え込むのである(涙。
posted by ヒゲジジイ at 10:29| 山口 ☁| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

今週の漢方薬による速効例

 速効例の話でも書かないとブログが続かない。
 実際の本業としては、むしろこじれまくった難治性となった慢性疾患を苦労に苦労を重ねてようやく複雑な配合が整い、次第に寛解に向かうという神経をすり減らす消耗戦を勝ち抜いた時の快感は、何とも言えない充実感を味わえる。

 しかしながら、そのような難治性の複雑な疾患を持つ人ほど、意外に根気に乏しいことがあるので、歯痒くなるときもないではない。
 こちらが必死で頑張ってるのに、本人が数ヶ月も経たないうちに根を上げてしまったらどうしようもない。根気が続く人ばかりではなく、愚痴ばかりが多くて努力が足りない人もないわけではない。
 それゆえ、根性があるかどうかは最初に選別させて頂いているつもりだが、見誤ることもある。

 ともあれ本題に入ると、仕事上の酷使から両手が紅く腫れて浮腫んで辛い。このまま行けば仕事を止めざるを得ないという、かなり重症の腱鞘炎の中年女性が、正しい白朮が配合された五苓散料エキス製剤と地竜エキス製剤およびイオン化カルシウムなど10日間で8割以上の寛解という速効は、ステロイド注射も真っ青であろう。
中医学的には、このケースの様に筋肉や腱に関連した疼痛に利用する五苓散では、白朮の代りに蒼朮が間違って配合された製剤でも、むしろこの方が有効性が高くなる場合もある。
 但し、基本方剤としての五苓散には白朮が配合されていなくてはならない。


 先日も少し書いたアトピーで、珍しく加味逍遥散を主軸に、計画的に一週間ごとに処方を増して行く。茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)を加えて赤みが半減。皮膚の凸凹を解消するために精度の良い猪苓湯製剤を加えて一週間でほとんど消える。
 このわずか合計三週間の服用で既に見かけ上は8割寛解。

 次に六味丸を加えるべきところを、故意に保留して三種類の方剤でどこまで改善されるかを見届けた後、ステロイド離脱を促進する六味丸を遅かれ早かれ加える予定である。
 計画通りに理想的に運んでいる喜ばしい例。

 極め付きは、80歳前後の女性が半年前より両足がこわばって重く足を運ぶのに難儀する。へなへなのへたり足になりそうな不安に慄いている。何とか漢方薬で治らないかと相談にみえた。
 弁証論治により六味丸系列のやや特殊な製剤を服用してもらったところ、僅か2〜3日で速効を覚え、10日足らずで半年前の無自覚な症状に完全回復した。

 この超速効に喜ばれて、ご近所のご老人達を次々に御紹介下さるが、正直言って紹介されるこちらのほうは、ありがた迷惑。
 お義理で来られる人も混じるので、そのような義理が絡む仕事はしたくないので、懇ろにお断りしてばかりいるのが実情である。

 実際のところ、初めて来られるご高齢者の漢方相談は、後々トラブルの元であるからお断りするのが通例である
 この女性の場合は幼少の頃から良く知る女性であり、またこれまでも何度か当方の漢方薬の利用経験者であったからこそ、ご高齢者であっても漢方相談もスムーズに行えたという事情があった。
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2008年09月12日

子宮内膜症の漢方相談

性別 : 女性
年齢 : 30歳〜39歳
ご職業 : 公務員
簡単なご住所 : 近畿地方
お問い合わせ内容 : 初めまして。子宮内膜症について調べていた時に、こちらのホームページにたどりつきました。
 私は20代に入ってから生理痛が強くなりだしたのですが、半ば頃から産婦人科にかかるようになり、子宮内膜症の診断を受けながらも特に治療は無く、痛み止めの処方のみされていました。

 その後病院をかわり、痛み以外に嘔吐や下痢を伴うようになってしばらく経った29歳の頃に、チョコレートのう胞で腹腔鏡手術を受け、連続してしばらくホルモン治療を行いました。その治療では目立った変化はなく、近くの漢方薬局で相談するなどしながら何とか嘔吐はしないようになっていたのですが、31歳を前にした春に今度は癒着による腸閉塞を引き起こし、開腹手術を行いました。

 その後はまた何の治療をするでもなく、ただ自分で探し出した漢方薬局に通っていたのですが、今回の生理中に激痛で救急搬送されてしまいました。原因はまたチョコレートのう胞のように溜まっていたものが破れたようだ、とのことでした。西洋医学では治療が難しいといわれる病気なので、何とか漢方薬でとあれこれ探していたのですが、今回こちらのお店を知り、ここなら何とかしていただけるのでは、と思い問い合わせをさせていただきました。

 お店におうかがいしたいと思うのですが、予約などは必要なのでしょうか?
 あまり近くはない上に仕事を持っているため、平日は厳しいのですが、土曜日は混むそうですし、そのあたりについてもお聞かせ願えますか?よろしくお願いいたします。


お返事メール: 子宮内膜症は比較的漢方薬の得意分野ではないかと感じています。
 チョコレート嚢胞を伴う場合は、3〜4方剤の併用がこれまでの通例でした。程度によっては高濃度を必要とする場合もあります。

 漢方薬によって治癒した証明は当然ながら婦人科で行ってもらうことになりますが、基本的に治っていると診断された後でも関東地方の女性で数年以上経った現在も予防で継続服用している人もおられます。それくらいの根性が望ましいと考えています。
 相当に重症な人も現在通われていますが、通える範囲内であるだけに疼痛軽減についてはかなりな速効を得ています。

 ところで貴女の場合は、土曜日しか日程がとれない御様子ですが、土曜日は午前中(延長戦ばかりですが)ですので混雑しやすく、また遠方から一度だけ、それも一日だけというのは体質の把握と意思の疎通において不十分なために十分な弁証論治が出来ない可能性があります。

 遠方で滅多に来られない人では少なくとも二泊三日で、三日連続のご相談が望ましいのです。

 数ヶ月前にもアトピーで日帰りで来られたケースで、その後のメールだけでは意思の疎通の点で大いに問題があった苦い経験をしています。
 長年のステロイド漬けであるからには、これまで同様に塗布しながら漢方薬を利用されるべきところを、信じられない思い込みから、当方の漢方薬の利用をきっかけに無理にほとんど中止されてしまったという、絶対にやってはいけないことを見逃してしまった例があります。
 実際には来られた時にも、その後のメールでも念押ししていたのに、意思の疎通の不徹底から、思い込みを覆すことが出来なかった例です。

 ところが二泊三日くらいで来られれば、かなり意思の疎通が行えて今後の方針などを詳しく説明することも可能で、以後のメールによる微調整なども比較的スムーズに行きやすいのです。

 ところが貴女のご希望のような慌しい土曜日の1回限りの漢方相談であれば、意思の疎通をはかることは不可能だと思います。
 但し、たとえ土曜日だけでも1〜3週間毎に通えるというのであれば、そういう人はかなりおられますので十分可能なのですが・・・。

 もしも土曜日だけ一回ポッキリのご相談で、あとはすべてメール相談に移行というのであれば、上記のような例があったばかりだけに、うまく行くとは限らないと思いますので、現在通われている「漢方薬局を育てる」くらいのつもりで、執拗に通い続けるのが最善だと思います。

以上、お返事まで。


折り返し頂いたメール:お返事ありがとうございました。
 丁寧にご説明いただいて、漢方薬の子宮内膜症に対する有効性や、薬局の方との意思疎通の重要性がわかりました。
 一度で簡単に済むとは決して思っていませんでしたが、二泊三日で通うというところまでは想像していませんでした。
 現在仕事を持つ身ですので、二泊三日は難しいと思います。

