2006年09月15日

黄斑円孔

女性
年齢 : 50歳〜59歳
簡単なご住所 : 東海地方
お問い合わせ内容 : ご相談申し上げます。
 今年2月に大学病院で右目が黄斑円孔と診断され、3月に手術をしました。
 半年経過した現在、網膜の剥がれ、1mm弱の孔は元の状態に戻りつつありますが、視界のゆがみ、物が小さく見える等の症状は改善されておらず、視力はマイナス1.15です。

 医師からは手術前に「とても厄介な病気で症状等の改善、視力も元の状態には戻らない」と言われていました。私自身は手術は成功と考えておりますが、この辺が西洋医学の限界かなとも思っております。
 そのため後は何とか自身で少しでも良い方向にいけばと考え、日常の規則正しい生活は勿論のこと、ルテイン・ブルーベリー等のサプリメントを摂っています。

 そんな折、友人がサイトで村田漢方堂さんのHPを見つけ、教えて頂き、メールをしている次第です。希望があることを願い、お返事お待ちします。宜しく御願い致します。


お返事メール:拝復

 地元の常連さんにも、貴方とほとんどソックリの病気の方がおられます。

 現在70代の男性ですが、60代後半の5年以上前だったか・・・・・

 その方も、県外の眼科では評判の良い大学病院で手術したのですが、不運にも?穴はまったく塞ぐことも出来ず、物がゆがんで見える症状も、何もかにも改善は見られず、そこでもともと、当方の常連さんでもあったので、御相談に見えたのでした。

 そこで、しばらくは熱心に続けておられましたが、服用していたら何となく良いようだと言われて、2年間は続けていましたが、その後、社長業の激務から呼吸器系の疾患や帯状疱疹など、高齢者特有の症状に見舞われししまい、いつの間にか、黄斑円孔に関連する眼科症状改善のために続けていた漢方薬類がおろそかになってしまいました。

 ただし、急性疾患も含めて、あらゆる病気を漢方中心で治されたい方ですので、その都度、呼吸器系疾患も帯状疱疹も、当方の漢方薬で改善しながら、同時に免疫力を維持するためのオリジナル(三点セット)などを続けるうち、いつの間にか、目のことは気にならなくなったそうです。(この方の親戚・身内は各科の医師が沢山おられるのに、いつも主軸は当方の漢方薬です。)

 視界のゆかみも変わらずあるのですが、慣れっこになったようです。眼科の定期健診でも円孔は相変わらずあり、ただし、まったく進行の兆しがないということで、最近では、眼の悩みよりも、激務による急性感染症(風邪など)の予防と呼吸器疾患の再発予防を兼ねた体質改善の複雑な配合に専念している情況です。

 そのまま眼科系統の漢方薬を続けていたらどうなっていたか不明ですが、その常連さんの「黄斑円孔」のことは、この御質問のメールを頂くまで、すっかり忘れていたほどです。
 月に2度はやって来られる常連さんですので、あらためて質問してみることにします。

 以上のように、アラユル疾患にタッチできる立場にいる超常連さんであるがゆえに長期観察できる立場だから、上記のようなややのんびりした話になってしまうのですが、
黄斑円孔の疾患に限らず、多くの眼科疾患による手術後の後遺症の改善のために、地元でもしばしば依頼されて、漢方薬をお出ししてきましたが、どのようなケースにおいても、完璧なことは無理だと思いますが、多かれ少なかれ改善効果が得られていることは間違いありません。

 蛇足ながら、いつも心臓がドキドキするので、あまり扱いたくはないのですが、手術不能な黄斑変性症などでもかなりな改善効果があり、いずれも失明を免れ、視力がぐんぐん改善した人も多く、いまのところ無効例はゼロであるなど、漢方と漢方薬関連では、正確な弁証論治と臨機応変の融通性があれば、多くの場合、一定レベルの成果が得られるものと思います。

 もちろん、病気によっては、なかなか根治は望めるものではなく、いつも書いている8割改善どころか、5割改善したら「御の字」という場合もあります。
 貴方の場合も、当方の常連さんと同様、5割の改善が得られれば最高と考えても良いのかもしれません。

 そのためには、必ず7〜15日毎に通える範囲の場所で、いい先生(いい先生というのは、相談に時間をかけてくれて、その都度確認しながら、微調整を考えてくれる人。一か月分を最初から出すような所は、まず信用できないように思います。)

 そちらは幸い都会近辺ですので、探せば必ず研究熱心な先生にめぐり合えると思います。
 一定レベル以上の病気の場合、専門家の知識と経験の問題ばかりでなく、お互いの信頼関係とたゆまぬ努力、および一定レベルの経費の問題等、それらの要因がうまく合致したときにはじめて、良好な結果が得られているように思います。

 以上、簡単ながらお返事まで。(仕事のアキ時間に書き殴ってしまいましたので、誤字脱字はご容赦下さいませ!)
頓首

村田漢方堂薬局 ヒゲ薬剤師


折り返しお礼のメール:早速のお返事ありがとうございます。
少し希望が持てそうです。
 病院や医師にとっては、ごくありふれた病気でも本人にとっては一大事、まだ30年は生きようと思っていましたので、考えると絶望的にもなりそうでした。

 市内でお店を探してはみますが、場合によってはお伺いしようとも思っております。その時はお電話で予約を取ってから参りますので、宜しくお願い
いたします。
 ご多忙のところ、ありがとうございました。


折り返し一つの方法を伝授:拝復

 漢方薬によって、スムーズな即効が得られる内容でもありませんし、数年以上の気長い服用が必要なものですから、わざわざ下関にまで来られる必要はないと思います。

 ワザワザ来られても、うまくいって五割の改善といったところかもしれませんし。

 そちらでまず出来そうなヒントだけ述べておきますので、お近くの専門薬局を訪問されて、杞菊地黄丸が適応する体質かどうかを相談して見られることです。

 専門家に直接会って相談すれば、通常なら30分もすれば、適、不適の判別がつくはずですので。

 もしもこの方剤が適応する体質でしたら、気長く続ければ、これだけでも多少の改善効果が得られるかもしれません。適応する人は、同時に様々な老化現象の改善効果が得られることが多いのです。

 この方剤一つでも、体質に合っているようでしたら、得るものは少なくないかもしれません。

以上、簡単ながら追記としてお返事申し上げます。
                           頓首

村田漢方堂薬局 無
posted by ヒゲジジイ at 13:09| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする