2007年01月31日

アトピーの新人さんが途絶えた三日間

 今週になってアトピーの新人さんは途絶えた。かわりに初回の漢方薬の反応の報告を持って、二度目の来局者が続く。
 乾燥肌に痒みを伴って、引っかき傷から(滲出液は皆無で)微量の出血を見るのみという典型例では、多くは体質改善三点セットだけで軽快している。
 中にはビックリするほどの疲労回復効果に驚いている女性もおられた。
 六味丸製剤を併用してもらった人、黄連解毒湯の少量と猪苓湯製剤を併用してもらっている人など配合は様々である。

 ところで、黄色の滲出液を伴うタイプでは、日本漢方では多くの場合、消風散証とされるが、村田漢方堂薬局は安易に去風薬の配合された方剤は使用しない。理由はここに書いている。
 アトピー性皮膚炎における袪風薬配合上の問題点
 今回もそのタイプの人がおられたが、体質改善セットを出す前に、茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)製剤と猪苓湯製剤のみで様子をみてもらったところ、10日間くらいでもハッキリした効果があらわれ、滲出液が激減して肌の赤味もかなりり消えている。
 この二方剤だけに頼っていても最終的な根治は得られないかもしれないので、今回は体質改善三点セットを追加したのだった。

 いまのところ今年来られた新たなアトピーの人は全員、初回の最低限の配合だけで、7〜10日間でも十分に効果が認められるケースばかりであったものの、毎日平均1名のアトピーの新患さんの記録は、もろくも崩れ去ったのだった。
posted by ヒゲジジイ at 17:52| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2007年01月30日

移動する字幕−HP制作のお遊び

お気軽な御相談は御遠慮下さい。真剣・真面目な御相談だけを受け付けています!

村田漢方薬局による漢方相談・山口県下関市 と 村田漢方堂薬局のアトピー漢方薬専門サイト それぞれのサイトのトップページに似たような字幕を掲げている。

 ついでに 女性は子供を産む機械 にも採用している。
                     呵呵(笑)!
タグ:HP制作
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2007年01月29日

猪苓湯を杞菊地黄丸に変えて

 1月5日の
 ピンとはずれの処方の判断ミスでゴメンネとあやまったこと2例 および
 1月13日の
 猪苓(チョレイ)における補益性の有無について の続きである。

 猪苓湯製剤が効き過ぎてしまった昔のお嬢様。昨今やや頻尿気味であり、過去に尿路結石の経験もあることから、試験的に猪苓湯製剤を基本方剤の柴胡加竜骨牡蠣湯と茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)、牛黄製剤・体質改善三点セットなどに追加してもらったところが、見事な利尿効果を発揮し過ぎてしまって、途中で中止してもらった経緯を書いていた。
 その後日談である。その後も互いに懲りずに、眼精疲労などを総合すると肝腎陰虚が原因による排尿異常の可能性があるので、猪苓湯を止めて杞菊地黄丸をテストしてもらったところ、次第に排尿は正常になり、猪苓湯を服用する以前からやや頻尿気味になっていたものがまったく正常に戻ったという報告を一週間前に貰っていた。

 実に「複雑な彼」(三島由紀夫の小説の題名)ならぬ「彼女」であるから、さらに逍遙散を加えてテスト中だが、もしかして効いているかも?というメールが先ほどあったばかり。
 やや複雑な配合ではあるが、中医学的には・・・・判明していることだけを記せば、気陰両虚に湿熱を挟んだ心腎不交の証候であるらしい。

posted by ヒゲジジイ at 22:26| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2007年01月28日

とても便利な錠剤の漢方製剤

 アトピー性皮膚炎の新患さんが村田漢方堂薬局としては爆発的に増えている一月だが、昨日土曜日のアトピーの御相談は、詳細な説明と具体的などの薬がよいかの結論のお話を聞いて、漢方治療をはじめるかどうかを考えたい、という優柔不断なお考えであったのでお断りした。

 経費的な問題と漢方療法の沿線の説明を求められ、女性薬剤師の適切な説明では満足されず、優柔不断な要求に対してヒゲジジイが応対しても沿線の説明だけでバテてしまった。
 村田漢方堂薬局の漢方に賭けようという気概の見えない人のお相手ほどシンドイものはない。それだけで既にやわなヒゲジジイの頭が凍ってしまって作動しないから、貴方には当方の漢方は無理ですとお断りしたのだった。

 最初から話が脇へそれてしまったが軌道修正して・・・・昨年に続いて今年新に来られたアトピー性皮膚炎の人達の中には、すでに医療用漢方を服用していた人が断然多く、漢方専門医院に通い詰めていた人もあり、中でも黄連解毒湯製剤が出されていたことが目に付いた。
 中途半端な改善だったり全然効いてなくて却って悪化している人もおられ、保険医療を諦めて自費を承知でやって来られる訳だが、適量の黄連解毒湯をそのまま利用できるケースも多いので、引き続き黄連解毒湯は病院からもらえるのならそれを使用してもらう。

 ところが中医漢方薬学特有の悪く言えば小細工、よく言えば綿密な微調整のために、黄連解毒湯のような氷伏(気血の凝滞)を誘発しやすい清熱瀉火の方剤は、他の適切な方剤とともにバランスよく使用する必要があるので、満量を必要としないことが多い。それゆえ、しばしば利用できそうな医療用の黄連解毒湯の半分量を指示したり、三分の一量や四分の一量を加えよ、などとかなり繊細で細かい芸当をやって貰わざるを得ない。

 顆粒状の粉末だから、なかなか正確にできないことが多いが、やはり1包そのまま使用したらバランスが悪く氷伏が生じやすくなっているので、結局は錠剤が貰えないかということにもなり、黄連解毒湯だけを病院に貰いに行くわけにも行かないので、というより以上に顆粒剤や細粒剤では中医漢方薬学特有の小細工、微調整がやや行いにくいのは確かであるようだ。

 黄連解毒湯以外でも、保険漢方にはない藿香正気散(カッコウショウキサン)にしても、頑固な湿熱や痰熱を除去する時のバックアップとして辛温性の藿香正気散をシバシバ微量加えるが、これも顆粒状や粉末状のエキス剤では行えないし、ましてや煎じ薬などでは中医漢方薬学を行うことは、到底不可能である。
 錠剤の漢方製剤があってくれるお陰で、このような繊細な配合変化が行える利点を知る人は、意外に少ないことだろう。

 但し、このような中医漢方薬学特有の繊細な微調整に付いて来れる人は、御自分の病気に対する治療意欲と冷静な判断力のある人でなければならない。 
 これらの高度なテクニックを駆使できるのも、互いの努力と頑張りがあるから行えるわけで、もちろんきわめて少数ながら途中で諦めて脱落者が出ることもあり得るので、ときに慙愧の念に耐えないこともある。

 要するに腕が悪いからこのような小賢しいテクニックをやっていると思われるのは心外であるが、でもやっぱり腕が悪いからこんな小細工が必要なんでしょうかね〜〜〜!?!?!

posted by ヒゲジジイ at 11:53| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2007年01月26日

ニキビについての疑問

御質問者:東海地方の内科医師

 いつも参考となるお知恵を拝借できて助かっています。私にとっては、大変切れ味のよい懐刀のようで、頼もしく感じています。

 さて、本日はにきびについてお教えください。20台の女性です。長期にわたるうつ病があり、精神科を受診され、抗うつ薬を各種内服しています(効果はあまり良くないそうです)。
 舌は紅で、無苔、排便は当然ですが便秘があります。にきびは眼の周囲を除いた顔面に認められ、一部は感染しているせいか黄色調の分泌物があります。白虎加人参湯+猪苓湯の合包を処方し、ややニキビの数は減っているようです。

 ここで質問です。眼の周囲は全く綺麗でにきびは存在しないのですが、眼の周囲は特別な部位なのでしょうか。そういえば、眼の周囲ににきびがブツブツできているかたにはあまりお目にかかったことがないかもしれませんが。

ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 確かに目の周囲にニキビが出ている人はみないな^^と、若い頃にニキビの多かった愚妻とも話し、おそらく皮脂腺が少ないのではないかと西洋医学的な詮索をしたところで、これは中医学的な問題よりも西洋医学的に理由があるのだろうから、身内に皮膚科の医師がいれば訊いてみようと思いましたが、内科系や小児科ばかりで、皮膚科が専門の医師は身近にはおりません。
 そこで、むしろ先生の身近に皮膚科の先生がおられたら、むしろそちらでお訊ねになったほうが正確なことが分かるだろうと思います。

 と、このようなお返事を考えておりましたところ、薬局を閉める夕方6時前に来られた二度目のアトピーの若い女性が来られ、12日間の服用でまずまずの様子に安心して、ちょっとした話題としてニキビのこの話をしたところ、彼女の高校生時代のクラスメートに、逆に目の周囲にだけニキビが多発して、皮膚科に通っては潰してもらうものの、なかなか治らなかった男性を目撃しているそうです。

 ところで中医学的には考えたこともありませんでしたので???です。
 以上、取り急ぎお返事まで。 
                         頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝
タグ:ニキビ
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2007年01月25日

昨日もアトピー性皮膚炎の漢方相談

 相変わらずアトピー性皮膚炎の新患さんが続いている。昨日は15年前に村田漢方堂薬局の漢方薬で治った人からの御紹介だったが、その御紹介者のお名前をお聞きしても、失礼ながらまったく記憶が無かった。
 この調子で行けば本当に年間365人近いアトピーの新人さん御相談が増えることになるが、まずそんなことはあり得ない。と思いつつも、もしかしたら? という年間記録を作りそうな気配がしないでもないが、やっぱりあり得ない。

 もちろん全員が回復して欲しいが、今年の新人さんの中では一番の重症者と思われた人も、短期間に既に4回も通ってもらうことで、一定レベルの成果が得られたことは幸いだった。しかしながら、この方には例外的に例の三点セットの一部が微妙に合わないかもしれない珍しいケースなので、二点セットに省略している。
 例外のない絶対の世界は絶対にない、という教訓だろう。

 ところで、子供の頃から今日まで延々と、「絶対ということは絶対にない」という絶対に正しいこの絶対命題に、明らかな絶対矛盾が内在し外在していることに、絶対に気分を悪くしたものだった。
 まったく絶対的禅問答の世界である(笑)

posted by ヒゲジジイ at 01:37| 山口 ☔| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2007年01月24日

漢方を冒涜する事件

 上記のタイトルは、関東の美人のおなじみさんが命名されたものである。先ほど憤慨したメールが届いたので、そのままタイトルとして借用させてもらった。
 例の女性経営者が無資格で漢方薬を販売して逮捕された事件のことである。中国で中医師の免許を取得しているという話だが、もちろん日本国内では通用しない。
 ヒゲ薬剤師は昨年お電話で、これに類似した危険な相談を受けたことがあり、手が後ろに回りますよ、と未然に警告したことがある。

漢方薬を調合するには何か資格が要るのですかという意味不明な質問の電話

 午後の遠方の常連さんのための荷造りに忙しい時間帯にかかった若い男性からの奇妙奇天烈な電話。
 「友人が漢方薬に詳しいんですけど、漢方薬を調合するには何か資格が要るのですか?」というまったく意味不明なお問合せの電話である。
 個人が自分の為に原料を調達して調合するのは自由だが、それを商売としてやるとなったら薬剤師の免許がなければ、即、薬事法違反でっせ〜〜、後ろに手が回り万年、と答えれば、えっ!免許が要るんですか?と素っ頓狂な声。

そもそも、友人が漢方に,詳しいなどと、他人事みたいに質問してくるのはきまってウソで、本人自身の問題を友人の代理で訊くような素振りを見せる常套手段に過ぎない。
薬剤師の免許がいりまっせ〜〜〜という意味が分からないようだから、国家試験ですよ〜〜〜、国家試験。

 このクソ忙しい時間帯に「友人が漢方薬に詳しいんですけど、漢方薬を調合するには何か資格が要るのですか?」という質問自体が本人のことに決まっているが、どれだけ漢方薬に詳しいというのだろうか?
 薬剤師という言葉自体が理解できないような奇妙奇天烈な電話を終わって気がついたことに、またまた漢方薬を健康食品と勘違いしてるんじゃないのかいなっ!?と思ったことであった。
 そもそも世の中の風潮が漢方薬をあまりに甘く見過ぎているから起こったような事件に思えてならない。
 あの某大手ポータルサイトであり、検索エンジンの利用者が半端じゃない巨大組織にして「健康食品>漢方薬」とした確信犯的な錯誤を便宜上だと居直るような風情で堂々と掲げているネット界の実情である。

漢方と漢方薬の正確な実体、つまり、正しい意味と用語法は?

 無資格で漢方薬を販売していた連中といい、購入する側のシロウトさんも、健康食品感覚であったのではないかと邪推されるのである。
 最近も、お電話のお問合せで、婦人科疾患でかかった病院から当帰芍薬散を一ヵ月分処方されたが、却って体調が思わしくないので、そちらに直接行けば御相談に乗ってもらえるだろうか?との質問があった。
 当方は、当然のことならが、漢方薬の購入を前提とした相談であるから保険は効かないのだから、もう一度、その病院に戻って相談するようにアドバイスしたところ、いやいやそのことでもちろん医師に相談したのだが、漢方薬は薬じゃないんだから(続けるか止めるかは)ご自由になさって下さい、という返事だったというから驚くではないか!

 医師免許のある医師でさえ、漢方薬に対する認識が「薬ではない」というのだから、この日本国では驚くべき錯誤が蔓延しているとしか思えない。
 事実このお医者様に限らず、一般の人こそいまだにネット上で大手ポータルサイトが掲げ続ける(ヒゲ薬剤師の直接送った猛烈な抗議にもかかわらず!)錯誤した「健康食品>漢方薬」というパンくずリストを信じ込んでいる人が多い現実なんだから、どうすりゃいいの〜〜〜この国の無教養さは、と思わざるを得ないではないか。

posted by ヒゲジジイ at 02:28| 山口 | 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする

2007年01月23日

納豆ダイエットを嗤う

 うっかりコーヒーを飲んでしまって眠れなくなった。だから睡眠薬代わりにブログを更新することにした。

 ある関東の常連さんが当方の漢方薬の連用でかなり調子を回復したというところで、専門医の管理のもと併行して服用していた数種類の安定剤を離脱すべく減量し始めて数ヶ月、次第に離脱反応が出始めて困惑されている。
 予測されたこととは言え、それほど離脱反応に苦しむくらいなら、貴女もいい年だから、西洋薬と漢方の併用でも良いではないか、あとこの世に生息して30年前後のことなんだから、とヒゲジジイらしい残酷なアドバイスに、却って困惑されてしまい、またまた余計な減らず口を叩いてしまったと後悔してももう遅い。
 先ほども、メール交換をしたばかりだ。

 今年になって村田漢方堂薬局ではアトピー性皮膚炎の御相談が増えている。昨日などは新しい御相談者5名のうち3名がアトピー性皮膚炎だった。
 この調子で毎日平均1名以上のアトピーの人が来られたら1年間に365人以上のアトピーの新患さんを扱う計算になるが、もちろんそんなことはあり得ないだろう。
 もともとアトピーのみならず膠原病・関節リウマチや坐骨神経痛、転移ガンのQOL、慢性肝炎、慢性風邪症候群など様々な疾患の御相談があるのだから。

 常々毒舌を吐きまくってみたところで、必ず10名に1人くらいの割合でピントが合うのにやや難航して、患者さんともども難行苦行を強いられる生活が、相手が変われど、コチトラ延々と死ぬまで続くのだろう。
 しかしながら、難航するといっても、その多くは半年以内におよその目途が立っているものの、中にはどうしても中途半端な状態がずっと続く場合が常に数名あるのが悩ましいわけです。

 昨今、新患さんが目立つアトピーの人達も、7割は順調に経過して、2割くらいのひとがしばらく微調整を繰り返して数ヶ月もしないうちに落ち着くところに落ち着くだろうが、一名くらいは暫く難航することも大いにあり得る。それが現実というもので、どんなに努力しても、弁証論治が空回りすることがあるものだ。

 ここでちょっと自己弁護をさせてもらえばですね〜〜、やや辺鄙な場所の村田漢方堂薬局ですからね、新しい来局者のほとんどが各地で様々な漢方治療を経て治らず、あるいは却って悪化させて来られるんだから、よくやってるほうだと思いますよ、そこいらへんを考えると・・・やっぱり手前味噌かも知れませんけどね〜〜

 ところで、その各地で相談されて出された漢方薬の多くが、配合成分はおろか処方名さえ秘匿された投与を受けている。明らかに表示義務違反ですよ〜〜ということは何を配合されているか分かったもんジャナイ。よくもこの何事もオープンであるべき時代にヨウヤルワ〜〜とあきれ果てるばかりである。

 翻って例の「納豆ダイエット」事件である。あるある大事典の捏造事件。あのような安易な番組が人気を博し続けてきたこと自体が、現代社会も昔も常に変わらぬ「衆愚現象」を再認識するばかりである。
 制作する側も側であるが、それを鵜呑みにする視聴者も視聴者である。「メタボリックシンドローム」にしてもしかり。これは捏造とは言えないだろうが、流行語になるほどのものは、常に斜めに見ておかなければならないはずだ。
 とこのような毒舌を吐きながらも、求めに応じてメタボリックシンドローム関連書籍の取材に応じてしまったヒゲ薬剤師である。
 春頃に出版される某書籍の中に真面目な顔して、脂肪過多症に対する効能を厚生労働省から認可されている漢方薬=医薬品「扁鵲(へんせき)」の紹介役をやっているのだから、世の中矛盾だらけですよ。

 でも、村田漢方堂薬局ではあんまり売れないけど、少なくとも納豆ダイエットよりも遙かに効果がありますよ、この「扁鵲(ヘンセキ)」は・・・・
よく効くのに扁鵲が村田漢方堂薬局で売れない理由は、食わずに走れ!と相変わらず身も蓋も無いことを吐き続けるからですよ〜〜〜
posted by ヒゲジジイ at 02:53| 山口 | ダイエットや肥満症 | 更新情報をチェックする

2007年01月20日

頑固な湿熱の除去に辛開・苦降・芳香・淡滲の配合法則の応用

 ある関東から4ヶ月前に来られた人で、少陽三焦に鬱滞する頑固な湿熱が通常の方剤では除去できないので、辛開・苦降・芳香・淡滲の配合法則を応用し、茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)・猪苓湯・ヨクイニンなどに藿香正気散(カッコウショウキサン)を少量を加えることで、頑固な湿熱の除去にほぼ成功しつつある。

 ある比較的得意分野の疾患ではあったが難航するときは難航するものである。でも、幸いなことに諦めずに根気よく頑張って下さり、毎日のように細かな変化の報告、上手な舌象の画像送信など、客観的な御報告のみならず漢方の世界ではとても重要な「主観的な感想」を送り続けて下さっている。
 それでもなかなかピントがしっかり定まらず、日毎の変化の根本をもう一つキャッチできずにいたが、少なくとも湿熱の問題が大きく絡んでいることだけは確かだった。
 20年前に愛用していた黄連解毒湯を主軸にすると、直ぐに氷伏しやすくなってどうしても不安定であった。時代の違いをひしひしと感じさせられる。
 結局は傷寒論にある茵蔯蒿湯の条文、

傷寒論の陽明病編に

 陽明病で発熱して汗が出るのは、これは熱越(裏熱が表に越して出る)であり、黄疸を発することはない。
 ただ頭汗が出て身体には汗なく、頸をめぐって還り(汗が出るのは首まで)、小便不利で咽喉が渇いて水を欲しがる。これはオ熱が裏にあるからである。いずれは身体に黄疸が生じるはずである。こういう場合に茵蔯蒿湯を使うべきである。(原文の意訳)

というのを地で行くような症状発作であることを発見することとなり、茵蔯蒿湯を主体に適量の藿香正気散を加えることでようやくバランスが取れてきた。
 しかしながら藿香正気散の量が多過ぎると黄膩苔が取れすぎてややバランスを失うので、強引に湿熱を除去せずに、微量の配合がちょうど良いようである。

