2007年06月29日

骨髄異形成症候群の漢方薬

 4月7日のブログ の中で取り上げた骨髄異形成症候群で速効を得ていた例
 運の良い人は、例えば骨髄異形成症候群という白血病の前駆症状であることが多い疾患でも、最初の二種類の漢方製剤によって30日後の検査で血小板が1,5倍、白血球は2倍に増えたお陰でこちらのほうはあっさり正常化して、主治医が怪訝な顔をされているが、いつまでこの効果が持続するかが今後の問題である。
 すでにご本人は治った気分でおられて服薬を怠り勝ちなのだから、素人さんの無知なるがゆえの恐さを感じるばかりである
の続報である。

 案の定、あれだけ口を酸っぱく根治する疾患ではないので、決して油断がならないことを説明しておいたのに、二ヵ月分の漢方薬で治った気持ちになって一ヶ月半ほど廃薬しておいたところ、赤血球を含めてあらゆる血液成分が低下して、久しぶりにやって来られた昨日は、息切れが激しく、相談室に直ぐに入れず待合の長椅子に腰掛けて、しばらく動けない状態である。

 ようやく相談室までの3mを歩いて腰掛けることが出来たが、付き添いの人とお二人に向かって思わず大声で、あれほど言っていたではないですか〜〜〜、病院で一切治療方法がなく、別に心不全をかかえるなどまたその他の問題もあって、輸血する訳にもゆかないと言われており、西洋医学的な対症療法すらまったく行ってもらえなければ、なおさら運よく速効を得た漢方薬類を決して途切らせてはならないと、あれほど言っておいたではないか〜〜〜と歯がゆいばかりである。

 こんなに酷い状態になって、何とかしてくれというのだからその一ヵ月半の漢方薬中断によって、もしかすると取り返しがつかないかもしれないのに・・・
 すでに前回の配合(加味帰脾湯+α)だけでは到底間に合わない状況だから、朝鮮人参が配合された牛黄製剤とヘム鉄入り液体を直ぐにその場で服用してもらう。

 その後数十分に渡る訓示?が終わって次の相談者と交替する時の足取りは、まったく正常に戻って息切れの痕跡すら無くなっているのにホッとする。

 順番を待っておられた常連さんには「いつになく大声で叱っているのを見てビックリしましたよ〜〜〜」とからかわれる始末。
 
 二ヶ月前の血液に戻ってくれれば良いのだか!?

posted by ヒゲジジイ at 13:28| 山口 ☁| 骨髄異形成症候群 | 更新情報をチェックする