2007年07月31日

意外に多い甘麦大棗湯証

 28日のブログのご挨拶に、東海地方の先生(医師)からのユーモアに富んだお返事!
 早速の示唆に富むお返事ありがとうございました。
 ”涙もろさ”を一度患者さんに確認し、”涙もろさ”があってもなくても甘麦大棗湯を一度試していただきます。

 よく考えて見ますと、自分も生あくびがよくでるようになってきましたし、TVとか映画でもやけに涙もろさを昨今感じることがあるものですから、自分も試してみます。年齢的な涙腺の機能の問題かとも思っていましたが(苦笑)。
 後半は勿論、ヒゲジジイと同様、やや高血圧気味の先生であるから甘草の多く含まれた甘麦大棗湯は適応しないことが多いので冗談であろうが、現実的な問題として、ストレスの多い現代日本社会では、四逆散や柴胡加竜骨牡蠣湯証のみならず、意外に甘麦大棗湯が適応する人がビックリするほど多い現実に遭遇して、些かどころかトテモ大変に驚愕するほどオドロイテイル。

 次第に好転しつつある各種の疾患が、甘麦大棗湯一つが足りない為に、もう一歩のところで足踏みしていたケースが多いのである。そのような状況の人で、涙もろかったり生あくびが多い人には、試験的に甘麦大棗湯を併用してもらうと、ビックリするほど効果が上がるケースが矢鱈に目に付くのである。

 甘草が多く含まれているので浮腫み防止を兼ねて、必要に応じて半夏厚朴湯や猪苓湯などの利水系の方剤でバランスを取る必要がある場合もあるが、低血圧気味の人で、舌苔が少ない人なら安心して使用できる。
 但し、明らかに高血圧や浮腫みっぽい人には使用しないほうが無難である。

 ともあれ、意外な状況で甘麦大棗湯がプラスアルファで適応した具体例は沢山あるが、このブログのデリケート?な読者にも多く、遠慮があってチョット書けないのでゴメン!

ラベル:甘麦大棗湯
posted by ヒゲジジイ at 01:09| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする