萩原朔太郎著のアフォリズム集『虚妄の正義』は題名通りの内容で、日本国中に蔓延している正義ヅラした卑劣漢をこきおろす内容ばかりというわけでもないのだが、実に共感するアフォリズム揃いである。昔も今もたいして変わることはない。
しかしながら、明らかに間違った日本語を用いることの多い萩原朔太郎には、やや嫌悪感を抱かざるを得ない部分もある。
(たとえば「伝統した」や「傾向する」など)
この元版は昭和4年が初版(第一書房刊)だが古書価が非常に高い。ところが、昭和五年に出された普及版以降のものは増刷する毎に装丁が微妙に異なり、しかも安価に入手できるものだから、いつのまにか何冊も集まってしまった。
これらの書籍も含めて、いつの間にか本立てに収まらなくなった専門外の書籍の整理を休暇中に行う予定でいるが、手に取った本を読み始めるともう止まらない。だから遅々として整理がはかどらない。
「少壮いくときぞ、老いをいかんせん」という文が眼に入ったところで本を投げ捨てた。
2007年08月12日
日本国中に蔓延している流行病「虚妄の正義」
posted by ヒゲジジイ at 23:45| 山口 ☁| 日本人としての自覚の問題
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