先日23日の本ブログの記事中に掲載した、相談料を払うからメール相談だけで証をみてほしい、その際にはブログには載せないでくれ、という申し出があった人の話を掲載していたところ、一昨日、昨年暮れに遠方から直接やって来られ現在、すべての症状が殆ど8割近く軽快している女性から、上記のタイトルのようなお申し出があった。
とてもありがたいことだが、実際に当方に来られて直接、漢方薬をお出ししている人の病状や経過は、ほんのサワリ程度を書くことはあっても、多少とも詳細に記すことは遠慮している。
もちろんすべて匿名であるから、ご本人様が読まない限りは、誰のことかは絶対にわかるものではないが、ご本人にとってはあまり気持ちの良いものではないだろうと思い、今後もその方針は貫くつもりである。
ところで、せっかくお申し出下さったのだから、この方については、以前からもチラチラとほんのサワリ程度は書いているだけに、タイミングのよいときには、ある程度具体的な病状と、それに対する漢方薬を書かせていただくことにしたい。
ともあれ、このような申し出を下さった理由は尤もなことで敬服するばかりであった。
つまり、ご自身が地元の西洋医学治療、複数の日本漢方や中医学の病院あるいは診療所、あるいは漢方薬局等で苦労された挙句、お断りするにも関わらず、当方に賭ける強い情熱で来らることになったのも、すべてはネット上のHPやブログに書かれている多くの記事を読みまくることで、しかも多少とも具体的な症状が書かれていることが、漢方薬に賭ける大きな励みになったのだから、メール相談程度の段階でブログに掲載を拒否される方の心理が理解できない。
是非、私の症例はいい参考になると思うので、掲載しても構わない、構わないどころか、是非、掲載して欲しいとまで申し出て下さったのであった。
そこで、お言葉に甘えて、いずれ気が乗った時に、多少とも具体的な病状と、それに対する漢方処方を記すことだろう?!
2006年06月28日
ブログへの再録を断る6月23日の記事をみられ、義憤を感じられた某淑女が御自分の症例を是非、このブログに掲載して欲しいと申し出て下さったこと
posted by ヒゲジジイ at 12:09| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月27日
「漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学」のサブデレクトリで制作したのが「漢方と漢方薬のヒゲ薬剤師:中医漢方薬学論にもとづくアトピー性皮膚炎の研究変遷史」です。
前回の投稿中のお返事メールに記した
「漢方と漢方薬のヒゲ薬剤師:中医漢方薬学論にもとづくアトピー性皮膚炎の研究変遷史」サイトは、URLが、http://www.cyuikanpo.com/atopi/ となってるように、その少し前に開設した
「漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学」サイト http://www.cyuikanpo.com/ のサブデレクトリとして制作したものですよ。
URLをよくみてもらうと分かると思いますが、アトピー性皮膚炎のサイトのほうには、「/atopi/ 」というのが余分について、それで下位に位置するサブデレクトリを作ったというわけ。
なにせ1GBの容量を借りているので、コンテンツさえあれば、あと30や50、いや100サイトでも制作できるが、もちろんそれほどのストックはありゃ〜〜〜しませんよ
まっ、容量をたっぷり喰う画像を豊富に入れることが出来るという利点のほうが重要なのでしょうね
「漢方と漢方薬のヒゲ薬剤師:中医漢方薬学論にもとづくアトピー性皮膚炎の研究変遷史」サイトは、URLが、http://www.cyuikanpo.com/atopi/ となってるように、その少し前に開設した
「漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学」サイト http://www.cyuikanpo.com/ のサブデレクトリとして制作したものですよ。
URLをよくみてもらうと分かると思いますが、アトピー性皮膚炎のサイトのほうには、「/atopi/ 」というのが余分について、それで下位に位置するサブデレクトリを作ったというわけ。
なにせ1GBの容量を借りているので、コンテンツさえあれば、あと30や50、いや100サイトでも制作できるが、もちろんそれほどのストックはありゃ〜〜〜しませんよ
まっ、容量をたっぷり喰う画像を豊富に入れることが出来るという利点のほうが重要なのでしょうね
posted by ヒゲジジイ at 00:58| 山口 🌁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月26日
アトピー性皮膚炎のスキンケアについて
具体的な御職業 : 漢方
お問い合わせ内容: 初めまして
●●で漢方薬局に勤めているものです。村田先生のHPで いつも勉強させて貰ってます。
特に今回アトピーに関しての記事 大変勉強になりました。
さらに理解を深め 自分の物に出来たらと思っています。
誠に図々しいのですが もし良かったら アトピー性皮膚炎の先生がお使いになっている スキンケアなどございましたら教えていただければと思います。
本当にお忙しいところ 申し訳ございません。m__m
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
アトピー関連の拙論集のサイトを昨日オープンして、他サイトの記事やブログで公開していた拙論は削除して、新に
漢方と漢方薬のヒゲ薬剤師:中医漢方薬学論にもとづくアトピー性皮膚炎の研究変遷史
に集めて見ました。
前半は清熱ばかりを重視しすぎた面もありましたが、後半の拙論は比較的穏当なものに落ち着いたように思います。
さて、お訊ねの当方のスキンケアは、到って簡単です。(でも保湿という面で重要視しています。)
漢方ではお決まりの「紫雲膏」を、乾燥する部分に保湿を兼ねて塗ってもらうようにすることが多いのですが、但し、従来、たとえ病院治療などで治らなかった人でも、病院からもらっていた保湿剤があれば、それに対するアレルギーなどが生じてない限りは利用してもらいますが、意外に白色ワセリン程度を常用されていた人も多いので、それをそのまま使用してもらっています。
安価な白色ワセリンを使用している人が最も多く、次に紫雲膏という順で、病院から出されていた尿素系のものを使っている人もいるかも知れません?
このような、些かあやふやな記載になってしまう理由は、実際に保湿剤的なものは当方の薬局では、紫雲膏以外のものは販売していませんので、自分にあった保湿剤なら、何でもいいから、必ず使用するようにとアドバイスしていますので、皆さん、適当に調達しているようなのです。
結局は、そのうちに内服の漢方薬類が奏功して来るわけですので、白色ワセリンを適当に塗っている人、紫雲膏を常に購入していかれる人、あるいはどこかの気に入ったメーカーの保湿剤を使用している人など、様々のようで、ややお馴染みさんになる頃には、当方の意識から保湿剤に対する意識が消えていっていることが多いようです。
要するに身体にあった保湿剤なら何でもいいから、使用して下さいよ、ということは常に強調しているものの、当方では紫雲膏以外は販売していませんので、皆さん、適当に調達しているというのが現状です。
以上、こうしてお問合せ頂いてみると、最初に来られた新人さんには保湿をうるさく言う割には、通われるうちに、次第に当方の意識から消えて行ってることに気がついて些か苦笑している次第です。
蛇足ながら、ステロイド軟膏類は、
アトピーの漢方治療
このページに引用させてもらった江部先生の方法を真似て、リバウンドや副作用なしに、上手に利用と離脱を行っています。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
村田漢方堂薬局 ヒゲ爺
【編集後記】上記のアトピー専門サイト
http://www.kanpoyaku.info/は、まだ基礎的な拙論を投入したばかりで、これから次第に充実させていくつもりではあるが、土台が出来たら安心して、しばらく遠ざかるのではないかと、自分で自分を疑っている
お問い合わせ内容: 初めまして
●●で漢方薬局に勤めているものです。村田先生のHPで いつも勉強させて貰ってます。
特に今回アトピーに関しての記事 大変勉強になりました。
さらに理解を深め 自分の物に出来たらと思っています。
誠に図々しいのですが もし良かったら アトピー性皮膚炎の先生がお使いになっている スキンケアなどございましたら教えていただければと思います。
本当にお忙しいところ 申し訳ございません。m__m
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
アトピー関連の拙論集のサイトを昨日オープンして、他サイトの記事やブログで公開していた拙論は削除して、新に
漢方と漢方薬のヒゲ薬剤師:中医漢方薬学論にもとづくアトピー性皮膚炎の研究変遷史
に集めて見ました。
前半は清熱ばかりを重視しすぎた面もありましたが、後半の拙論は比較的穏当なものに落ち着いたように思います。
さて、お訊ねの当方のスキンケアは、到って簡単です。(でも保湿という面で重要視しています。)
漢方ではお決まりの「紫雲膏」を、乾燥する部分に保湿を兼ねて塗ってもらうようにすることが多いのですが、但し、従来、たとえ病院治療などで治らなかった人でも、病院からもらっていた保湿剤があれば、それに対するアレルギーなどが生じてない限りは利用してもらいますが、意外に白色ワセリン程度を常用されていた人も多いので、それをそのまま使用してもらっています。
安価な白色ワセリンを使用している人が最も多く、次に紫雲膏という順で、病院から出されていた尿素系のものを使っている人もいるかも知れません?
このような、些かあやふやな記載になってしまう理由は、実際に保湿剤的なものは当方の薬局では、紫雲膏以外のものは販売していませんので、自分にあった保湿剤なら、何でもいいから、必ず使用するようにとアドバイスしていますので、皆さん、適当に調達しているようなのです。
結局は、そのうちに内服の漢方薬類が奏功して来るわけですので、白色ワセリンを適当に塗っている人、紫雲膏を常に購入していかれる人、あるいはどこかの気に入ったメーカーの保湿剤を使用している人など、様々のようで、ややお馴染みさんになる頃には、当方の意識から保湿剤に対する意識が消えていっていることが多いようです。
要するに身体にあった保湿剤なら何でもいいから、使用して下さいよ、ということは常に強調しているものの、当方では紫雲膏以外は販売していませんので、皆さん、適当に調達しているというのが現状です。
以上、こうしてお問合せ頂いてみると、最初に来られた新人さんには保湿をうるさく言う割には、通われるうちに、次第に当方の意識から消えて行ってることに気がついて些か苦笑している次第です。
蛇足ながら、ステロイド軟膏類は、
アトピーの漢方治療
このページに引用させてもらった江部先生の方法を真似て、リバウンドや副作用なしに、上手に利用と離脱を行っています。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
村田漢方堂薬局 ヒゲ爺
【編集後記】上記のアトピー専門サイト
http://www.kanpoyaku.info/は、まだ基礎的な拙論を投入したばかりで、これから次第に充実させていくつもりではあるが、土台が出来たら安心して、しばらく遠ざかるのではないかと、自分で自分を疑っている
posted by ヒゲジジイ at 17:40| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年06月24日
せっかくお返事しても送信不能の返信メール(口臭の悩み)
お問い合わせ内容 : 病気という病気ではないのですが長年、口臭に悩んでおります。
思いこみや生理的なものではありません。以前、胃の調子が悪く胃カメラを飲んだことがありますが問題なしとのこと。気になって耳鼻科にも行ったことがありますが、病気ではない言われました。
私は体力もあるほうだし、毎年ある健康診断もすべて正常値です。ただ
いつもだるく、体が熱く微熱があるような感覚です。(体温を測ると平熱ですが。)
胃に時々痛みを感じることがあり、口の中が常に不快で喉が乾燥していて違和感があり、イガイガすることも多いです。
舌に地図上の苔が付いていて時々炎症をおこして舌の先がひりひりします。近頃は寝る前になると手のひらと足の裏が火照ります。吹き出物もできやすく、なかなか治りません。
最近、漢方で「胃熱」や「胃火」という言葉を知りました。症状を読んでいるとこれにあてはまるような気がするのですが・・・・。色々な漢方薬もあるようですが、自分で判断するのは危険だと思いますし、病院に検査に行く必要があるのだろうかといった疑問もあります。
そちらに一度足を運んでみようかとも思いましたが、なかなか勇気が出ません。
なにかお返事をいただけないでしょうか。よろしくお願いします。
お返事メール:拝復
実際に感じられる消化器系統の不調(様々な自覚症状)からしても、たしかに思い込みではないようですね。
本当に内臓系統のトラブルが付随している場合は、口臭の原因はそれらに帰することが多いものですので、体質に合った適切な漢方処方を適宜組み合わせて連用し、微調整を繰り返しながら対処すれば、解決できる問題のようです。
要するに、消化器系の問題点を漢方薬を用いて治してしまうということです。
但し、その前に大きな前提条件があります。これまで受けられた病院での諸検査にまだ納得がいっておられないようでしたら、納得が行くまで病院での諸検査を受けてからのことです。
文面を拝見する限りでは、まだ西洋医学でやり残しているいう思いがあるように感じられますので、それからのことになりますよ。
ところで、現実に当方に現在、やや類似した悩みで通われている方がおられます。(実際に通っておられる人のことは詳しくは書くわけにはいきませんので、ややぼかして書きますが・・)
その人は、すでに病院での診断や治療を数年行って治らなかったという経験を経て後、意を決して来られただけに、(それほど大した症状でもないのですが)、真剣な態度と、冷静沈着な決意、およびご自身の意思表示を鮮明に打ち出されておられ、自費の漢方はほどほど経費がかかるのを覚悟して来られただけに、とてもスムーズにピンとも合い、順調な経過を辿りつつあるという人がおられます。
このように、実際に当方に漢方を求めて来られる人の多くが、所期の目的をほどほど達することができるのも、たとえ軽症であっても、ご自身の悩み(病気)を何とかしてでも漢方薬で治したいという情熱があるからです。(また、当方もそのような熱意のある人しか受け入れない方針を貫いてもいますが・・・・)。
たとえば、昨日、ちょうど午後の遠方の人の為の荷造り等に追われている最中に、いかにも真剣そうな面持ちの男性が突然来訪し、病院では治らない●●病の漢方薬を求めて来られた方に、よく話を伺って、薬の組み合わせを提示した時点で、計算すれば月額1万円を越えることに驚愕された風で、ほうほうのテイで退散されたのには、こちらの方が久しぶりに大いに驚愕(笑)してしまいました。
自費の漢方というのは、月額に換算すればその程度は安いほうかもしれないのに、このレベルで驚かれたのでは、まったく仕事にならない。
逆に言えば、まだ西洋医学治療を経ておらずに、いきなり自費の漢方薬を求めるのは経費面で、驚かれることが多いもののようです。
当方のような純粋な漢方専門薬局では、どうしても一般の西洋医学治療や保険漢方もやり尽くしたがダメだったから、止むを得ず自費の漢方に頼らざるを得ないという事情に追い込まれ(?)るという条件が整ってからでないと、なかなか続かないし、及び腰になりやすいのではないでしょうか?
ぶっちゃけて言いまして、利用される人もアドバイスする当方も、真剣に手間隙かけて苦労すればするほど、多くの場合、大きな力を発揮できるものですが、もしも及び腰や、迷いつつ、という段階で来られたり相談をもちかけられても、却ってヒゲ爺のようなトウヘンボクは、こちらの方が及び腰になり敬遠してしまうばかりなのですよ。
頓首
村田漢方堂薬局 ヒゲ爺
以上のお送りした返信メールが舞い戻ってきましたよ!
思いこみや生理的なものではありません。以前、胃の調子が悪く胃カメラを飲んだことがありますが問題なしとのこと。気になって耳鼻科にも行ったことがありますが、病気ではない言われました。
私は体力もあるほうだし、毎年ある健康診断もすべて正常値です。ただ
いつもだるく、体が熱く微熱があるような感覚です。(体温を測ると平熱ですが。)
胃に時々痛みを感じることがあり、口の中が常に不快で喉が乾燥していて違和感があり、イガイガすることも多いです。
舌に地図上の苔が付いていて時々炎症をおこして舌の先がひりひりします。近頃は寝る前になると手のひらと足の裏が火照ります。吹き出物もできやすく、なかなか治りません。
最近、漢方で「胃熱」や「胃火」という言葉を知りました。症状を読んでいるとこれにあてはまるような気がするのですが・・・・。色々な漢方薬もあるようですが、自分で判断するのは危険だと思いますし、病院に検査に行く必要があるのだろうかといった疑問もあります。
そちらに一度足を運んでみようかとも思いましたが、なかなか勇気が出ません。
なにかお返事をいただけないでしょうか。よろしくお願いします。
お返事メール:拝復
実際に感じられる消化器系統の不調(様々な自覚症状)からしても、たしかに思い込みではないようですね。
本当に内臓系統のトラブルが付随している場合は、口臭の原因はそれらに帰することが多いものですので、体質に合った適切な漢方処方を適宜組み合わせて連用し、微調整を繰り返しながら対処すれば、解決できる問題のようです。
要するに、消化器系の問題点を漢方薬を用いて治してしまうということです。
但し、その前に大きな前提条件があります。これまで受けられた病院での諸検査にまだ納得がいっておられないようでしたら、納得が行くまで病院での諸検査を受けてからのことです。
文面を拝見する限りでは、まだ西洋医学でやり残しているいう思いがあるように感じられますので、それからのことになりますよ。
ところで、現実に当方に現在、やや類似した悩みで通われている方がおられます。(実際に通っておられる人のことは詳しくは書くわけにはいきませんので、ややぼかして書きますが・・)
その人は、すでに病院での診断や治療を数年行って治らなかったという経験を経て後、意を決して来られただけに、(それほど大した症状でもないのですが)、真剣な態度と、冷静沈着な決意、およびご自身の意思表示を鮮明に打ち出されておられ、自費の漢方はほどほど経費がかかるのを覚悟して来られただけに、とてもスムーズにピンとも合い、順調な経過を辿りつつあるという人がおられます。
このように、実際に当方に漢方を求めて来られる人の多くが、所期の目的をほどほど達することができるのも、たとえ軽症であっても、ご自身の悩み(病気)を何とかしてでも漢方薬で治したいという情熱があるからです。(また、当方もそのような熱意のある人しか受け入れない方針を貫いてもいますが・・・・)。
たとえば、昨日、ちょうど午後の遠方の人の為の荷造り等に追われている最中に、いかにも真剣そうな面持ちの男性が突然来訪し、病院では治らない●●病の漢方薬を求めて来られた方に、よく話を伺って、薬の組み合わせを提示した時点で、計算すれば月額1万円を越えることに驚愕された風で、ほうほうのテイで退散されたのには、こちらの方が久しぶりに大いに驚愕(笑)してしまいました。
自費の漢方というのは、月額に換算すればその程度は安いほうかもしれないのに、このレベルで驚かれたのでは、まったく仕事にならない。
逆に言えば、まだ西洋医学治療を経ておらずに、いきなり自費の漢方薬を求めるのは経費面で、驚かれることが多いもののようです。
当方のような純粋な漢方専門薬局では、どうしても一般の西洋医学治療や保険漢方もやり尽くしたがダメだったから、止むを得ず自費の漢方に頼らざるを得ないという事情に追い込まれ(?)るという条件が整ってからでないと、なかなか続かないし、及び腰になりやすいのではないでしょうか?
ぶっちゃけて言いまして、利用される人もアドバイスする当方も、真剣に手間隙かけて苦労すればするほど、多くの場合、大きな力を発揮できるものですが、もしも及び腰や、迷いつつ、という段階で来られたり相談をもちかけられても、却ってヒゲ爺のようなトウヘンボクは、こちらの方が及び腰になり敬遠してしまうばかりなのですよ。
頓首
村田漢方堂薬局 ヒゲ爺
以上のお送りした返信メールが舞い戻ってきましたよ!
posted by ヒゲジジイ at 00:56| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年06月23日
不着メールがあるので気をつけて!!!
前回の御質問は、実際には6月17日の応答集で、掲載が遅くなって22日になったのだが、その同じ人のメールが本日(23日)届いて、20日に返信メールで、再度のお問合せをしたはずだが、お返事を是非欲しいとの督促であった。
ところが20日は、どこを捜しても不着のようで、見当たらないのである。直ぐにそれは不着のようだから再度、同じものを送って欲しいとお返事を今、送ったばかりだ。
皆さんも気をつけて下さい!まれには不着メールがあるようですよ。
あまりにもナンセンスな御質問でもない限りは、大概はお返事を24時間以内にしていますよ!
だから、本当に真面目な御質問を送ったのに、返事もないと怪訝に思われる方は、もう一度問い合わせてみて下さい!不着の可能性が高いですよ!
事故は付き物ですのですからね。
ところで、本日は偶然、同じ関東地方の某県から、午前中はお電話相談だけで漢方薬を出して欲しいという依頼、午後は遠方過ぎて直接行けないから メール相談でお代金を払うから 自分の証をみてほしい という依頼があり、ブログへの再録はしないでほしいという依頼があった。
だから、当方のお断りのメールだけを下記に記載するにとどめる。
ところが20日は、どこを捜しても不着のようで、見当たらないのである。直ぐにそれは不着のようだから再度、同じものを送って欲しいとお返事を今、送ったばかりだ。
皆さんも気をつけて下さい!まれには不着メールがあるようですよ。
あまりにもナンセンスな御質問でもない限りは、大概はお返事を24時間以内にしていますよ!
だから、本当に真面目な御質問を送ったのに、返事もないと怪訝に思われる方は、もう一度問い合わせてみて下さい!不着の可能性が高いですよ!
事故は付き物ですのですからね。
ところで、本日は偶然、同じ関東地方の某県から、午前中はお電話相談だけで漢方薬を出して欲しいという依頼、午後は遠方過ぎて直接行けないから メール相談でお代金を払うから 自分の証をみてほしい という依頼があり、ブログへの再録はしないでほしいという依頼があった。
だから、当方のお断りのメールだけを下記に記載するにとどめる。
いつもブログ類でも書いている通り、メールだけでのご相談で弁証論治することはあまりにも不正確です。
百聞は一見にしかずで、直接お会いして、たっぷり時間をかけて御相談を受けるのと比較して、メールやあるいはお電話でも、あまりにも不正確です。
それでなくても、遠方の人が来られた場合は、必ず二泊三日で来ていただいて、二日間にわたって前後、数時間以上を費やしてご相談しても、(その後は10日毎の電話やメールでのやりとりに移行しますが)、おおよそのピントが合うまでに一ヵ月半かかってしまったこともありますし、その後も、微妙な微調整等を繰り返して、半年かかってようやく病状の6割改善という人もおられるし、かといって、このようなことは稀ではありません。
漢方薬というのは、それほど安易に気安く、簡単に直ぐ直ぐにピントが合うとは限らないのです。
ですから、当方では、漢方治療を求める方が、しばらく賭けるつもりで、しかも、どんなに遠方でも一度は直接来られるような情熱のある人でない限りは、直接漢方薬をお出しするつもりもないし、ましてや、相談料をもらってまで、あやふやなメール相談や電話相談をしようとは決して思わないのです。
・・・・・(中略)
病気を持って苦しいのは、皆さん多かれ少なかれ同じですよ。
偶然、本日の午前中も、同じ●●●からお電話で、ご家族の大変な事故の後遺症の問題で、お電話相談だけで漢方薬を送って欲しいといわれるので、一時間近くもかけてお断りし、地元でもっと西洋医学の諸検査をしてもらいつつ、地元でいい所を捜してみるようにアドバイスしたばかりです。
それでも治らなかったら、直接連れて行くから、そのときは漢方薬を出してもらえますか?と質問されるので、ご本人様が当方の漢方薬にしばらく賭ける強い決意があるならば、とお答えしましたよ。
実際のところ、多くの難病を扱っている関係上、直接来られる方とは、真剣勝負の気持ちで相当な集中力が要るものなのです。当方とて、デリケートで繊細な神経ですので、心身ともに消耗する仕事なわけですから、それなりの強い決意で来られる人でなければ、意欲もでないし、ましてやメールやお電話では、ほどほどのアドバイスは出来ても、正確なことは何一つお伝えできるものではないのです。
あくまで、ひとつのヒントを提供する程度のものです。
是非、地元でお探し下さい。
posted by ヒゲジジイ at 20:59| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月22日
またまた関東地区からのお問合せ
性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
ご職業 : 会社員
お問い合わせ内容 : お忙しいなか、お時間とらせてしまいまして、申し訳ございません。
本当は先生のような信頼できる方のもとで治療をうけたいのですが、なにせ●●と山口は遠く、もう少し近い漢方医をさがしています。先生の質疑応答集に東京近辺で中医学専門のクリニックを紹介しているのを拝見しました。又、パンダマークにも実力派がいるというのも拝見しました。
紹介はできないと重々承知しておりますが、どうか教えていただけないでしょうか。
真剣に悩んでいます。大変失礼なお願いですがどうぞ宜しくお願いします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご紹介したその後が、大変だったのですよ!
自費でやや高額なことはよいとしても、直ぐに効果がでないのも病気の難しさからも、仕方がないとしても、よりによって三度目に変方された漢方薬が、単なる「八味丸」。
前回の漢方薬で胃にもたれましたと告げたら、出された漢方が地黄剤の八味丸であれば、ますます胃障害をひどくしかねないという経緯があって、とうとうその方は当方までやって来られてしまいました。
こちらも責任を感じて、来るなとは言えずに・・・・(ピントが合うまでに一ヵ月半もかかりましたよ)
それ以来、具体的にご紹介するのは、(かなり確証がない限りは)しないことにしています。
ご紹介して、却ってマズかった場合は、それを聞いただけでも、当方まで気分が滅入ってしまいますので、どうぞ、ご自分で直接あたって探して下さい。
お役に立てずに申し訳ありません。
頓首
年齢 : 20歳〜29歳
ご職業 : 会社員
お問い合わせ内容 : お忙しいなか、お時間とらせてしまいまして、申し訳ございません。
本当は先生のような信頼できる方のもとで治療をうけたいのですが、なにせ●●と山口は遠く、もう少し近い漢方医をさがしています。先生の質疑応答集に東京近辺で中医学専門のクリニックを紹介しているのを拝見しました。又、パンダマークにも実力派がいるというのも拝見しました。
紹介はできないと重々承知しておりますが、どうか教えていただけないでしょうか。
真剣に悩んでいます。大変失礼なお願いですがどうぞ宜しくお願いします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご紹介したその後が、大変だったのですよ!
自費でやや高額なことはよいとしても、直ぐに効果がでないのも病気の難しさからも、仕方がないとしても、よりによって三度目に変方された漢方薬が、単なる「八味丸」。
前回の漢方薬で胃にもたれましたと告げたら、出された漢方が地黄剤の八味丸であれば、ますます胃障害をひどくしかねないという経緯があって、とうとうその方は当方までやって来られてしまいました。
こちらも責任を感じて、来るなとは言えずに・・・・(ピントが合うまでに一ヵ月半もかかりましたよ)
それ以来、具体的にご紹介するのは、(かなり確証がない限りは)しないことにしています。
ご紹介して、却ってマズかった場合は、それを聞いただけでも、当方まで気分が滅入ってしまいますので、どうぞ、ご自分で直接あたって探して下さい。
お役に立てずに申し訳ありません。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 12:12| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月20日
最後のサイト?「漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学」
最後のサイトという意味は、1GBの容量のジオプラスというのを月額525円で借りたから。
早速、漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学というサイトを作ってみた。
コンテンツは過去に書いたものが沢山あるから尽きないものの、何せ整理するのが大嫌い。だから、とてもじゃないがまとまりがない。
こんどのサイトばかりは専門家向けで、素人さんが読んでも殆ど理解できないだろう。しかも断片集の数々みたいになているから。
少しまえに開いた にしても専門家にしか、しかも中医学派にしか理解してもらえない内容ばかりですよ。
今度のサイトばかりは、何年がかりかで整理して、容量も多いので焦らず最後の仕上げのサイトと考えている。
ともあれ、漢方にしてもチヌ釣りにしてもそうだったけれど、この初体験のネット界、とりわけHPやブログの世界にしても、一定レベルに駆け足で上り詰めないことには気が済まないので、途中からは自力だけでここまでやって来た。
日本代表の話ではないが、要するに何をするにも集中力の問題なんですよ
ヒゲ薬剤師の管理するHPやブログの数は一体どれだけあると思いますか? きっと分かる人はほとんどいないでしょうよ。言ってもきっと信じてもらえないから、言わないことにしていますよ。
今度借りた1GBのサーバーにしても、サブデレクトリを利用すれば、それだけでも軽く50近くのHPを作る事だって出来る収容能力がある。
まさかそこまでは制作する気はありませんがね。
このブログにしたって、ご質問者に対するお返事を利用させてもらって続けているけれど、ほとんど本業に益するところはないですね
ご質問者の多くが関東地区で遠方ばかりだし、保険漢方を希望の人も多いし、だから、ギブ&テイクの精神で、きっぱり割り切って、こちらはこのブログを継続するのに大いに役に立ったせてもらってるって寸法ですよ
とは言ってもですね〜〜〜、現実には保険漢方をやり尽くして、結局は遠路はるばる当方に直接来られて、自費の漢方薬で改善しつつある方も複数おられますがね。やっぱり自費ですから、ほどほどの経費はかかってますよ
ともあれ、もう一度言いますがね、何事も集中力ですよ。
あの日本代表の不甲斐なさを見てくださいよ
早速、漢方薬は漢方医学に中医学理論を導入した中医漢方薬学というサイトを作ってみた。
コンテンツは過去に書いたものが沢山あるから尽きないものの、何せ整理するのが大嫌い。だから、とてもじゃないがまとまりがない。
こんどのサイトばかりは専門家向けで、素人さんが読んでも殆ど理解できないだろう。しかも断片集の数々みたいになているから。
少しまえに開いた にしても専門家にしか、しかも中医学派にしか理解してもらえない内容ばかりですよ。
今度のサイトばかりは、何年がかりかで整理して、容量も多いので焦らず最後の仕上げのサイトと考えている。
ともあれ、漢方にしてもチヌ釣りにしてもそうだったけれど、この初体験のネット界、とりわけHPやブログの世界にしても、一定レベルに駆け足で上り詰めないことには気が済まないので、途中からは自力だけでここまでやって来た。
日本代表の話ではないが、要するに何をするにも集中力の問題なんですよ
ヒゲ薬剤師の管理するHPやブログの数は一体どれだけあると思いますか? きっと分かる人はほとんどいないでしょうよ。言ってもきっと信じてもらえないから、言わないことにしていますよ。
今度借りた1GBのサーバーにしても、サブデレクトリを利用すれば、それだけでも軽く50近くのHPを作る事だって出来る収容能力がある。
まさかそこまでは制作する気はありませんがね。
このブログにしたって、ご質問者に対するお返事を利用させてもらって続けているけれど、ほとんど本業に益するところはないですね
ご質問者の多くが関東地区で遠方ばかりだし、保険漢方を希望の人も多いし、だから、ギブ&テイクの精神で、きっぱり割り切って、こちらはこのブログを継続するのに大いに役に立ったせてもらってるって寸法ですよ
とは言ってもですね〜〜〜、現実には保険漢方をやり尽くして、結局は遠路はるばる当方に直接来られて、自費の漢方薬で改善しつつある方も複数おられますがね。やっぱり自費ですから、ほどほどの経費はかかってますよ
ともあれ、もう一度言いますがね、何事も集中力ですよ。
あの日本代表の不甲斐なさを見てくださいよ
posted by ヒゲジジイ at 00:45| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月17日
ご高齢者のアルツハイマーの御相談
お問い合わせ内容: 以前、老母のアルツハイマー型痴呆症初期の件でご相談させていただいたものです。
貴薬局様では特別な病気で無い限り、高齢になってから、初めて漢方を
服用することが僅少とのこと、とても残念でしたが、アドバイスに従い、地元で漢方専門医を探し、当帰芍薬散とコウジンを処方されました。
現在もアリセプトと併用しております。服薬後もさして変化はなく、あえて挙げるなら、深呼吸に似た深いため息の回数がほんの少しだけ減ったでしょうか。
母は超ヤセ型で、発病以前から食欲不振と足の裏だけの火照り、耳鳴りという現象がもう10年以上(現在も)続いております。漢方専門医の先生は今回、さらにコウジン末を増量なさいました。
私の必死のにわか勉強では、火照りがあるのだから、穏やかとはいえ、コウジンを増量するより、むしろ西洋参に変えたほうがよいのではないかと思ったりします。
中医学の漢方専門医は、ここ東京でも、どうしても見つからず、この方も日本漢方の方です。
ご多忙中、大変申し訳ないのですが、答えていただける範囲で結構ですので、アドバイスがいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:おっしゃるとおり、同じ人参を使用するなら、足のほてりがあるくらいですから、肺腎陰虚による虚熱があることが、十分推測されます。
そのような場合に、わざわざコウジンを強調して使用するのは、中医学的には間違いと言えます。
さらに、当帰芍薬散も、肺腎陰虚には多少、まずいかもしれません。
食欲不振があれば、脾胃の問題もあるのでしょうから、むしろ「加味温胆湯」のほうがより近いのかもしれません。
少なくとも、ニンジン関係に関しては、書かれている通りだと思います。
日本漢方では、中医学ほど寒熱は重視せず、「肺腎陰虚による虚熱」などという理詰めの概念が皆無です。
なにせ、五臓六腑にたいする理論体系が構築されていないのですから、首を傾げることばかりです。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
折り返し頂いたメール:早急のアドバイス、感謝に耐えません。
> そのような場合に、わざわざコウジンを強調して使用するのは、中医学的には
> 間違い
> と言えます。
母の病気以来、私も仕事を半分放り出し、連日、中医学関係の資料を読み漁る毎日です。
以前は人参といえば、朝鮮人参しか知らず、薬性が「涼」の西洋人参が
あることも、ごく最近知りました。
> さらに、当帰芍薬散も、肺腎陰虚には多少、まずいかもしれません。
> 食欲不振があれば、脾胃の問題もあるのでしょうから、むしろ「加味温胆湯」
> のほう
> がより近いのかもしれません。
加味温胆湯については、医師にお願いしてみることとします。
保険がきくのはありがたい限りですが、母の状態、年齢からして、保険云々より、的確な処方をしてくれるところを優先し、再度、薬局・医師を探すつもりですが、特に、中医学をおさめた医師を捜し当てることができる可能性は限りなくゼロに近そうです。
梅雨の時期に入り、老母は食欲が落ち、ますます疲労感が深まっているようで心配しています。
治ることはない病気ですが、漢方薬で、少しでも進行スピードを緩め、快適に暮らせる時間を長くしてやりたくて、私は全力をつくしているつもりですが、素人判断で漢方薬を服用させるわけにはいかず、かといって今の先生の処方にも満足できず、困り果てていました。
こちらでは、村田様のような、中医学のプロに、きちんとお尋ねできる機会がないので、本当に助かります。ありがとうございました。
毎日HPを楽しみに拝見しております。わたしのような人が他にもきっとたくさんいることでしょう。
貴薬局様では特別な病気で無い限り、高齢になってから、初めて漢方を
服用することが僅少とのこと、とても残念でしたが、アドバイスに従い、地元で漢方専門医を探し、当帰芍薬散とコウジンを処方されました。
現在もアリセプトと併用しております。服薬後もさして変化はなく、あえて挙げるなら、深呼吸に似た深いため息の回数がほんの少しだけ減ったでしょうか。
母は超ヤセ型で、発病以前から食欲不振と足の裏だけの火照り、耳鳴りという現象がもう10年以上(現在も)続いております。漢方専門医の先生は今回、さらにコウジン末を増量なさいました。
私の必死のにわか勉強では、火照りがあるのだから、穏やかとはいえ、コウジンを増量するより、むしろ西洋参に変えたほうがよいのではないかと思ったりします。
中医学の漢方専門医は、ここ東京でも、どうしても見つからず、この方も日本漢方の方です。
ご多忙中、大変申し訳ないのですが、答えていただける範囲で結構ですので、アドバイスがいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:おっしゃるとおり、同じ人参を使用するなら、足のほてりがあるくらいですから、肺腎陰虚による虚熱があることが、十分推測されます。
そのような場合に、わざわざコウジンを強調して使用するのは、中医学的には間違いと言えます。
さらに、当帰芍薬散も、肺腎陰虚には多少、まずいかもしれません。
食欲不振があれば、脾胃の問題もあるのでしょうから、むしろ「加味温胆湯」のほうがより近いのかもしれません。
少なくとも、ニンジン関係に関しては、書かれている通りだと思います。
日本漢方では、中医学ほど寒熱は重視せず、「肺腎陰虚による虚熱」などという理詰めの概念が皆無です。
なにせ、五臓六腑にたいする理論体系が構築されていないのですから、首を傾げることばかりです。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
折り返し頂いたメール:早急のアドバイス、感謝に耐えません。
> そのような場合に、わざわざコウジンを強調して使用するのは、中医学的には
> 間違い
> と言えます。
母の病気以来、私も仕事を半分放り出し、連日、中医学関係の資料を読み漁る毎日です。
以前は人参といえば、朝鮮人参しか知らず、薬性が「涼」の西洋人参が
あることも、ごく最近知りました。
> さらに、当帰芍薬散も、肺腎陰虚には多少、まずいかもしれません。
> 食欲不振があれば、脾胃の問題もあるのでしょうから、むしろ「加味温胆湯」
> のほう
> がより近いのかもしれません。
加味温胆湯については、医師にお願いしてみることとします。
保険がきくのはありがたい限りですが、母の状態、年齢からして、保険云々より、的確な処方をしてくれるところを優先し、再度、薬局・医師を探すつもりですが、特に、中医学をおさめた医師を捜し当てることができる可能性は限りなくゼロに近そうです。
梅雨の時期に入り、老母は食欲が落ち、ますます疲労感が深まっているようで心配しています。
治ることはない病気ですが、漢方薬で、少しでも進行スピードを緩め、快適に暮らせる時間を長くしてやりたくて、私は全力をつくしているつもりですが、素人判断で漢方薬を服用させるわけにはいかず、かといって今の先生の処方にも満足できず、困り果てていました。
こちらでは、村田様のような、中医学のプロに、きちんとお尋ねできる機会がないので、本当に助かります。ありがとうございました。
毎日HPを楽しみに拝見しております。わたしのような人が他にもきっとたくさんいることでしょう。
posted by ヒゲジジイ at 17:49| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年06月16日
前回の続き:病院で漢方薬を指名買い?
