2006年08月27日

直接来られる前に、無駄足とならないために!

 先日のアトピー性皮膚炎の子供さんのこともあるので、予告ナシに直接来られた場合、無駄足となってもいけないので、村田漢方堂薬局の方針を示したサイト(http://kannpo.seesaa.net/)から、本来の漢方薬とは?を全文引用する。

 この案内文は、漢方薬専門・漢方相談/村田漢方堂薬局サイトに掲載している御案内文漢方と漢方薬の御案内の元版ではあるが、もともとHP用に書いたものではなく、従来から長年の間、中途半端な覚悟で来訪された人にお渡しするパンフレットとして活用して来たものである。

 つまり、下記のパンフレットをお渡しして、お帰り願ったというわけである。(いったんお帰り頂いた後、一大決心をして再来された確率は、ホンの1割程度に過ぎない。

 なお、文中に「根本療法」という言葉が出てくるが、真の意味では常にこのブログで繰り返し述べているように言葉の綾というもので、真実は8割の体質改善という意味である。
 さらにまた、この8割というのも言葉の綾であり且つレトリックというものである。
 このへんの深意を理解される人だけが来られるべきである。
 実際の所、完璧な体質改善が行えるのであれば、人間様は永久に死なないことになるのだから。



本来の漢方薬とは?

 漢方とは中国から伝来した医術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬ということです。

 その本場中国における現代の中医学理論は、陰陽五行学説という中国の古代哲学を基礎に、長期間の年月を経て発展して来たものです。
 現代では西洋医学よりも科学的かつ合理的な側面(構造主義科学理論)を持つようになっており、まだまだ発展していく無限の可能性を秘めた医学・薬学であることが認識されるようになってきました。

 現代の中国式漢方「中医漢方薬学」では、中医学・中薬学と日本の漢方医学を合体させており、日本で独自に成長した漢方医学(日本漢方)よりもはるかに優れた理論とそれに基づく漢方製剤の組合せにより、大変優れた効能を発揮し、根本療法が出来る特徴をもっています。
 同じ病名であっても、その人その人によって「薬の組合せ(配合)」が異なるのが普通のことで、個人個人の体質的な特殊性を重視しています。


    漢方薬の上手な使い方は?

 高等動物である人間の病気は、一見単純なように見えても病気の原因や成り立ちはかなり複雑なことが多いものです。それでも現代の中国式漢方(中医漢方薬学)の方法で分析していくと、その病気の原因と成り立ちを解明しながら根本療法を行うことが出来ます。
 病気の根本療法を漢方薬で行うには、その人にピッタリ合った漢方製剤の組合せ(配合)をしなくてはなりません。人間の身体は、四季折々の変化でも微妙に影響され、実際に日毎に変化しているものです。ですから、同じ漢方製剤の組合せ(配合)ばかりで続けるとは限りません。

 病気の程度と内容によっては、時に応じて漢方製剤の組合せ(配合)を変化させる必要がありますので、直接ご本人が来られる人ほど、綿密な中医漢方薬学療法が出来る訳です。特に初めての方の場合は、たとえ遠方の方でも、直接御本人が来られて相談されることが大切です。2回目からは便利な通信販売の方法があります。(但し、特にはじめの2〜3回は、直接御本人が来れらるのが理想的です。)


  漢方の病気に対する考え方は?

 中国式漢方(中医漢方薬学)では、どのような病気も究極的には五臓六腑のアンバランスによって生じるものと考えています。一人の身体の中で起こる病気は、その人の生まれ持った体質的な素因とも大いに関係がありますので、現在出ている病気の症状だけでなく、過去の病歴やその他のちょっとした症状も参考にします。また、その人の性格や生活環境、職場の環境、ストレス状況までを考慮します。

 ですから現在の病気の解決の為には、これらのことを総合することによってはじめて、その人の体質と病状に合った漢方薬の組合せ(配合)が出来るという訳です。


      漢方薬の使い始めは?

 難病、慢性病の場合でも、はじめの頃の数回は、7〜15日分ずつ多くは10日前後)で漢方薬の反応を見ながら、その人の体質と病状に合った理想的な漢方製剤の組合せ(配合)を早く見つける方法をとります。カメラのピントを合わせていくのと同じようなことです。この理由から、はじめの頃の数回は直接御本人が来られる人ほど有利な訳です。


    何種類の漢方薬が必要か?

