2007年12月16日

今月の新人さんは速効ばかり(逆流性食道炎や進行癌、転移癌など)



 お一人の例外を除いて、今月の新人さんは速効ばかりで気分が良いはずだが、血圧が安定しているのを良いことに、うっかり丸二日間、釣藤散の服用を怠っていたら(釣藤散以外の漢方薬は継続していた)、金曜日の夕刻から久しぶりに血圧が上がってしまった。
 濃い目の釣藤散を追加すると直ぐに安定したが、配合中の一処方でも欠けると効果が激減する場合があることは分かっているとはいえ、男はこれだから長生きしにくい。

 しかしながら、もともとこの辛気臭い仕事が無い休日には決して血圧は上昇しないのだから、自身の健康のためには引退すべきであろうが、常連さんたちに恨まれるのでワガママも言っておれない(涙)。
 パソコンとメール交換だけで済む仕事ならどれだけ楽だろうと思う。しかしながらご本人と直接会わないことには、より精度の高い漢方相談は不可能である。(こんな愚痴を書いていると、お気軽・お気楽なご相談者はカナリ遠慮してくれるので、その点でもブログはとても便利ですね・・・苦笑

 男性といえば、逆流性食道炎の御質問 の男性こそ14日(金曜日)に遠路はるばるやってこられたのだが、その日一日しか滞在出来ない人だったので、他の遠方の人のように三日連続漢方相談というわけにはいかなかった。

 食後の昼の服用の反応しか確認できなかったが、かなりな速効を得ていると言われていた。
 一時的な錯覚じゃないの〜〜?と怪訝がるのはいつものヒゲジジイであるが、一回目の速効がそのまま持続してくれることを期待したい。

 本題の速効例は新しく来られた転移癌の人や進行ガンの人が目立つ。
 みなさんデリケートな段階だから、ここに詳細に書くわけにはいかないけれど、ご本人のみならず医師や周囲の人まで明らかに目で確認できる速効が出た人もいる。
 抗がん剤で運悪く逆に腫瘍マーカーが爆発的に増えていた人も、速効で正常化している。
 托裏消毒飲(たくりしょうどくいん)を模写したエキス製剤配合の併用が有意義な人が目立った。
 総じて皆さん食欲が回復するので喜ばれる。

 以上は皆、みずからの意思で来られるから可能なことで、身内家族に奨められて来られようとされるケースは、いずれもお断りしている。
 一度でも来られた人ならご存知のように、臨機応変の微調整に付き合えるのは、ご本人の情熱で来られた人でなければ、理解力の面で困難を伴う場合があるからである。

 ましてやご両親のいずれかが当方の漢方薬服用経験が皆無な場合の子供さんの相談は、最も困難である。
 現代社会のように我儘な親たちがはびこる現状では、とうてい受け入れることはできない。綿密繊細な中医漢方薬学の価値は、これらの人達には理解困難であることが多いからである(苦笑)。
 但し、ご両親のいずれかが村田漢方堂薬局の漢方薬服用経験者であれば、その子供さんは大人よりもスムーズに治ることが多い。

 唐突だが、上記の話とは無関係に書いておきたいことを思い出した。
 アトピー性皮膚炎の一部の人達が汁の分泌が止まったからといって、独断で猪苓湯製剤を中止したり、服用回数を減らしたために肌の乾燥がかなり戻ってしまった人達がいる。
 復活したら再び肌に潤いが戻って来たが、当然である。猪苓湯は単なる乾燥剤ではないのである。中医学的な効能は滋陰利水である。

posted by ヒゲジジイ at 00:52| 山口 ☔| 漢方薬および生薬・中草薬・漢方の即効例 | 更新情報をチェックする