新築の当初から漢方薬局らしくないと言われ続けて数十年。それでも設計者だけはその道(スポーツ)の一流人の弟さんである。
つまり、設計者の兄上は当時、超有名人であったがそれと村田漢方堂薬局の設計上の「らしさ」とは、やっぱり無関係だった。
昨今はHPを御覧になって、意を決して来られる人が、少しずつ増えているが、明らかにその半数近くの人は、らしくない廃屋寸前の我が村田漢方堂薬局の外観と内装に気落ちして、あきらかにガッカリされるようだ。
先日は若い親子連れは、その雰囲気を味わっただけでササと退散してくれたので、お断りする無駄な労力が省略できて良かったと心底思ったものである。
つまり、外観と内装だけで愕然とするような人は、既にそれだけで御相談に乗る気になれない。実質を見抜けない輩とは倶に天を戴くつもりはない。
強がりを言わせてもらえば、十年前のあの時、建て替えないでよかったとツクヅク思うのであった。
ますます廃屋に近づくに連れ、いよいよもって遊び半分の御相談客が激減した。
その代わりに薬草園を広く持てたし、広島県にも研究所が建てられた。おまけに長年、漢方書籍類や中医学書籍類を買いまくって、一般書籍類も合わせると、すでに6万冊を超えている。
四軒の家に分散しても、すでにどの家にも書籍があふれかえっている。書庫にはその過半数を保存しているのだが、残りの一般家屋の三軒は、今にも外にあふれ出そうである。そう、書籍の「氾濫」という言葉は、我が廃屋にこそふさわしい言葉である。
そうなのだ!薬局を建て替えるくらいなら、もう一つ書庫を建てるべきなのだ実際にその計画のほうが実現しそうな勢いである。でなけりゃ、既に横になって寝る空間が消滅寸前なのである。
昨今は、各地の漢方専門クリニックや漢方薬局で、既に漢方薬の服用経験がある人ばかりが、遠方から長州の我が廃屋目指してやって来られるのである。これまで通われていた立派なクリニックや漢方薬局に比べ、村田漢方堂薬局のあまりの貧相な外観と内装に、多くの人がショックを受けたに違いない。
あからさまに言い続けた関西人の男性もいる。●●●は口が悪い。本当のことを言い過ぎる。言われても事実だから仕方がない。
昨夜もを省略すると、途端に体調を崩した関東の美人のおばちゃんから電話がかかった折にも我が廃屋のみすぼらしさのことで、「初めて漢方を試みる時だったら、相談せずに帰ったかもよ」と言われてしまった。
「ただ、これまでが外観の立派なところばかり通って治らなかったから、外見じゃあない、中身だよと思ったから、我慢できたよ」と、喜んでいいやら、あるいは悲しむべきか、複雑な表現をしてくれるおばさんであった。
建て替えて立派な漢方薬局にしなくて良かったと思うもう一つ大きな理由がある。手の込んだ風格のある漢方薬局を計画していたから、完成した暁には、それこそヒゲジジイの最も嫌う物見遊山のお気楽やお気軽客が殺到して、それこそ不愉快な思いの連続で、大事な大事な常連さんに今以上の迷惑をかけ通したことだろうと想像され、クワバラクワバラと思うのであった。
以上をまとめて漱石枕流という。でもやっぱり、本音でそう思ってますよ
参考サイト:画像中心の村田漢方堂薬局の周辺風景
2006年08月30日
らしくないと言われ続ける我が廃屋「村田漢方堂薬局」
posted by ヒゲジジイ at 01:00| 山口 🌁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
|