折り返しお礼と再度の御質問メール:メール有難う御座いました。
メールを見て驚きました 別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
ずっと 今まで飲んでいました
出来れば保険のきく 病院で出して戴くツムラの漢方薬で試してみたいのですが 桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸 の3袋 一緒に服用しても 量的には大丈夫なんでしょうか?
それと下痢はしないでしょうか?
今日も仕事始めの朝がひどく 汗が出ないように と思った途端に ブワ〜〜と 頭から顔から背中、腰あたりが アッという間に ビッショリ濡れてしまいひどかったです そうすると 汗がひくまで 思考力も低下して 周りの目ばかり気になってしまい 恥ずかしくってどうして自分だけこんなにのぼせて暑いんだろう と悲しくなります
髪の毛が乾くまで時間がかかる時は ひざから下も 少しフラフラになったりします
やはり23歳でストレスが過剰にたまってしまい 生理がそれ以来 ピタリと止まってしまったのが 30代後半からずーと こんなひどい症状になってしまっています
これでも良くなってきた方です
今は 本当に私の悩みは のぼせとほてりと発汗だけです
現在 47才ですが あと何年続くやら お忙しいところ本当に申し訳ありませんが また 返信メールしていただいても宜しいでしょうか ?
すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです <(_ _)> <(_ _)>
ヒゲ薬剤師のお返事:拝復
「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」の配合は、症状が殆ど一緒の他の人に合っていたからといって、貴方の体質にピッタリとは限りませんよう!
必ず正確な弁証論治にもとづいて使用すべきで、もっと判りやすく言えば、相談相手がお医者様なら、中医学的な正しい診断を受けた上でなければならないし、漢方専門薬局で購入する場合であれば、綿密・詳細な御相談の上で、適切な漢方処方のアドバイスを受けた上で購入すべきです。
桃核承気湯が適応する人は、便秘症であると同時に「お血」が明らかに存在し、ヒステリックな性格等、細々とした相談をなさった上で使用すべきです。便秘症でなければ桂枝茯苓丸が適応するなど、漢方処方というものは、このようなメールだけのご相談で、そうそう簡単に貴方にとって適切な漢方処方が見つかるほど、安易なものではないのです。
前回お送りしたメールにも記したように、あくまでヒントであり、憶測でしかありませんよ。
少なくとも、貴方が提示された温清飲や女神散では、ちょっと温めすぎる薬物が多すぎるのではないかということです。
もう一度、繰り返し申しますが、「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」が貴方に適切かどうかまでは、こちらでは判断出来る訳がない。
直接会ってご相談したわけではないのですから!
実際には、直接会ってご相談するのと、単なるメールやお電話での相談とは、それこそ百聞は一見にしかずといわれるように、全然話が違ってくる場合が、とても多いのですよ。
こちらでは、あくまでヒントを述べただけで、そちら関東は大都会なのですから、いい先生を見つけられて、正確な診断、あるいは詳細・綿密な御相談によって、漢方薬を求めるべきですよ!
安易なシロウト療法は禁物です。
たとえば、もしも「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」この配合が合いもしないのに服用すれば、漢方薬といえども、不快な症状が出てきますよ!
決して、漢方をサプリメント類と同類に思わないで下さい。
某大手検索エンジンさんですら、
健康食品 > 漢方薬
などと、とんでもない分類をされるのですから、皆さんが漢方薬を安易に考えられるのも無理ないかもしれませんが、これはトンデモナイ誤解です。
漢方薬はれっきとした医薬品なのですよ。
病名治療が出来ないのが漢方薬なのですから、必ず専門家に直接会って、相当に詳しく相談して漢方薬を服用すべきです。
>>別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
と書かれていますが、これがメール相談や電話相談だけで買い求めたとしたら、あまりにもお気楽すぎますよ。
医薬品である漢方薬を、対面販売を経ずに、最初から通信販売で求めたとしたら、あまりにも安易過ぎるということです。
以上、当方から具体的な漢方処方上のアドバイスは、一切、責任は持てませんので悪しからず。
さらに、
>>すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです
などと、とても安易なことを書かれもいましたが、病院は医薬品を指名買い?出来るほどお気楽なところなのでしょうか?
このようなメールだけで安易に医薬品を選択すべきではありません。
病院で頂くつもりなら、必ず主治医に綿密に診断して頂いた上で、適切なものを投与してもらうべきです。
頓首
ヒゲ薬剤師
編集後記: 残念ながら、この方は先にお送りした当方からのメールをまともに読まれておられなかったようで、御自分の都合の良い部分だけが頭に残った模様である。
辛夷清肺湯など他方剤の可能性も大いにあり得ることも付記しているのだが、それには全然目が留まってない様子だし、もっと大切な地元で専門家を見つけて直接御相談する気があるのかないのか???
もっと真剣に当方からのメールを読んで下さっていたら、このような内容のメールが送られてくるはずがないのである
折り返しのメール: ごめんなさい <(_ _)>
先生の言う通りです 反省 漢方に詳しい病院も先生もいなく 気ばかり 焦ってしまっています
申し訳ありませんでした
メールを見て驚きました 別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
ずっと 今まで飲んでいました
出来れば保険のきく 病院で出して戴くツムラの漢方薬で試してみたいのですが 桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸 の3袋 一緒に服用しても 量的には大丈夫なんでしょうか?
それと下痢はしないでしょうか?
今日も仕事始めの朝がひどく 汗が出ないように と思った途端に ブワ〜〜と 頭から顔から背中、腰あたりが アッという間に ビッショリ濡れてしまいひどかったです そうすると 汗がひくまで 思考力も低下して 周りの目ばかり気になってしまい 恥ずかしくってどうして自分だけこんなにのぼせて暑いんだろう と悲しくなります
髪の毛が乾くまで時間がかかる時は ひざから下も 少しフラフラになったりします
やはり23歳でストレスが過剰にたまってしまい 生理がそれ以来 ピタリと止まってしまったのが 30代後半からずーと こんなひどい症状になってしまっています
これでも良くなってきた方です
今は 本当に私の悩みは のぼせとほてりと発汗だけです
現在 47才ですが あと何年続くやら お忙しいところ本当に申し訳ありませんが また 返信メールしていただいても宜しいでしょうか ?
すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです <(_ _)> <(_ _)>
ヒゲ薬剤師のお返事:拝復
「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」の配合は、症状が殆ど一緒の他の人に合っていたからといって、貴方の体質にピッタリとは限りませんよう!
必ず正確な弁証論治にもとづいて使用すべきで、もっと判りやすく言えば、相談相手がお医者様なら、中医学的な正しい診断を受けた上でなければならないし、漢方専門薬局で購入する場合であれば、綿密・詳細な御相談の上で、適切な漢方処方のアドバイスを受けた上で購入すべきです。
桃核承気湯が適応する人は、便秘症であると同時に「お血」が明らかに存在し、ヒステリックな性格等、細々とした相談をなさった上で使用すべきです。便秘症でなければ桂枝茯苓丸が適応するなど、漢方処方というものは、このようなメールだけのご相談で、そうそう簡単に貴方にとって適切な漢方処方が見つかるほど、安易なものではないのです。
前回お送りしたメールにも記したように、あくまでヒントであり、憶測でしかありませんよ。
少なくとも、貴方が提示された温清飲や女神散では、ちょっと温めすぎる薬物が多すぎるのではないかということです。
もう一度、繰り返し申しますが、「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」が貴方に適切かどうかまでは、こちらでは判断出来る訳がない。
直接会ってご相談したわけではないのですから!
実際には、直接会ってご相談するのと、単なるメールやお電話での相談とは、それこそ百聞は一見にしかずといわれるように、全然話が違ってくる場合が、とても多いのですよ。
こちらでは、あくまでヒントを述べただけで、そちら関東は大都会なのですから、いい先生を見つけられて、正確な診断、あるいは詳細・綿密な御相談によって、漢方薬を求めるべきですよ!
安易なシロウト療法は禁物です。
たとえば、もしも「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」この配合が合いもしないのに服用すれば、漢方薬といえども、不快な症状が出てきますよ!
決して、漢方をサプリメント類と同類に思わないで下さい。
某大手検索エンジンさんですら、
健康食品 > 漢方薬
などと、とんでもない分類をされるのですから、皆さんが漢方薬を安易に考えられるのも無理ないかもしれませんが、これはトンデモナイ誤解です。
漢方薬はれっきとした医薬品なのですよ。
病名治療が出来ないのが漢方薬なのですから、必ず専門家に直接会って、相当に詳しく相談して漢方薬を服用すべきです。
>>別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
と書かれていますが、これがメール相談や電話相談だけで買い求めたとしたら、あまりにもお気楽すぎますよ。
医薬品である漢方薬を、対面販売を経ずに、最初から通信販売で求めたとしたら、あまりにも安易過ぎるということです。
以上、当方から具体的な漢方処方上のアドバイスは、一切、責任は持てませんので悪しからず。
さらに、
>>すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです
などと、とても安易なことを書かれもいましたが、病院は医薬品を指名買い?出来るほどお気楽なところなのでしょうか?
このようなメールだけで安易に医薬品を選択すべきではありません。
病院で頂くつもりなら、必ず主治医に綿密に診断して頂いた上で、適切なものを投与してもらうべきです。
頓首
ヒゲ薬剤師
編集後記: 残念ながら、この方は先にお送りした当方からのメールをまともに読まれておられなかったようで、御自分の都合の良い部分だけが頭に残った模様である。
辛夷清肺湯など他方剤の可能性も大いにあり得ることも付記しているのだが、それには全然目が留まってない様子だし、もっと大切な地元で専門家を見つけて直接御相談する気があるのかないのか???
もっと真剣に当方からのメールを読んで下さっていたら、このような内容のメールが送られてくるはずがないのである
折り返しのメール: ごめんなさい <(_ _)>
先生の言う通りです 反省 漢方に詳しい病院も先生もいなく 気ばかり 焦ってしまっています
申し訳ありませんでした
posted by ヒゲジジイ at 21:34| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
|
10年来ののぼせ、ほてり、発汗にツムラ漢方で効果的なもの教えて欲しい
40〜49歳代女性
ご意見やご質問をどうぞ : 特に頭ののぼせ、ほてり、発汗が10年ほど続いています。
手足はいつも暖かく冷えは全身全くありません。
ツムラの女神散と六味丸を服用していますが、ツムラの漢方薬でもっと効果のあるものと考えています。
今自分なりに考えてみたのですが、温清飲と女神散を一緒に服用したら、どうか大変悩んでいます。
是非 教えて下さい。自律神経と更年期が一緒にきているからだと先生に言われました。
体がオーバーヒートを起こしているんです。
少し蒸したり暑いと感じたりプレッシャーが感じたりすると タラタラと頭から汗が出てしまいます。
夏は特に辛いですね。
それと目と喉が乾燥しやすいです。生理はありません。
返信メール宜しくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:貴方とそっくりさんを、数年以上前、比較的急速に悩みを解決して差し上げた経験があります。
その時の漢方処方は、桃核承気湯と黄連解毒湯に六味丸でした。
その前に、桃核承気湯と黄連解毒湯だけではやや効き目が弱いので、六味丸を加えたら急速に回復しましたが、それでも弱ければ、猪苓湯を加えるつもりでしたが、その必要もなく軽快しました。
最近では、服薬を怠ってますが、夏の暑いときだけで間に合うようです。昨年の夏にも、一時的に服用していたほうが楽みたいだと言われ、秋になるとその必要も無くなったようです。
このような方がいたからと言って、貴方の場合も全く同じ処方で治るとは限りません。
正確な弁証論治にもとづいて方剤を決めなければ、逆効果になることだってありえます。
冷えは全身全く無いとのことでしたら、温清飲の中には四物湯という、かなり温める薬物が多いので、貴方には逆効果になる可能性すらあります。
女神散にしても、やや温める薬物が多すぎるように思いますよ。
目と咽喉が乾燥しやすいとのことですが、案外、辛夷清肺湯と六味丸に猪苓湯、あるいは血の滞りが強いようでしたら、桂枝茯苓丸や桃核承気湯などが適応かどうかを考慮すべきです。
メールでの判断は、直接お会いしての類推とは異なり、すべてかなりな憶測に過ぎません。決して正確ではありませんが、すくなくとも上記の服用しても無駄なものの中には、温清飲や女神散のような気がしてなりません、ということです。
以上、あくまで一つのヒント程度に思われて、あまり素人療法は考えらず、そのツムラ漢方を出してもらえるお医者様ともよく御相談されることです。
但し、その先生が漢方に詳しい先生であることを祈るばかりですが・・・・・・
頓首
追記 多汗症に猪苓湯を用いることがあり得る理由は、津気の通り道である少陽三焦のルートを利用して汗を小便に導き、結果として発汗量を少なくする方法である。
これはヒゲ薬剤師の試案としてやや古い論文もある。
猪苓湯が滑石茯苓湯に変わるとき(アトピー性皮膚炎)など
ご意見やご質問をどうぞ : 特に頭ののぼせ、ほてり、発汗が10年ほど続いています。
手足はいつも暖かく冷えは全身全くありません。
ツムラの女神散と六味丸を服用していますが、ツムラの漢方薬でもっと効果のあるものと考えています。
今自分なりに考えてみたのですが、温清飲と女神散を一緒に服用したら、どうか大変悩んでいます。
是非 教えて下さい。自律神経と更年期が一緒にきているからだと先生に言われました。
体がオーバーヒートを起こしているんです。
少し蒸したり暑いと感じたりプレッシャーが感じたりすると タラタラと頭から汗が出てしまいます。
夏は特に辛いですね。
それと目と喉が乾燥しやすいです。生理はありません。
返信メール宜しくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:貴方とそっくりさんを、数年以上前、比較的急速に悩みを解決して差し上げた経験があります。
その時の漢方処方は、桃核承気湯と黄連解毒湯に六味丸でした。
その前に、桃核承気湯と黄連解毒湯だけではやや効き目が弱いので、六味丸を加えたら急速に回復しましたが、それでも弱ければ、猪苓湯を加えるつもりでしたが、その必要もなく軽快しました。
最近では、服薬を怠ってますが、夏の暑いときだけで間に合うようです。昨年の夏にも、一時的に服用していたほうが楽みたいだと言われ、秋になるとその必要も無くなったようです。
このような方がいたからと言って、貴方の場合も全く同じ処方で治るとは限りません。
正確な弁証論治にもとづいて方剤を決めなければ、逆効果になることだってありえます。
冷えは全身全く無いとのことでしたら、温清飲の中には四物湯という、かなり温める薬物が多いので、貴方には逆効果になる可能性すらあります。
女神散にしても、やや温める薬物が多すぎるように思いますよ。
目と咽喉が乾燥しやすいとのことですが、案外、辛夷清肺湯と六味丸に猪苓湯、あるいは血の滞りが強いようでしたら、桂枝茯苓丸や桃核承気湯などが適応かどうかを考慮すべきです。
メールでの判断は、直接お会いしての類推とは異なり、すべてかなりな憶測に過ぎません。決して正確ではありませんが、すくなくとも上記の服用しても無駄なものの中には、温清飲や女神散のような気がしてなりません、ということです。
以上、あくまで一つのヒント程度に思われて、あまり素人療法は考えらず、そのツムラ漢方を出してもらえるお医者様ともよく御相談されることです。
但し、その先生が漢方に詳しい先生であることを祈るばかりですが・・・・・・
頓首
追記 多汗症に猪苓湯を用いることがあり得る理由は、津気の通り道である少陽三焦のルートを利用して汗を小便に導き、結果として発汗量を少なくする方法である。
これはヒゲ薬剤師の試案としてやや古い論文もある。
猪苓湯が滑石茯苓湯に変わるとき(アトピー性皮膚炎)など
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年06月14日
産後に発病したアトピー性皮膚炎?の御相談
女性
お問い合わせ内容: 結婚してから家事をするようになったからか、子供を産んで体質が変わったからか、5年位前から皮膚の状態が良くなくて悩んでいる。アトピーらしいものがひじ裏、ひざ裏、うなじなどに出ている。全身(顔以外⇒顔や頭はあぶらっぽい)、ひどい乾燥で、痒みがすごい。
掻いた跡や色素沈着もあって汚い。母乳後はおっぱいも痒い。
手や足、おしりを強く掻くと、一時的に盛り上がったものがぼつぼつでてくる。
また、主婦湿疹?手湿疹?も指に出ていて、とっても痒い。
皮膚とは別に、昔から首こり、肩こり、腰痛もひどい。
出産後は少し目頭の辺りも痛いほどではないが気になる。
子育て中なので、寝不足・食生活の乱れからか・・・、とにかく困っています。
漢方は飲んだことはありません。
皮膚にはステロイドや保湿クリームを塗っていますがよくなりません。
ざっと症状をお伝えしましたが、なにかアドバイスいただけると助かります。漢方でどうにかなりますか?
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご様子から察するにアトピー性皮膚炎のようですね。通われている皮膚科?の先生もそのような診断ではないのでしょうか?
ステロイドや保湿クリームを使用されていると書かれているところを察すると、皮膚科で標準治療を受けられているのであろうと察するわけですが、西洋医学治療でも、
http://murata-kanpo.ftw.jp/u48283.html
上記のように、金沢大学の皮膚科の竹原先生が示されている西洋医学治療を正しく行う限りは、ステロイドの副作用をほとんど出すことなく、上手にコントロールできるということのようですよ。
但し、キメ細かな指導を受けられているかどうかで、経過はかなり異なってくるようです。
これまで、どの程度、西洋医学治療を行って来られたのでしょうか?
本当に西洋医学治療が無効なのかどうか?
あるいは正しい指導を受けているかどうか? このへんも問題だと思います。
漢方薬治療は、西洋医学治療で頑張っても治らなかったアトピー性皮膚炎の多くを軽快させることが出来るものです。
但し、正確な弁証論治(その人の体質と症状に見合った適切な漢方薬の配合や組み合わせ)があって、はじめて可能なことです。
よくみられる疾患の中でも、アトピー性皮膚炎は、かなり正確で慎重なピントの合わせ方をしないと、おざなりで漢方薬を合わせても、効果が出ないどころか、時には却って逆効果ということもありますので、経験を積んだ専門家と綿密詳細な御相談の上でないとこころもとないものです。
当方でもしばしば西洋医学治療で治らなかったばかりでなく、漢方治療を受けても治らなかった人達の御相談は毎年かなりな人数になりますが、ピントのずれた漢方薬が出されているのをよく目撃しています。
お近くで、アトピーに自信を持っている経験豊富な漢方専門の薬局などであれば、自費の漢方というのはほどほど経費がかかるものですが、軽快することは可能です。
要するに、アトピー性皮膚炎に関しても、漢方薬はとても効果的なのですが、はっきり言いまして、腕の優劣が歴然と出てしまうデリケートな疾患ですので、専門家を慎重に選ばなければならない、ということです。
たとえば村田漢方堂薬局の仕事で言えば、服用される人が本気で切羽詰った思いで来られる方が多く、しばらく漢方に賭けてみるという熱意で来られる方しかお受けしない習慣から、そのお陰でジックリとピントを合わせることができるので、ここ何年も有効率殆ど100パーセントで、多くは比較的スムーズに軽快されています。
以上、ちょっと寝ぼけた散漫なお返事になって恐縮です。
頓首
お問い合わせ内容: 結婚してから家事をするようになったからか、子供を産んで体質が変わったからか、5年位前から皮膚の状態が良くなくて悩んでいる。アトピーらしいものがひじ裏、ひざ裏、うなじなどに出ている。全身(顔以外⇒顔や頭はあぶらっぽい)、ひどい乾燥で、痒みがすごい。
掻いた跡や色素沈着もあって汚い。母乳後はおっぱいも痒い。
手や足、おしりを強く掻くと、一時的に盛り上がったものがぼつぼつでてくる。
また、主婦湿疹?手湿疹?も指に出ていて、とっても痒い。
皮膚とは別に、昔から首こり、肩こり、腰痛もひどい。
出産後は少し目頭の辺りも痛いほどではないが気になる。
子育て中なので、寝不足・食生活の乱れからか・・・、とにかく困っています。
漢方は飲んだことはありません。
皮膚にはステロイドや保湿クリームを塗っていますがよくなりません。
ざっと症状をお伝えしましたが、なにかアドバイスいただけると助かります。漢方でどうにかなりますか?
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご様子から察するにアトピー性皮膚炎のようですね。通われている皮膚科?の先生もそのような診断ではないのでしょうか?
ステロイドや保湿クリームを使用されていると書かれているところを察すると、皮膚科で標準治療を受けられているのであろうと察するわけですが、西洋医学治療でも、
http://murata-kanpo.ftw.jp/u48283.html
上記のように、金沢大学の皮膚科の竹原先生が示されている西洋医学治療を正しく行う限りは、ステロイドの副作用をほとんど出すことなく、上手にコントロールできるということのようですよ。
但し、キメ細かな指導を受けられているかどうかで、経過はかなり異なってくるようです。
これまで、どの程度、西洋医学治療を行って来られたのでしょうか?
本当に西洋医学治療が無効なのかどうか?