 でも、初回を平日にしてその後は土曜日も織り交ぜつつなら、何度か通うことは出来ると思っています。
 現状維持しつつ将来的には妊娠出産も可能、ではなく、今のこの状態を何とか変えていきたいのです。
 何とか相談に乗っていただけるでしょうか?
 よろしくお願いします。


お返事メール:考えてみれば近畿地方からであれば新幹線で日帰りで来られていたアトピーの人などもおられましたので、貴女のやる気次第です。

 体力と経費(苦笑)を消耗する日帰りは大変だとは思いますが、たとえ慌しい土曜日ばかりを狙って来られるにしても、一度でなくて、それを何度か繰り返し、配合の微調整の方針がしっかり決まるまで、何度か通ってもらえれば、という意味ですが、一定期間を経て互いの意思の疎通がはかれると感じた時点で、メール相談と通信販売に切り替えることが可能です。

 結局は、貴女が遠路を厭わず、何度か通うという覚悟と決意があるかどうかの熱心度によるわけです。

2008年09月11日

村田漢方堂薬局の漢方薬常用者に肥満体はいない

 県外在住の十数年来のある常連さんは、若くして癌摘出後もひどい胃腸疾患と新たな前癌状況を疑われる腫瘍類が常に存在していた。

 長期間様々な種類の配合により、ひどい痩身もいつの間にか胃腸の回復とともに体重が増え、このままなら村田漢方堂薬局の漢方薬長期常用者に肥満体は無いという長い歴史を覆され兼ねない状態だった。

 今年になって久しぶりに来局され、精密検査でいつも指摘される疑わし腫瘍についての微調整の相談とともに、舌の黄膩苔に照準を合わせた方剤を新たに追加させてもらっていた。

 その後半年足らずではじめて7Kgの減量に成功すると同時に、諸検査であらゆる疑わしい腫瘍類がすべて消失していたという十数年来初めての嬉しい結果が付録についた。

 こうしてみてくると、二三十年来の常連さんばかりでなく、十数年来の常連さんも意外に多く、いずれも多病をかかえた気の毒な身体で、すぐすぐ根治するはずもない状況下で十数年頑張り続けた結果がこの通りである。

 常連さんの中に例外的な肥満者を生み出すところだったが、黄膩苔に対応した方剤が的確に奏功して減量に成功したのだった。
posted by ヒゲジジイ at 00:39| 山口 ☀| ダイエットや肥満症 | 更新情報をチェックする

2008年09月09日

2008年09月07日

そちらの漢方薬で治った例がありますか? という愚問にはお返事する気にもなれない

折り返しのおたより:東海地方の女性薬剤師

 お忙しい折、お便りをありがとうございました。
 なるほど・・・・確かに地方性ですね。
 こちらは、もともとは比較的冷える地区なので、”冷え”に対して女性は特に敏感で、気をつかっています。

 お勤め先等では、この限りでないかもしれませんが、一般家庭では、昼間に自宅で過ごしている奥様方が、クーラーをかけることはあまりないようで、よしずや扇風機でしのぎ、男性陣や子供達が帰宅してから、クーラーが稼働する・・・というパターンのようです。

 これでは知らない内に、熱中症になる可能性もありますよね・・・。
 何にしても、この熱帯的な気候・・・・今から温病対策が必要ですね。


ヒゲジジイのお返事メール:そういえば先生のところは、内陸地方でしたね。
 もともとかなり寒い地方であれば、クーラーを使用する習慣があまりない場合は、この異常気象ですから、却って温熱の病邪を受けやすくなるかもしれませんね。

 こちらではむしろ職場でクーラーが強烈なために、しばしば葛根湯証の人が、この真夏に顕著でした。(自身もその一人っ!)

