2006年10月27日

漢方と漢方薬のピント合わせの実際

 どうもタイトルがしっくり来ない。いつも書く文章は猛スピードでやっつけてしまう割には、タイトルばかりは猛スピードで決まるとは限らない。今回みたいにいつまでも適切なタイトル表現が出来ないために、書くのを止めようかッっと、短気が出ることもある。でも、はじめてしまったから続けよう。
 
 その前にタイトルとは関係ないことだが、先ほどネットサーフィンしていたら、某薬局さんの記載にアガリクスのことを漢方薬と表現していた。これだから世の中の常識を疑うのである。
 これを書いている薬局さんは当然のこと薬剤師であるから、アガリクスは漢方薬とは無縁であるとくらい先刻承知のはずである。確信犯として世の中の錯誤した耳に聞こえの良い漢方薬という言葉を、アガリクスに被せているに違いない。

 薬剤師でも分かっていながら衆愚と言われる世の中に迎合して、アガリクスを漢方薬として平然としているのである。
 これだからブログ漢方と漢方薬の正しい意味の管理者も、頑張るだけ無駄と思ってか、最近更新が激減しているのであろう。気持ちは分かるよ。

 ということで、タイトルの内容に話を戻そうとしたら、もう疲れて止めたくなった。止めるとタイトルを変更せねばならなくなるので、仕方なく続けることにする。
 要するに、村田漢方堂薬局の漢方相談は綿密・繊細・優美かつわび・さび・かるみ(笑)の中医漢方薬学であるから、10日分毎のピントの微調整を行うのが基本であるが、最初の10日でほぼピントがあってしまい、あるいは方向性としては最初ッから必要不可欠な数種類を一ヶ月単位で観察せざるを得ないから、御本人の希望をすんなり受け入れて、直ぐに一ヵ月分まとめての購入に移行するケースもシバシバなのが現実である。

 たとえば子宮内膜症による猛烈な生理痛などは一ヶ月単位でないと経過がみれないということもあり、ウイルス性のC型であれB型であれ慢性肝炎や肝硬変についても病院検査のデータ次第の部分もあるので、10日毎の観察があまり意味を持たない場合もあるからだ。
 アトピー性皮膚炎のように大変デリケートで、微妙なところのある疾患でさえ、初回の10日で明らかな速効が得られた場合は、病気の御本人も当方も互いに10日毎の微調整の必要なしと合意して、一か月分をまとめてしまうケースも意外に多いのが現実である。

 実際には新人さんで来られる人の過半数が、上記のように10日毎の観察があまり意味を持たなくなる段階に早い時期から達している。

 残りの半数の人は、念には念を入れて10日毎の経過観察と微調整を繰り返しているが、そのうち遅かれ早かれ一定段階になると、微調整の必要がなくなるわけだが、
 それでも一部の人では10日毎の観察と微調整が長期間に渡って必要なケースが必ずあるもので、疾患の内容によってはお互いに面倒がらずに絶対に必要なことであるから、決してお互いに根負けしてもらっては困るのである。
posted by ヒゲジジイ at 01:12| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする