2007年05月17日

耳鳴りが20日分の漢方薬で7年間再発しなかった例

4月27日の 膝関節部の水液貯留が漢方薬わずか一ヶ月の服用で10年間再発しなかった希有な症例 と同類の著効例の話である。

 今回の症例も8年前に来局された中年女性で、当時1年前から始まった耳鳴り難聴で、弁証論治により少量の葛根湯エキス製剤と香蘇散エキス製剤を10日分。著効を得て更に10日分お出ししたところでそのまま音信不通ゆえ、まったく忘れていた人である。
 その人が昨日来局され、10年前(実際は8年前)に耳鳴りが村田漢方堂薬局の漢方薬で治ったので、また今度も御願いしますとのことだが、まったく記憶にないお顔と名前なので古い相談カードを探してみると、確かにあった。
 その内容が上記の2方剤で、2回しか来られておらず、しかも合計20日分服用されただけの計算である。
 その後、やや聞こえが悪いのは残ったが、耳鳴りは完璧に消えていたというのである!

 ところが昨年、突然のメマイと吐き気で倒れて以後、耳鼻咽喉科で出された医薬品で却って猛烈な副作用に見舞われ、それ以後、7年ぶりに当時の同じ耳鳴りが再発して夜が眠れなくなったというのであった。

 ともあれ、このように1回目で著効を得た多くの人が、その後1〜2回続けて以後は直ぐに音信不通になったケースは毎年相当な数に上るので、多くはこの女性や上記の膝関節部の水液貯留が漢方薬わずか一ヶ月の服用で10年間再発しなかった希有な症例のように、短期間の漢方薬で当分の間再発せずにいる人は、決して希有な症例とは言えないことに気がついた。

 たまたま再発したから再来されるので、その後の経過が判明するのである。

 一回目から著効を得た人に限って直ぐに音信不通になるので、バカだな〜〜〜くらいに思っていたが、その多くは上記の人達のように(病根は残っていようとも)現象的には無症状となって根治したつもりでいるのかもしれない。

 こういう運の良い連中が多いから「石の上にも三年」という気合をかけても、運悪く直ぐすぐには効果が出ない人達は、

「あの人は直ぐ治ったのに、私はきっと漢方薬が効かないんだ〜〜〜?!」
 と勘違いして半年どころか一ヶ月も頑張れない人が出て来るのだろうか?

 実際、毎年マイトシ、一発目で著効を得た人に限って、数回も続かないことを長年不思議に思っていたが、ようやくその理由が分かったようなわからないような・?・!・?・!

ラベル:耳鳴り 著効例