 まだまだ今後も微調整が必要でろうが、ようやく根拠のある茵蔯蒿湯と伴に、頑固な湿熱を除去する奥の手、「辛開・苦降・芳香・淡滲の配合法則」は間違いなく湿熱を除去する強力な手段である。
 ちなみに今回の場合、辛開、芳香を藿香正気散が受け持ち、苦降は黄連解毒湯を廃止して茵蔯蒿湯が受け持ち、淡滲は猪苓湯とヨクイニンが受け持っている。
これに体質改善力のある例の三点セットも併用してもらっている。
posted by ヒゲジジイ at 19:54| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2007年01月19日

薄気味悪いお問合せの電話

オシロイバナの雌蕊と雄蕊
オシロイバナの雌蕊と雄蕊 posted by (C)ヒゲジジイ

 昨日などは、やや高齢の新人さんの御相談に乗っている最中の夕方、健康食品会社を名乗る女性が●●●●●をお飲みになったことがありますか?と中年女性の声で、その●●●●●なるものを勧誘しようとするのである。

 たまたま受け付けの女性薬剤師が店頭で少なくなった漢方製剤の補充を取りにいなくなっていたので、ご相談者に待ってもらってヒゲジジイが応対に出た電話であるから、「健康食品の勧誘を仕事中の薬局にかける人がありますか!?」とやや強く詰ってやると、敵もさるもの「そんな事、私が知るわけないじゃないですかパンチ!!!」と居直るのだから大した度胸だ。

 ところで本日の午前中から、リウマチのお問合せのやや高飛車な物言いの中年過ぎの女性で、「お宅は煎じ薬は1日分いくらですか?」というお問合せである。

 当方では長年の経験から、煎じ薬という剤型にこだわる人に限って、長続きしないのをよく知っているので、「エキス剤の顆粒状のものや錠剤を組み合わせるのが主体です」と受け付けの女性薬剤師がお答えすると、「あっ、そう」でお電話は終わった。

 そもそも、体質も病状も分からない段階で1日分がいくらだなんていえるはずが無いだろう、と思うのだが、実を言えば古方派の時代は、1日分の煎じ薬代が300円の時代や、500円の時代があったが、今思いかえせば、とんでもないことをやっていたものだと反省される。

 リフォームの仕事だって調査後に見積もりを出すのが通り相場なのに、体質も病状も分からないうちから1日分の価格設定をするのには、あまりにも無理があった。だから、一つの病気が治ってくると、腰の薬も序に入れてください、食欲がつく薬も加えてもらえますか、と要求がエスカレートして、採算がまったく合わないことになって、仕事を辞めようかと思ったこともあるくらいだ(笑)。

 といっても、あれがやれたのは単方中心の古方派時代だからやれたことで、中医学理論を導入した中医漢方薬学では、とうてい1日分を固定的に決めることは出来ない。
 
 しかしながら、面白いことに関節リウマチなどは運が良いと(半数くらい)は、月額換算して1万三千円以内で緩解する人が多いのだから、1日分500円よりも安上がりで煎じる苦労もないのだが、先のお電話の女性のように、素直に教えを請うという態度が皆無だから、値段によっては買ってあげるかも知れないよ、という雰囲気で問い合わされたって、それだけで当方は内心「さようなら」と思っていることを知る由もないことだろう。

 ここでようやくタイトルの話に辿り着いた。

 次にかかった電話は関東から若い女性である。

 「一般の人にも小売されるのですか?」ときた!

 「当然ですが、但し一度は直接来られない人には販売できませんよ」と女性薬剤師。

 「やっぱり小売されないんじゃないですか〜〜〜!」
 と、何とも薄気味悪い意味不明な電話はそれで終わったのだった。

オシロイバナの雌蕊と雄蕊
オシロイバナの雌蕊と雄蕊 posted by (C)ヒゲジジイ

2007年01月18日

mixiへのお誘い

性別 : 男性
年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所 : 関東地方
具体的な御職業 : 漢方関連
お問い合わせ内容 : 夜分にすみません。
 いつも先生のHPを読み日々精進しているものです。毎回とても勉強になり、影ながらですが先生に感謝しております。
 さていきなり厚かましく「紹介」(変なものじゃないですよ)というか、先生ももし宜しかったらと思いまた、直に先生の声というものを聞きたく参加いただければと思いメールしています。
 それは「mixi」というもので、知り合い同士でメッセージの交換やコミュニティーというのがあり、その中で今回先生の意見も聞きたいと思っている「漢方薬」のコミュニティーも沢山あり、素人からプロまで日々熱い(ぬるい?笑)討論が繰り返されています。
 先生も少しでもいいので(お忙しいので・・)そこに参加されて、ご教授いただければ幸いと思い、思い切って恥を忍んでメールした次第であります。
 もし気分を害されたらすみません。自分勝手に勝手にメールしまして・・・お返事お待ちしています。

ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
 いつもありがとうございます。
 mixiにお誘い頂き、ありがとうございます。実は昨年春頃だったか、他のグループ、少し詳しく言えば、インターネットでもHPのSEO関係のプロ連中からお誘いを受け、訳が分からず参加していたことがあります。ところが数ヶ月もしないうちに脱退してしまいました。もともと小生、一匹狼の性格、ああいう仲良しクラブ(失礼)はどうも性に合わないようです。
 でも、お誘い頂いて大変うれしかったです。
 このお誘い、嬉しい証拠に、いつものように匿名として、mixiに誘われたことをブログに掲載させて下さい。
 お断りさせて頂くのは心苦しい次第ですが、本当にありがとうございました。
                          頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝


折り返し頂いたメール:早速のお返事ありがとうございます。
 了解いたしました。 実に先生らしいですね
 これに懲りずにというか又何かあったら相談させて頂きます。
 今回は厚かましいお願いすみませんでした。

タグ:mixi
posted by ヒゲジジイ at 11:34| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

アトピー性皮膚炎の漢方薬と白斑の漢方薬についての御質問

御質問者:東海地方の内科医師

いつもお世話になっています。
 一度に申し訳ありませんが、2例についてご教示ください。
 1例目は、20才の大学生です。アトピー歴がそれなりに長いですが、最近は漢方薬(竜胆瀉肝湯 1包  猪苓湯 1包 インチンコウトウ 2包、補中益気湯 2包)で比較的落ち着いていましたが、普段は便秘でしたものが軟便から下痢になり、頚部および頭部がかゆい(発疹はない)そうです。舌は淡紅で胸脇苦満があります。

 2例目は、ヘアースタイリストのかたで、現在は経営をしていて現場にでる頻度はすくないそうです。
 両手に白斑があって受診なさいました。若いころは胃腸が強い方ではなかったそうです。舌は無苔・やや鮮紅で、皮膚は乾燥気味です。
 お忙しいなかを恐縮ですが、お知恵を拝借できれば幸いです。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
 舌象からは、とりわけ淡紅であれば、竜胆瀉肝湯中の実熱に対する竜胆が腸管を冷やし過ぎているのかもしれません。竜胆瀉肝湯も茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)も舌質が紅で黄膩苔というのが中医学的な使用条件となっていますが、現実には茵蔯蒿湯に関しましては、舌質が淡紅であっても黄膩苔がかかっておれば、適切なバランスを取る配合があれば使用することに問題はないと思います。

しかしながら、竜胆瀉肝湯に関しましては、配合薬物が黄芩(オウゴン)・山梔子(サンシシ)・竜胆など明らかに舌質が紅でなければ不適なことが多いように思います。
茵蔯蒿湯の方は、清熱の山梔子や大黄があるとは言え、主役の茵蔯蒿は微寒の性質で軽揚の葉や穂を使用するものですから、清熱の強さが異なり、茵蔯蒿湯の方が穏やかです。何時間も煮沸された大黄の瀉下作用は極めて緩和されており、すぐれた活血化瘀作用が主体になるほどだと思います。
 舌には明らかな黄膩苔や微黄膩苔が存在するものと信じますが・・・どうでしょうか?

 補中益気湯を使用される根拠は、舌が気虚胖大などの兆候があるからであれば、問題ないと存じますが、もしもこれが無いとしたら、もちろん使用すべきではないと思います。
 また、当帰が竜胆瀉肝湯とともにダブルのも大便を緩める原因にもなります。
 ところで、記載されている分量は、1日量でしょうか、それとも1回量でしょうか?
 これが一回量で1日三回とすれば、分量的には多すぎるように思います。(でも山本巌先生はエキス剤の場合は当然のように大量を使用されていましたが・・・

 また、胸脇苦満について茵蔯蒿湯でも対処できる問題だと思いますが、もしも溜息や深呼吸などやや鬱傾向があれば、四逆散の「適量」が適応してアトピーにも有効なことが多々あるようです。

 結論的にも、舌質が淡紅であるということから、冬場になって竜胆瀉肝湯などの清熱作用が強く出すぎていることと思います。同時に当帰が二重になるので、温性であっても腸管を潤す作用が腸管の冷却と伴に強く発揮し始めたことが考えられると思います。

 白斑は時に難治なことがあるので、大きいことは言えませんが、舌が鮮紅ではなくて暗紅だった場合は文句なしに当帰飲子に玉屏風散を合方したいところです。白斑の多くは血虚が主体の場合が多く、アトピーのように脾肺病の一種でもあり、衛気に問題を抱えていることも多いので黄耆が必要なことが多いようです。つまり、血虚に対する当帰と衛気を補う黄耆が必要であることが多いと思うのですが、舌が鮮紅となると陰虚が明らかですので、どの五臓のいずれの蔵が主体で陰虚が生じているのか(脾陰虚や肺陰虚など)を弁別して、陰虚が生じている主体の蔵に、適応する方剤、例えば脾陰虚なら参苓白朮散、肺陰虚なら養陰清肺湯などが考えられることになります。

以上、簡単ながらお返事まで。          頓首

村田漢方堂薬局 村田恭介拝


折り返し頂いたメール:
 さきほどは詳細かつ分かりやすくお教えくださいましてありがとうございました。
 メールしました量は一日の総量です。
 2例目に関してですが、玉屏風散、参苓白朮散、養陰清肺湯に対応するエキス製剤はありますでしょうか。素人的質問で申し訳ありません。

 それから、「五臓のいずれの蔵が主体で陰虚が生じているのか」という点ですが、五臓、心・肺・脾・肝・腎のそれぞれの陰虚について弁別する、という解釈でよろしいでしょうか。従来、陰虚というとつい肝陰虚・腎陰虚については評価の対象として考慮してきたのですが、中医病機治法学を拝読していますと、”確かに”という思いになります。


ヒゲジジイのお返事:拝復
 玉屏風散の代用はちょと考え付きませんが、単に黄耆単味を当帰飲子に加えるという方法で良いと思います。
参苓白朮散の代用は啓脾湯です。養陰清肺湯は滋陰降下湯です。

なお、五臓の陰虚はご推察の通りで、五臓にはそれぞれ陽虚もあり陰虚もあります。
ただ、中医病機治法学にもありますように、
五臓の病変が腎に波及するしくみ 五蔵の病変は遷延すると最終的には腎に波及するという点の配慮は常に重要なわけです。

以上、取り急ぎお返事まで。

村田恭介拝

追伸: 当帰飲子の中の黄耆が、当帰に比べて少なすぎるので、黄耆を増やす意味も兼ねて玉屏風散(黄耆、白朮、防風)を手っ取り早く加えるという面がありますので、その代わりに黄耆単味を別で加えるのでも良いわけです。(不可能な場合は、当帰飲子のみでも良いかもしれません?)

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2007年01月17日

新年一週間で目立ったのは胆石症に心筋梗塞とアトピー性皮膚炎

 十年のお付き合いになる某悪性腫瘍の人が、当時は体力的にも限界に来て会社を辞めざるを得ないと観念していたところ、漢方薬のお陰で当時とは比べ物にならない体力と健康を回復してありがたいことだと述懐されたばかりだが、最初の一年間は服用しにくい漢方薬と種類の多さに閉口されて、苦情ばかりが目立った人だったが、数年も立たないうちに一番問題となる感染症を殆んどシャッタアウトできる体力と免疫力を回復して以後は、積極的に多種類の漢方薬を服用されるようになり、第一線で大活躍の毎日でありながらも毎月欠かさず遠路はるばる10年間、村田漢方堂薬局に通い詰める皆勤賞ものである。

 西洋医学治療には抗癌剤はじめ治療方法が全く存在しないという特殊な疾患だけに漢方薬類を永久に止める事が出来ない。しかしながら、当時よりも明らかによい状態をずっと保ち続けているので、却って健常者よりも長生きすることは間違いないことだろう。
 
 余談からはじめてしまったので、ここからようやくタイトルの話である。年が明けて、まだ七日しか仕事をしてないのに、食べすぎから激しい腹痛を起こして昔からのおなじみさんの、しかも四十代の女性が立て続けにやってこられた。
 以前から胆石を保持しやすい体質だから、病院で検査を受けるように再三再四促していたのだが、案の定、今年になって偶然二人ともが、同じ日に・・・・一人は重症で嘔吐しながら七転八倒に近い腹痛に見舞われ、大柴胡湯とインチンコウトウを服用するだけでは間に合わないので最高級の牛黄製剤を服用してもらうと馬鹿みたいにけろりと治まった。直ぐに検査に行って結石の存在を確かめるように強く促しても頑として聞き入れない。
 もう一人の女性も同様に、こちらは嘔吐するほどでもないが、大柴胡湯と茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)だけではのろのろした効果なので、やはり牛黄製剤も適宜併用してもらって一週間で治まった。

 二人とも病院での手術を恐れて行こうとしないので、稀に石が排出する過程で胆道閉塞を起こすことがあるので、その時には絶対に即手術だよ、と脅しているが、真面目に漢方薬を服用するので勘弁して欲しいと懇願するのだからどうしようもない。

 アトピー性皮膚炎では、最初は逆流性食道炎が一回目の配合では効果が薄く、二回目で速効で効いたものだから、持病のアトピー性皮膚炎も治してほしいという軽症の人からはじまって、かなり重症の人など、毎日のように新しいアトピー性皮膚炎の成人の男女が続いている。

 合成医薬品が一切合わない高齢の女性の帯状疱疹も、さいわいなことに速効を得て安堵したばかりであるが、地元の常連さんはもとよりおなじみさんまでも、急性疾患で病院に行くべきところを、当方に駆け込んで来られるので気が抜けない。(これが新しい人だったら急性疾患は明らかな風邪以外はすべてお断りして病院に行ってもらうところだ。)この人達にとっては、風邪などの漢方治療は、並みの専門家よりも腕がよいくらいだ。葛根湯のような初期治療にしか役に立ちにくい傷寒論の方剤に頼ることなく、温病系の方剤(銀翹散製剤)の使用方法のコツをしっかりマスターしているからである。

 横綱は86歳なるご高齢の心筋梗塞を抱えて、病院治療ではペースメーカを入れるなどしてもらっているが、高齢の為に手術ももうできないというので、10年まえからの常連さん。即効性のある牛黄製剤ばかりにたよって、肝腎な体質改善に必要な 生薬製剤二号方 を主体にした配合を疎かにして困っている。
 昨日は常用する漢方薬類の補充で、鬼門の冬を迎え息切れがして苦しいのよ〜〜〜といいながらも元気な声は衰えない。主治医はこれ以上方法がないので、漢方薬が効いてくれてよかったねと公認の牛黄製剤類を買い込むのであった。

 さいわいにも高級な牛黄製剤を服用すれば直ぐに息苦しさが解消するのだが、冬場だけはちょっと油断して服用を怠ると直ぐに息切れが生じるのだった。真面目に連用しておかなければ命の危険がある冬場になると、毎年毎年こちらの方も内心ビクビクものなのであった。
それにしても日頃から生薬製剤二号方を主体にした体質改善を行っておれば、常連さんの七十代の男性のように、二度と発作はおろか息苦しさ胸苦しさも完璧に消失して何年にもなる人もおられるのだが・・・この男性の場合は一度として牛黄製剤のお世話になったことが無いのだから、両極端の女性と男性である。
posted by ヒゲジジイ at 01:16| 山口 ☔| 胆石症・胆嚢炎・脂肪肝・肝機能障害・慢性膵炎 | 更新情報をチェックする

2007年01月16日

ピタリとピントが合って著効があったからといって根治率が高いとは限らない。なぜか?

 昨日の月曜日は昼下がりまでロクナ日ではなかった。朝っぱらから
関東の薬局で購入した漢方薬と同じものがあれば売っていただけないだろうか?
病気の御本人の代理のお問合せで、しょっぱなから当方の受け付けの女性薬剤師の応対が不遜であると噛み付く中年女性のアリガタ迷惑な説教
このような不遜な女性による思い上がった説教を受ける女性薬剤師は、これだからヤマトナデシコと世界に有名を馳せた日本女性も大昔の話だと憤慨するのも尤もである。

 代理で問い合わせる女性自身の不遜な物言いに、それ相応の返事をしたまでのことで、自分の不遜は棚に上げて、どこのお医者さんも薬剤師さんも、お宅ほど不遜な薬局は初めてだとノタモウのである。

 だからヒゲ薬剤師が電話をかわって、そう言われるのは大変名誉なことで、巧言令色を好む人はお断りの薬局ですから云々と、貴女は剛毅木訥仁にちかしという孔子の言葉を知る由も無いだろうなあ〜〜と言えば#%’&($#%’”!???ということでようやく電話を切ることができた。

 その後も延々と、奇妙な電話ばかりが続いたが、九州からかかった電話は
処方名や成分・含量が記載されてない漢方薬を服用する危険!
 これは危険な話だから、即刻通う薬局を変えるようにアドバイスしておいた。無表示の漢方薬なんて、何を混入されているか疑えばキリがないからである。

 昼下がってようやく実質的な仕事が集中的に始まったが、その出だしが即効をえたアトピーの女性の薬の補充で、以前も報告した10日以内に諸症状が消退した人だけに油断しないか不安であったが、しっかりと真面目に継続服用されているから、安心である。

 ところが夕方の混雑時にやって来られた地元のやや高齢の女性。肩こり頭痛に重度の耳鳴りが、単方(実は独活葛根湯製剤)で即効的に緩解していたのに、早速サボっているから大丈夫かな〜〜と思っていたら、肩こり頭痛は消えたままだが、耳鳴りがまたぞろウルサク鳴り出したと苦情を言う始末だから、服薬をサボるからだよと指摘すれば、だってアンタトコ遠いんだもん、なかなか来れないのよ%&$$%#%’”$%’と聞くに堪えない。

 このように同じ著効を奏しても、その後の服薬状況によってカクノ如し。若い女性は美容にも直結するアトピーだから超美人に変身した状況を維持すべく頑張っておられるが、やや高齢になると人生に投げ遣りになっているとは思いたくないが、言うことなすこと手前味噌に過ぎることが無きにしも非ず。
 僅か一ヵ月分7千円以内の経費を高すぎるとノタモウのであるから、絶句するのみ。いかに運よく単方で速効を得たことがどれほどシアワセなことなのか理解しようともされない。

 一方では先日、本ブログの 副鼻腔炎に合併する滲出性中耳炎 のお返事メールにも少し書いた、繰り返し耳に水液が貯留する女性にアラユル方剤を駆使してもビクとも効果なく、延々と一年近く、ようやく麦門冬湯合六味丸の配合で際立った即効をえて根治した例を記しておいたが、どこに行っても治らない病苦に、頑張りぬいてもらった甲斐があったとはいうものの、当時(20年前頃?)は、小生自身が内心ではギブアップ気味でとうとう五里霧中となっているのに、患者さんのほうが諦める気配もなく、懲りずに通い詰めてくれたお陰で、一から出直して喘息の持病があることと舌象に忠実な弁証論治によって、通常では考えられない配合がズバリ的中したのだった。
 その後も、風邪引き後の副鼻腔炎に辛夷清肺湯、座骨神経痛に疏経活血湯、疲労回復には牛黄製剤というように、難航した病気の人ほど最終的に良い結果が出た場合は、大の漢方ファンになられているのだった。

