年齢 : 20歳〜29歳の女性
簡単なご住所: 九州地方
お問い合わせ内容 : お忙しい中大変申し訳ございません。
なかなか金銭的などで来店する事が出来ない状況でしてすがる思いでお問い合わせさせていただきました。
現在病院の方で2年くらい経ちますが漢方治療をしておりますがなかなか良くなりません。
一番辛い症状は 強い緊張と予期不安です。外出や何かをしなければいけない時(電話なども)するにあたって必ず緊張と不安が出て手や首が震えたり動悸、手足の汗、冷熱、夕方に体がダルく動けない、体がカーッとなる(食事中にも)、物音に常にビックリする、体温調整が出来ない、天気で体調症状が左右される、手、首、頭の震えが動作時に出る(飲み物を口へ運ぶ時など)、など色々な身体症状が出たり出なかったりの繰り返しで、不安緊張は常に出ます。
特に人と接する機会がある前や接する時になりましたり、月経前にさらに酷くなったり気分がガクッと下がったりがあります。
現在はソラナックス、インデラル、漢方も色々変わり今はクラシエの六君子湯43番で凹んだ時ツムラの四逆散35番イライラした時はジュンコウの加未逍遥散24番にバッチフラワーのレスキューレメディを飲んでます。
昔はデプロメールにインデラルを飲み良くはなってましたが副作用や飲まなくなると結局再発しました。
良いアドバイスをいただければ本当に助かります。 ●●県の病院ではちゃんとした漢方治療は出来ないんでしょうか?
保険がきかないと金銭面でとても治療が無理なのです。
どうか宜しくお願いいたします。失礼いたします。
御返事メール: 保険漢方の範囲内で敢えて方剤を考えれば、不安感や動悸などパニック的な症状からは、竜骨・牡蠣の配合された柴胡加竜骨牡蠣湯か桂枝加竜骨牡蠣湯が必要ではないかと考えられます。
これまで服用した経験があるにしても、これだけでは不足だろうと思われます。
もしも生理前に乳房が張ったり痛む現象がみられるばあいは、四逆散あるいは加味逍遙散系統の適切な方剤も常用する必要があります。
いずれにしても症状から推して適切な漢方処方を数処方併用する必要があると思います。
これらでも治まらない場合は、保険漢方の範囲内では無理なのかもしれません。保険漢方で使用されるエキス剤にはあまりにも方剤の種類が限定され過ぎます。
また、適切な方剤が使用されたにしても、製剤ごとに品質の問題なしとしません。
個人的な見解ですが、もしもなんとしても治りたいという意欲が強烈であれば、薬物療法ばかりに頼らず、森田療法など禅的な精神鍛錬も併用することが必要だと思います。
そちらの地方で病院での漢方治療はできないのだろうか?というご質問については、少し前まで漢方を否定し、漢方薬なんて効かないっ!とおっしゃっていたお医者さんたちが、最近になって手の平返したように、多くの医療機関で漢方薬を出されるようになりました。
ところが付け焼刃の知識では漢方薬の運用はなかなかうまく出来ないものです。
しかしながら、昔から地道に漢方薬を研究して臨床に使い続けて来られた医師の先生方も、日本全国に少数ながらおられたのも事実です。
そちらでも探せば、きっと漢方薬による臨床経験の豊富な医師にめぐり合えることと思いますが、保険漢方でどこまで可能かは分かりません。
たとえばの話ですが、当方の薬局において保険漢方エキス剤の範囲内でしか漢方薬を販売してはならないという制限を設けられた場合、明日から廃業せざるを得なくなります。
お金がかからない治療方法のアドバイスとしては、先にもあげた森田療法です。ネットでも調べられるかもしれませんので、一度当たってみては如何でしょうか?
折り返し頂いたメール:お忙しい中アドバイスしていただきまして大変ありがとうございます。
特に人と接する機会がある前や接する時(電話や、買い物での会計時、外食や食事中など)になる強い緊張、予期不安、落ち込みが酷いので先週から現在、桂枝加竜骨牡蠣湯に竹茹温胆湯の2種類を服用しておりますがこの処方はどうでしょうか?
クラシエの六君子湯43番で凹んだ時ツムラの四逆散35番イライラした時はジュンコウの加未逍遥散24番の処方もいかがかご意見をいただければ助かりますm(_ _)m
以前はありましたが今は月経前の乳房が張ったり痛むはありませんが強い緊張、不安、手や首の震え、手足の汗、動悸、などがいつもより酷くなり気分がガクッと落ちます。
自律神経訓練法と体の力を抜く運動はしてますが森田療法はまだ経験ないのですがどうしたら出来るんでしょうか?
それと私には六君子湯と四逆散は体質や症状に対し処方する事が見受けられないと言われたのですがそれはいかがでしょうか?
度々申し訳ございませんがアドバイスをいただければ幸いです。
宜しくお願いいたします 失礼いたします。
御返事メール: メールだけでのアドバスは前回のようなホンのヒント程度で限界です。
人ぞれぞれに微妙に体質が異なるので、マンツーマンで微調整しながら綿密に合わせて行くのが漢方の本来のやり方です。
それゆえ、このようなメールでは、一度も会ったことも無い人にはあれ以上のアドバイスは不可能なのです。
森田療法はサイトで調べて研究されるか、森田療法の一般向けに書かれた書籍を購入するか、図書館で借りて一冊でも読めば得るところは少しはあると思います。
森田療法の真髄が分かれば、半分悟りを開いたようなもので、人間的にも大きく脱皮できます。
折り返し頂いたメール:申し訳ございません。
ありがとうございます。
森田療法の本を探してみたいと思います。
お忙しい中本当にありがとうございました。
少しでも良い漢方と会えるように頑張ります。
失礼いたします。
2008年07月03日
不安神経症(パニック障害)に対する保険漢方の可能性
posted by ヒゲジジイ at 05:49| 山口 ☁| パニック障害(不安神経症)やストレス症候群・動悸・めまい・不安感・不眠など
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