1月5日の
ピンとはずれの処方の判断ミスでゴメンネとあやまったこと2例 および
1月13日の
猪苓(チョレイ)における補益性の有無について の続きである。
猪苓湯製剤が効き過ぎてしまった昔のお嬢様。昨今やや頻尿気味であり、過去に尿路結石の経験もあることから、試験的に猪苓湯製剤を基本方剤の柴胡加竜骨牡蠣湯と茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)、牛黄製剤・体質改善三点セットなどに追加してもらったところが、見事な利尿効果を発揮し過ぎてしまって、途中で中止してもらった経緯を書いていた。
その後日談である。その後も互いに懲りずに、眼精疲労などを総合すると肝腎陰虚が原因による排尿異常の可能性があるので、猪苓湯を止めて杞菊地黄丸をテストしてもらったところ、次第に排尿は正常になり、猪苓湯を服用する以前からやや頻尿気味になっていたものがまったく正常に戻ったという報告を一週間前に貰っていた。
実に「複雑な彼」(三島由紀夫の小説の題名)ならぬ「彼女」であるから、さらに逍遙散を加えてテスト中だが、もしかして効いているかも?というメールが先ほどあったばかり。
やや複雑な配合ではあるが、中医学的には・・・・判明していることだけを記せば、気陰両虚に湿熱を挟んだ心腎不交の証候であるらしい。
2007年01月29日
猪苓湯を杞菊地黄丸に変えて
posted by ヒゲジジイ at 22:26| 山口 ☁| 中医漢方薬学
|