2007年02月07日

患者さん達の権利意識の強さに疲れ果ててド田舎に退散した同年代の医師の話

 さきほどちょうど風呂に入る前のNHKの某番組で、ヒゲジジイと同年代の地方都市の病院に勤務していた医師が、患者さん達の権利意識の強さに疲れ果ててド田舎に退散して、現在はのんびりと生活しているという話が遠くから聞こえた。
 風呂に入る前だったから、テレビから流れるその内容を聞き取ったままで、前後のことは見ていない。

 退散しないまでも、身内や身近な医師の中にも同様な嘆きをシバシバ聞かされる問題である。
 その権利意識の高さにおいては、意外にも医療関係者(医師のみならず医師以外の医療関係者)も多いそうだ。生半可な知識がある分、主治医に対する尊敬の念どころか、常識的な礼儀すらわきまえない人も年々増えているという。

 その点では、自慢じゃないが、ヒゲジジイの薬局では、どのような立場と職業の人でアレ、礼儀を弁えない権利意識旺盛な人は、あらゆる方便を使ってお断りしている。
 日々神経をすり減らす仕事に、いちいち本末転倒した気遣いを要求するような、駆け引きをするような連中と付き合うつもりはない。
 
 保険医療の病院関連では、どのような患者さんでも法的に診療を拒否できないからお気の毒である。
 その点、薬局であっても保険医療とは無縁の医薬品販売業としての薬屋さんの場合、税制上の優遇措置が皆無である分、患者さんに対する拒否権は必要に応じて発動できる。
 単なる物品販売業と違って、医薬品という人体に作用を及ぼす特殊な販売業であるから、その人に対して販売するに相応しくないと判断すれば、販売を拒否する義務と権限を有するのが薬屋さんの薬剤師である。
 だから、お断りするのは意外に簡単である。だから、ヒゲジジイの薬局には、経営者以外は皆さんマナーがよく、現代風の異様な権利意識旺盛な人は皆無なのである。