 もちろんピント合わせに難航してしまった場合、逸早く諦める人もおられれば、しばらくは頑張ってくれる人、こちらがギブアップしそうになっても執拗に喰らいついてくれる人、様々であるが、多かれ少なかれ経費のかかる問題だけに、難航する人達にはいつも申し訳ないと思っている。
 それに引き換え、マンガみたいに速効を得る人の中には、直ぐに中断しては再発を繰り返す人も意外に多いのだから、世の中、なかなかウマクゆくばかりとは限らない。

 漢方の世界では、経験と知識に基づいた知恵が働きさえすれば、難病だからといっても難航することは意外に少ないものである。8割がた緩解するのにやや時間がかかるということはあるが・・・

 たとえば難治性の状態に陥った慢性肺膿瘍で、抗生物質が効かなくなった状態で敗血症の不安をを常に抱える人に、一発で方剤が決まってすらすらと根治に導き、また現在進行形でも慢性骨髄炎で皮膚に漏孔を作って常に分泌物が止まないものを比較的短期間で緩解せしめたり、西洋医学で完全にお手上げとなったものを一発で複雑な方剤の配合を合わせたことは再三再四あるのだから、このような自慢話しはゴマンとある。
 先日も脳内、眼球の直ぐ裏に四年かけて増大した腫瘤を四十日間で完全に消失させて医師を驚かせたことはつい先日のことで、本ブログにも既に書いた通りである。

 これらのことを既成の漢方製剤(医薬品)を巧みに組み合わせる方法は、(配合してしまえば臨機応変に改変することが困難な)煎じ薬よりも却って複雑なテクニックが駆使できるという事実を知る人は少ないだろう。

posted by ヒゲジジイ at 00:31| 山口 | とんでもない話や、信じられない困った話 | 更新情報をチェックする

2007年01月15日

逃亡したくなる島



拡大すると⇒http://www.simonoseki.net/sima.html ←こんなに素晴らしい!
タグ:桃源郷

2007年01月13日

猪苓(チョレイ)および猪苓湯(チョレイトウ)における補益性について

 以前、猪苓湯中のちょれい(猪苓)には補益性が存在する専門的な論証を行った拙論をどこかに書いていたはずだがと探しまくって漸く発見したのだった。
利水滲湿薬「猪苓」の補益性について

 これはヒゲジジイ自身が以前「和漢薬」誌に陳潮祖先生の『中医病機治法学』の翻訳連載を行っていた折の編集後記に記した拙文を漢方薬は中医漢方薬学派の漢方相談専門薬局サイト中に枯れ木も山の賑わいとばかりに投入しておいたものだった。
 利水滲湿薬は水道を通利し、水湿を滲出除去(滲み出させて除去)する薬物である。淡味の薬物が多いので淡滲利湿薬とも称し、服用によって小便が通暢して排尿量が増加するので利尿薬とも呼ばれる。
 代表的な薬物に茯苓・猪苓・沢瀉・ヨクイニンなど、日本の漢方でもお馴染みの薬物が多い。
 
 これら淡滲利湿薬のなかには補益性を有するものがあり、なかでも甘淡の「白茯苓」は利水滲湿・健脾補中・寧心安神の効能があり、甘で補い、淡で滲湿し、利水滲湿と同時に補脾益心の効能がある。
 したがって、茯苓は正虚邪盛(脾虚湿盛)の病態に不可欠であり、作用の穏やかな扶正去邪の薬物として、中薬学における一般常識となっている。

 ところで、不思議なことに茯苓と同じ甘淡の「猪苓」については、補益性が否定されおり、このことは現代中薬学の大きなミステイクの一つであると愚考している。
 
 神農本草経には「久服すれば身が軽くなって老いに耐えるようになる」と述べられており、清代の名医葉天士は「猪苓の甘味は益脾する。脾は統血するので猪苓の補脾によって血が旺盛となり、老いに耐えるようになる。また猪苓の辛甘は益肺する。肺は気を主るので猪苓の補肺によって肺気が充実して身は軽くなる」と解説している。

 このように、猪苓には単なる利水滲湿の効能のみならず、茯苓と同類の脾肺を補益する効能がある訳で、近年特に注目されている抗癌作用も考えあわせれば、もっと広く活用されてしかるべき薬物である。
posted by ヒゲジジイ at 18:40| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

ストレスの五臓への影響について

御質問者:東海地方の内科医師

いつもお世話になっております。
 先日、ある美容師をなさっている患者さんですが、アトピーが年末年始のお休み中にかなり改善してみえました。
 漢方薬の効果、およびお休みに伴うストレスの解除ならびに生活習慣の改善などでアトピーが回復したのか、と愚考しています。
 患者さんから、「職場でのストレスへの対処は個人的課題であることは理解しているつもりですが、ストレスを受けたあとの体への影響を少なくする、あるいは抵抗できる体質改善みたいなことは漢方で可能でしょうか」と質問を受け、とりあえず考慮してみます、と返答しました。

 なかなか難しいご質問だと思いました。患者さんがおっしゃっている意味合いとして、メンタル的なものは”個人的課題”として受け入れていると考えられるわけです。
 一方、いわゆる身体的な外的影響としてのストレスという概念は比較的最近のものですが、五蔵への影響という点で何か参考になる考えは中医的にいかがでしょうか。
 愚問かもしれないと思いつつお尋ねします。


ヒゲジジイのお返事メール:拝復
 セリエのストレス学説など、ノーベル医学賞級の概念も、何のことはない中医学の古典(素問・霊枢等)において、早くから常識として解明されている問題として漢方と漢方薬の世界では常々言われていることだと存じます。

 要するに、五臓相関における五志(肝=怒、心=喜、脾=思、肺=悲、腎=恐)の問題に直結していると思います。
 これら五蔵間の相生、相剋、相侮などの関係などを配慮して、その方のアトピーに対するストレス状況との相関関係を分析することは、多かれ少なかれ意義あることだと存じます。

 但し、美容師さんというご職業の職場環境を推察しますと、精神的なストレス状況のみならず、環境上の物理的なストレスこそ、大いに影響している部分も感じてしまいます。
 すなわち、職場で常に使用される髪染めの薬物類、揮発性の様々な物質による刺激こそ、アトピー増悪の誘引になっているのではないかという意味です。
 つまり、物理的なストレス(職場の空気中に常に漂っている揮発性物質等)にも大いなる配慮が必要ではないかと愚考する次第です。
 ちょっと御質問の趣旨から離れた余分な推測まで書いてしまい恐縮です。
                          
posted by ヒゲジジイ at 00:22| 山口 ☁| アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする

2007年01月12日

奇病は痰の存在を考えよ、ということ

 現在、数名、というくらいだから約三名の方に配合方剤が定まらずに、やや難航して毎晩思案している。
 ところが俄かに頭の中では数学の難問を解くが如く理詰めで得られた解答が、痰熱に適応する温胆湯である。滋陰利水の猪苓湯製剤ばかりに頼らず、痰熱こそ、もっともっと配慮すべし、ということなのだ。

 奇病は痰を考えよ痰は奇病を生む)という中医学の格言にもあるように、単なる湿熱と考えるから短絡的で、痰熱のいやらしさを常々頭の中では認識しながら、適切な解答が得られなかったのは、そろそろ老化現象のせいか?!