 日本は湿気が多いので、湿温病などに罹ると頑固ですが、幸い常連さんは用心がよいので大きな問題が生じることなく、藿香正気散(カッコウショウキサン)と猪苓湯の併用レベルで簡単に解決しています。

 ともあれ、ブログに利用させて頂けて嬉しいです。

 ところで、一般の人達から相変わらず様々な問い合わせメールを受け取っているのですが、「何々病がそちらの漢方薬で治った例がありますか?」という内容が多いので、うんざりしています。

 ブログに何度も取り上げたような疾患でもこの通りですから、返事するのもイヤになってしまいます。
 35年のキャリアの人間に向かって、しかもありきたりな疾患をあげて「前例がありますか?」という質問には不快感すら感じます。

「及び腰で微調整の根気が続かずに治らなかった例も結構ありましたよ」っと言ってやりたいところです。


【編集後記】 お問い合わせメールに対しては真剣・真面目なご相談である限りは、精一杯誠意を持ってお返事させて頂く気持ちに変りはないが、昨今目立って鼻に付く「・・・病がそちらの漢方薬で治った例がありますか?」という質問が入っているケースばかりが続くと、いっぺんでお返事の意欲を喪失する。
 
 その多くはブログで何度も取り上げた疾患であることが多いので、いまさらギブ・アンド・テイクでブログに利用させてもらうのだからと割り切ろうにも、ありきたり過ぎる疾患に前例がありますかも糞もないだろう〜という気分が先にたって、質問者の真剣味の欠如を疑わざるを得ない。

 案の定、その多くは罹患後、数ヶ月にも満たず、西洋医学治療を十分に受けたわけではないケースばかりである。
 それゆえ、まだまだ漢方薬を考えるには時期尚早であると判断してお返事は遠慮させて頂いている。
ラベル:無礼者 愚問

2008年09月06日

夏に繁用した漢方薬

おたより:東海地方の女性薬剤師

ご無沙汰しております。
 そちらのお天気はいかがでしょうか?
 このところの異常気象による集中豪雨で、度々水害に見舞われるこの地区は、心身ともに疲れ果て、心脾両虚となった常連さんが目立ちます。

 先日も、近所のショボ川が氾濫決壊寸前で、避難勧告が出て、カルテ、大切な書物、パソコン等を上げ下ろし・・・・あと一歩のところで浸水を免れ、ホッと胸をなで降ろしたところです。(歳のせいか、堪えました・・・足腰がガクガクです・・・苦笑)

 さて、今年の夏ほど黄連解毒湯を多用した年はありませんでした。
自分が冷え性のせいか、今まであまり好んで使いませんでしたが、体温をはるかに超える酷暑日が何日も続いたこの夏は、多くの人の体に熱がこもったように見受けられます。

 最も訴えが多かったのは不眠です。
 昼間に汗をかきすぎて、気陰不足しているところへ、今度はクーラーで冷える。
 お腹が冷えて痛むが、上半身や手足が火照って眠れない女性が続出。
 この症状にうまく対応したのが、芎帰膠艾湯(満量)+黄連解毒湯(3分の1〜2分の1量)でした。
 女性は、子宮が冷えると体が緊張しやすくなり、温まるとリラックスするようです。

 もともとは、黄連阿膠湯を持っていなかったために、試行錯誤していたのですが、芎帰膠艾湯の艾葉が子宮を温め、思わぬ効果をあげました。
 特に、顎のラインに頑固なニキビがあるような女性には、ピッタリと効くようです。

 また、湿度80パーセントに近い気候が災いし、もともと脾虚があるタイプや、ビールだ、バーベキューだ、と摂食過多で脾胃を傷め、不眠につながるケースも目立ちました。
 陽明胃経の阻滞をとって、陽を陰に納める半夏を用いた処方・・・竹茹温胆湯、二陳湯、半夏瀉心湯が活躍しましたが、やはり少量の黄連解毒湯を加味した例が多かったように思います。

 以上思いつくままに、この夏の所感を綴らせていただき、失礼をお許しください。


お返事メール: 貴重なご報告ありがとうございます。
 各地で水害が甚大な様子、危機一髪を免れて幸いに存じます。

 下関はそれほどの降雨もなく、適当な降り方でホッとしています。

 夏の暑さによる諸症状には、地方性がありそうに感じました。
こちらではブログでも書きましたように、むしろクーラー病による藿香正気散証や葛根湯証が目立ちました。

 もともと黄連解毒湯や茵蔯蒿湯など、清熱除湿の方剤や薬味を好んで使用する傾向が強いのですが、さすがにクーラー病が多発すると、風寒束表的な諸証に対する方剤を多用する夏というのも、実に奇妙なものです。

 日頃から過度な温め療法を警告するヒゲジジイが、お腹だけは冷やしてはならないっ! とか、冷たいものを摂り過ぎるなっ! などと、冷え過ぎに注意しまくっていた今年の夏でした。

 自身も最近になってクーラー病によって葛根湯のお世話になるなんて〜〜信じられないくらいでした。
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2008年09月05日

漢方では西洋医学のような病名治療は通用しないのが一般である

 モンスターペイシェントの実態を少しばかり調査してみたら、1割の患者さんがそれに該当するだろうということが書かれている文献があった。
 医師や医療スタッフに対して1割の人がそのような態度であるのなら、市井の薬屋さん達に対して更に高い割合のモンスターペイシェンの存在が容易に察せられる。
 
 それはともかくとして本題に入ると、最近遭遇した例で、漢方においては病名治療が不可能な場合が多いというその例証として、瀉火補腎丸による食欲増進効果を認めたケース。
 転移癌手術後、半年以上経過しても回復しない極度の体力喪失、食欲不振、手足のシビレ、ひどい息切れ。
 さらなる癌の再発転移を強く疑われていたので、人に紹介されて来られた。

 ところが、中医漢方薬学にもとづく忠実な弁証により、こられの諸症状が瀉火補腎丸と牛黄製剤の併用によってかなりな速効で改善された。しかも精密検査で転移の疑いも晴れた。

 アトピー性皮膚炎は、生理が関連して女性の場合の方が複雑なことが多いが、その割には熱心な人が多いゆえか、どちらか言えば男性よりも最終的には成績がよいような気がする。美容に直結するから熱心な人が多いのかもしれない。
但し、短期間での脱落者は男女ともども極めて少数ながら常に存在して、微調整の苦労の大きな山場を乗り越えることが出来ないケースは、根気もさることながら冷静な観察力と客観的な報告能力欠如の問題とともに、経費的な問題も絡んでいるのかもしれない?一つ一つの漢方製剤の安さでは激安漢方として天下一品、とても評判が高いはずだが・・・苦笑

 最近、当方ではアトピーには滅多に使用しないはずの加味逍遥散が適応する人に遭遇し、これに茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)の併用1週間で見かけ上、5割の改善を得た。
 既に長期間服用されていた朝鮮人参入りの補中益気湯などをすべて中止してもらったことも効果を上げた。あきらかに朝鮮人参が熱証を助長していたからである。

 凸凹を消すために猪苓湯製剤を追加したが、順次六味丸系列の方剤も追加すべきことが予測されている。ステロイドの離脱を焦って行わない限りは、順調に経過することだろう。漢方薬がしっかり奏功してくればステロイドは自然に減らせる問題である。

 いくら加味逍遥散と茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)で一定の改善を得ても、ステロイド漬けになっている現状を考えると、また舌証にも歴然と現れていることからも、猪苓湯による滋陰利水とともに、遅かれ早かれや六味丸系列の方剤による強力な補腎は必須である。

 このような中医漢方薬学派の弁証論治は、一般の漢方書籍やネット検索でも、ほとんど出て来ない方法である。
 それらの一般書籍やネット検索で出て来るような病名治療(アトピー性皮膚炎の病名治療)が可能なほど、アトピーは容易な疾患ではないということである。
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☀| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

モンスターペイシェントの問題はさておき・・・

ご質問者:東海地方の内科医師

 いつもお忙しいなかをご助言くださいまして恐縮に思います。

 以前の小生へのアドバイスのなかでも触れてみえた牛黄につきまして、興奮状態およびイライラが顕著な状態に対する効果はいかがなものでしょうか。
 私個人は、ありがたいことに杞菊地黄丸にて血圧が良好になってきました(勿論降圧剤デイオバンを併用していますが)。

 モンスターペイシェントが現れれると血圧が高くなって、落ち着くために内服を考慮しないといけないかもしれませんが(苦笑)、いまのところ、お世話にならなくてもよさそうです。

 問題は母親です。体質的には私とかなり類似しているようです。いろいろな事情から興奮したり逆に滅入ったりすることがあるようです。抑肝散加陳皮半夏や柴胡加竜骨牡蛎湯も一定の効果がありますが、牛黄は内服させてみる価値はあるでしょうか。
 一応興奮抑制の効能の記載はあるようですが。ご助言の杞菊地黄丸は調子いいようです。

 よろしくお願いいたします。


お返事メール: モンスターペイシェントの対策はどこの医療機関でも頭を悩ませておられるそうですが、その点ではわれらアウトサイダー的な漢方薬局では、先手を打って拒絶しまくりです。

 それでも何とか潰れずに存続出来ているのは、奥ゆかしい日本の伝統を保守される人達がまだまだたくさんおられるからだと思います。
 我が薬局が潰れるときは、ヒゲジジイがプッツンするときか、日本の伝統文化が滅んだ時であろうと思います(苦笑。

 お尋ねの牛黄の件、御高齢者の多くの方に適応することが多いので、是非、一度試してみられるとよいと思います。これまでの体質的なご報告内容から考えましても、まず副作用的な問題が生じることはほとんど皆無だと思います。
 どの程度の効果が出るかはファジーな部分もありますが、当方ではパニック症候群にも応用して成果を上げていますし、ある種の鬱症状にも効果を上げています。

 牛黄は是非一度試して見られるとして、一般漢方処方の点では、もしも舌先が真っ赤でイチゴの粒粒のような状況であれば、黄連解毒湯が適応する(興奮を鎮静化)舌証であることが殆どです。

 また、鬱傾向があれば四逆散が適応するのはご存知の通りですが、黄連解毒湯と四逆散・杞菊地黄丸の配合は大いにあり得ることですし、また抑肝散系統が適応する場合でも明らかな黄連解毒湯証が合併していることも多々ありますので、黄連解毒湯・抑肝散・杞菊地黄丸の配合も大いにあり得ることだと思います。

 また、柴胡加竜骨牡蛎湯が合うようでしたら、これらの方剤と併用して四方剤の合方となっても不自然では決してありません。
 柴胡剤の運用では、柴胡加竜骨牡蛎湯と四逆散の併用が適応しているケースに若い世代でも結構多く遭遇しています。

 黄連解毒湯証は舌先の強烈な赤さ(イチゴ的)で判別しやすいので、これが無ければ殆ど使用しても無効ですので使用すべきではありませんが・・・・

 一部の人では、しっかりした体質改善を行うには、多くの方剤を併用しなければ十分な効果が得られないことがあります。

 たとえば、当方の二十年以上の常連さんたちは85歳を過ぎている人も多いのですが、一般の人のみならず専門家の医師・薬剤師が知ったら驚かれるに違いないほどの多種類の方剤を長期間連用されています。
 このお陰でボケることなく癌にも罹らず、信じられないような健康を維持されておられます。その方たちも多種類の方剤とともにほとんど全員がやはり各種の「牛黄製剤」の愛用者です。

 以上、取り急ぎお返事まで。
posted by ヒゲジジイ at 22:08| 山口 ☀| 漢方常備薬および漢方薬長期連用による効用について | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

みずからも稀に味わう葛根湯の絶大なる恩恵(苦笑

 昨夜から続いてメールの返信が重なる途中にはブログ類の更新を続けながら、今朝の起床後も続いてメールの返信および送り注文の数々の伝票打ちが続く。
 
 朝の開局後はしばらくぶりに訪れた安定期に入っているアトピーの方、一年半経過して環境変化の好転もあってまずまず順調でホッとする。
 次に訪れたお馴染みさんはご家族数人で漢方薬を利用されているだけに常備薬が各種様々、補充購入のついでに女性薬剤師と、各個人に応じた食事療法の重要さについて花が咲いている模様。

 その喧騒(笑)の中で、引き続き沢山の返信メールを認めながら、電話注文やメールで入る補充注文類の伝票発行を続けるヒゲジジイ。
 薬局店頭では月曜日ほどの来客は多くないので、たくさん溜まっていた送り状発行と返信メールが能率よくはかどる。

 この季節、クーラーが気持ちよいとは言え、気がついてみると長時間眼球を酷使し過ぎたためか、血圧が上がっている訳でもないのに、いやなフラツキと首の真裏から後頭部にかけてのヒドイ凝り。
 揉んでみると気持ちが良いし、温めても気持ちが良い。

 もともと葛根湯証には滅多にならない体質だが、一年に1〜2回、急性の首凝りと眼精疲労が合併して生じることが稀にある。
 今回は歴然とした葛根湯証に間違いない。息苦しいほどの苦痛であるから、早速服用すると5分もしない間にほぼ雲散霧消っ!

 急に気分がよくなったので、すべての送り注文や返信メールを終わったところで、このブログを書いて報告する気になった。

 精度の良い葛根湯エキス製剤を用いれば、こんなに速効が得られることをみずから味わってみると、シンプルな疾患に対する漢方薬の優越性をあらためて実感するのであった。

 ところが、複雑に錯綜する慢性疾患では、こうもうまくは運ばないことが多いのは当然で、様々な要素が合併しているケースが多いので、一方剤や二方剤の併用くらいではビクとも動かないことが多い。

 といってもあらゆる西洋医学治療や漢方治療で難航を極めた人が、思いがけない少ない方剤の配合で、超速効が得られるケースも、それほど稀でもないので、ま〜〜ケース・バイ・ケースということでしょうねっ(笑。
posted by ヒゲジジイ at 14:55| 山口 ☁| 漢方薬の即効例 | 更新情報をチェックする

2008年09月01日

実際の漢方相談業務は真摯な人達ばかり

 いつもブログに八つ当たりしてばかりいるみたいだが、実際の漢方相談業務においては、皆さん真面目な人達ばかりであるから、本業においてはやり切れないストレスというのは少ない。
 
 煩わされているのは、及び腰のお問い合わせ電話の数々だけである。

 たとえ何らかの事情で中断される人達でも、静かに去っていかれるし、突然戻って来られる場合も、派手な前宣伝することもなく皆さんとても奥ゆかしいのである。

 だからいつも自慢するように、薬局内での本業は古きよき時代の和気藹々の日本の伝統を保持し続けている。

 ところが一方、相変わらずこの多忙な月曜日にも、及び腰の問い合わせ電話が鳴り続ける。
 本日のウルサイ電話に限らず、これまででも最高に頭に来るのは・・・
  • 内膜症が治った例が本当にあるのですか?

  • 逆流性食道炎が治ったケースが本当にあるのですか?


  •  挙句の果ては、
  • アトピーがおたくの漢方で本当に治ったことがあるんですか? 本当にあるんでしたらその証拠として治った方をご紹介願えませんか?

 人を嘗めた慇懃無礼な物言いをする連中が横行する社会である。
 なるほど、子供が騒いでも嗜めようとしない馬鹿親ばかりが目立つ昨今である。
 無礼者を生み出す社会現象はここいらへんに病根がありそうに思えてならない。
ラベル:慇懃無礼 無礼者