あるいは正しい指導を受けているかどうか? このへんも問題だと思います。
漢方薬治療は、西洋医学治療で頑張っても治らなかったアトピー性皮膚炎の多くを軽快させることが出来るものです。
但し、正確な弁証論治(その人の体質と症状に見合った適切な漢方薬の配合や組み合わせ)があって、はじめて可能なことです。
よくみられる疾患の中でも、アトピー性皮膚炎は、かなり正確で慎重なピントの合わせ方をしないと、おざなりで漢方薬を合わせても、効果が出ないどころか、時には却って逆効果ということもありますので、経験を積んだ専門家と綿密詳細な御相談の上でないとこころもとないものです。
当方でもしばしば西洋医学治療で治らなかったばかりでなく、漢方治療を受けても治らなかった人達の御相談は毎年かなりな人数になりますが、ピントのずれた漢方薬が出されているのをよく目撃しています。
お近くで、アトピーに自信を持っている経験豊富な漢方専門の薬局などであれば、自費の漢方というのはほどほど経費がかかるものですが、軽快することは可能です。
要するに、アトピー性皮膚炎に関しても、漢方薬はとても効果的なのですが、はっきり言いまして、腕の優劣が歴然と出てしまうデリケートな疾患ですので、専門家を慎重に選ばなければならない、ということです。
たとえば村田漢方堂薬局の仕事で言えば、服用される人が本気で切羽詰った思いで来られる方が多く、しばらく漢方に賭けてみるという熱意で来られる方しかお受けしない習慣から、そのお陰でジックリとピントを合わせることができるので、ここ何年も有効率殆ど100パーセントで、多くは比較的スムーズに軽快されています。
以上、ちょっと寝ぼけた散漫なお返事になって恐縮です。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 02:15| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年06月10日
日本を愛するがゆえに「中医漢方薬学」論を長年提唱して来たが、かなり空しい努力だったらしい
自他共に認める真の愛国者(笑)であるヒゲ爺は、ちょうど平成元年前後に各漢方薬関係の専門誌に、中医学理論を日本漢方(漢方医学)に導入すべきだと盛んに書きまくって「中医漢方薬学」論を提唱し続けてきた。
当時は気骨のある編集長がいて、自社の商売上の不利益を承知で思う存分書かせてくれていたことが、今振り返ってみると不思議なくらいである。
その念を深く抱くようになったのも、編集者の交代によって歴然として来た。ウツワの違いであろうか。
しかしながら、強烈な愛国心あるが故に頑張った拙論も、執筆当時は大きな議論が沸き起こった割には、平成18年になっても何の変化もなかった。
いや逆方向の変化だけが目立った。
結局、漢方医学理論として世界に誇れるような教科書は生まれず、相変わらず方証相対論だけの世界ならまだしも、エビデンス漢方なるものが主流になりつつある。
中医学理論の導入どころではない様子。
どうせ、コチトラ先が見えているから、すくなくとも過去の拙論の一部だけでも公開して、一般の人にも目に触れてもらうべしと作ったサイトやブログ類であったが、途中で寄り道して某大手検索エンジンさんが、
健康食品>漢方薬
というトンデモナイ分類をされているのに、直接メールを送って訂正を求めてみたり、どうせ蟷螂の斧とは分かっていても、理不尽なことや理屈に合わないことには黙っておれない。
見ると気分が悪くなるから、その検索エンジンさんにはなるべく訪問しないようにしている。
こういうことをブログに書くのは損だと分かっていても、こんな本音でも書いておかないとブログが続かない。
お問合せメールの内容は、公開できるものばかりではないのでしてね。
それよりもヒキダシの中から、トンデモナイお手紙類がまたまた沢山出てきましてね。
中には既に故人となられた京都大学医学部出身の当時は中医学派の最高峰の張瓏英先生から何度も頂いたお励ましのお手紙が何通もあり、それがすべて名文の数々。
今後の日本漢方の行く末の問題について、拙論の、
日本漢方の将来「中医漢方薬学」の提唱
に対する長文の激励のお手紙なんですよ。本当にすばらしい名文だけに、宝物ですよ。
そのような貴重なお手紙は現在も大活躍されている高名な先生方のものもかなりある。
当時から、決して独り相撲ではなく、高名な先生方から激励のお手紙をたくさん頂いている。応援団は意外に多かったんですよ。
でも、この日本では漢方革命は起こりませんでしたね。
同じ長州人のヒゲ薬剤師だが、漢方界の高杉晋作にはなれなかった・・・ムムッ
(そりゃ〜〜分かってますよっ、医師ではなく薬剤師であることがかなりマイナス要因となってたことくらいはね。でも不思議と応援団は医師ばかりだった)
別に学歴コンプレックスがあるわけじゃないけど、ついでに言えば、東京大学医学部出身の某大学医学部教授から熱烈なファンレター?を頂いたり、その他にも激励を頂いた先生方の学歴を羅列したら、ソリャ〜〜錚々たるメンバーですよ(笑)
拙論の一部は、漢方薬専門の論文集が目次としてサイト内のものばかりでなく、ブログ類に掲載したものも含めてリンクしていますよ。
特に最近、立て続けに新しく投入したものの中心は、
漢方薬は「中医漢方薬学」の漢方専門薬局
ですよ。一度訪問してみてやって下さい。
当時は気骨のある編集長がいて、自社の商売上の不利益を承知で思う存分書かせてくれていたことが、今振り返ってみると不思議なくらいである。
その念を深く抱くようになったのも、編集者の交代によって歴然として来た。ウツワの違いであろうか。
しかしながら、強烈な愛国心あるが故に頑張った拙論も、執筆当時は大きな議論が沸き起こった割には、平成18年になっても何の変化もなかった。
いや逆方向の変化だけが目立った。
結局、漢方医学理論として世界に誇れるような教科書は生まれず、相変わらず方証相対論だけの世界ならまだしも、エビデンス漢方なるものが主流になりつつある。
中医学理論の導入どころではない様子。
どうせ、コチトラ先が見えているから、すくなくとも過去の拙論の一部だけでも公開して、一般の人にも目に触れてもらうべしと作ったサイトやブログ類であったが、途中で寄り道して某大手検索エンジンさんが、
というトンデモナイ分類をされているのに、直接メールを送って訂正を求めてみたり、どうせ蟷螂の斧とは分かっていても、理不尽なことや理屈に合わないことには黙っておれない。
見ると気分が悪くなるから、その検索エンジンさんにはなるべく訪問しないようにしている。
こういうことをブログに書くのは損だと分かっていても、こんな本音でも書いておかないとブログが続かない。
お問合せメールの内容は、公開できるものばかりではないのでしてね。
それよりもヒキダシの中から、トンデモナイお手紙類がまたまた沢山出てきましてね。
中には既に故人となられた京都大学医学部出身の当時は中医学派の最高峰の張瓏英先生から何度も頂いたお励ましのお手紙が何通もあり、それがすべて名文の数々。
今後の日本漢方の行く末の問題について、拙論の、
に対する長文の激励のお手紙なんですよ。本当にすばらしい名文だけに、宝物ですよ。
そのような貴重なお手紙は現在も大活躍されている高名な先生方のものもかなりある。
当時から、決して独り相撲ではなく、高名な先生方から激励のお手紙をたくさん頂いている。応援団は意外に多かったんですよ。
でも、この日本では漢方革命は起こりませんでしたね。
同じ長州人のヒゲ薬剤師だが、漢方界の高杉晋作にはなれなかった・・・ムムッ
(そりゃ〜〜分かってますよっ、医師ではなく薬剤師であることがかなりマイナス要因となってたことくらいはね。でも不思議と応援団は医師ばかりだった)
別に学歴コンプレックスがあるわけじゃないけど、ついでに言えば、東京大学医学部出身の某大学医学部教授から熱烈なファンレター?を頂いたり、その他にも激励を頂いた先生方の学歴を羅列したら、ソリャ〜〜錚々たるメンバーですよ(笑)
拙論の一部は、漢方薬専門の論文集が目次としてサイト内のものばかりでなく、ブログ類に掲載したものも含めてリンクしていますよ。
特に最近、立て続けに新しく投入したものの中心は、
ですよ。一度訪問してみてやって下さい。
posted by ヒゲジジイ at 20:55| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
|
2006年06月09日
『漢方薬は中医学と日本漢方を合体した「中医漢方薬学」の漢方専門薬局』というサイトモドキ
同じシーザーブログさんを使って、
漢方薬は中医学と日本漢方を合体した「中医漢方薬学」の漢方専門薬局
これにも他のブログやサイトにはない、比較的ユニークな拙論を掲載している。
といっても、過去の古証文を出してきて「寄せては返す波の音」的ではありますが、
中医漢方薬学に目覚めるまで (原題「中医漢方薬学」1989年月刊『和漢薬』誌5月号巻 通刊432号 巻頭論文)
などは、日本漢方と中医学のレベルの違いや、「中医漢方薬学」の必然性など、ここまでたどり着くまでの辛酸を舐め続けた年月を記している。
といっても、すべて大昔(20年近い前の出来事)の話。
中医学と漢方医学 (1989年月刊『和漢薬』誌1月号 通刊428号 巻頭論文)や、日本漢方の将来「中医漢方薬学」の提唱、サラにはこれからの「中医漢方薬学」など、そのほかにも当時の関連した多くの拙論と共に、発表当時は喧々諤々の議論を巻き起こしたのだが、あれから二十年近く経っても、何の変化も起こらなかった。
相変わらず日本漢方では系統だった漢方医学理論というものがほとんど形成されないまま、方剤単位のパターン認識のレベルに留まっているように思えてならないのであった。
漢方薬は中医学と日本漢方を合体した「中医漢方薬学」の漢方専門薬局
これにも他のブログやサイトにはない、比較的ユニークな拙論を掲載している。
といっても、過去の古証文を出してきて「寄せては返す波の音」的ではありますが、
中医漢方薬学に目覚めるまで (原題「中医漢方薬学」1989年月刊『和漢薬』誌5月号巻 通刊432号 巻頭論文)
などは、日本漢方と中医学のレベルの違いや、「中医漢方薬学」の必然性など、ここまでたどり着くまでの辛酸を舐め続けた年月を記している。
といっても、すべて大昔(20年近い前の出来事)の話。
中医学と漢方医学 (1989年月刊『和漢薬』誌1月号 通刊428号 巻頭論文)や、日本漢方の将来「中医漢方薬学」の提唱、サラにはこれからの「中医漢方薬学」など、そのほかにも当時の関連した多くの拙論と共に、発表当時は喧々諤々の議論を巻き起こしたのだが、あれから二十年近く経っても、何の変化も起こらなかった。
相変わらず日本漢方では系統だった漢方医学理論というものがほとんど形成されないまま、方剤単位のパターン認識のレベルに留まっているように思えてならないのであった。
posted by ヒゲジジイ at 02:13| 山口 ☔| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
|
2006年06月07日
入院中で胃ゾンデ使用中の患者さんの御相談
お問い合わせ内容: 私の父(〇〇歳)について、初めてご相談します。
私の父は、昨年10月に脳梗塞で入院し、左手と左顔面麻痺のリハビリを続けておりましたが、4月に食道がんが見つかり、・・・・・・・・・・に転院し、現在入院治療中です。
高齢ということもあり、放射線治療のみを受けております。
水も飲むことができず、栄養摂取は点滴からだけだったため、すっかり衰弱し寝たきりとなっておりますが、3日前に鼻から胃へチューブを入れることにより、栄養補給ができるようになりました。
そこで、漢方治療が受けられないものかと情報を集めているときに、先生のHPに出会い、ぜひご相談したいと思ってメールしました。
本人も漢方薬による治療を希望しているのですが、現在寝たきりのため、当分の間、ご相談にお伺いすることは無理だろうと思います。
私が代わりにお伺いすることではどうにもなりませんでしょうか。
アドバイスをよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
お父上様の現在の様子がかなり詳細に分る身近な方であれば、可能かもしれません。
過去にも入院中の状態で来局が無理だという場合でご本人様が当方の漢方薬類を試して見たいという明らかな御意思がおありのばあい、あくまでクオリティー・オブ・ライフ向上を目的としてお出しするケースはあります。
(今年も既に一例あります。)
ただ少し問題なのは、胃ゾンデを利用した栄養摂取の場合、漢方薬類を利用することの許可が得られるのかどうかの問題と、許可を得られた場合でも、液体でなければ使用できないとなれば、漢方系の医薬品でも液体の製品があるものや、またその近縁の食品系の液体で作られたものを補助的に使用するなどで、使用できる範囲がやや不自由かもしれません。
但し、実際にはエキス剤を白湯で溶解して液体として利用などすれば、より適切な漢方薬類を利用できます。
なるべく面倒な煎じ薬は、不必要にはしない方が良いように思います。
長丁場となることや、臨機応変の配合変化の必要性などを考えると、液体の製品やエキスになった製品を組み合わせて白湯や水に溶解して利用する方が便利でしょう。
以上のような諸条件がととのっておられるのであれば可能ですが、必ず代理の方が直接来られて、お医者様の診断等のみならず、身近な御家族から見ての現在の詳しい状況等の御報告をして頂く必要があります。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
折り返しのメール:早速丁寧な御返事をいただき、ありがとうございます。
御返事を読み、希望が涌いてきました。
父の今後の治療計画等について、補足説明いたいしますと、今週の金曜日に内視鏡検査を行い、土曜日に主治医からその結果と治療計画の説明を受けることになっております。
検査の結果により、胃ろうをつくる手術の検討をしたいとの事前説明を受けています。
胃ろうができれば、漢方薬の選択肢も増えるのではないかと思います。
また、漢方薬を利用することについて、主治医の理解は得ています。
あくまで、QOL向上の目的での利用ということで、使いたい漢方薬があれば、相談するようにと言われておりますので、村田先生にお願いしたいと考えていることを主治医に相談したいと思います。
現在このような状況ですので、土曜日以降に改めてご相談させていただきたいと思います。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
私の父は、昨年10月に脳梗塞で入院し、左手と左顔面麻痺のリハビリを続けておりましたが、4月に食道がんが見つかり、・・・・・・・・・・に転院し、現在入院治療中です。
高齢ということもあり、放射線治療のみを受けております。
水も飲むことができず、栄養摂取は点滴からだけだったため、すっかり衰弱し寝たきりとなっておりますが、3日前に鼻から胃へチューブを入れることにより、栄養補給ができるようになりました。
そこで、漢方治療が受けられないものかと情報を集めているときに、先生のHPに出会い、ぜひご相談したいと思ってメールしました。
本人も漢方薬による治療を希望しているのですが、現在寝たきりのため、当分の間、ご相談にお伺いすることは無理だろうと思います。
私が代わりにお伺いすることではどうにもなりませんでしょうか。
アドバイスをよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
お父上様の現在の様子がかなり詳細に分る身近な方であれば、可能かもしれません。
過去にも入院中の状態で来局が無理だという場合でご本人様が当方の漢方薬類を試して見たいという明らかな御意思がおありのばあい、あくまでクオリティー・オブ・ライフ向上を目的としてお出しするケースはあります。
(今年も既に一例あります。)
ただ少し問題なのは、胃ゾンデを利用した栄養摂取の場合、漢方薬類を利用することの許可が得られるのかどうかの問題と、許可を得られた場合でも、液体でなければ使用できないとなれば、漢方系の医薬品でも液体の製品があるものや、またその近縁の食品系の液体で作られたものを補助的に使用するなどで、使用できる範囲がやや不自由かもしれません。
但し、実際にはエキス剤を白湯で溶解して液体として利用などすれば、より適切な漢方薬類を利用できます。
なるべく面倒な煎じ薬は、不必要にはしない方が良いように思います。
長丁場となることや、臨機応変の配合変化の必要性などを考えると、液体の製品やエキスになった製品を組み合わせて白湯や水に溶解して利用する方が便利でしょう。
以上のような諸条件がととのっておられるのであれば可能ですが、必ず代理の方が直接来られて、お医者様の診断等のみならず、身近な御家族から見ての現在の詳しい状況等の御報告をして頂く必要があります。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
折り返しのメール:早速丁寧な御返事をいただき、ありがとうございます。
御返事を読み、希望が涌いてきました。
父の今後の治療計画等について、補足説明いたいしますと、今週の金曜日に内視鏡検査を行い、土曜日に主治医からその結果と治療計画の説明を受けることになっております。
検査の結果により、胃ろうをつくる手術の検討をしたいとの事前説明を受けています。
胃ろうができれば、漢方薬の選択肢も増えるのではないかと思います。
また、漢方薬を利用することについて、主治医の理解は得ています。
あくまで、QOL向上の目的での利用ということで、使いたい漢方薬があれば、相談するようにと言われておりますので、村田先生にお願いしたいと考えていることを主治医に相談したいと思います。
現在このような状況ですので、土曜日以降に改めてご相談させていただきたいと思います。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
posted by ヒゲジジイ at 12:24| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年06月06日
漢方医を紹介して欲しいとのお問合せ
男性
年齢 : 20歳〜29歳
簡単なご住所 : ●●●県
お問い合わせ内容 : お忙しいなか、お時間を取らせてしまいまして、申し訳ございません。
本当は先生のような信頼できる方のもとで治療をうけたいのですが、なにせ◎◎と山口は遠く、地元の漢方医を探しております。
そこで、先生のお知り合いの方で、◎◎辺で開業されている方はいらっしゃいますか?
