電話という便利なシロモノは、時として仕事の邪魔になる。昨日の夕方にかかった東京の超美人のオバサマの場合は真剣・真面目な話で、ゴオウ製剤の服用量を増やすことの提案を、みずから提示されるほど熱心に頑張られている。
ところが、午前中から昼間にかけてかかって来た常連さんからの定期便のご注文以外は、すべてトンデモナイ投資の勧誘か、お気軽なお問合せばかりで、ややウンザリである。
まずは、午前中に相変わらず関東から、ご本人ではなく奥様のアトピー性皮膚炎のご相談で、ご主人が電話相談で漢方薬を販売してもらえないかという、とんでもない話。地元の東京などで、まだ一度も漢方薬の服用経験がないというのに、いきなり下関の頑固爺の薬局へ電話相談ですかね〜〜っ? 同業者が探りでも入れてるイヤらしい雰囲気ですよ。
次に昼間は、どこから、かかって来たのか不明だが、病院に行けば通ってる時は治るのだが、止めると直ぐに再発するから、保険や診断がどうのと、応対に出た女性薬剤師も、何を仰ってるのか意味不明な部分があり、さかんに「保険はききませんよ!」とがなっている。
すでに電話の雰囲気から、断り口調になっているのは当然で、三十数年もこの仕事をしていると、真剣・真面目か、おざなりにちょとタメシに訊いてみようかくらいの軽さは、直ぐに判明する。
村田漢方堂薬局の方針は、常々言うように、真剣・真面目な方には、出来るだけ時間を割いて、綿密な御相談に乗るに吝かではないが、中途半端な及び腰の人にまで、余分な時間を割くヒマはナイのですよ。
巧言令色すくなし仁、剛毅木訥仁にちかし
と孔子さんが吐かれた意味が全然分かってないというか、このようなコトワザすら知らない人は、村田漢方堂薬局に来られても、きっと相性が悪いに決まっている。
横着な薬局だと思われる人は、そもそも当方に相談されることはハナからよしたほうが良いでしょう。お世辞は言えませんよ。漢方を奨めてほしいと思ったら大間違い。
ヒゲジジイの漢方に賭けてみようと思う人以外には、奨めてまで飲んで欲しいとは思わない。
第一「保険がききますか」ですって? 保険漢方を出すのは病院でしょうが。その病院の漢方で駄目だから来る人ばかりなんですよ。どうしてこうも世間知らずな人が多いんでしょうねっ。
漢方専門薬局に向かって保険がききまか?ッてェ〜〜^質問は、まったくの愚問ですよ。
当方の地元では、病院でも漢方薬が出るのだから、漢方専門の薬局ならもっとよく効く漢方薬があるかもしれない?!と言って来られる人ばかりがやけに目立ってますよ。
東京のオバサマが、保険漢方ってソリャ〜〜〜安いのよって言ってたけど、当然でしょ、保険だもの。
だから盛んにテレビ宣伝している昨今、同業者の一部では死活問題だと喧々諤々の議論が勃発しているらしいけど、保険適用されない優れた漢方製剤は、それこそゴマンとありますよ。
プロ意識に徹すればですね、曲がりなりにも漢方と漢方薬で三十数年メシを食ってきたのだから、それなりの矜持というものがありますよ。
保険漢方で治る人達は大いに結構、常々保険漢方に限らず、まずは診断と治療は病院に直行されるのが当然の順序でしょう。当然のことですよ。
それでも、西洋医学治療や保険漢方など、あらゆることを試みてもどうももう一つ、あるいは西洋医学の不得意分野のようだから、保険がきかない自費の漢方に賭けてみるか、という一大決心の方でなければ、あるいは地元で多い先の「病院でも漢方薬が出るのだから、漢方専門の薬局ならもっとよく効く漢方薬があるかもしれない」という奇特な考えの持ち主でなければ、こちらだって生身の人間、心身ともに消耗の激しい理論ずくめの中医漢方薬学の難儀な苦行をやれる気になれない。
昨今はですね〜〜、地元近辺・近県の人達は賢く振舞って、本当に真剣な人達は強い信念のもと、しっかり当方を調査した上で、ストレートにやって来られてますよ。このトウヘンボク爺さん、へんにお問合せしたら、断られるに決まってると踏んで、直談判のつもりで意気込んでやって来られる。
本気の人達は、顔つきを見れば一瞬で分かりますよ。だからこちらだって真剣勝負で徹底的な漢方相談が行えるのですよ。想像したよりもずっこけジジイなので肩透かしを食らった人や、案の定、イヤミなジジイだと思う人、様々でしょうけどね。
2006年09月30日
相変わらずお気軽な電話でのお問合せが多いのですよ
posted by ヒゲジジイ at 02:21| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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