 中医漢方薬学では、病気を解決する漢方薬の組合せの法則として、

 @内外の病因を除去する漢方薬。
 A五臓六腑の機能を調整する漢方薬。
 B体内に流通する気・血・水(津液)の疏通や補充を行う漢方薬。

という三方面の漢方薬を配合することが鉄則となっています。

 一般的な病気では、この三方面の働きを2〜3種類くらいの漢方製剤でまかなえることが多いのですが、成人病や難病では内外の病因が複雑化しており、五臓六腑の機能失調の状況と体内を流通する気・血・水の盈虚通滞という異常な状況が複雑化していることが多いため、3種類以上の漢方製剤が必要となることがあります。
 もしも、この必要不可欠な配合を無理に節約すると、治せる病気も治せないことになります。

    どのくらいの期間服用するのか?

 もちろん病気の程度と内容によりまちまちですが、服用する人の考え方によっても左右されます。ほどほど治れば良いと考える人から、徹底的に続けて他の病気の予防まで兼ねたいという人まで。

 とりわけ重要なことは、複雑な病気や体質の方では、定期的に直接やって来られることにより、前述の@ABの条件を満たす必要不可欠な漢方製剤の組合せ(配合)を行う努力がなされているか、にも関係してきます。さらには、1日に3回、規則正しく服用されているか、でも違ってきます。


    漢方薬は煎じ薬が一番か?

 漢方薬は、一般的には煎じ薬が一番ですが、もともと煎じないで服用する伝統的な丸薬の漢方薬も多く、煎じ薬だけが漢方薬という訳ではありません。本場中国の中国医学専門病院でも、現在は煎じないで服用できる漢方薬が半数を占めています。また、現在の日本の国内状況では、煎じ薬を主体にした漢方薬は、大変な欠点もあるようです。その欠点をあげてみますと、

 ●日本国内の漢方原料の流通状況や薬務行政の制約上、中国で行われる様な全く完全自由な配合が出来る訳ではない。
 ●この為、むしろ煎じる必要のない丸薬・錠剤・細粒剤・顆粒剤・粉末薬などで製造された漢方製剤を用い、中医漢方薬学の法則に従って臨機応変に配合した方が、融通がきく場合が多い。
 ●毎日煎じるには、時間と手間がかかって続けにくく、味もまずくて服用しにくい場合がある。

 以上の日本の国内事情などから、煎じ薬だけが理想的とは限らず、むしろ顆粒剤や細粒剤(味も良くかなり服用しやすい)や錠剤などで、臨機応変に配合した方が、却って正確な中医漢方薬学療法が出来る場合が多い訳です。
 但し、これにも例外があって、どうしても煎じ薬でないと不可能な場合もあります。


       漢方薬の副作用は?

 漢方薬は正しく使う限りは何十年続けても、副作用は全くありません。むしろ健康の為には良いことばかりです。
 但し、漢方薬でも明らかな逆療法を行えば、一時的な不快症状が出ることがあります。たとえば、下痢症の人が間違って下剤効果のある漢方薬を服用すれば、ますます下痢がひどくなりますが、これは副作用と言うより、デタラメ療法です。


   難病、慢性病克服のコツは?

 漢方薬を使用して難病・慢性病を克服、解決しようとされる場合、病気に対する考え方のしっかりした中国流の分析的な方法、中医漢方薬学によって配合された漢方製剤を、しばらくは根気よく続けなければなりません。
 その為、漢方薬を服用される方も、ほどほどの忍耐と努力が必要です。

適切な漢方薬の組み合わせが決ってからは、もしも直接来られない時は、お電話で御注文して頂くだけで、翌日には御自宅で漢方薬を受け取れる、大変便利な通信販売の方法があります。

 毎日きちんと漢方薬を1日3回、まじめに服用し続けるのは面倒で、どうしても忘れてしようがないという方の場合、あっさりと割り切って、朝と晩の2回だけの服用に決めても大丈夫な場合もあります。治るまでに普通よりは期間がかかることが多いのですが、前記@ABの条件を満たす「漢方製剤の組合せ(配合)」を安易に省略するようなことがなければ、大丈夫なことが多い訳です。
 但し、こじれている場合や難病・重病の場合はこのような訳には行かず、1日3回の服用は必要です。
posted by ヒゲジジイ at 11:08| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする