昨日の続き
折り返し頂いたメール:早速のブログでの回答有難うございました。感謝いたします。ご回答を読んでの感想です。
病気を患っているものは非常に弱い立場にあります。ましてや専門知識のない状況下で、漢方とはこうゆうものだと先生に言われるとそうなのかと信じざるを得ません。その結果ご指摘のような誤りを犯してしまいやすいのです。ましてや地元で自分にあった薬局や先生を少ない情報のなかで見つけるのは至難の業です。勢いネットの情報にたよってしまうのです。
村田先生のご指摘の通り、ネット上にあらゆる種類の漢方理論が氾濫し、ここなら大丈夫かもしれないと思うと、思わず相談に踏み込んでしまいます。
また、改善の兆候が現れないともっと良いところがあるのではと思い安易にお店を換わってしまう結果となります。
わたしの場合も全てがネットで相談をし、お薬を送っていただいたケースでした。これでは微妙な調整など期待できませんね。大いに反省しています。
改めて対面し、コミュニケーションの中から生まれる信頼関係のもとにお薬をいただく姿勢が大切であると痛感しています。自分の病気にもっと根気をもって、努力をしなくてはとかつをいれられたきがします。有難うございました。
御返事メール:折り返し、御返事賜りありがとうございます。
まったく思いがけない内容のお返事だけに、ブログを運営する者としては大変有意義だと感じています。
まったく想像の埒外であるネット上でのご相談だけによる漢方相談ばかりだったっ!というお話のようですが、些かショックと言いますか、失礼ながらそのような安易で安楽な方法こそ、よほど運が良くない限りは、滅多なことで正確な弁証論治は行える筈もないではないか、と感じた次第です。
一般的な病気の場合でも、一度も直接診断を仰いだ実績のない患者さんが、電話相談やメール相談だけで診断と投薬を行ってくれる病院が無いのと同様、漢方相談だからと言って、安易に電話相談だけやメール相談だけで、一度もお会いしないまま、漢方薬を購入することは、かなり無謀な行為のように思われてなりません。
たまたま合成医薬品のような危険性が少ない漢方薬だから、ついつい販売側も患者さん側も安易な方法を模索しがちであることは理解出来るとしても、現実には漢方薬の弁証論治こそ、一定レベルの疾患ともなると、ご本人に一度も会わずに適切な処方を見つけるのは至難の業であり、本来行うべきものではないと確信しています。
そのような安易な方法が通用するのなら、小生こそブログのみならずHP制作はお手の物、派手な宣伝打ってシコタマ儲けるのは十分に可能ですが、どうしても良心が許しません。
ヒゲジジイがこのような綺麗ごとを書くと、何か裏があるだろうと勘ぐられる方も多いのですが、ぶっちゃけ言って効かない薬を販売して苦情が殺到するのが怖くて小心者ゆえ、到底、そのような安易な販売方法は取れないだけのことです。
直接、漢方薬局に出向くこともなくしてどうしてネット上の勧誘記事だけで、信頼に足るかどうか、相性がよいかどうか(相性の問題も極めて大きいと思います)などなど、分かりようも無いと思います。
何を行うにも、ある種の賭けを伴うのは止むを得ないことゆえ、直接ご自身でなるべくなら通える範囲内で見つけ、ご自身の勘を信じて、ここはと思った漢方薬局に賭けるべきだと思います。
蛇足ながら、相性の問題も意外に大切で、村田漢方堂薬局に遠路はるばる来られた人でも、その後のメールや電話での交信の内容がどうしても噛合わず、とうとうこのブログに時折登場される東海地方の女性薬剤師に無理をお願いしてバトンタッチして頂いた経験を持つ者としては、互いの相性の重要さもヒシヒシと感じております。
手前味噌ながら、当方には遠路はるばる来られる人の多くは最低限二泊三日程度の旅程で来られ、数日間連続した集中的な漢方相談があるからこそ、その後のメールや電話での交信(による微調整)がうまく運ぶことが多いのです。
もちろん一度も来局されない人の電話相談はすべてお断りしていますが、一度も来られない人のメール相談であれば、漢方薬販売はしないかわりに、ブログに利用させて頂く変わりにメール交信で可能なだけのアドバイスをお送りしている訳です。
来られない人の電話相談はありがた迷惑であっても、メール相談であれば、このようにブログに利用させて頂くギブ・アンド・テイクで割り切らせて頂くことは前回でも述べた通りです。
ともあれ、地元近辺で相性の合った漢方薬局を見付けられることを念じております。そうすれば諸症状の内容から考えましても、少なくとも現在の半分以上の寛解は十分に得られることと思います。
2008年07月10日
ネットで漢方相談が可能なほど弁証論治は安易でお気楽なものなのか?
posted by ヒゲジジイ at 00:17| 山口 ☀| とんでもない話や、信じられない困った話
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