教えてはいただけないでしょうか?
大変失礼なお願いかと重々承知しておりますが、どうぞお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:〇〇様
ご紹介には自信が持てません。
以前もブログに書きましたように、以下のようなことがありました。
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/10707363.html
この方にしても、当方にこられて以後、ピントが合うまでに一ヵ月半かかり、その後も微調整を繰り返し、約半年間経過した現在、ご本人の感想では5〜6割改善したというレベルです。
もちろん病気の性質にもよりますが、この方の場合は経費的にも思いがけず一月分に換算すれば6万円を超えるほどの配合となってしまいました。
お尋ねの件以外に、余計なことも書きますのは、自費の漢方というものは思いがけず経費がかさむことが多いものですから。かといって、自費であるから保険では使用できない様々な漢方薬(医薬品)が使用できる自由さもあるのも確かです。
そちらは大都会ですから、たくさん漢方専門の先生は多いことでしょうが、どこが良いかまでは正直言って、全然見当がつきません。
同様な御質問をシバシバ受けておりますが、どなたにも上記と同様のお返事している次第です。
頓首
ヒゲ薬剤師
編集後記:上記のような御質問は実にシバシバ受ける内容なので、再び代表して掲載するものである。
蛇足ながら経費的な問題も付け加えているのは、難病指定を受けるような病気でも、稀には10日分の経費が三千円もかからず、しばらく安定しているので一ヵ月分七千円以内で、経過をみているケースがあるかと思えば、上記のように眩暈やフラツキ程度の問題でも、しっかりした効果を得るのに思いがけず経費が嵩むこともある。
転移ガンなどでは、出来るだけのクオリティー・オブ・ライフ向上のためには、さらにもっと経費がかかっている場合もある。
このように経費的な面を書くようになったのも、
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/17848531.html
上記のようなことがあったからに他ならない。
年齢 : 20歳〜29歳
簡単なご住所 : ●●●県
お問い合わせ内容 : お忙しいなか、お時間を取らせてしまいまして、申し訳ございません。
本当は先生のような信頼できる方のもとで治療をうけたいのですが、なにせ◎◎と山口は遠く、地元の漢方医を探しております。
そこで、先生のお知り合いの方で、◎◎辺で開業されている方はいらっしゃいますか?
教えてはいただけないでしょうか?
大変失礼なお願いかと重々承知しておりますが、どうぞお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:〇〇様
ご紹介には自信が持てません。
以前もブログに書きましたように、以下のようなことがありました。
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/10707363.html
この方にしても、当方にこられて以後、ピントが合うまでに一ヵ月半かかり、その後も微調整を繰り返し、約半年間経過した現在、ご本人の感想では5〜6割改善したというレベルです。
もちろん病気の性質にもよりますが、この方の場合は経費的にも思いがけず一月分に換算すれば6万円を超えるほどの配合となってしまいました。
お尋ねの件以外に、余計なことも書きますのは、自費の漢方というものは思いがけず経費がかさむことが多いものですから。かといって、自費であるから保険では使用できない様々な漢方薬(医薬品)が使用できる自由さもあるのも確かです。
そちらは大都会ですから、たくさん漢方専門の先生は多いことでしょうが、どこが良いかまでは正直言って、全然見当がつきません。
同様な御質問をシバシバ受けておりますが、どなたにも上記と同様のお返事している次第です。
頓首
ヒゲ薬剤師
編集後記:上記のような御質問は実にシバシバ受ける内容なので、再び代表して掲載するものである。
蛇足ながら経費的な問題も付け加えているのは、難病指定を受けるような病気でも、稀には10日分の経費が三千円もかからず、しばらく安定しているので一ヵ月分七千円以内で、経過をみているケースがあるかと思えば、上記のように眩暈やフラツキ程度の問題でも、しっかりした効果を得るのに思いがけず経費が嵩むこともある。
転移ガンなどでは、出来るだけのクオリティー・オブ・ライフ向上のためには、さらにもっと経費がかかっている場合もある。
このように経費的な面を書くようになったのも、
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/17848531.html
上記のようなことがあったからに他ならない。
posted by ヒゲジジイ at 00:35| 山口 🌁| 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年06月04日
悪性リンパ腫による腹水
お問い合わせ内容 : お世話になります。検索サイトで、貴HPを拝見しました。父(81歳)についてです。今年の2月に悪性リンパ腫と診断され、そのときに、医師より余命1ヶ月と言われました。幸いにも、父は現在痛みや熱などの症状もなく、まだ頑張っています。
持病は前立腺肥大(普通の人の6倍程度)、拡張型心筋症(20%しか動いていないそうです。)。腎臓機能の低下があり、悪性リンパ腫の治療は全くできずに在宅ホスピスで、家族で看ています。
心臓が悪いため、どんな治療も不可能と言われました。現在、白血球は25万を超えています。異常な数値ですが、本人は毎日笑顔で話ができます。
リンパ腫からの症状は、・身体がだるい ・足がだるい ・食欲がない くらいです。医師も驚くほどの生命力で頑張っています。
腹水がかなり溜まっていて、腹囲は99センチ。ほとんどカチカチの状態です。
食べることが好きな人なので、できればできるだけ長く好きなものを少しでも食べさせてあげたいと思っていますが、さすがに最近食欲もなくなってきました。
本人は少し痴ほうがあるので、腹水による圧迫感等は感じていないようです。
ただ、食欲が日に日に落ちていっていると言う状況です。現在は、利尿剤をかなりの量で使用していますが、もうこれ以上は増やせないだろうとの医師の話です。腹水を抜くこともかなりの危険を伴うとのことです。
何か西洋医学以外で私たちにできることがないかと思い、漢方にたどり着きました。私たち家族は、腹水を少しでも取って上げられたらと思っているのですが、本人には余命、病名の告知をしていないため、無理に飲ませることはできないかなとも思っています。
難しい状況ですみません。
副作用が全くなく、腹水が少しでも減るような漢方薬はありますでしょうか。
また、それは、やはり苦いものでしょうか?
かなりの量を飲まなければ効果はありませんか?
インターネット等でさがしていると、小豆や鳩麦が腹水に効くという情報等もあり、あまりの情報の多さに少々戸惑っているところです。
しかし、あまり時間がありません。お電話でお尋ねしようかと思いました
が、日曜日ですのでお問い合わせフォームにてお尋ねさせていただきました。
お忙しいところ恐れ入りますが、お返事いただけると助かります。よろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師:拝復
小豆や鳩麦で腹水とは、そう簡単にいくものではないと存じます。
とてもデリケートな状態のようですが、アドバイスできるとしたら、
補気建中湯(ほきけんちゅうとう)という漢方処方です。
味や飲みにくさまでは個人の感覚の相違がありますので、何ともお答えできません。
といってもこのアドバイスもあくまでヒントとして差し上げるのみで、当方では作って差し上げるほどの責任は持てません。
(当方では、代理のお問合せやネット上での通販などは一切行っておりませんので、悪しからず御了承下さい。)
必ず、お近くの漢方専門の医師、または漢方薬局などで、よくご相談してみてください。
漢方の専門家であれば、常識的な漢方処方ですので、知らない先生はいないはずです。
大変な状態のようですが、81歳と高齢なことも考えますと、補気建中湯なら無難だと思いますが、あくまで類推に過ぎません。
ネットでの情報量の多さに戸惑われておられますが、深いところの知識や経験というものを、すべてネット上に公開しているとは限りません。(たまたま補気建中湯は、小生の関連ブログで公開していますが・・・)
重ねて申しますが、必ず地元の専門家と御相談下さいませ。
以上、簡単ながらお返事まで。
ヒゲ薬剤師
持病は前立腺肥大(普通の人の6倍程度)、拡張型心筋症(20%しか動いていないそうです。)。腎臓機能の低下があり、悪性リンパ腫の治療は全くできずに在宅ホスピスで、家族で看ています。
心臓が悪いため、どんな治療も不可能と言われました。現在、白血球は25万を超えています。異常な数値ですが、本人は毎日笑顔で話ができます。
リンパ腫からの症状は、・身体がだるい ・足がだるい ・食欲がない くらいです。医師も驚くほどの生命力で頑張っています。
腹水がかなり溜まっていて、腹囲は99センチ。ほとんどカチカチの状態です。
食べることが好きな人なので、できればできるだけ長く好きなものを少しでも食べさせてあげたいと思っていますが、さすがに最近食欲もなくなってきました。
本人は少し痴ほうがあるので、腹水による圧迫感等は感じていないようです。
ただ、食欲が日に日に落ちていっていると言う状況です。現在は、利尿剤をかなりの量で使用していますが、もうこれ以上は増やせないだろうとの医師の話です。腹水を抜くこともかなりの危険を伴うとのことです。
何か西洋医学以外で私たちにできることがないかと思い、漢方にたどり着きました。私たち家族は、腹水を少しでも取って上げられたらと思っているのですが、本人には余命、病名の告知をしていないため、無理に飲ませることはできないかなとも思っています。
難しい状況ですみません。
副作用が全くなく、腹水が少しでも減るような漢方薬はありますでしょうか。
また、それは、やはり苦いものでしょうか?
かなりの量を飲まなければ効果はありませんか?
インターネット等でさがしていると、小豆や鳩麦が腹水に効くという情報等もあり、あまりの情報の多さに少々戸惑っているところです。
しかし、あまり時間がありません。お電話でお尋ねしようかと思いました
が、日曜日ですのでお問い合わせフォームにてお尋ねさせていただきました。
お忙しいところ恐れ入りますが、お返事いただけると助かります。よろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師:拝復
小豆や鳩麦で腹水とは、そう簡単にいくものではないと存じます。
とてもデリケートな状態のようですが、アドバイスできるとしたら、
補気建中湯(ほきけんちゅうとう)という漢方処方です。
味や飲みにくさまでは個人の感覚の相違がありますので、何ともお答えできません。
といってもこのアドバイスもあくまでヒントとして差し上げるのみで、当方では作って差し上げるほどの責任は持てません。
(当方では、代理のお問合せやネット上での通販などは一切行っておりませんので、悪しからず御了承下さい。)
必ず、お近くの漢方専門の医師、または漢方薬局などで、よくご相談してみてください。
漢方の専門家であれば、常識的な漢方処方ですので、知らない先生はいないはずです。
大変な状態のようですが、81歳と高齢なことも考えますと、補気建中湯なら無難だと思いますが、あくまで類推に過ぎません。
ネットでの情報量の多さに戸惑われておられますが、深いところの知識や経験というものを、すべてネット上に公開しているとは限りません。(たまたま補気建中湯は、小生の関連ブログで公開していますが・・・)
重ねて申しますが、必ず地元の専門家と御相談下さいませ。
以上、簡単ながらお返事まで。
ヒゲ薬剤師
posted by ヒゲジジイ at 21:07| 山口 | 癌性腹膜炎・腹膜播種・腹水や胸水に対する補気建中湯や分消湯の可能性
|
肺癌の患者さんをサポートする漢方処方についてのお問合せ
簡単なご住所 : ●●県
お問い合わせ内容: 私の父(五十代後半)が肺癌のため、余命長くないもしかしたら三ヶ月程度かもしれないと診断を受けました。
父は、仕事が好きで、手術や抗ガン剤を受けるときっとフラフラになって仕事ができなくなってしまうだろうと判断し、自然に任せることにしたようです。
でも、日に日に弱っていく父を見て、私は耐え切れません。息苦しそうで、ハーハー言っており、筋肉が痛むようです。父は、典型的な虚のタイプです。
非常にやせており、貧血もあり、未熟児で、生まれた時から体が弱く、喘息ももっています。
癌治療に漢方薬が見直されていると言う記事を読み、先生にお尋ねしたく思いました。
よく記事で目にするのは、補中益気湯、十全大補湯なのですが、どちらを飲ませるべきなのか悩んでいます。この二つはどのような違いがあるのでしょうか?
また、こういうのも追加して飲むと効果があるなどありましたら教えていただけませんでしょうか。
お忙しいとは思いますが、どうかお力をくださいませんでしょうか。
ヒゲ薬剤師からのお返事メール:当方では手術不能の地元の肺がん患者(60代)さんで、某新聞社に紹介されて御相談に来られた方に、適切な漢方薬類を併用してもらいながら、病院では抗癌剤や放射線を適宜おこなってもらったところ、副作用なども余り出ず、ほぼ肺がんは消退してしまいました。
「悪がたまり」した?ということで、定期的に病院で観察しながら3年経過したところで、漢方薬類も飽きがきて、中止したところ、その二年後には、転移ではなく、新たに胃癌が出来ました。
この胃癌は手術可能だったので、切除しましたが、こんどは心を入れなおして一生漢方薬類を続けるつもりだということで、胃癌切除後2年経過していますが、今のところ全く順調です。
とても不思議なことは、癌の大きさと位置の関係で手術不能だった肺がんは、抗癌剤や放射線治療および漢方薬類のサポートで、「悪がたまり」しているとて、何とも非科学的な表現をされる患者さんなのですが、確かに当方に相談に見えられるようになってから7年以上経過していますが、肺がんは暴れることも、転移することもなく、順調に経過しているのです。
また、もっと若い人の40代の手術不能の肺がんの方も、病院における適切な抗癌剤や放射線に漢方薬類の併用により、四年以上、順調な経過を辿っている例もあるのです。
ですから、貴女のお父様の場合も、もしも手術が出来ない場合でも、抗癌剤や放射線を適宜受けられ、同時に漢方薬類の併用も考慮すべきではないでしょうか?
おたづねの漢方処方につきましては、弁証論治という精度の高いピンと合わせを行うべきですので、一概にここで処方を述べることは出来ません。
必ずそちらの地元近くで通える範囲内で、詳細・綿密な御相談とともに適切な漢方薬をアドバイス・販売交付してもらえる漢方専門薬局か、あるいは真に深く漢方を研究されている医師がおられたら、そのような専門家に見てもらいながら、適切な漢方薬類をもとめるべきです。
西洋医学治療をすべて拒否するのはもったいないことだと存じます。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
お問い合わせ内容: 私の父(五十代後半)が肺癌のため、余命長くないもしかしたら三ヶ月程度かもしれないと診断を受けました。
父は、仕事が好きで、手術や抗ガン剤を受けるときっとフラフラになって仕事ができなくなってしまうだろうと判断し、自然に任せることにしたようです。
でも、日に日に弱っていく父を見て、私は耐え切れません。息苦しそうで、ハーハー言っており、筋肉が痛むようです。父は、典型的な虚のタイプです。
非常にやせており、貧血もあり、未熟児で、生まれた時から体が弱く、喘息ももっています。
癌治療に漢方薬が見直されていると言う記事を読み、先生にお尋ねしたく思いました。
よく記事で目にするのは、補中益気湯、十全大補湯なのですが、どちらを飲ませるべきなのか悩んでいます。この二つはどのような違いがあるのでしょうか?
また、こういうのも追加して飲むと効果があるなどありましたら教えていただけませんでしょうか。
お忙しいとは思いますが、どうかお力をくださいませんでしょうか。
ヒゲ薬剤師からのお返事メール:当方では手術不能の地元の肺がん患者(60代)さんで、某新聞社に紹介されて御相談に来られた方に、適切な漢方薬類を併用してもらいながら、病院では抗癌剤や放射線を適宜おこなってもらったところ、副作用なども余り出ず、ほぼ肺がんは消退してしまいました。
「悪がたまり」した?ということで、定期的に病院で観察しながら3年経過したところで、漢方薬類も飽きがきて、中止したところ、その二年後には、転移ではなく、新たに胃癌が出来ました。
この胃癌は手術可能だったので、切除しましたが、こんどは心を入れなおして一生漢方薬類を続けるつもりだということで、胃癌切除後2年経過していますが、今のところ全く順調です。
とても不思議なことは、癌の大きさと位置の関係で手術不能だった肺がんは、抗癌剤や放射線治療および漢方薬類のサポートで、「悪がたまり」しているとて、何とも非科学的な表現をされる患者さんなのですが、確かに当方に相談に見えられるようになってから7年以上経過していますが、肺がんは暴れることも、転移することもなく、順調に経過しているのです。
また、もっと若い人の40代の手術不能の肺がんの方も、病院における適切な抗癌剤や放射線に漢方薬類の併用により、四年以上、順調な経過を辿っている例もあるのです。
ですから、貴女のお父様の場合も、もしも手術が出来ない場合でも、抗癌剤や放射線を適宜受けられ、同時に漢方薬類の併用も考慮すべきではないでしょうか?
おたづねの漢方処方につきましては、弁証論治という精度の高いピンと合わせを行うべきですので、一概にここで処方を述べることは出来ません。
必ずそちらの地元近くで通える範囲内で、詳細・綿密な御相談とともに適切な漢方薬をアドバイス・販売交付してもらえる漢方専門薬局か、あるいは真に深く漢方を研究されている医師がおられたら、そのような専門家に見てもらいながら、適切な漢方薬類をもとめるべきです。
西洋医学治療をすべて拒否するのはもったいないことだと存じます。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 12:20| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年06月02日
本ブログの甲斐あって真剣・真面目な御相談が次第に増えて喜ばしいことです!
最近は、この気難しい(笑)ブログの甲斐あってか、突然お問合せナシに直接やって来られる方が、いずれも真剣・真面目で、それなりに各医療機関で苦労された挙句で来られるので、御相談がとてもスムーズに行くケースが増えている。
珍しくお断りするケースが激減しているのですよ。
御相談途中でフッと思い出し、「ところで、どなたかのご紹介ですか?」とお尋ねすると、いかにも申し訳なさそうに
「HPやブログを拝見して・・・」
という方がポツリ、ポツリと現れるようになったのですね。
まるで、戦前の日本のようにとてもマナーのよい若い男女がふえているようで・・・・・
たとえ軽症であっても、真面目で真剣であれば、時折遭遇する物見遊山気分の連中とは異なって、こちらも真剣・親身になれるというものですね。
おかげでチョットイヤミなブログ
漢方と漢方薬の将来のためにの更新がしばらく出来そうもないくらいですよ。
また、アクセスだけを熱心にお尋ねの方が増えているので、本ブログでもアクセスが分りやすいように左欄上部に赤い文字のリンク
「村田漢方堂薬局アクセス」を掲載したましたよ。
珍しくお断りするケースが激減しているのですよ。
御相談途中でフッと思い出し、「ところで、どなたかのご紹介ですか?」とお尋ねすると、いかにも申し訳なさそうに
「HPやブログを拝見して・・・」
という方がポツリ、ポツリと現れるようになったのですね。
まるで、戦前の日本のようにとてもマナーのよい若い男女がふえているようで・・・・・
たとえ軽症であっても、真面目で真剣であれば、時折遭遇する物見遊山気分の連中とは異なって、こちらも真剣・親身になれるというものですね。
おかげでチョットイヤミなブログ
漢方と漢方薬の将来のためにの更新がしばらく出来そうもないくらいですよ。
また、アクセスだけを熱心にお尋ねの方が増えているので、本ブログでもアクセスが分りやすいように左欄上部に赤い文字のリンク
「村田漢方堂薬局アクセス」を掲載したましたよ。
posted by ヒゲジジイ at 19:31| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年06月01日
温め療法の問題点続出!
最近立て続けにヘルペス関連疾患で、温め療法というか温熱療法というか、急性炎症が生じている帯状疱疹の患者さんや、重度の再燃を繰り返す陰部ヘルペスの患者さんに、免疫力増強という名目でニンニクと朝鮮人参などが配合された製剤や、附子まで配合された漢方処方が出されていたり、まったく中医学理論に反する温補剤の間違った投与ばかりが目立つのだった。
ヘルペス関係の急性炎症期は明らかに湿熱の邪気が盛んであるから、どのような体質の人でアレ、その急性期に温補の薬物を投与するのは間違いである。
このような基礎的な過ちを犯されるから、治るべきものも却って遷延させて却って逆効果となるのである。
確かに免疫力が低下したのが原因でウイルスの暴虐を許してしまうのに間違いは無いが、その治療方法になると根本的に間違っている。
急性炎症が生じている段階では、即刻只今の問題は、その炎症症状を解決することにあるのだから、こんな時に温熱療法など逆効果の何者でもない
即刻そのウイルス排除とともに湿熱の邪気を解決するのが先決なのである。
だからいつもこのような御相談が持ち込まれた時は、間違った方法だから即刻中止してもらうことになる。
もちろん、効果がないから不安になって当方に相談して来られている訳ですけどね。
参考文献:目に余る温熱療法!
ただし、一旦は帯状疱疹が治癒したかに見えて、後に後遺症を残して神経痛様の症状が繰り返し出没するようになった場合は、その時点での弁証論治に基づいて配合を考えなければならない。
清熱除湿する必要がある場合もあれば、逆に辛温散寒しなければならないこともあり得るということえある。つまり慢性化した場合は、ケース・バイ・ケースで温める方剤を使用すべきか、熱を冷ます方剤を使用すべきかはそれぞれの体質によって異なるということである。
ヘルペス関係の急性炎症期は明らかに湿熱の邪気が盛んであるから、どのような体質の人でアレ、その急性期に温補の薬物を投与するのは間違いである。
このような基礎的な過ちを犯されるから、治るべきものも却って遷延させて却って逆効果となるのである。
確かに免疫力が低下したのが原因でウイルスの暴虐を許してしまうのに間違いは無いが、その治療方法になると根本的に間違っている。
急性炎症が生じている段階では、即刻只今の問題は、その炎症症状を解決することにあるのだから、こんな時に温熱療法など逆効果の何者でもない
即刻そのウイルス排除とともに湿熱の邪気を解決するのが先決なのである。
だからいつもこのような御相談が持ち込まれた時は、間違った方法だから即刻中止してもらうことになる。
もちろん、効果がないから不安になって当方に相談して来られている訳ですけどね。
参考文献:目に余る温熱療法!
ただし、一旦は帯状疱疹が治癒したかに見えて、後に後遺症を残して神経痛様の症状が繰り返し出没するようになった場合は、その時点での弁証論治に基づいて配合を考えなければならない。
清熱除湿する必要がある場合もあれば、逆に辛温散寒しなければならないこともあり得るということえある。つまり慢性化した場合は、ケース・バイ・ケースで温める方剤を使用すべきか、熱を冷ます方剤を使用すべきかはそれぞれの体質によって異なるということである。
posted by ヒゲジジイ at 10:46| 山口 🌁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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