 体質と病状は微妙に異なっても、過去に経験した事例があったにも関わらず、老化現象による頭の鈍さに、我ながらイヤになってますます自己嫌悪に陥り、不眠症の日々が続くのだった。
 しかしながら現実に温胆湯を使用してもらって、もしも温胆湯で無効だったらこの解答が誤答ということになるが、万一そうであったら以下の問題の配慮を行う必要がある。

 注意すべきは痰熱と寒飲の弁別における常と変。たとえ疾病の本質が寒飲(寒性の痰飲)であっても体内に停留時間が長いと濃く粘稠な廃液(痰)と化し、また逆に疾病の本質が痰熱であっても体内に停留する時間が短いと粘稠な廃液(痰)とはならないからである。この場合、温胆湯藿香正気散(カッコウショウキサン)などいずれが適応するのか、綿密な弁別が必要である。

 ともあれ、異病同治の世界ですよ、中医漢方薬学は・・・・・・

 痰熱の問題は温胆湯などが必要なのは常識であるが、少陽三焦に鬱滞する頑固な湿熱が通常の方剤では除去できない時にはどのような配合が必要かといえば、辛開・苦降・芳香・淡滲の配合法則を採用すべきで、たとえば茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)・猪苓湯・ヨクイニンなどに藿香正気散の少量を加えることで、頑固な湿熱の除去にしばしば成功している。
 しかしながら、湿熱を除去できればすべてが解決というわけではないから、現実の様々な疾患には常に正確な弁証論治が必要なのである。

posted by ヒゲジジイ at 02:52| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2007年01月11日

副鼻腔炎に合併する滲出性中耳炎

御質問者:東海地方の内科医師

 昨年はいろいろご教示くださいましてありがとうございました。本年もよろしくお願い申し上げます。
 最近、ウチダ和漢薬の「和漢薬」に掲載されていました”中医病機治法学”のコピーを取り寄せ拝読しています。これから第二節 臓象学説に入りますが、興味深そうです。

 さて、患者さんのご相談です。50台男性、鼻炎・副鼻腔炎があって、滲出性中耳炎のためにかなり慢性的に聞こえが悪い患者さんです。寒冷・疲労などによって増悪するようです。
 どちらかというと消化器が弱く、腎虚もありそうです。耳鼻科で耳管の通気を対症的に受けているそうですが、一時的のようです。
 鼻水は黄色調からやや緑色調だそうです。さいきん、ずいぶんお疲れのご様子でした。まだまだ浅学の頭ですので、十分に病機弁証ができません。
 とりえあず、辛夷清肺湯+リョウケイジュツカントウ・八味丸を処方しました。

 情報量がすくないかもしれませんが、ご推奨の処方をお教えくださいますと幸いに存じます。


お返事メール:新年おめでとうございます。

 ウチダ和漢薬の「和漢薬」の拙訳”中医病機治法学”、陳潮祖先生の卓越した分析力と発想で書かれているだけに、中医学における名著中の名著だと思います。

 ところで御案内の患者さん、ちょっと情報量が少なすぎます(笑)
 舌象や舌の苔だけでも分かればと思います。
 ただ、寒冷や疲労によって悪化するにせよ、「鼻水は黄色調からやや緑色調」ということからすると明らかな熱証であるわけですから、八味丸の投与に対してはやや疑問点なきにしもあらず・・・と存じます。ブシの辛熱が気になるところです。また、リョウケイジュツカントウ中の桂枝すら、やや気になるくらいですから・・・
 もちろん経絡毎に寒熱が異なる場合もありますので、それを見極めますと、時に辛夷清肺湯とリョウケイジュッカントウはあり得るかもしれません。また、リョウケイジュツカントウに桂枝が含まれているのですから、多少の腎陽虚があっても六味丸でもよいのではないでしょうか?
 もう一つの考え方としては・・・・
 辛夷清肺湯に猪苓湯ではどうでしょうか? 小生の大好きな配合で、止まりにくい後鼻漏にも有効で、滲出性中耳炎にも猪苓湯が有効な場合があります。、必要に応じて五苓散や六味丸をなどを弁証論治によって加えることもあり得ます。

 ともあれ、漢方の微妙さでは毎年苦労していますが、ブログ麦門冬湯 にも書いていますように、
耳に水分貯留を来たして、繰り返し水を抜いても、難聴傾向を伴って埒が明かなくなった中年女性に、あらゆる方剤が効果を示さず、喘息の持病もあることから、肺胃陰虚および腎陰虚の証候を確かめ、麦門冬湯と六味丸の併用で、驚くほどの即効を得て根治した例もあった。
 このように苦労した挙句に最終的に正解の方剤が、ちょっと信じられない配合だったりしますので、実に中医学・漢方医学はかなり繊細・デリケートなものだと感じます。

 余談が長くなりますが、昨日、関東から来られたある種の不安神経症の方に、便秘症の問題が直結していることから、五苓散の単方のみ一日服用してもらったところ、本日の報告で二便伴にいつにない快便、快小便?で、漢方の鋭い効果に驚いておられました。
 このように我が中医漢方薬学では、ある種の便秘症の方を五苓散で解決してさしあげることもシバシバですが、遠路はるばる来られた一見、難治性に見える方でも、もしかしたら不安神経症そのものが、この方の場合に限り、五苓散単独で良いのかも知れません。

 以上、余談が多過ぎて恐縮ながら、取り急ぎお返事申し上げる次第です。
                       頓首

  村田恭介拝


編集後記: 五苓散の応用については、
http://cyosyu.exblog.jp/i23/ 中でも
http://cyosyu.exblog.jp/1282253/ を参照されたし。
「五苓散の応用としては、頭痛・下痢というのは有名だが、意外にこの方剤で便秘症が治るタイプがある。」などと既に書いている。
 ヒントとしては、水分過剰で体内に水分が停滞気味の状況下における便秘症である。


折り返しの頂いたメール:さっそくのお返事いつもありがとうございます。
 次回患者さんが受診されたときに投薬の選択枝として、麦門冬湯、猪苓湯・五苓散(ちょっと頭に浮かびませんでした)を考慮してみます。

 最近、アトピーの患者さんで、”氷伏”を考慮しながら投薬をしていますが、効果が復活して驚いています。また、症例によっては補中益湯も有力な働きをしてくれています。感謝です。

 ”中医病機治法学”のなかの臓象学説、結構面白いです。自分の頭のなかの断片的な知識が繋がってくれると助かります。
posted by ヒゲジジイ at 00:01| 山口 ☀| 中耳炎(滲出性中耳炎・真珠腫性中耳炎など) | 更新情報をチェックする