ご質問者:北陸地方の鍼灸師
村田恭介先生
ご返信ありがたく拝見いたしました。
お忙しい中、本当にありがとうございます。
頭の中でゴチャゴチャしていたのがスッキリしたのと同時に、自分の弱点というか、今勉強しなきゃいけない分野がわかりました。(分かった気になってるだけかもしれませんが…笑)
一つ一つの薬味 の性質や病機の把握が全然出来てないと思いました。(どうしても日本流の名残りにとらわれています)
質問の件に関してのご指摘いただいた「めまい」の程度ですが、じっとしていれば大丈夫なのですが、動いたり立っていて下を向いたり、横を向いたりするとふらつくというよりフワッという感じになら、それが多いと悪心があるそうです。
あ と後頚部から肩にかけての凝り感が平常時より強く、うっとおしいのと、記載してませんでしたが、朝起きると背中がふつうより寒く、ちょうど第3から第6胸椎辺り一体がシャワーなどのお湯をかけると、明らかに冷たいのが分かるそうです。(留飲が有るのでしょうか?)
重ねてお聞きしたいのですが、ソケイ部の湿疹は風痰上優と絡めて考えていいのでしょうか?
また、今出ている症状が治まってきた時、体質改善の目的で九味半夏湯の使用を考えて良いのでしょうか。 風痰上優になるという 事は少なからず体の状態的にそんな傾向があるのではと考えるのですが、先生ご指摘の桂枝と升麻は災いしないのでしょうか。
お忙しい事とは存じますが重ねてご指導宜しくお願いいたします。
頓首
折り返しヒゲジジイの逆質問: 白膩苔が明らかで、黄色味はまったくないのでしょうか?
それに舌質は紅か、あるいは淡紅なのか? それに舌形や大きさはどうでしょうか?
歯型はついてないのでしょうか?
その変の情報がはっきりしないともう一つ分析は不可能です。苔の生えている場所は全面か、奥だけかなども、
その辺をご返信願えれば、もう少し考察する材料になると思います。
折り返しのお返事: 村田先生
情報が足りなくてすいません。
舌診に関しては、先生のサイトを見出してから取りくみだしたものですから、未熟なのでしっかりしているかどうかわかりませんが、舌苔に関しては、膩はそんなにべっとりはなく、どちらかというと舌根部側にあり、黄色はありません。
舌体は胖傾向で、舌先部は紅、そのほかは淡紅なのか紫なのか微妙です。 舌先部にオ点があります。歯痕はありません。
以上よろしくお願いいたします。
ヒゲジジイのお返事メール:拝復
「舌体は胖傾向で舌先が紅で、そのほかは淡紅なのか紫なのか微妙」とあれば、また諸症状を参考にして風痰上擾傾向は明らかであるとしても舌先の紅からわずかに肝陽化火の傾向が見られるので、やはり釣藤散(舌先が紅により)に半夏白朮天麻湯(胖大に近ければ)を土台に、オ血があることが確実として少量の生薬製剤二号方かイスクラの冠元顆粒を加える方法が一つ。
あるいはオ血除去の目的部分は扁鵲で代用しても構わないかもしれません。牡丹皮と大黄は適度な活血化オ作用があります。また、風痰上擾であっても上述の二方剤にはそれぞれ釣藤鈎・天麻が含まれているので扁鵲の桂枝も升麻もそれほど邪魔することはなくなるはずです。
もしも顔が明らかに火照る傾向強ければ、黄連解毒湯を適量加えた方が無難です。舌先が紅いのですから。舌全体はたとえ淡紅でも明らかに舌先が紅い場合は、心系統に熱邪があり、淡紅部分(以下は淡紅を淡白と勘違いした為に錯誤したコメントが続くので参考にならない)は
また足の湿疹は、心系統の熱邪によるものであれば、適量の黄連解毒湯が効果を示すことと思います。
でも、これあくまで少ない情報からの推測に過ぎませんので悪しからず・・・
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
村田恭介拝