昨年に続いて今回で2例目である。しかも同一処方の配合で生じた腹痛である。
四逆散・六味丸・猪苓湯の各エキス製剤である。これを服用して腹痛を起こし、腎臓結石が尿管に落ちた可能性を疑って即、検査に行くように強く勧めた。もちろん漢方薬は続行である。
昨年の例では、もともと早朝の残尿感が続いていた人だから、他の主目的の疾患に対する弁証論治の上からも上記の方剤にさらに黄連解毒湯とイオン化カルシウムも併用していた。この配合で朝の残尿感はほとんど消失していたのに、暑い夏、クーラーが壊れた職場で過ごすこと数日、突然の腹痛に見舞われて連絡があった。
もちろん即、尿管結石を疑い猪苓湯の濃度を上げ、早く泌尿器科に行くように勧める。
土日がまたがっていたため、通院が数日後になったが検査の前日に突然腹痛と残尿感が消失した。検査では石は発見されなかったがその後に腹痛は二度と起こらない。
ほんの数日前の例も同様の上記方剤で体質改善三点セットに四逆散・六味丸・猪苓湯。三点セットはすでに一ヶ月以上服用中で、上記の三種類の漢方薬の配合は今回が初めてであった。
もともと多少頻尿気味であると言われていたのが、これ等を服用し始めて数日後、頻尿が顕著になるのと同時に腹痛が始まり、数日間便秘状態でもある。直ぐに病院に二軒かかったが炎症反応がありながら病名は確定しない。
この時点で当方に連絡があったので、それはおそらく腎臓結石が尿管に落ちたのだろうから、泌尿器科に受診するように勧める。もしも石が発見されたら猪苓湯の濃度を上げるべきだが・・・とは言っていたものの、検査が数日後になってしまい、この人の場合も検査の前日には腹痛も頻尿も突然治まってしまった。
こうなれば検査では石は発見することが出来なかったのは当然である。
当然、お二人ともに六味丸と猪苓湯は他薬とともに真面目に連用中である。(ナゼだかお二人とも関東勢!)
2007年05月24日
漢方薬で腹痛を起こした2人が喜ばなければならない理由
posted by ヒゲジジイ at 00:02| 山口 ☁| 膀胱炎・間質性膀胱炎・過活動膀胱・尿路結石・ 腎臓結石/排尿異常(尿失禁・頻尿・閉尿)
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